天使たちへの「ありがとう」

    Flickrを始めとした多くの写真共有サイトでは、様々な人が撮った様々な写真が公開されています。
    その中にはアートもあれば家族写真もあり、裸ん坊の写真もあります。

    私はFlickrを見ていて裸ん坊の子供の写真を見かけると、とても嬉しい気分になります。

    それは私がまだ若かりし頃、川や用水路に立ち寄ってみると何人かの子供は裸になって遊んでいた、そんな光景に出会ったときの嬉しさに近いかもしれません。

    まるで本物の天使に遭遇したかのように、その日は何か良いことがあるのではと気分が晴れやかになったものです。

    mizube_sketch.jpg

    多くの水辺から天使の姿が消え去ってしまった現代において、写真家や親による天使の写真はとても貴重です。

    純粋に美しさや可愛らしさを表現した作品からは、純粋に美しさや可愛らしさを感じることが大切。
    それは作者への敬意であり、子供たちへの感謝であり、時代が過ぎようとも変わるものではありません。

    かつて子供だった私に小さな子の世話をする楽しさを教えてくれた「幼き妹」
    少年だった私に書籍を通じて人間の美しさを教えてくれた「美術家や写真家の方々」
    青年だった私に心からの笑顔を振りまいてくれた「街の子供たち」
    子育ての苦労と喜び、そして大切さを教えてくれた「甥っ子姪っ子たち」

    すべてに感謝しています。

    そして今は、世界中の天使たちを鑑賞できるFlickrと、多くの美術サイトに感謝。
    写真を公開している著作者の皆さんに感謝。
    被写体となっている子供たちに感謝!

    たくさんの感謝と懐かしい思い出とともに、これからもAngel Gardenの中で暮らしていきたいと思っています。

    RUKA

    タグ: RUKA 

    彫刻家のリアリズム

    wim_van_der_kant-luctatio.jpg

    彫刻作品は必ずしも写実的とは限りませんが、人間の形を忠実に再現していれば、それは人間を学習するための資料にもなり得ます。

    人形(ひとがた)の制作においてリアルさを追求するならば「型取り」が最良の方法でしょう。
    実際の人間から型を取り、それに素材を流し込んで作る方法です。

    しかしこれは彫刻とは言えませんね。(作品作りの一環としておこなう彫刻家や芸術家はいます)
    やはり彫刻は盛ったり掘ったり削ったり、作者の審美眼と造形技術の賜物であってほしいと思うのです。

    余談ですが、人体彫像が実際の人間よりも小さかったり大きかったりするのは「これは型取りではないよ」という意思表示もあるのでしょうか?

    まぁそれはそうと、リアルな人体彫像を作る彫刻家は数多くいますが、中でも私がとくに好きなのが、ヴィム・ファン・デル・カント(Wim van der Kant/1949- )というオランダの彫刻家。

    【Wim van der Kant】
    https://www.wimvanderkant.nl


    顔がリアル、体がリアルというだけならば、そのような彫像は昔からありました。
    数千年前に作られたギリシア彫刻でさえ、その躍動感ある筋肉の造形には驚かされます。

    しかし、どこかリアルではない箇所があるのも否めません。
    それが作者の意図であれ、依頼主の注文であれ、当時の風潮であれ、モデルの形を100%は再現していないことは確かです。

    その点カント氏の作品はリアルさにおいて、ある種の凄みさえ感じるほど。
    ほとんどが少年像で、大きさは50〜80cmほどと小さいのですが、形には全く不自然さが無く、写真で見るとまるで肌をコーティングした本物の人間に思えるほどです。

    このリアルさは人間と見比べてみるとよくわかるでしょう。
    カント氏の作品と実際の人間の写真を並べてみたのでご覧ください。
    (人物は同じようなポーズをしていますが彫像のモデルではありません。古いナチュリストの記録写真から似たポーズを選びました)

    wim_van_der_kant-tollit.jpg wim_van_der_kant-tollit_like.jpg
    wim_van_der_kant-suspensus.jpg wim_van_der_kant-suspensus_like.jpg

    作者のヴィム・ファン・デル・カントは1949年生まれのオランダの彫刻家。
    ユトレヒト州アメルスフォールト市の視覚芸術アカデミーで彫刻を学び、1980年代後半から数々の魅力的な作品を生み出してきました。

    1990年代以降は「ギャラリーユトレヒト」を始めとして、アムステルダム、ロスマーレン、ハーグ、ベルギーのヘントなど、多くの美術館や展覧会で作品展示をおこなっています。

    彼の心がリアリズム彫刻へと揺れ動いたその原点、それはある日曜日、故郷の野外展覧会で見たロダンの作品でした。

    彫像「考える人」で有名なフランスの彫刻家、オーギュスト・ロダン(Auguste Rodin/1840-1917)の1877年の作品「L'Âge d'airain」を見たカント氏は、これこそが自分の求めるテーマだと確信したそうです。


    682px-tanyo_shinkin_bank_hall03bs1800.jpg marconi_gaudenzio_model_2x.jpg

    左の画像が、カント氏が影響を受けたとされるロダン作の彫像「L'Âge d'airain」
    この写真は日本の兵庫県朝来市にある「但陽信用金庫会館」の本館に設置されている像を撮影したものです。

    そして右の画像はこの作品のモデルとなった22歳の男性。
    撮影は写真家のガウデンツィオ・マルコーニ(Gaudenzio Marconi/1841-1885)によるものです。

    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:Tanyo Shinkin bank Hall03bs1800.jpg
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
    File:Marconi, Gaudenzio (1841-1885) - 1877 - Auguste Neyt, modello 22enne di L'age d'arain.jpg
    ライセンス:パブリックドメイン


    若きカント氏をリアリズムへと導いたロダンの彫刻作品。
    その素晴らしい造形は初めにモデルありきと言っても過言ではないでしょう。

    カント氏も自分の作品にモデルがいることは公言していますが、モデルの素性は一切明らかにしていません。
    でもその姿勢が素晴らしいですね。彼は写真家ではなく彫刻家なのですから。

    カント氏の作品は大きさこそ実物大ではありませんが、誇張も省略もしないそのリアルさはモデルへの敬意を感じさせます。

    wim_van_der_kant-quis_mihi_iniurian_facet.jpg wim_van_der_kant-quis_mihi_iniurian_facet_like.jpg
    wim_van_der_kant-ad_dextram.jpg wim_van_der_kant-ad_dextram_like.jpg
    (造形比較のため似たポーズを並べています)

    19世紀の彫刻家、オーギュスト・ロダンは22歳の男性をモデルに精巧なブロンズ像を作りました。
    現代の彫刻家、ヴィム・ファン・デル・カントは12歳くらいの少年をモデルに精巧なブロンズ像を作りました。

