段ボール箱で遊ぶ子供の像

    frankfurt_sculpture_1985_01.jpg

    ドイツの都市フランクフルトの街、Großen Scharrnstraßeの一角に設置してあるブロンズ像。

    段ボール箱を使って遊んでいる子供たちを再現した作品ですね。
    制作年は1985年だそうですが、タイトルは不明です。

    また、作者名も「P.F.」ということしかわかりませんでした。(台座にそう刻まれています)
    地元の作家からの寄贈かもしれませんね。

    この作品はノスタルジーの表現?
    左側の女の子は箱を頭にかぶり、ロボットの真似か?お化けの真似か?
    右側の男の子は何故か裸ですが、着るものがなかったわけではないでしょう。

    子供の無邪気さを表している作品ですが、私はどことなく寂しさを感じました。
    でも世代によってこの作品から受ける印象は違うのかもしれません。

    frankfurt_sculpture_1985_02.jpg

    公園で遊ぶ子供たちを遠巻きに眺めながら、段ボール箱の少年は何を思うのでしょうか。

    タグ: Europa  少年  少女  ♂♀  彫像 

    絵画で眠る少年たち - 2

    眠る少年が描かれている西洋絵画をいくつかご紹介します。

    なぜ少年限定なのかと言うと、眠っている子供を描いた作品の場合、少女よりも少年のほうが圧倒的に多いからです。
    個別の記事では眠る少女も紹介していますが、まとめるとなると少年ばかりになるのは仕方ありません。

    裸のまま寝てしまうのは娘よりも息子のほうが多く、画家にとっては身近な寝姿のモデルと言えるでしょう。
    またキューピッドや神話の登場人物として捉えた場合も、少年のほうがイメージに合いやすいという理由もあるでしょうね。


    aldo_bahamonde_rojas-miguel.jpg

    スペインの画家、アルド・バハモンデ・ロハス(Aldo Bahamonde Rojas/1963- )による1994年の作品「Miguel」

    タイトルはこの子の名前です、ミゲル君。
    地面に寝ているのかと思いましたが、フチがあるのでたぶん茶色のシーツを敷いたベッドに寝ているんでしょうね。
    完全に熟睡しているであろう少年の、脱力した筋肉の質感が上手く表現されています。


    paul_albert_laurens-adolescent.jpg

    フランスの画家、ポール・アルバート・ローレンス(Paul Albert Laurens/1870-1934)による作品「Adolescent」

    「思春期」という意味。制作年は不明です。
    股間が見えていないので性別がハッキリしませんが、体形を見る限り少年ではないでしょうか。
    これも作者がベッドで眠る自分の息子を描いたものだと思います。


    oskar_zwintscher-knabe_lilie.jpg

    ドイツの画家、オスカー・ツヴィンシャー(Oskar Zwintscher/1870-1916)による1904年の作品「Knabe und Lilie」

    タイトルは「少年とユリ」という意味で、眠っているのではなく横になっているだけですね。
    水仙の花であればギリシア神話に登場するナルキッソスのイメージと重なりますが、ユリなので神話とは関係ないのかもしれません。
    奥が壁で下が石畳ですが、場所は風呂場かプールでしょうか?


    leon_bazille_perrault-amour.jpg

    フランスの画家、レオン=バジール・ペロー(Léon Bazille Perrault/1832-1908)による作品「Le reveil de l'Amour」

    これも眠っているシーンではないですね。制作年は不明です。
    鳥たちの爽やかな歌声で目覚めた可愛らしい天使くん。
    1羽の鳥がコーラスの指揮をとっていたりと、物語のひとコマのようなファンタジックな作品です。


    michelangelo_caravaggio-sleeping_cupid.jpg

    イタリアの画家、ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ(Michelangelo Merisi da Caravaggio/1571-1610)による1608年の作品「Sleeping Cupid」

