広告の天使たち - 2

    無邪気、無垢、可愛らしさの象徴である天使の姿。
    昔はそんな天使の姿、つまり裸の子供が登場する広告がたくさんありました。
    前回の記事の続きとなりますが、見ていきましょう。

    前回は新しい順でしたが、今回は年代の古い順です。


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    ドイツのバイヤスドルフ社が販売する「ニベア マッサージオイル」の1929年の広告。
    ニベアブランドの製品は日本では合弁会社であるニベア花王が製造販売していますが、マッサージオイルは見たことがないですね。
    サンオイルみたいなものでしょうか?

    広告には裸でじゃれ合う子供たちの写真と「スポーツ用」という言葉が書かれています。
    スポーツした後にこのオイルでマッサージするのか、このオイルを塗ってからスポーツするのか、どちらにしても健康的。



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    アメリカのバーモント州の街、プリマスでおこなわれていたサマーキャンプ「Flying Cloud」の1960年の広告。
    男の子がインディアン(ネイティブアメリカン)に扮していますが、実際に参加した子の写真でしょう。

    日本では子供が褌を締めるのは夏祭り、会陽、相撲大会といくつかありますが、アメリカの子が褌を体験するのはこういったサマーキャンプくらいでしょうか?
    「フライング・クラウド」とは空飛ぶ雲という意味ですから、タイトルからして楽しそうですね。



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    ドイツの写真フィルムメーカー「ORWO」(オルヴォ)が1980年代に出した写真フィルムの広告。
    CHROMと書かれているのでポジフィルム、いわゆるリバーサルフィルムですね。

    日本でも昔から写真フィルムの広告には赤ちゃんや幼い子供がよく登場していました。
    それは家族写真という需要があるからですが、それだけではなく、子供の肌の美しさをいかに再現するかというのはフィルムの性能の見せ所でもあるからです。
    その点この広告は、上手くファミリー層にアピールしていますね。



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    スイスの製薬会社エフ・ホフマン・ラ・ロシュが発売した抗てんかん剤「リボトリール」の1981年の日本での広告。
    裸の女の子が岩の上に座っていて、背景が稲妻というよくわからないデザイン。

    脳の病気である癲癇(てんかん)に年齢性別は関係ないので、なぜ子供の写真を使ったのかはわかりませんが、安心な状態へと向かうというイメージなのかもしれません。
    それにしても稲妻は意味不明ですが。
    医療系の広告にヌードが登場するのは珍しいことではありません。



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    アメリカの女流写真家、カミラ・イェッセル(Camilla Jessel/1937- )が1985年に出版した書籍「Catching the moment」の宣伝用ポスター。
    これは縦60cmのポスターですが、本の表紙にも同じ写真が使われていました。

    タイトルは日本語に訳すと「瞬間を捉える - あなたの子を撮影しよう」
    ファミリー向けの写真教本ですね。
    子供がじっとしているところしか撮ったことがない親御さんも多いと思いますが、こういう教本で動きのある写真を学んでみるのも良いでしょう。



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    メーカー不明ですが、1999年にドイツで販売されていたプリント用紙「PRINT ME!」のパッケージ。
    1平方メートルあたり163gということで、少し厚めの写真用紙ですね。

    パッケージに印刷されているのは海を見つめる幼い兄妹。
    なぜ水平線が斜めなんだ?という疑問はさておき、商品パッケージに天使の姿を使ったことは褒め称えるべきでしょう。
    写真フィルム同様、子供の肌はプリント用紙の性能アピールにも最適です。



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    ブルガリアの首都ソフィアの某食肉加工会社が2001年に発表した宣伝用ポスター。
    夕暮れの砂場?で裸の幼児が遊んでいて、周りにソーセージ等の食肉が散らばっているという奇妙なデザイン。

    合成写真であることは一目瞭然ですが、手持ちの写真を適当に組み合わせたように見えますし、食肉の広告に裸の子というのはちょっと冒険が過ぎましたね。
    ちなみにこの子はオーナーの5歳の息子さんだそうです。