    我々がそこから感じることは、そして学ぶべきことは、物体としてのリアルさはもとより、彫刻家とモデルの人生が交わったときにこそ美を後世に伝える作品が生まれるのだという、その歴史のリアルさではないでしょうか。


    Copyright : Win van de Kant

    人体画像出典
    Jeunes et Naturels (Copyright : Peenhill Ltd. Publishers)
    Sonnenfreunde (Copyright : Hanseatic Buch & Presse-Erzeugnisse)
    ウィキメディア・コモンズ

    タグ: Europa  少年  ♂♀  笑顔  彫像  CC-License  OldPhoto  造形比較 

    私はRUKA

    ruka_meishi.jpg

    たまにはこういう記事も良いかなと、今日は趣向を変えて私の名前の話。

    もう22年も前になりますが、インターネットを始めたばかりの頃(その頃はまだ電話回線を使ったダイヤルアップ接続でした)、自分のハンドル(ネット上の名前)を決めるのには大いに迷いました。
    複数の名前を使い分けるようなことはしたくなく、一生使い続けるたったひとつの名前にしようと思ったからです。

    その頃私はゴールデンハムスターをつがいで飼っていて、オスにはルカチャス、メスにはチャクラと名前を付けていました。
    この名前に深い意味はなく、音の響きで適当に付けたものだったんですが、後になって人体にある中枢(気など)を仏教用語でチャクラと言うのだと知りました。

    結局私は、オスのほうに付けていたルカチャス(Rukachas)という名前を自分のハンドルにしました。
    ところがたくさんの人と交流するうちにいつしか「ルカさん」と呼ばれるようになり、自分でも「ルカです」と名乗ることが多くなったので、やがて半角大文字の「RUKA」に変更したのでした。

    正式には今でも「Rukachas」なんですけどね。
    まぁハンドルに正式も何もありませんが。

    hamster_rukachas01.jpg hamster_rukachas02.jpg
    「この子が元祖ルカチャス君!」(1997年撮影)


    日本では「らりるれろ」をローマ字で書くときにRを使うことが多く、キーボードで打つ時もLではなくRを使います。
    だから私もRUKAとしました。

    しかしルカという名前は海外ではLucaやLukeというスペルであることが多く、これは新約聖書に登場する「ルカ」という聖人の名前から来ています。
    初期キリスト教の使徒で新約聖書の著者のひとりである「パウロ」の弟子だったと言われている人物で、有名な「ルカによる福音書」の著者として知られています。

    そのため私も過去に何度か「ルカという名前はキリスト教から付けたんでしょ?」と勘違いされたことがありました。
    私は宗教にはまったく興味がなく、信心深さも皆無。
    ただ神話を物語として面白いな〜と感じているだけ。

    例えるなら、ドラえもんの物語は好きだけど、未来から猫型ロボットがやってくることは信じていない・・・みたいな?・・・違うか?

    勘違いといえば、私のハンドルが「RUKA」なものだから、女性だと勘違いされたことも何度かありました。
    日本でルカといったらほとんどが女性ですからね。

    しかも私は子供関係のサイトを持ち、ブログで子育てについて語っていたので、余計にそう思われてしまったようです。
    でもトップページにちゃんと男性って書いていたんですけど、プロフィールを読まない人って意外と多いんですね。(^^;)

    (注:子供関係のサイトとは「The Light of Smile 笑顔の灯り」のことで、子育てについて語っていたブログとは「RUKAの雑記ノート」のことです。興味のある方はそちらもご覧ください)

    tewotsunagu.jpg

    私はハムスターに適当に付けた名前を自分のハンドルにしたわけですが、ルカという名前にまつわる不思議な因果のようなものも感じています。

    というのも、以前このブログにも書いたとおり、私は子供の頃から医学に興味がありました。(興味があるだけで専門的な知識はないですよ)

    ルカという名の語源である新約聖書に登場する聖人ルカは、医者だったそうです。
    日本に「聖路加国際病院」という病院がありますが、これは正しくは「せいるか」と読み、聖人ルカの漢字表記に由来しています。

    さらに面白いのは、Googleで私の本名をフルネームで検索すると、なんと医者ばかり見つかるんです。
    つまり私の本名と同姓同名の人には、何故か医者が多いというわけ。

    この奇妙な一致には驚きました。
    まぁ、私は医者になれるような人間ではなかった、というところはズレを感じますけどね。

    そしてもうひとつ・・・

    「RUKA」という言葉はチェコ語で「手」という意味だそうです。(これもずっと後になって知りました)
    子供の頃から手先が器用で、手を繋ぐのが好きで、手相がマスカケ線である私には相応しいハンドルだったのかな?という気もしています。


    YouTubeより

    Ruka (The Hand) - Jiri Trnka

    チェコの人形アニメ作家、イジー・トルンカ(1912-1969)による1965年の映像作品「RUKA」

    天使のお尻

    Google画像検索で「天使のおしり」と検索すると、可愛いお尻がたくさん表示されます。

    どれもみんな美味しそう!(^o^)
    おっと勘違いしないでくださいね、私が見ているのはパンの画像です。

    Googleの画像検索で「天使のおしり」を検索

    どうやら「天使のおしりパン」と呼ばれるパンがあるそうです。
    特定の商品ではなく、パン屋さんや家庭での手作りパンにそういうレシピがあるってことです。クックパッドにもありました。
    子供に大ウケしそうなパンですね。

    柔らかな丸いものをふたつ合わせるとお尻のように見えますが、不思議なことに幼い子はそれを見ると「おしりおしり!」とはしゃぎます。
    大人ははしゃぎませんが、笑ったり、場の雰囲気が和むことはありますね。

    まぁ、ようするに、みんなお尻が好きってことです。

    お尻は人の体の中でもひときわユーモラスな部位。
    何故なら天使のおしりパンのように、人の心を和ませる形をしているから。

    以前も紹介したことがありましたが、アメリカのロサンゼルス郊外の街ラグナニゲルでは、毎年7月の第2土曜日になると、電車に向かってお尻を見せるという催しがおこなわれます。

    laguna_niguel_mooning.jpg
    画像出典:10,000 Californians Moon Amtrak

    1979年から毎年おこなわれているこのイベント。
    男も女も老いも若きも集まって、電車が通るたびに自慢のお尻を披露。
    電車の乗客たちもこのイベントを楽しんでいます。

    子供たちの参加は少ないようですが、右端の男性は赤ちゃんのお尻を見せていますね。


    このようにお尻を露出して他人に見せることを英語で「Mooning」(ムーニング)と言います。

    ウィキペディアの項目には「公の場でのこの行為は抗議・いたずら・嫌がらせのために行われることが多く...」と書かれていますが、もちろんそのような意図のムーニングはここでは除外します。