    ローマ神話の愛の神、クピドが眠っているところです。
    矢の筒を枕にしていますね。
    いつも他人の愛を翻弄しているクピドですが、夢の中では自分が主役の愛の物語でも見ているのでしょうか?


    pierre_subleyras-amour_et_psyche.jpg

    イタリアの画家、ピエール・シュブレイラス(Pierre Subleyras/1699-1749)による1733年の作品「Amour et Psyche」

    これはギリシア神話の愛の神アモルと、その妻である人間プシュケの物語。
    姉たちにそそのかされたプシュケが姿を見せぬ自分の夫を殺害しようと寝室に行くと、そこにいたのはアモルであった、というシーン。
    このあとプシュケは蝋燭のロウを垂らしてアモルに火傷を負わせてしまうのですが、アモルはどこを火傷したんでしょうか?


    rocco_normanno-amorino_dormie.jpg

    イタリアの画家、ロッコ・ノルマンノ(Rocco Normanno/1974- )による2009年の作品「Amorino Dormiente」

    タイトルは「寝ているアモル」という意味なので、この少年をアモルに例えているんですね。
    たぶんアトリエで息子にモデルをしてもらったのでしょう。
    窓から差し込む斜めの光により、体の形がシッカリと表現されています。


    関連記事:絵画で眠る少年たち - 1

    タグ: Europa  少年  ♂♀  眠り  絵画 

    ジョルジュ・ゲラールの彫刻作品

    georges_guerard-unknown01.jpg georges_guerard-unknown02.jpg

    フランスの彫刻家、ジョルジュ・ゲラール(Georges Guérard/1909-1990)による彫刻作品。
    少女の立像で、タイトルと制作年が不明です。

    モデルポーズの定番とも言える頭の後ろで手を組むポーズですが、体重を中心からズラした体勢により、柔らかさや穏やかさが上手く表現されています。(専門用語でコントラポストと言います)
    人体デッサンの教材にもなりそうな作品ですね。
    材質は何でしょう?粘土でしょうか?

    作者のゲラールはパリ北部の郊外にあるサン=ドニにて、6人兄弟の末っ子として生まれました。
    しかし9歳の時に孤児となり、孤児院で暮らし始めます。

    やがて仕事を持った彼は、兄によって家を与えられ、屋根葺き職人となりました。
    彼は作業場にあった粘土などを使って、独学で彫刻技術を学んだそうです。

    17歳の時に彼の作品がパリのサロンで紹介され、彼は翌年に奨学金とライセンスを取得しました。
    その後パリの国立美術学校の試験を受け、見事合格。
    しかし彼の彫刻家としての人生は決して順風満帆ではなく、多くの苦労があったようです。

    彼は生涯にわたり、真実の美を追求し続けました。
    作品の特徴としては、ヘレニズム文化の影響を受けているような子供たちの像が多いこと。
    獲得した多くの賞が、彼の作品の素晴らしさを物語っています。


    画像出典:Truth in Beauty: Georges Guérard

    タグ: Europa  少女  ♂♀  彫像 

    Apollo e Giacinto

    stefano_ricci-apollo_e_giacinto01.jpg

    イタリアの彫刻家、ステファノ・リッチ(Stefano Ricci/1765-1837)による彫刻作品「Apollo e Giacinto」

    イタリアのフィレンツェの史跡であるピッティ広場、そこのモダンアート・ギャラリーで展示されている高さ154cmの大理石像です。
    タイトルは「アポロとヒアシンス」という意味で、制作年は不明。

    アポロとはギリシア神話に登場する太陽神アポロンのこと。
    そしてヒアシンスとは、ギリシア神話に登場する絶世の美少年ヒアキントスのこと。

    アポロンの投げた円盤がヒアキントスの頭に当たり絶命するというギリシア神話の1シーンは、これまで多くの芸術家が作品としてきました。
    多くの作品が地面に倒れたヒアキントスを描いている中で、この作品は珍しく立像。
    たしかフランスの画家、ジャン・ブロック(Jean Broc/1771-1850)が描いた絵画も、抱き起こして立たせているシーンでしたね。