    関連記事:広告の天使たち - 1

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    書籍「L'Enfant Impossible / Les enfants de Rebelo」

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    フランスの写真家、ジャン・マニュエル・ヴィヨーム(Jean-Manuel Vuillaume/生没年不明)が出版した2冊の写真集。

    左は1979年発売の1作目「L'Enfant Impossible」
    Impossibleは「不可能な・あり得ない」という意味ですが、この場合は「それほどに素晴らしい」という意味と捉えて良いのでしょうか?

    右は1987年発売の2作目「Les enfants de Rebelo」
    日本語に訳すと「レベロの子供たち」となりますが、このレベロが何を(誰を)指しているのかはわかりませんでした。
    どちらもかなり簡素なデザインの表紙ですね。

    この2冊は「Collection Enfance et Société」(コレクション 子供時代と社会)と題されたシリーズでフランスの出版社から発売されました。
    現在はフランス国立図書館等で閲覧できるそうです。


    写真集「L'Enfant Impossible」(1979年)

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    1作目の「L'Enfant Impossible」のモデルは作者の息子さんでしょうか?
    部屋の中で寝転がったりぬいぐるみを抱っこしたりと、あまりポーズを決めることもなく、単純なスナップ写真といった感じです。
    子供の日常を淡々と捉えるだけでも幻想的な作品を作り得るという見本のような写真集ですね。

    Amazon.comより
    L'Enfant Incroyable (Boy Photobook) Paperback – 1979


    写真集「Les enfants de Rebelo」(1987年)

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    2作目の「Les enfants de Rebelo」はモデルが複数いるので息子さんとその友達かもしれません。
    こちらも部屋の中でのポートレイトが主ですが、ポーズのバリエーションが多く、人体ポーズ集として画家やイラストレーターにも重宝しそうです。

    カメラに向かって笑顔でおどける様子はどこか家族写真的ですが、窓から差し込む自然の光のみを光源としており、ドキュメンタリーでありながらアーティスティックな趣を感じさせる作品です。

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    NovelArt のボディペインティング作品

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    モデルプロダクション「Novel Art」が2002年に制作したボディペインティング作品。

    この場合「作品」と呼ぶに相応しいのは、撮影した写真よりもモデル自身でしょうね。
    かなり技術のあるボディペイント・アーティストによるものだと、素人目にもよくわかります。

    ボディペインティングとは、人間の体に塗料などで絵や模様を描くボディ・アートの一種。
    日本ではまだ理解されているとは言い難いアートですが、今や世界中でイベントやコンテストが開かれており、子供から大人までたくさんの人々に楽しまれています。

    NovelArtは器械体操などのスポーツ系モデルを扱っていたプロダクションでしたが、すでに消滅してしまったようで、今はオフィシャルサイトもありません。
    アート色の強い写真が多く、中でも2002年発表のこの作品はとくに芸術的でした。

    残念ながらモデルの名前と、彼らにボディペイントを施しているアーティストの名前がわかりませんが、3人の少年がどのようにアートと化したか、順を追って見ていきましょう。

    (注:スマホ版表示では画像のレイアウトが崩れるので、PC版表示で見ることをお勧めします)


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    最初は顔から塗り始めるんですね。
    3人とも真剣な表情!
    というより、緊張しているのかな?


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    顔の次は上半身をペインティング。
    この時点で大体のデザインが見えてきました。
    ベースカラーは左の子が青と赤、真ん中の子が青、右の子が黄色。


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    上半身の次は下半身をペインティング。
    暑ければ汗をかくし、寒ければ風邪をひくし、室内は適温に調整されているんでしょうね。
    色を塗り重ねてグラデーションを付け、全身の下地がほぼ完了しました。


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    横から見るとこんな感じです。
    本当ならば水着も無いほうが良いんでしょうが、彼らはヌードモデルではないので仕方ないですね。
    水着の色はペイントと統一してあり、違和感が出ないようになっています。


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    細かな模様を書き込んだり、ラメのようなパウダーを振り掛けたりして最終調整。
    どのくらい時間が掛かったのでしょう?
    お疲れ様、ゴールはもうすぐだ。


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    はい、完成しました!
    素晴らしい出来栄えですね。
    デザインのモチーフは左がサーカス? 真ん中が宇宙? 右はタイガー?