    ここで取り上げているのはあくまでも被害のない、みんなが笑顔になれる茶目っ気のあるムーニング。

    ・ 着衣や水着姿など、服を着た状態であること。
    ・ 自分の意思で自分のお尻を出す行為であること。
    ・ 見せるほうも見せられるほうも良い気分でいられること。
    ・ 楽しい雰囲気を保ち、おふざけの範疇を超えないこと。

    子供もこのような条件に従えば、それは天使のご挨拶。

    mooning_boy01.jpg mooning_girl01.jpg
    mooning_boy02.jpg mooning_girl02.jpg
    mooning_boy03.jpg mooning_girl03.jpg
    【ムーニングする子供たち】(左は男の子、右は女の子)

    みんな楽しそうですね。
    ムーニングという言葉は月のムーン(Moon)から来ているのだと思いますが、お尻が月のように見えるからでしょうか?
    こんなお月見もたまには良いかもしれません。


    森永製菓のエンゼルは何故こちらにお尻を向けているのでしょう?
    紙オムツのCMでは何故赤ちゃんのお尻を見せているのでしょう?

    簡単なことです。
    天使のお尻は人の心を和ませる不思議なパワーがあるからです。

    身近に天使のお尻がないご家庭では、天使のおしりパンでも食べて、ふんわり優しい気持ちになりましょう。
    ω_(´▽`)


    関連記事:お尻を見せるイベント

    タグ: America  Europa  少年  少女  笑顔  水着  イベント 

    サッカー少年の体形

    swiss_christian01_swimwear02.jpg

    私は小学生の頃、短い期間でしたが「サッカー少年団」に入っていました。
    サッカー少年団とは、学校や地域ごとに活動しているジュニアサッカークラブのことです。

    かなり昭和を匂わせるネーミングですが、今でもこの名前で運営しているところは多いみたいですね。
    名前は「少年団」ですが女の子も受け入れています。

    まぁそれはそうと、私がずっと以前から確信していることに「サッカー少年はスタイルが良い」というのがあります。
    全員が全員そうだとは言いませんが、他のスポーツに比べるとその率が高いと感じています。
    下半身のボリュームは野球少年のほうが上でしょうし、肌は相撲少年のほうが綺麗かもしれませんが、体形の良さはサッカー少年が際立っています。

    以前、70年代の男子用水着を紹介した記事で、水着モデルの少年たちの画像を引用したことがありましたが(該当記事)、どうやらこの子たちはスイスのサッカークラブの少年たちだったようです。

    swiss_christian02_soccer.jpg swiss_christian02_swimwear.jpg
    swiss_markus02_swimwear.jpg swiss_markus02_soccer.jpg
    swiss_andreas01_soccer.jpg swiss_andreas01_swimwear.jpg
    swiss_unknown_swimwear.jpg swiss_unknown_soccer.jpg

    同じ子ごとに2枚ずつ、普段サッカーをしているときの写真と水着モデルのときの写真を並べました。
    サッカーウェアのときは体付きがよくわかりませんが、水着だとある程度は筋肉の発達具合が確認できますね。

    これらの画像は2000年代初頭に海外のサイトで公開されていたものですが、じつは撮影者を含め詳細がまったくわかりません。
    わかっているのは、1970年代〜80年頃にかけてスイスで撮影されたということだけ。

    しかし今となってはサッカー少年の体付きがよくわかる大変貴重な記録となっています。
    今回はこの子たちの画像を引用し、サッカー少年の体形について医学と美術の両面から考えていこうと思います。

    soccer_shot_man.jpg

    【サッカーに必要な筋肉】

    サッカーは足を使う競技であることから下半身を鍛えれば良いようなイメージがありますが、じつは上半身の筋力がとても大切。

    とは言え、筋肉を鍛え過ぎると全体のバランスが崩れ、スピードや瞬発力、持続力などが損なわれてしまいます。
    つまりサッカー選手にとって大切なのは、上半身と下半身の筋肉のバランスです。

    サッカーをプレイする上で重要とされる筋肉は主に次の6つ。
    下半身にある「下腿三頭筋」「大腿四頭筋」「大臀筋」
    上半身にある「広背筋」「腹直筋」「大胸筋」



    【下腿三頭筋】

    swiss_christian02_shorts.jpg swiss_markus_shorts.jpg

    下腿三頭筋(かたいさんとうきん)とは、主に足首を屈曲・伸展させるための筋肉。
    腓腹筋とヒラメ筋という二つの筋肉で構成されている、簡単に言えば足のふくらはぎの筋肉です。
    この写真では靴下に包まれている部分ですね。

    下腿三頭筋は足首や爪先の力強さに関与しており、サッカーでは瞬発的な動作やキックの正確性に関わってきます。
    有効な筋力トレーニング法としては、ウエイトをかけた状態で足首を屈伸させるカーフ・レイズなどがあります。

    美術的には、立像などの見た目の安定感にも繋がる部位ですが、少年像の場合はあまり発達し過ぎていると繊細な美しさが損なわれてしまうので太過ぎないほうが良いでしょう。



    【大腿四頭筋】

    swiss_jens_shorts.jpg swiss_michael01_shorts.jpg

    大腿四頭筋(だいたいしとうきん)とは、人体の最大の骨である大腿骨を挟むように四方に存在する筋肉の総称。
    簡単に言えば脚の最も太い部分、太腿(ふともも)の筋肉です。

    走るスピードやキック力の向上には、この大腿四頭筋のトレーニングが欠かせません。
    鍛えるのが比較的容易な筋肉であり、筋力トレーニングにはスクワットやレッグプレス等が効果的です。
    この写真ではふたりとも高いところによじ登っていますが、もちろんこういう動作も効果的。

    美術的には、この部分の筋肉を強調した力強い彫像も多いのですが、やはりふくらはぎと同じく、あまり太過ぎないほうが美的ではありますね。



    【大臀筋】

    swiss_thierry_swimwear.jpg swiss_joannis_shorts.jpg

    大臀筋(だいでんきん)とは、哺乳類の臀部に存在する臀筋の中で最大の筋肉、つまりお尻を構成する筋肉です。
    人間は直立二足歩行をするため、四足歩行の動物と比べてこの筋肉がとても発達しています。

    大臀筋は下半身の動きを制御する筋肉で、サッカーではボールコントロールの技術に関わってきます。
    一流のサッカー選手のお尻が引き締まっているのは、この筋肉がシッカリと強化されているからです。
    子供の場合もサッカーが上達するにつれて形が整ってくる部分でもあります。