    そのせいかこの彫像はあまり悲しみを表現していないようにも見えます。
    物語を知らない人が見たら、酔っ払ってしまった後輩を抱きかかえて「しょうがねぇなぁ、今夜はオレんちに泊まっていけよ」と言っているシーンだと思ってしまうのではないでしょうか。
    なんで裸なんだという疑問はともかく。

    画像出典:Le Gallerie degli Uffizi - Apollo e Giacinto


    stefano_ricci-apollo_e_giacinto02.jpg

    作者のステファノ・リッチは18世紀の終わり頃から19世紀初頭にかけてイタリアのフィレンツェで活動していた、新古典主義の彫刻家。
    アカデミーで彫刻を学んだ後に数々の作品を発表し、1802年にはフィレンツェの美術アカデミーの教授となりました。
    彫刻家のロレンツォ・ネンチーニ(Lorenzo Nencini/1806-1854)も彼の生徒のひとりです。

    彼は彫刻家アントニオ・カノーヴァのスタイルに影響を受け、多くの記念碑的作品を作りました。
    中でも最も有名なのは、フィレンツェのサンタクローチェ教会に設置されているダンテ・アリギエーリの慰霊碑だそうです。

    タグ: Europa  少年  ♂♀  彫像 

    モデル君は背中で語る - 4【集合写真編】

    nudeboys_back.jpg

    絵画ではあまり見かけませんが写真作品ではよく見かけるシチュエーションのひとつに「裸で後ろ向きの集合写真」があります。

    この場合後ろ向きである理由は「お尻が並んでいてコミカル」「モデルが恥ずかしくない」「プライバシーへの配慮」など、いくつかの理由があるでしょう。
    また、日焼けの跡を見せるのが目的であれば、背中側のほうがわかりやすいという利点もありますね。

    しかしただ横一列に並んだだけでは作品としては単調であるため、例えば棒グラフのように身長順に並ぶとか、親・子・孫と3世代で並ぶとか、全員が同じポーズをしているなど、ひと工夫している作品も見受けられます。

    今回の「モデル君は背中で語る」は、背中側から撮影した集合写真をご紹介します。


    【水泳教室】

    swimming_boys_1930.jpg nude_boys_on_diving_board.jpg

    20世紀初頭の水泳教室では衛生面から水着の使用が禁止されており、子供たちはみな全裸で水泳の授業を受けていました。
    これについては過去に一度記事にしたことがあります。(該当記事)

    左の写真は1930年にアメリカのアラバマ州のリビングストンにて撮影された写真。
    年齢層に幅がありますね。
    全員が隣の子の肩に手をかけ、ちょっと茶目っ気のある記念撮影といった感じ。

    右の写真は国も撮影年も不明ですが、これも20世紀初頭の水泳教室での様子だと思います。
    これは記念撮影ではなく、ひとりずつ飛び込んでいくところでしょうか?


    【家族の記録】

    nudeboys_back_family.jpg nudeboys_back_Infants.jpg

    単なる集合写真もちょっと工夫を凝らせばアート作品、あるいはユーモア作品になり得ます。
    とくに家族写真は大切な思い出ですから、楽しいアイデアを盛り込むと評判も上々でしょう。

    左の写真は父親と息子たち、いや3世代でしょうか?
    みんなかなり日焼けしたので、それを披露しているんですね。

    右の写真はおじいちゃんの家にでも孫たちが集まったときでしょうか?
    プールの前で背の順に並んでの記念撮影。
    天使が並んでいるようで微笑ましいですね。


    【Hands Up!】

    nudeboys_back_handsup01.jpg nudeboys_back_handsup02.jpg

    ただ並んでいるだけでは味気ないので、モデル君たちに元気にポーズをとってもらいましょう。
    Hands Upとは日本語で言えば「手を上げて」ですが、動くなという意味でも使われる言葉です。