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    顔のアップです。ディテールに驚愕!
    ここまで手の込んだボディペイントは一般人ではなかなか経験できませんが、これもモデル冥利に尽きるといったところでしょうか。

    親が子供という作品を生み出し、質高く育て上げる。
    それを素材として、アーティストがアート作品を作り上げる。
    写真家はそれを撮影し、写真作品を作り上げる。
    作品が作家のインスピレーションを刺激し、新たな作品を生み出すというわけです。

    アートの真髄は人間の身体にあり!と思わせるような、素晴らしいボディペインティング作品でした。


    Copyright : Novel Art

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    CD「ヨーロッパの妖精たち 〜石川洋司写真集〜」

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    先日部屋を掃除したとき、物入れの奥から懐かしい物が出てきました。
    写真家、石川洋司さん(1935- )の作品を収めたCD-ROMで、タイトルは「ヨーロッパの妖精たち 〜石川洋司写真集〜」
    ヨーロッパの7人の少女モデルによるデジタル写真集です。

    今から24年前、1995年に東京の秋葉原に出かけた時、石丸電気だったかオノデンだったか忘れてしまいましたが、売り場でたまたま見かけて衝動買いした商品でした。
    衝動買いとは言っても定価6,800円(税込7,004円)ですから、本の写真集と比べてもかなり高く、今となっては思い切ったことをしたなと思います。
    当時の私はMacを使い始めた頃だったので、デジタルメディアに魅力を感じていたんでしょうね。

    1990年代はマルチメディアという言葉が流行り始めた頃でもあり、ハードもソフトも映像を扱えることが売り文句になっていました。
    CD-ROMドライブを搭載しているだけでマルチメディアパソコンなんて言っていたり、今思うと失笑してしまいますが、当時はまだインターネットが普及しておらず、映像や音楽やソフトウェアの媒体として光ディスクが新鮮だった時代でした。

    私はこの「ヨーロッパの妖精たち」という商品をPhoto CDだと思って買ったんですが、よくよく見たらMacとWindowsのハイブリッドCDでした。
    VGAサイズで表示することが前提となっていて、起動するとモニタの解像度を強制的に640×480に切り替え(切り替わらない場合は画面の中央部に小さく表示)、収録されている640×480ピクセルの画像をスライドショーにするというものでした。

    デジタルだから劣化しないとは言っても、解像度があまりに低過ぎます。
    今考えるとこれで7千円は非常に高いし、本の写真集のほうが見応えがあるんじゃないかという気もしますが、まぁ200枚以上の写真を鑑賞できるところは評価しても良いのかなと・・・。
    ただしソフトウェアが古いので、現在のOSでは起動しないでしょうね。

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    【起動後のセレクト画面】

    7人のモデルはすべてベルギーの少女たちで、付属のテキストによるとメリックが10歳でヴァージニーが12歳、他の子はすべて11歳です。
    父親が警察官だったり、母親が有名な女優兼歌手だったりと、比較的裕福な家庭に育った子たちばかりで、綺麗な頃に綺麗な写真を残したいというのは彼女たちの願望でもあったのでしょう。

    ちなみにこの子たちの最初の写真集(書籍)が発売されたのは1982年でした。
    つまり1995年の商品ではありますが、収録されているのは1980年頃に撮影された写真というわけです。

    さすがに今見ると部屋の装飾や雑貨、自動車などに時代を感じてしまいますが、同時に現代の少女写真にはない落ち着いた風情を感じるのも確かです。
    歴史あるヨーロッパの妖精たちだからこそ、本当なら当時の書籍を手でめくりながら鑑賞すべきなのかもしれません。