    大臀筋のトレーニングには、四つんばいになって脚を持ち上げるなどのいわゆるヒップアップ体操が効果的ですが、これは美術的にも美しいポーズです。



    【広背筋】

    swiss_daniel_swimwear.jpg swiss_thomas02_swimwear.jpg

    広背筋(こうはいきん)とは、背中の筋肉である棘腕筋の一部で、腕の付け根あたりから腰にかけて逆三角形の形をした筋肉です。
    左の子はちょっと細身で右の子は中肉中背ですが、子供で広背筋が目立つ子はあまりいないと思います。

    しかしサッカーでは広背筋は大事な要素。
    広背筋を鍛えることで肉体的な競り合い、いわゆるフィジカルコンタクトで負けない体を作ることができます。
    トレーニングには懸垂がもっともよく知られており、効果も高いそうです。

    広背筋がシッカリ鍛えられていると背中が逆三角形の美しい形となりますが、これはダビデ像など、美しいとされている彫像にも言えることですね。



    【腹直筋】

    swiss_thomas01_swimwear.jpg swiss_christian01_swimwear01.jpg

    腹直筋(ふくちょくきん)とは、腹部の筋肉のうち前腹壁の中を走る前腹筋のひとつで、一般的には腹筋と呼ばれています。
    体幹部の屈曲や回旋、呼吸にも関与し、また腹圧を加える作用があるので排便や咳などにも関係している重要な筋肉です。
    この写真では服をめくって見せているのがその部分。

    サッカーの動作に上半身と下半身をバランス良く適合させるにはこの部分を鍛えることが重要であり、トレーニングにはクランチやリバースクランチなどのストレッチ運動が効果的です。

    美術的にはシックスパックの腹筋も人体美ではありますが、少年像の場合は胸部から下腹部にかけてなだらかなほうが美しく見えるかもしれません。(一番上の写真のように)



    【大胸筋】

    swiss_michael02_swimwear.jpg swiss_herve_swimwear.jpg

    大胸筋(だいきょうきん)とは、胸部を構成する筋肉の外側の部分で、上腕骨上部に付着している筋肉です。
    乳首の少し上側の部分で、この写真のように腕を上げると形がわかりやすいですね。

    サッカーでは広背筋とともに重要な筋肉で、とくにディフェンダーは相手を腕で抑える際、この大胸筋の強さが必要となります。
    トレーニング法で最も手軽なのは腕立て伏せであり、バーベルを使ったベンチプレス、ダンベルを使ったダンベル・フライなどもよく知られています。

    美術的には、腕を上げるポーズは胸板を美しく見せることができ、胸から腹、そして脚にかけての流れるような一体感が立像の美しさのひとつでもあります。

    ・・・・・

    以上のように、サッカーでは上半身と下半身の筋肉のバランスが大変重要。
    サッカー選手に太っている人が少ないのは皆さんご存知だと思いますが、極端に痩せている人や、筋肉がつき過ぎている人が少ないのもサッカーという競技の特徴です。

    子供もまた然りで、サッカーをある程度続けている子は体形のバランスがとても良いことに気付かされます。
    この画像の少年たちの美しく均整のとれた体形は、まさにサッカー少年ならではだったというわけですね。

    全身のバランスが大切なサッカーというスポーツは、まさに美しい体形を育むスポーツでもあった、と言えるのではないでしょうか。

    タグ: Europa  少年  衣装  水着  笑顔  スポーツ  OldPhoto 

    天使が走る!世界の祭り

    絵画に描かれている天使の多くは優雅で品のある佇まいをしています。
    走っているなど、躍動感のある天使の絵はあまり見かけません。

    それと同じように、私たちは日常生活において「走る天使」をあまり見たことがありません。(裸で走る子ってことです)

    しかし日本を含め世界には、天使たちが元気に走りまわる、そんなお祭りがちゃんと存在します。
    そのいくつかを見ていきましょう。


    【天使が走る日本の祭り】

    runningangels_japan-yamakasa.jpg runningangels_japan-unknown.jpg

    天使たちが走る祭りというと、日本では何と言っても「博多祇園山笠」でしょうね。(左の画像)
    福岡県で毎年7月におこなわれている、770年以上の歴史を誇る伝統の祭り。
    水法被と締め込み姿なので厳密にはエンジェルスタイルではないんですが、まぁお尻だけはエンジェルということで。(^^)

    画像出典:山笠があるけん博多たい!~追い山ならし~

    右側の画像は山笠ではありません。
    出典も詳細も不明ですが、たぶん日本でのイベントだろうと思います。
    観客が冬服なので、寒い時期に撮影された写真ですね。



    【天使が走るスペインの祭り】

    runningangels_spain-sopelako01.jpg runningangels_spain-sopelako02.jpg

    天使が走るイベントといえば、以前もご紹介しましたが、スペインのバスク州ビスカヤ県のソペラにて毎年7月におこなわれている「Sopelako lasterketa nudista」

    海岸沿いの5kmの道程を走る裸のマラソン大会です。
    天使の祭りというよりは大人にまざって参加しているといった感じですが、完走した子供たちにはメダルが授与されます。

    Copyright : Bizkaie! - Sopelako Lasterketa Nudista Patxi Ros Saria
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
    Copyright : Thonyo_Nudeyev
    ライセンス:パブリックドメイン(画像はトリミングしています)



    【天使が走るカナダの祭り】

    4694055057_5870375b66_o.jpg 4694689364_7e35cd9711_o.jpg

    これも以前ご紹介しましたが、アメリカやヨーロッパ等で毎年6月におこなわれている「World Naked Bike Ride」
    裸で自転車に乗って大通りを走るイベントです。

    石油依存への抗議として2004年に始まったこの催しも、今や世界20カ国70都市で開催される大イベントとなりました。(この写真はカナダの大会)
    もちろん子供も参加できますし、全裸でなくてもOKです。

    Copyright : Bare Oaks
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス



    【天使が走る中国のイベント】

    runningangels_china-artevent01.jpg runningangels_china-artevent02.jpg

    パンダのようなメイクをした天使たちが大勢で走っていますが、これは祭りではなく、中国のある芸術家が2010年8月におこなったイベントだそうです。

    参加したのは6歳から12歳までの男児27人。
    黄河の川沿いでおこなわれ、みんな泥だらけですが、この元気さが微笑ましいですね。

    出典:27名男孩黄河滩上裸奔引争议 赵半狄作秀太过分



    【天使が走るフィリピンの祭り】

    runningangels_philippine-pagibang01.jpg
    runningangels_philippine-pagibang02.jpg runningangels_philippine-pagibang03.jpg

