レオポルド=エミール・ロイトリンガーの写真作品

フランスの写真家、レオポルド=エミール・ロイトリンガー(Léopold-Émile Reutlinger/1863-1937)による1900年の作品。
タイトルはありません。
入浴をモチーフとした作品で、端正な顔立ちの少女がバスタブに入って微笑んでいます。
PARISと書かれているのでパリのスタジオで撮影されたものでしょう。
この頃のスタジオ写真はポストカード(絵葉書)としての需要が多く、子供写真も多くの人々に楽しまれていました。
天使に扮した写真ならクリスマスカードにも使えますが、お風呂シーンはどういうときに送ったんでしょうね?
スタジオなので当然バスタブにお湯は張っていないので、モデルの少女にも演技力が求められます。
120年前のモデルのほうが今のモデルよりも健康的に見えるのは気のせいでしょうか?


作者のロイトリンガーは1863年にペルーのカヤオで生まれました。
父親と叔父が写真家であったため、彼も写真家を志します。
1880年以降、父親が経営していたパリの写真スタジオで働き、1890年に父親からスタジオを引き継ぎました。
彼はファッション写真や広告写真を多く手掛け、主に舞台女優やオペラ歌手、ダンサー等を撮影。
彼の作品は評判が良く、ビジネスとしては大いに成功していました。
主に雑誌や新聞の写真、ポストカードとしての需要が多かったようです。
1891年に息子のジャンが生まれ、この息子も後に写真家となっています。
1930年、ロイトリンガーは事故により視力を失うという悲劇に見舞われました。
しかし彼は亡くなるまでスタジオ運営を続けたそうです。
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