    私が石川洋司さんを初めて知ったのは、その昔、日本テレビ(読売テレビ)の某番組に石川さんが出演しているのを見た時でした。
    モデルたちについて語る石川さんを見て、その情熱や思いやりに感心したことを覚えています。
    また、司会の藤本義一氏が「少女というものには、なにか怖さを感じるよね」と語っていたのも印象的でした。

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    書籍「Le Petite Parisienne」

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    以前もお話ししましたが、私は中学生のときに美術に興味を持ち、アートの奥深さを知りました。

    そして高校生の時に写真家の清岡純子さんの作品を見て、そこに写る「実写版ヴィーナス」に衝撃を受けたわけですが、じつは私が買った写真集はその本が最初ではありません。

    私が生まれて初めて自分の小遣いで写真集を買ったのは、たしか15歳の時でした。
    それは日本の写真家、黒松隆さん(1953- )の「Le Petite Parisienne」(小さなパリジェンヌたち)という写真集。

    黒松さんはアイドルの岡田奈々さんや斉藤慶子さんの写真集も手掛けた、日本を代表する人物写真家のひとりです。
    「Le Petite Parisienne」はフランスのパリで撮影された、7歳から12歳くらいの5,6人の少女をモデルとした写真集でした。

    とにかく私はその本を最初に見たとき、モデルの美しさに驚愕したことを覚えています。
    「フランスの女の子はこんなにも綺麗なのかっ!」と。

    ほとんどが屋内でしたが、スタジオではなく、その子たちが普段暮らしている家での撮影でした。
    しかし窓、カーテン、クッション、ベッド、家具・・・そこに写るインテリアすべてが当時の私にはとても新鮮に見えました。

    住まいのカタログのような洗練された室内に妖精のような少女がいる光景は、15歳の少年から見てもまさに心洗われる光景でした。

    ・・・と、今私はこの話を当時の記憶を頼りに語っています。
    と言うのも、何しろ40年も前の本なので現物が残っておらず、ネットで検索しても画像が見つからないからです。

    ただ、20年近く前にネットでたった1枚だけ、この写真集からの画像を見かけたことがありました。
    出典がどこだったかまったく覚えていませんが、まるで幼馴染の写真を見つけたかのような懐かしさがありました。
    それが上の画像です。

    たしか名前はダフネちゃんで、7歳か8歳。
    当時の私に人間の美しさを教えてくれた、小さな小さなパリジェンヌでした。

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    書籍「Le club des 5」

    フランスの子供なら誰もが知っているお話に「Le Club des Cinq」(ル・クラブ・デ・サンク)というのがあります。
    4人の少年少女と1匹の犬が様々な事件を解決していく冒険物語。

    イギリスの児童文学作家、エニード・ブライトン(1897-1968)によって書かれた小説で、英語版は「The Famous Five」のタイトルで1942年から出版されました。
    日本語版も「フェイマス・ファイブ」というタイトルで発売されています。

    フランスでは「Le Club des Cinq」のタイトルで1955年から出版されました。
    直訳すると「5人のクラブ」となりますが、この場合はサークルとか集まりといった意味でしょうか?

    その有名な小説「Le Club des Cinq」と同じタイトルが付けられた写真集がありました。
    (写真集ではCinqが数字の5になっていますが読み方は同じ)

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    フランスで出版された、自然の中で遊ぶ5人の少年たちを捉えた全編モノクロの写真集。
    小説では3人の男の子と1人の女の子、1匹の犬で5人でしたが、こちらは男の子だけの5人組です。

    年齢が11歳前後であることと、活発な子供たちの冒険心を描いているということで小説と同じタイトルを付けたのでしょう。
    Googleブックスの情報によると、発売年は1987年、出版社はフランスのJMV、作者の名前はYOJIだそうです。