    フィリピンのヌエバエシハ県サンノゼ市で毎年4月におこなわれている「Pagibang Damara」という祭り。
    この祭りではHubad Tumakboと呼ばれる徒競走がおこなわれます。

    胸と背中にゼッケンを書いた子供たちが街の中を駆け抜ける、まさに天使の運動会。
    どういう意図で始まったイベントかはわかりませんが、皆同じところに白線を描いているので、これにも何か意味があるのでしょう。

    出典:Pagibang Damara


    美術作品ではあまり見ることのない「走る天使たち」ですが、こうして何処かの国では、天使たちが元気に走るイベントが毎年盛大におこなわれています。

    このような祭りの日本と海外の違いはなんでしょう?
    フンドシか全裸かといった違いはもちろんですが、興味深いのは開催時期の違いですね。
    海外の裸祭りはほとんどが暖かい時期に開催されていますが、日本の裸祭りは寒い冬におこなわれるものが少なくありません。

    これは健康に対する考え方の違いによるところが大きいのではないでしょうか。
    海外では太陽の日差しの下で開放的になることが健康であると考え、子供たちにもそれを与えています。
    日本では寒さに身をさらすことが心身の清めや鍛錬に繋がるという考え方で、教育や育成の意味もあります。

    どちらにしても、子供たちが進んでおこなうのなら微笑ましいことですね。
    絵画でよく見る優雅な天使も素敵ですが、力強く駆けている天使はそれ以上に素晴らしいものです。

    タグ: 日本  Asia  Europa  America  ♂♀  イベント  スポーツ  伝統  Thong  CC-License 

    着色した彫像

    みなさんは彫像の色といえば何色を思い浮かべますか?
    金色、茶褐色、青緑色など、これはブロンズ像の色ですね。
    白色、グレー、アイボリーなど、これは大理石像や石膏像の色ですね。

    蝋人形やマネキンとは違い、美術館の彫像はほとんどが単一の素材で作られ、全身がほぼ同じ色です。
    これは彫像が人間の代替品ではないからです。

    ところが近年の美術研究によると、大昔の彫像の中には色を付けたり派手に装飾したものも少なくなかったそうです。
    もしかしたら今では美術品である彫像も、大昔は人間の代替品だったのかもしれませんね。

    ヨーロッパのバチカン市国にある「バチカン美術館」では、それを再現して着色した彫像がいくつか展示されています。
    もちろん本物に塗装するわけにはいきませんから、そっくりなレプリカを作って塗装したのでしょう。

    musei_vaticani-athena_lemnia.jpg musei_vaticani-apollon.jpg

    左は紀元前450年頃の女神アテナの像、右はギリシア神話の男神アポロンの像。
    どちらも着色して当時の彫像を再現したものです。

    出典:Top 10 Color Classical Reproductions

    こうして色のついた彫像を見ると、原色で派手なせいもありますが、随分と風格が落ちるもんですね。
    質感も軽くなり、なんだかハリボテのようにも見えてしまいます。


    wolff_eros02.jpg

    これはベルリンのナショナル・ギャラリーにある、ドイツの彫刻家エイミル・ウルフ(Emil Wolff/1802-1879)作の大理石像。
    ギリシア神話に登場する愛の神、エロースの像です。

    この画像の人体部分をPhotoshopを使って着色してみました。

    emil_wolff-eros_colour.jpg

    色味を派手にしなかったせいか、あまり安っぽくはなっていませんね。
    むしろ色を付けたことで、作者の造形技術の高さがより明確になりました。

    しかし先ほどのバチカン美術館の作品と同じく、どこか俗っぽさを感じさせるのは何故でしょう?
    素材の質感が失われるからでしょうか?
    それとも色を固定してしまうことで、見る者に想像の余地を与えないからでしょうか?

    彫像はその造形を味わうものであり、必要以上の色付けは彫像本来の味わいを落としかねません。
    人間の姿そのものが芸術であるとはいえ、リアル過ぎれば美術館には場違いな物に思えてしまいます。

    やはり美術館の彫像は、素材本来の色を活かした単色だからこそ、心に響くのだと思います。

    タグ: Europa  少年  ♂♀  彫像 

    天使たちの運動会【ナチュリスト編】

    naturist_sportsday.jpg

    欧米諸国では古くからお馴染みのナチュリスト。
    主に夏場ですが、日々の生活を健康的に全裸で過ごそうという趣向を実践している人たちです。

    健康活動の一種ですから、ナチュリスト団体主催の運動会がおこなわれることもあります。
    家族連れや子供たちも参加し、それは通常の地域運動会と大差はありません。
    違いは服を着ていないということだけ。

    太陽の光を全身で浴びる天使たちの運動会。
    どのような種目があるのか、古いナチュリストの記録写真から考察してみましょう。


    【綱引き】undoukai_tsunahiki.jpg

    naturist_sportsday-rope01.jpg naturist_sportsday-rope02.jpg

    綱引きとは、二つのチームが一本の綱をお互いの陣地に向けて引き合い、より多く引き込んだほうが勝ちという競技。
    日本の学校の運動会でも定番で、観客たちも思わず力が入るダイナミックな一戦です。
    オリンピックでも1920年のアントワープ大会までは競技種目だったそうです。

    子供たちはどうしても手だけで引こうとしますが、裸の場合は体に擦り傷を作らないためにもそのほうが良いでしょう。
    靴を履かないと踏ん張りが効きませんが、かえってそのほうが面白いかもしれません。



    【徒競走】undoukai_tokyousou.jpg

    naturist_sportsday-running.jpg

    徒競走とは駆けっことも言いますが、複数人で一定距離を走って速さを競う短距離走です。
    走る速さだけでなく、途中に障害物やミニゲームなどを置いてゴールするまでの時間の短さを競う場合もあります。
    近年では徒競走に順位を付けず、走者全員で手をつないで一緒にゴールするようにしている小学校、幼稚園、保育園も存在するそうです。

    裸での徒競走は健康的ですが、この写真では靴を履いている子と履いていない子がいますね。
    実際、芝生の上ではどちらが走りやすいのでしょう?