    左の写真は8〜9歳くらいでしょうか?
    川に入る前に準備運動しているシーンかもしれません。
    手を上に上げると背筋が伸びるし、スタイル良く写るんじゃあないでしょうか。

    右の写真は11〜12歳くらいでしょうか?
    一見ホールドアップしているような光景ですが、わざとお尻を出してふざけているんでしょうね。
    Vサインとヤンチャな笑顔がそれを物語っています。


    アート作品に限ったことではありませんが、背中側からの描写は様々な意味を含んでいます。
    戦争の記録にさえ裸の集合写真があり、そこからは悲しい歴史が伝わってきます。

    しかし天使たちの写真は幸せな日常風景であることが前提でなければ、人の心を豊かにする作品とはなり得ません。
    私たちは見た目だけで意味を推し量るのではなく、物言わぬ背中が語る多くの言葉に、もっと耳を傾けるべきではないでしょうか。


    関連記事
    モデル君は背中で語る - 1【絵画編】
    モデル君は背中で語る - 2【絵画・写真編】
    モデル君は背中で語る - 3【絵画・写真編】

    タグ: America  Europa  少年  Water  スポーツ  OldPhoto  笑顔 

    Frühling

    ludwig_von_hofmann-fruhling.jpg

    ドイツの画家、ルートヴィヒ・フォン・ホフマン(Ludwig von Hofmann/1861-1945)による1895年の作品「Frühling」
    ドイツ東部の都市ドレスデンにあるノイエ・マイスター絵画館が所蔵しています。

    タイトルは訳すと「春」
    水辺で楽しそうに遊んでいる兄弟たちを描いた油彩で、春の訪れと人々の喜びが明るい色彩で表現されています。
    丘の上に見える人影はこの子たちの両親でしょうか?

    春といえば日本でも花見に代表されるように草花がより身近になる季節ですが、この絵のように天使たちが遊んでいる光景だったらさらに癒されますね。
    もちろん花より目立ってしまってはいけませんが。

    作者のホフマンは1861年、ドイツのダルムシュタットの生まれ。
    プロイセンの政治家でありヘッセン大公国の首相を務めたカール・ホフマンの息子として生まれました。

    1883年からドレスデンの美術アカデミーで美術を学び、1889年にはフランスのアカデミー・ジュリアンに入学。
    フランス人芸術家の影響を多大に受けた彼は、1890年からベルリンでフリーの芸術家として活動しました。

    アールヌーボーに影響を与えた雑誌「Pan」にイラストを寄稿するなどし、1896年にはベルリンの国際美術展でメダルを獲得。
    1899年に結婚し、その後ヴァイマルやドレスデンの美術学校の教授を務めました。

    彼は1920年頃まで、象徴主義とアールヌーボー様式を併せ持つ独自の作品を描き続けます。
    しかし1930年代になるとナチスによってそれらの作品が「退廃芸術」と非難され、彼は人々からも次第に忘れ去られていきました。
    彼の作品が再び脚光を浴び始めたのは1990年代になってからのことです。

    心温まる光景を描いた彼の作品が非難されるというのは、恐ろしい時代ですね。
    やはり戦争は人の心を歪ませてしまうのでしょう。


    画像出典:Frühling - Ludwig von Hofmann

    タグ: Europa  少年  Water  ♂♀  絵画 

    Bogenschießender Knabe

    fritz_best-bogenschie.jpg

    ドイツの画家兼彫刻家、フリッツ・ベスト(Fritz Best/1894-1980)による1933年の彫刻作品「Bogenschießender Knabe」

    地面に膝をついて弓を構えている少年を象った、高さ約30cmのブロンズ像です。
    斜め上を向いているということは、木の上の鳥を狙っているのでしょうか?
    矢が見当たらないので、放った瞬間かもしれませんね。