    内容はいたってシンプル。
    キャンプ場のような場所で5人の少年たちが木に登ったり飛び降りたり、跳ねたり踊ったりと元気に遊んでいる様子を捉えたものです。

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    自動車が写っていますが、撮影者の車でしょうか?
    もしかしたら撮影者はこの子たちの誰かの親かもしれませんね。

    そばに川があるのか、やがて全員が服を脱ぎ、エンジェルスタイルで遊び始めます。
    アート的な演出はほとんど見られないので、写真家の作品集というよりは、子供たちの日常を捉えたスナップ写真といった感じです。
    子供たちの満面の笑みからは、本当に楽しい一日であったことが伝わってきます。

    30年以上前の写真ですが、この頃はまだ日本でも田舎の川などには裸で遊ぶ子がいました。
    水着を用意していても途中で脱いでしまうのだとしたら、それだけ大自然での開放感が優っていたということでしょう。

    これもまた、ひとつの冒険物語。

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    書籍「Devoirs de Vacances」

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    フランスの写真家、ネグレポント(Negrepont/生没年不明)が1986年に発表した写真集「Devoirs de Vacances」

    彼の前作と前々作の写真集は今でも古書として販売されていますが、この3作目はあまり流通していないようです。
    前作ほどは売れなかったのかもしれませんね。

    タイトルの「Devisrs」とは義務や勤めという意味のフランス語で、宿題という意味もあるんだとか。
    「Vacances」はバカンス、長期休暇のことです。

    子供をテーマとした写真集なので「長期休暇の義務」と訳すよりは「夏休みの宿題」と訳すのが一番しっくりきますね。

    では何が夏休みの宿題なのか?
    きっとネグレポントの目の前で繰り広げられた無邪気な遊びこそが、子供たちの大切な宿題、義務だということでしょう。

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    この写真集では、前作よりもさらにアーティスティックな方向へと変化した気がします。
    それはある意味演出臭さでもあるのですが、子供たちの姿や笑顔に嘘偽りがなければ真実の記録と言えますね。

    フランスの夏休みはとにかく長い!(約2ヶ月)
    それは子供たちにとって休暇であると同時に、人間として大きく飛躍するときでもあります。

    子供の頃にしかできない大らかさを発揮するのは、子供にとってとても大切なこと。
    そしてそれを見てノスタルジックな想いを馳せるのは、大人にとって大切なこと。

    3作目のこの写真集も、懐かしさとともに子供たちの笑顔に心洗われる一冊です。


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    ちなみに前作と前々作の写真集の出版時には、パリにあるギャラリーで作品展示会がおこなわれました。

    この画像は当時の展示会の広告だそうです。
    左の広告ではパリの「ギャラリーLoplop」にて、右の広告では「ギャラリーRégine Lussan」にて10月から11月にかけて展示会がおこなわれることを告知しています。

    彼の作品は素朴な画廊や喫茶店での展示が似合いそうですね。
    紅茶でも飲みながら、ゆっくりのんびり鑑賞したいものです。


    関連記事:
    ネグレポントの写真集
    書籍「Les Enfants de Papier」
    書籍「Mercredi aprés-midi」

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    天使と悪魔のコスチューム

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    当ブログのテーマでもある「天使」(エンジェル)
    そしてその対極にあるのが「悪魔」(デビル)
    光と陰、吉と凶、善と悪・・・それらの象徴として昔から対比されてきたキャラクター。

    仮装パーティでは天使や悪魔に扮する人も多く、専用のコスチュームが売られています。
    子供たちが着るハロウィン用のコスチュームでも天使や悪魔は定番ですが、中には半分天使、半分悪魔という変わったコスチュームもあるみたいですね。

    Googleの画像検索で「half angel half devil kids costume」を検索

    左右の羽が違って上手く飛べるのか?という疑問はさておき、これは宗教上のストーリーにはない派生キャラと言っても良いでしょう。
    名前はエンジェルとデビルで・・・デンジェルかな?