    【ボール運び競争】undoukai_oodama.jpg

    naturist_sportsday-ball.jpg

    「玉転がし」「大球送り」などルールによって名称は違いますが、複数のチームに分かれてボールを運ぶ競技です。
    決められた場所に玉を転がして入った個数を競ったり、大型の玉を運びながらリレー競走する場合もあります。
    手に持ったスプーンに小さな玉を乗せて、その玉を落とさないように走る競技もありますね。

    ナチュリストたちがやっているこの競技は日本のとはちょっと違いますが、これもボール運び競争のひとつ。
    お腹の上に乗せたボールを落とさないように運ぶ競技です。



    【手押し車競争】teoshiguruma.jpg

    naturist_sportsday-teoshi.jpg

    「手押し車競争」「人間手押し車」など呼び方は色々あるようですが、人間を手押し車に見立てて進むレース競技。
    前側の人は腕立て歩きですから、距離が長いとかなりキツイですね。
    日本では体育の授業でやることはありますが、運動会ではあまり見かけません。

    裸でやる場合は前と後ろの信頼関係がとくに重要かもしれませんね。
    後ろの人がどこを見ているかなんて気にしていたらとてもできません。



    【パン食い競走】undoukai_pankui.jpg

    naturist_sportsday-pankui.jpg

    「競争」だと大食いや早食いになってしまいますが、この場合は「競走」
    パン食い競走とは運動会でおこなわれる徒競走のひとつで、途中に吊るしてあるパンを手を使わずに口でくわえてゴールを目指す、一種の障害物競走です。
    最近の運動会では衛生面を考え、袋に入ったままのパンを吊るすそうです。

    この写真ではパンではなく小さな果物(リンゴ?)を使っていますね。
    海外では徒競走ではなく、単体のゲームとしておこなうこともあるのでしょう。



    【棒倒し】undoukai_boutaoshi.jpg

    naturist_sportsday-boutaoshi.jpg

    棒倒しとは、チームで一本の長い棒を立てて、相手チームの攻撃から棒を守りつつ、先に相手の棒を倒したほうが勝ちという競技。
    棒の先に付けられた旗を先に取ったほうが勝ちというルールの場合もあります。
    騎馬戦と並び、運動会ではかなりエキサイティングな種目と言えるでしょう。

    ナチュリストたちの棒倒しはこれとは全く違いました。
    地面に立てたコケシのような棒を、ぶら下がった丸い玉を使って倒す競技でした。



    【組体操】undoukai_kumitaisou.jpg

    naturist_sportsday-kumitaisou.jpg

    組体操(組み立て体操)とは、道具を使用せずに身体のみを用いておこなう集団演舞のひとつ。
    小中学校の運動会ではプログラムの最後を飾る花形種目である場合が多いようです。
    日本では華やかさを求めるあまり、危険な高さの組体操が当たり前におこなわれていた時期がありました。

    ナチュリストの場合は怪我防止のためか、組体操をしている姿はあまり見たことがありません。
    人間は積み重ねなくても、華やかな演舞はいくらでもできるものです。



    【椅子取りゲーム】kids_isutori_game.jpg

    naturist_sportsday-isutori.jpg

    複数の人間でそれよりも少ない数の椅子の周りをぐるぐると回り、合図とともに同時に座って、座れなかった人が脱落するというゲーム。
    椅子の数を少しずつ減らしていき、最後の椅子に座ることができた人が勝ち。

    日本では運動会の種目ではなく、どちらかというと室内のレクリエーションとしておこなわれることが多いですね。
    しかし意外と運動能力と反射神経が求められる競技です。
    電車やバスの中でこれをやってはいけません。



    【表彰式】undoukai_trophy.jpg

    naturist_sportsday-hyoushou.jpg

    全ての競技が終わり、表彰式がおこなわれ、そして閉会式。
    表彰式では優勝したチームや頑張った個人をみんなで讃えます。

    日本の多くの運動会では、紅組と白組、あるいは複数に色分けされたチームで対抗し、点数で優勝が決まります。
    しかし最近では順位や勝敗を決めない運動会もあるそうです。
    せっかく頑張ったのに勝ったのか負けたのかわからないというのは、ちょっと味気ないですね。

    見た目で人間の優劣を決めるのは悪いことですが、子供たちが出した結果に順位があるのは決して悪いことではありません。
    みんな同じ人間であることを実感しながら競い、その上で結果を讃えるナチュリストたちの運動会に、私たちも何か学べることがありそうですね。


    画像出典:Jeunes et Naturels
    Copyright : Peenhill Ltd. Publishers


    関連記事
    夏リズム
    ナチュリストの歴史
    天使たちの運動会【集団演舞編】

    タグ: Europa  少年  少女  ♂♀  笑顔  スポーツ  イベント  OldPhoto 

    彫像と人間

    human_skeleton.jpg

    今月初めに掲載した「彫像の形・人間の形」と題した記事では、『モノクロ写真という二次元的な視覚情報では、彫像と人間のどちらも明暗による形の表現を鑑賞できる作品になり得る』という話をしました。

    では写真ではなく、実際の「彫像と人間」を比べてみた場合、どんな違いがあるのでしょう?

    statue_and_human.jpg

    ざっと思い付くのはこんなところです。
    命の有る無しは最も大きな違いですが、彫像が人間を(正確には人間の外観を)模したものである以上、美の優位性は人間にあると言っても良いでしょう。
    その姿が有限であり儚いことも人間の価値をさらに高めています。

    彫像の主な素材といえばブロンズと大理石ですね。
    まずはブロンズ像。

    balestrieri_bernardo-giovane_acquaiolo.jpg balestrieri_bernardo-giovane_acquaiolo_like.jpg

    イタリアの彫刻家、ベルナルド・バレストリエリ(Bernardo Balestrieri/1884-1965)による1900年初頭の作品「Giovane Acquaiolo」
    18〜19世紀に存在していた水売りという商売。
    その少年を再現したブロンズ像です。

    同じように見える彫像と人間も、実際に触ってみればその違いは明白です。
    感触の違いは素材の違い。


    【ブロンズ像の素材】

    ブロンズとは日本語で「青銅」と言い、銅を主成分としてスズを含ませた合金のことです。
    用途により亜鉛や鉛を含ませることもあります。

    添加するスズの量が多くなるほど黄色味が増し、また大気により徐々に酸化されて緑青(ろくしょう)が生じることで、くすんだ青緑色にも変化します。
    日本語の青銅という言葉はこの色から来たものですが、本来のブロンズの色は新品の十円硬貨とほぼ同じです。

    richard_daniel_fabricius-young_man.jpg richard_daniel_fabricius-young_man_like.jpg

    ドイツの彫刻家、リチャード・ダニエル・ファブリシウス(Richard Daniel Fabricius/1863-1923)による作品「Young man」
    たとえ錆びにくいブロンズ像であっても水は苦手。
    かたや人間は、水がなくてはその姿を維持することさえできません。


    evgeniy_rotanov-millenium_bw.jpg evgeniy_rotanov-millenium_like.jpg

    ロシアの彫刻家、エフゲニー・ロタノフ(Evgeniy Rotanov/1940-2010)による1989年の作品「Millenium」
    街の歩道に設置されている、両手を上げて立つ少年のブロンズ像。