    芸術作品には少年と弓矢を組み合わせたものが少なくありません。
    写真では百数十年前から、彫刻に至っては紀元前の作品にもそのモチーフが見受けられます。

    神話が元であるのは言わずもがなですが、もともと狩猟の道具であった弓矢は構えた時の力強さ、矢の形が男性器に似ているなど、男らしさの象徴としては最適なのでしょう。

    この像はレプリカですが、オリジナルを忠実に再現していると思われます。
    神話の登場人物でもなく、たくましい戦士でもありませんが、放った矢の行き先をシッカリと見据えている様子は未来への希望を暗示させます。

    この像の作者、フリッツ・ベストはドイツのクロンベルク生まれの画家であり、彫刻家でもある人物。
    小さな農家の末っ子として生まれた彼は、少年期に彫刻家の見習いを3年間続け、その後応用芸術学校のカール・モール教授のもとで芸術を学びました。

    1921年からフランクフルトで修士課程の学生として技術を磨いた彼は、1930年に生まれ故郷のクロンベルクに戻り、自宅とスタジオを建てました。
    彼はこの家に亡くなるまで住んでいましたが、現在この家は「フリッツベスト美術館」という名の美術館になっています。

    彼は生前、この自宅を美術館にすることを条件に、家と土地、そして自身の作品をクロンベルク市に寄贈しました。
    フリッツベスト美術館では、人間や動物、花などをテーマとした彼の作品が多数展示されています。

    クロンベルク市は彼の功績を称え、1995年に旧市街の一角に彼の胸像を設置しました。


    fritz_best-bogenschie_bw.jpg fritz_best-bogenschie_like.jpg

    フリッツ・ベスト作「Bogenschießender Knabe」と、それと同じポーズの人間との比較。

    タグ: Europa  少年  ♂♀  彫像  OldPhoto  造形比較 

    Der Bocksprung

    wilhelm_haverkamp-der_bocksprung01.jpg wilhelm_haverkamp-der_bocksprung02.jpg

    ドイツの彫刻家、ヴィルヘルム・ハーバーカンプ(Wilhelm Haverkamp/1864-1929)による1891年の作品「Der Bocksprung」

    タイトルのDer Bocksprungとは「馬跳び」という意味。
    以前も馬跳びしている彫像を紹介したことがありましたが、こちらは下になっているのが人間の子ではありません。
    上半身が人間で下半身が山羊のような姿をしている、半人半獣の男の子。
    その半獣の男の子と人間の男の子が馬跳びして遊んでいるという像ですね。

    人間と山羊の姿をしたキャラクターというと、ギリシア神話に登場する牧神「パン」、同じくギリシア神話の精霊「サテュロス」、ローマ神話に登場する牧神「ファウヌス」がいますが、これらはほぼ同一視されています。

    三者に共通しているのは、家畜や田畑、森などを守る神や精霊であるということと、非常に性欲が強く、子宝や多産のシンボルとされているところ。
    絵画や彫刻ではしばしば、巨大な陰茎をそそり立たせた姿で表現されています。

    この半獣の男の子はパン、サテュロス、ファウヌスの子供のときの姿なのかというと、それはちょっと違うような気がします。
    ではいったい何者かというと、たぶん「フォーン」ではないでしょうか?
    フォーンとはローマ神話に登場する豊穣を司る精霊で、ファウヌスの親類だと言われています。

    パンやサテュロスよりも美しく気品があり、性質はとてもおとなしく、他者に危害を加えたりはしません。
    耳と足が鹿に似ているそうで、なるほどたしかに耳が鹿っぽいですね。
    ショームというフルートを奏でるのがとても上手く、他の精霊たちを踊り手によく演奏会を開いているそうです。
    人間の子供とも仲良く遊ぶこの子は、フォーンで間違いないでしょう。

    この像の作者、ヴィルヘルム・ハーバーカンプはドイツの彫刻家。
    13歳から彫刻を学び始めた彼は、1883年に奨学金を得てプロイセン芸術アカデミーに入学し、1885年から彫刻家フリッツ・シャーパーの生徒となりました。