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    Copyright : 不明

    西洋のジュニアモデル、アビーちゃんが扮したエンジェルデビル。
    白いレオタード、赤いツノと赤いブーツ、赤と白の翼を着けています。

    天使が白、悪魔が赤なのでこういう配色になるわけですが、紅白なので日本だったらメデタイ雰囲気ですね。
    紅白まんじゅうを持たせたらさらに良いかもしれません。

    アビーちゃん、撮影時に動き過ぎたのか、翼がひっくり返っています。(^^;)
    男性を魅了する女性を「小悪魔」と言ったりするくらいですから、悪魔のコスプレは女性のほうが似合いそう。


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    Copyright : DannyDream.com

    こちらは同じくエンジェルデビルに扮したモデルのダニー君。
    ツノとブーツと翼はアビーちゃんと同じものですが、レオタードは足まで覆うタイプを使用しています。

    アビーちゃんのレオタードに比べると若干生地が厚めですね。
    たぶんスポーツ用のレオタードだと思いますが、もう少し薄いほうが天使らしくて良かったかもしれません。

    女の子の小悪魔チックな雰囲気とは違い、男の子はたとえ悪魔に扮してもどことなく天使。
    でも天使のコスプレ用衣装って、大抵は女の子用なんですよね。


    小さな子供は天使なのか?悪魔なのか?
    これは性善説や性悪説とも絡み、人によって意見が分かれるところ。

    反抗期の子がいる親御さんには、その時々によって天使にも悪魔にも見えるんじゃあないでしょうか。(^-^)

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    アルバムジャケットの天使たち - 3

    天使のような子供の写真を使った、レコード・CDのアルバムジャケット。
    前回の記事から2年以上間が空きましたが、今回はその3回目です。

    ミュージシャンが自分のアルバムジャケットに裸の子供の写真を使う理由は様々あると思います。
    家族愛や人類愛を歌っているのであれば曲のイメージとしてそういう写真を使うこともあるでしょうし、あるいは反対に曲のイメージとは掛け離れた面白さを狙っている場合もありますね。

    ジャケット画像は著作権の関係で直接の掲載ができませんので、今回もGoogleの画像検索でのご紹介となります。
    YouTubeで聴ける音楽もあるので、ジャケットを眺めながら聴いてみるのも良いでしょう。

    では古い順にご紹介します。


    □ フランスの音楽家「ジョゼ・ベルグマン」の1962年のアルバム「Petit Gibus Raconte La Guerre Des Boutons」のジャケット。
    Googleの画像検索で「José Berghmans Petit Gibus Raconte La Guerre Des Boutons」を検索

    1962年に公開されたフランス映画「La Guerre des boutons」(邦題:わんぱく戦争)のサントラ盤。
    裸の男の子が森の中で股間を隠して立っていますが、これは映画のワンシーンです。
    ヤンチャな子供たちの争いを描いた映画で、日本でも翌年に公開されました。
    ジャケット写真はカラーですが、元の映画はモノクロです。


    □ アメリカの歌手「ケニー・ランキン」の1969年のアルバム「Family」のジャケット。
    Googleの画像検索で「Kenny Rankin Family」を検索

    写っているのはケニー・ランキン氏本人で、抱き上げている二人の女の子は彼の娘だそうです。
    息子もいて、裏表紙では家族5人の写真が使われています。
    タイトルのとおり家族愛を歌ったアルバムだと思いますが、このような家族の協力は微笑ましいですね。


    □ スペインのフォーク歌手「イマノル」の1986年のアルバム「Mea Kulparik Ez」のジャケット。
    Googleの画像検索で「Imanol Mea Kulparik Ez」を検索

    10歳くらいの少女が手に持ったブドウを見つめながら立っているというアートっぽい写真。
    片足をちょっと浮かせたりして、演出されたポーズであることが伺えます。
    洗濯物とアイロンとアイロン台があるという、下着姿の理由を説明するようなセットですが、ブドウとの関連性は無さそうですね。