    ブロンズは強度では鉄に劣りますが、加工性に優れており錆びにくいので古くから造形作品の素材として使われてきました。
    ブロンズ像の歴史はかなり古く、現存する世界最古のものは現在エジプト考古学博物館が所蔵している、約4千年前に作られた「エジプト第6王朝ペピ1世の像」だと言われています。


    彫像の素材としてもうひとつお馴染みなのが大理石。

    paul_melin-narcisse.jpg paul_melin-narcisse_like.jpg

    フランスの彫刻家、ポール・メリン(Paul Melin/生没年不明)による1895年の作品「Narcisse」
    ギリシア神話に登場する美少年、ナルキッソスが泉のほとりで横たわっているシーンを再現しています。

    彫像では横たわるポーズは少なめですが、人間は毎日横になって眠る必要があります。


    【大理石像の素材】

    大理石は英語ではマーブルと呼ばれています。
    石灰石を源岩とする結晶質石灰岩であり、マグマの熱を受けて接触変成作用で再結晶化した変成岩の一種です。
    その色合いや模様の美しさから、古代より建築物や彫刻作品の素材として使われてきました。

    大理石の主成分は炭酸カルシウムで、塩酸などの強酸と反応して二酸化炭素を放出します。
    そのため塩酸が含まれる洗剤を使うと光沢が無くなったり痩せたりするので注意が必要です。

    george_rennie-cupid_rekindling.jpg george_rennie-cupid_rekindling_like.jpg

    スコットランドの彫刻家、ジョージ・レニー(George Rennie/1802-1860)による1831年の作品「Cupid Rekindling the Torch of Hymen」
    ギリシア神話の婚姻の神ヒュメンと、そこに寄り添う愛の神クピドの大理石像。
    足を交差させてリラックスしているのは、ヒュメンがそばにいる安心感からでしょうか。


    adolf_von_hildebrand-schlafender_hirtenknabe.jpg adolf_von_hildebrand-schlafender_hirtenknabe_like.jpg

    ドイツの彫刻家、アドルフ・フォン・ヒルデブラント(Adolf von Hildebrand/1847-1921)による1871年の作品「Schlafender Hirtenknabe」
    羊飼いの少年が仕事の合間に腰を下ろして休んでいるシーンです。
    こういうときこそオオカミに狙われないように気をつけなくてはなりません。


    ブロンズ像同様、大理石像にもかなりの歴史があります。
    世界最古は定かではありませんが、ギリシャでは紀元前620年頃のアルテミス神の像や、紀元前590年頃の青年の像が発掘されています。

    石ではなく動物の牙を使ったものでは、2009年にドイツのホーレ・フェルス洞窟の遺跡から発掘された女性の形をした彫像が世界最古と言われており、約3万5千年以上も前のものだそうです。


    【人間の素材】

    human_body_statues.jpg

    それでは、生きた芸術作品ともいえる「人間」はいったい何でできているのでしょう?

    人体を構成する物質は主に約30種類。
    成分の多い順に、酸素、炭素、水素、窒素、カルシウム、リン、硫黄、カリウム、ナトリウム、塩素、マグネシウム、鉄、フッ素、ケイ素、亜鉛、ストロンチウム、ルビジウム、鉛、マンガン、銅、アルミニウム、カドミウム、スズ、バリウム、水銀、セレン、ヨウ素、モリブデン、ニッケル、ホウ素、クロム、ヒ素、コバルト、バナジウムなど。
    (出典:ウィキぺディア - 人体 より)

    ではこれらの物質を集めれば人工的に人間を作ることは可能なのかというと、それは技術的に不可能です。
    理由は、親から受け継いでいる微生物を生成できないからとも、細胞分裂を人間の手でおこなうことが困難であるからとも言われています。

    モノクロ写真では同じように見える彫像と人間。
    しかしどんなに優れた彫刻家でも、命を再現することはできません。

    地球という環境が作り上げた人間という生命体は、まさに奇跡の賜物。
    生命の仕組みのみでこの美しい形が出来上がったのか、それとも我々の脳がそれを美しいと感じるように作られているのか、いずれにしても神秘と言わざるを得ません。

    人間に生まれたことを感謝しつつ、自分の体も他人の体もどちらも大切にしていきましょう。

    タグ: Europa  少年  少女  ♂♀  彫像  OldPhoto  眠り  造形比較 

    天使たちの運動会【集団演舞編】

    undoukai_item.jpg

    2年後の2020年、東京で第32回夏季オリンピック競技大会(東京オリンピック)が開催されます。

    東京でオリンピックが開かれるのはこれで2回目。
    1回目は1964年10月10日に開催され、のちに10月10日は「体育の日」という国民の祝日になりました。
    そのため小中学校の運動会は、秋季運動会として10月におこなわれることが多くなったというわけです。
    ただし現在は天候などの理由から春季(5月頃)におこなう学校が多いようです。

    私のようなおっさん世代にとっては体育の日といえば10月10日ですが、2000年からは10月の第二月曜日に改められています。
    さらに2020年からは名称が「スポーツの日」と改められ、7月24日に変更されるそうです。(なんだかなぁ...)

    日本ではほとんどの人が子供時代に経験しているであろう運動会。
    楽しかったという人もいれば、運動が苦手で嫌だったという人もいるでしょうが、見る者にとっては子供たちが一生懸命競技したり踊っている姿はとても微笑ましいものです。

    そんな小学校の運動会も、時代によって随分と様変わりしました。
    元々は明治後期に子供たちの運動能力向上のために導入された行事でしたが、戦時中は国威発揚や思想統制の意味もあったようです。
    戦後は競技種目も大会演出も多様なものとなりましたが、近年は高さのある組体操や騎馬戦が危険だとして禁止される傾向にあり、中には順位や勝ち負けをつけない学校もあるそうです。

    今回は日本の小学校の運動会の移り変わりを見ていきたいと思います。
    80年代以降の写真は私が撮影したものですが、古い写真はGoogleの画像検索で見つかったものを引用いたしました。


    【1930年代〜1940年代】

    undoukai_otaru_1938.jpg
    画像出典:長橋小学校の歴史

    この写真は1938年(昭和13年)に撮影された、北海道の某小学校の運動会の様子。

    飛行機の模型にボールをぶつけて落とす競技でしょうか?
    戦時中らしい光景とも言えますね。
    女の子は体操服ではなく制服で参加しています。


    【1950年代】

    undoukai_kumamoto_1959_d.jpg undoukai_kumamoto_1959_j.jpg
    画像出典:花園小学校 - 昭和34年運動会

    この写真は1959年(昭和34年)に撮影された、熊本県の某小学校の運動会の様子。

    左が男子の組体操、右が女子の演舞ですが、この頃はまだ競技種目が男女別でおこなわれていたようです。
    男子は体操服とランニングシャツと上半身裸がまちまちで、女子はいわゆる「ちょうちんブルマ」ですね。