    □ アメリカのサイケデリックバンド「ブリーフ・ウィーズ」の1992年のアルバム「Songs of Innocence & Experience」のジャケット。
    Googleの画像検索で「Brief Weeds Songs of Innocence and Experience」を検索

    森の中で少年と少女がブランコに乗って遊んでいるシーン。
    兄妹なのか友達なのかはわかりませんが、たぶんナチュリストの子たちでしょう。
    リリースは1992年ですが曲は80年代に録音されたそうで、ジャケットに使われた写真も古そうですね。
    (Googleで画像が見つからない場合はこちら→ YouTube


    □ ブラジルの音楽グループ「ネグリトゥーヂ・ジュニオル」の1995年のアルバム「Gente da Gente」のジャケット。
    Googleの画像検索で「Negritude Gente da Gente」を検索

    5人の裸の幼児たちがリラックスした表情で床に座り込んでいます。
    様々な肌の色の子を配したということは、グローバルなメッセージのある曲なのかもしれません。
    手前のアジア系の女の子はポーズといい表情といい、イイ味出してます。


    □ アメリカのロックバンド「グー・グー・ドールズ」の1995年のアルバム「A Boy Named Goo」のジャケット。
    Googleの画像検索で「Goo Goo Dolls A Boy Named Goo」を検索

    2歳くらいの男の子とパパらしき男性がいますが、男の子の口の周りとパパの手が赤く汚れています。
    ラズベリーでも食べたんでしょうか?
    この写真、逆さまにするとパパの目線になりますね。


    □ フィンランドの音楽グループ「グラント」の2015年のアルバム「Myth of Blood」のジャケット。
    Googleの画像検索で「Grunt Myth of Blood」を検索

    19人もの裸の幼児が円形に寝転がっているという、ちょっとアーティスティックなモノクロ写真。
    これも古い時代に撮られたナチュリストの写真でしょうね。
    元の写真は顔の部分も写っていて楽しげな雰囲気だったのだと思いますが、こうしてトリミングされてしまうと怪しげなミステリーサークルのようです。


    □ イギリスのロックバンド「トランポリン」の2017年のアルバム「Swansea To Hornsey」のジャケット。
    Googleの画像検索で「Trampolene Swansea To Hornsey」を検索

    赤いカラーコーンが置いてある家の外(玄関前?)に裸の兄弟がいるというシチュエーション。
    舌を出しているおどけている6歳くらいのお兄ちゃんは左足にギプスをしています。
    たぶんメンバーのお子さんを撮影したファミリー写真でしょうね。


    私の記憶では80年代まではレコードジャケットに裸の子供が登場することはそんなに珍しいことではなく、むしろ純粋無垢の象徴であったり、アートであったりと、あまりネガティブな受け取られ方はしていなかったように思います。

    しかしその後、子供そのものを猥褻物と捉える風潮が高まり始めると、音楽ジャケットや雑誌等にこのような天使が登場することも少なくなりました。

    ところがヨーロッパでは近年、CDジャケットに裸の子供の写真を使うミュージシャンが再び現れ始めました。
    これは原点回帰とでも言いますか、昔のように子供の写真が正しい感覚で見られるようになってきたということで、良い傾向ではないでしょうか。

    以上、天使と同じ姿の子供の写真を使っているアルバムジャケットのご紹介、パート3でした。


    関連記事:
    アルバムジャケットの天使たち - 1
    アルバムジャケットの天使たち - 2

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    書籍「Mercredi aprés-midi」

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    1983年にフランスで出版された書籍「Mercredi aprés-midi」
    フランスの写真家、ネグレポント(Negrepont/生没年不明)による2作目の写真集です。

    子供向けアート写真集としても発売されたこの本は、子供たちが自分たちの体をとおしてアートを知るための良い資料にもなっており、現在も古書として販売されています。

    Amazon.frより
    Mercredi après-midi Relié – 1983
    Rakuten.frより
    Rare album Photographique "Mercredi Après Midi" par Nègrepont

    古書はアンティーク的な価値もあり、どうしても値段が高くなってしまいますね。
    日本でも洋書を扱っている古本屋などには置いてあるかもしれません。


    negrepont-mercredi_apres-midi01.jpg negrepont-mercredi_apres-midi02.jpg

    写真集のタイトルは日本語に訳すと「水曜日の午後」
    作者が子供たちを撮影したのが水曜日の午後だったからだそうです。

    フランスの小学校は水曜日もお休みの週休三日。
    現在は地域によって若干違い、午前中だけ授業のある学校もありますが、基本的には水曜日は休校日です。

    ネグレポントはこのことを「水曜日は魔法の日」という言葉で表現しています。
    子供たちによる魔法のような光景が見られるからでしょう。


    negrepont-mercredi_apres-midi03.jpg negrepont-mercredi_apres-midi04.jpg

    彼はこの本の3年前に出版した1作目の写真集「Les Enfants de Papier」(紙の子供たち)を何度も何度も見直したそうです。
    そして子供たちの本当の姿を収めた新しい本を発表したいと思い、次の仕事に取り掛かりました。
    彼のこの仕事にはたくさんの子供たちが積極的に参加してくれて、その結果この写真集が生まれたというわけです。

    作品ではロケーション場所として廃墟となった古い家が使われています。
    悲観的なはずのその場所でさえ、美しいおとぎ話の舞台のように見えてくるから不思議です。

    子供たちの自然な行動、明るい笑顔、そして瑞々しい姿態によって、まるで建物自体に魂が宿ったかのように。


    negrepont-mercredi_apres-midi05.jpg negrepont-mercredi_apres-midi06.jpg

    子供たちの純粋な体は、窓から差し込む光によって例えられないほどの美となりました。
    日常的な光景でありながら、ネグレポントはそれを見事なまでのオブジェに仕立て上げたのです。

    彼はこの本の中でこう語っています。
    『この本の主な目的は、人間の在り方から遠く離れてしまったこの世界において、子供たちが果たす主導的役割が決して失われないよう、子供たちの権利を取り戻すことです。』

    子供が子供らしく遊び、子供らしく生きること。
    それは子供たちに与えられた当然の権利だと、彼は言っているのでしょう。


    関連記事:
    ネグレポントの写真集
    書籍「Les Enfants de Papier」
    書籍「Devoirs de Vacances」

    タグ: Europa  少年  少女  ♂♀  笑顔  眠り  OldPhoto 

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    RUKA

    Author:RUKA


    子供は本来この世界における夢であり希望であり、その姿は大人にとってノスタルジーや心の潤い、癒しの対象でもあります。

    古くから子供の姿は愛すべきものとして認識され、絵画や彫像、写真等で様々に表現されてきました。天使のイメージもそのひとつです。
    そして各家庭でも、我が子への愛情ある記録(写真撮影)が数多くなされています。

    当ブログでは天使や子供をテーマにしたアート作品と、写真共有サイトFlickrで一般公開されている子供写真をご紹介しています。
    天使に見立てているので必然的に裸の作品が多くなりますが、すべてアートまたは家庭的な生活記録に限定しています。

    ふと訪れては日々の疲れを癒す天使の園・・・そんな憩いの場としてお使いいただければ幸いです。

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    著者について...
    名前:RUKA (Rukachas)
    国籍:日本
    出身:埼玉(生まれは宮城)
    性別:男性
    年齢:あっという間の半世紀
    インターネット歴:22年

    20代の頃に仕事で幼稚園に出向いたのを機に子供の笑顔写真を撮り始める。
    1999年に「The Light of Smile 笑顔の灯り」という子供の笑顔をテーマにしたサイトを開設。
    サイト終了後はこのブログで世界の天使像や世界の子供写真を紹介している。
    6人の甥と姪の伯父さんでもある。

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