    【1960年代】

    undoukai_chiba_1965.jpg
    画像出典:野田一中、昭和40年頃の運動会

    この写真は1965年(昭和40年)に撮影された、千葉県の某中学校の運動会の様子。

    運動会でバレーボールというのは今の感覚では違和感がありますが、前年の東京オリンピックで「東洋の魔女」と呼ばれた女子バレーボールチームが活躍したこともあり、当時は空前のバレーボールブームでした。
    ブルマは若干フィットしたタイプになっているので、ちょうどこの頃が現代風なブルマへの移行期だったのかもしれません。


    【1970年代】

    undoukai_tochigi_1975.jpg
    画像出典:矢場川小学校 - 児童の活動風景の記録

    この写真は1975年(昭和50年)に撮影された、栃木県の某小学校の運動会の様子。

    私はこの子たちとほぼ同世代です。
    この時代になるとすでに男子は無地の白い短パン、女子は現代風なブルマへと完全移行しています。
    この写真では数人の男の子がベルトをしていますが、私の学校ではゴムだけのタイプでした。


    【1980年代】

    undoukai_ruka1986_1.jpg undoukai_ruka1986_2.jpg
    Copyright : RUKA

    この写真は1986年(昭和61年)に撮影した、埼玉県の某小学校の運動会の様子。
    組体操で、左は補助倒立、右は一番低いタイプのピラミッドですね。
    (フィルムが変色してしまったため、色合いがおかしくなっています)

    この頃は競技種目も段取りも、私が小学生だった頃とほとんど変わりません。
    プログラムの最後を締めくくる団体競技は組体操がメインでした。


    【1990年代】

    undoukai_ruka1994.jpg undoukai_ruka1995.jpg
    Copyright : RUKA

    この写真は1995年頃に撮影した、埼玉県の某小学校の運動会の様子。
    左は騎馬戦、右はマスゲームでの定番、ブリッジ体操ですね。

    この頃になると、現代風にアレンジしたソーラン節、流行りの歌やパフォーマンスを取り入れるなど、小学校の運動会もエンターテインメント性を帯びてきました。
    競争する運動会から、華やかなショウとしての運動会にシフトしてきた時期だと思います。


    【2000年以降】

    undoukai_ruka2009.jpg undoukai_ruka2011.jpg
    Copyright : RUKA

    この写真は2010年頃に撮影した、埼玉県の某小学校の運動会の様子。

    2000年以降はほとんどの学校で体操服がリニューアルされ、男女とも大きめのハーフパンツを穿くようになりました。
    ご覧のとおり、遠くから見ると男女の区別がほとんどつきません。
    親も自分の子を探しにくいんじゃないでしょうか。


    私が子供の頃は、男子は清々しいほどに真っ白な短パンで、女子は鉄腕アトムのように可愛らしい紺色のブルマでした。
    生徒たちのマスゲームを高い校舎の窓から見下ろすと、白色と紺色の動きがとても綺麗に見えたものです。

    今の子供たちが穿いている大きめのハーフパンツは太腿の怪我防止にはなると思いますが、運動会のような集団演舞のコスチュームとして考えると、少なくとも男の子のカッコ良さ、女の子の可愛らしさを引き出す格好ではないように思います。

    タグ: 日本  少年  少女  衣装  イベント  スポーツ  RUKA  OldPhoto 

    いらっしゃいませ

    現在の閲覧者数:
    このブログについて...

    RUKA

    Author:RUKA


    当ブログは子供を表現した世界の絵画、彫像、写真作品をご紹介しています。
    天使に見立てているので必然的に裸の作品が多くなりますが、すべてアートまたは家庭的な生活記録に限定しています。

    子供は本来この世界における夢であり希望であり、その姿は大人にとってノスタルジーや心の潤い、癒しの対象でもあります。

    古くから子供の姿は愛すべきものとして認識され、絵画や彫像、写真等で様々に表現されてきました。天使のイメージもそのひとつです。
    そして各家庭でも、我が子への愛情ある記録(写真撮影)が数多くなされています。

    当ブログではそれら子供や天使をテーマにしたアート作品と、写真共有サイトFlickrで一般公開されている子供写真をご紹介しています。(できるだけ天使の姿に近いものを選んでいます)

    ふと訪れては日々の疲れを癒す天使の園・・・そんな憩いの場としてお使いいただければ幸いです。

    画像の著作者は私を含め様々ですが、著作権的に問題のない方法で掲載しています。
    また、公序良俗に反する画像や違法な画像、猥褻な画像は一切ありません。
    【当ブログの掲載ポリシー】

    説明記事(お読みください)
    著者について...
    名前:RUKA (Rukachas)
    国籍:日本
    出身:埼玉(生まれは宮城)
    性別:男性
    年齢:あっという間の半世紀
    インターネット歴:22年

    20代の頃に仕事で幼稚園に出向いたのを機に子供の笑顔写真を撮り始める。
    1999年に「The Light of Smile 笑顔の灯り」という子供の笑顔をテーマにしたサイトを開設。
    サイト終了後はこのブログで世界の天使像や世界の子供写真を紹介している。
    6人の甥と姪の伯父さんでもある。

    メールアドレス: ruka_rukachas@ybb.ne.jp
    RUKAのサイト・ブログ
    メッセージフォーム

    名前:
    メール:
    件名:
    本文:

    アクセスの国別比率
    Flag Counter
    アンケート
    ユーザー掲示板
    Translation
    ブログ内検索
    アートギャラリー
    RUKAのアルバム
    カテゴリ
    タグ

    少年 Europa 少女 Water ♂♀ 笑顔 America 衣装 水着 Face Asia CC-License イベント 彫像 スポーツ 日本 絵画 風呂 RUKA 伝統 OldPhoto ペイント ダンス Thong 眠り Africa 音楽紹介 Oceania ProModel 造形比較 動画 

    最新記事
    カップで遊ぼう 2019/04/21
    書籍「Le club des 5」 2019/04/20
    楽しい組体操 2019/04/19
    デオドラント 2019/04/18
    モンロー? 2019/04/17
    Goethe Denkmal 2019/04/16
    天使たちへの「ありがとう」 2019/04/15
    少年サッカー 2019/04/14
    書籍「Devoirs de Vacances」 2019/04/13
    立ちションガール 2019/04/12
    日別表示
    03 | 2019/04 | 05
    - 1 2 3 4 5 6
    7 8 9 10 11 12 13
    14 15 16 17 18 19 20
    21 22 23 24 25 26 27
    28 29 30 - - - -
    月別表示
    おすすめサイト
    Pro Photographer