    1887年に学業を終え、パリやローマを訪れた彼は滞在中にいくつかの作品を発表します。
    その後ドイツに戻った彼は結婚し、1901年からロイヤル・アーツ&クラフト博物館の教育機関で教鞭をとりました。

    多くの大会でメダルや勲章を獲得した彼は1913年からプロイセン国家美術委員会のメンバーとなり、1924年に引退しました。

    タグ: Europa  少年  ♂♀  彫像  スポーツ 

    カール・レッパーの写真作品

    carl_lepper-untitled1926_01.jpg

    ドイツの写真家、カール・レッパー(Carl Lepper/1882-1962)による1926年の写真作品。
    タイトルはとくに付けられてはいません。

    少女たちが野原で遊んでいるシーンですが、ポーズや構図などに演出のある作品ですね。
    ポストカードや写真集など、商業作品として作られたものではないでしょうか。

    屋外で撮影されたヌード写真は圧倒的に少年写真が多いのですが、これは実際に少年がそうやって遊んでいたからに他なりません。
    つまりドキュメンタリー的要素が強いわけです。

    しかしこれが少女モデルとなると、美を演出したアート作品としての要素が強くなります。
    カール・レッパーの作品もご覧のとおり、絵画的な演出が施こされています。

    carl_lepper-untitled1926_02.jpg carl_lepper-untitled1926_03.jpg

    作者のカール・レッパーはヘッセン州の小さな町ニーダーシュトルで生まれ、オーデンヴァルト郡のライヒェルスハイムで育ちました。
    その後はヘッセン州最南端の街ランペルトハイムに定住し、地元の学校で教師として働きました。

    1921年からは福音派の小学校を含むいくつかの学校で校長を勤め、1951年に引退します。
    つまり肩書きとしては教育者ですが、彼は地元の歴史を研究する歴史家でもありました。

    地元ランペルトハイムは1951年に正式に都市として認められ、歴史を研究したレッパーは名誉市民となりました。
    街の大通りには彼の名前が付けられ、彼が発表した歴史記録の原稿は現在も市立博物館に収められています。

    写真家としての経歴はさほど長くはありませんが、彼はこのようなヌード作品を数多く残しています。
    1920年代初頭から半ばにかけては「Die Schönheit」(The Beauty)という雑誌にも掲載されました。

    モデルは彼の子供たちだったのか、勤めていた小学校の生徒たちだったのか、詳しいことはわかっていません。

    タグ: Europa  少女  ♂♀  笑顔  OldPhoto 

    アンノウン - 2

    ネットを辿りながら絵画や彫刻を鑑賞していると、たまにUnknown Artist、つまり作者不詳の作品を目にします。
    私が知らないということではなく、作者不詳として紹介されている作品。

    と、2年前の記事と同じ始まり方ですが・・・
    今回も同じく、ちょっと気になった「作者不詳のアート作品」をご紹介します。


    【絵画作品】

    french_painter-l’etude_de_dessin

    フランスのモンペリエにあるファーブル美術館が所蔵している19世紀の絵画。
    作者名と制作年が不明です。

    小さな彫像を見ながらデッサンの練習をしているふたりの少年。
    壁には手の形をしたオブジェが飾られており、美術の授業風景であることをうかがわせます。

    もしかしたらこの絵も同じ学校の生徒によるものかもしれませんね。
    あるいは美術教師の作品かも。


    【彫刻作品】

    thailand-unknown_artist.jpg

    タイのどこかの施設にあるブロンズ像だそうです。
    あまり写実的とは言えない造形ですが、商業施設のエントランスなどには似合いそうですね。

    肩に掛けた布、頭と足の装飾などは古いギリシア彫刻を思わせますが、視線を落とした優しい顔立ちや観音菩薩のような手付きからはどことなくアジアっぽさを感じさせます。

    それでいて突起した乳首や長い陰茎という独自の自己主張もあるようですし、もしかしたら古い彫刻をモチーフに作られた現代作品かもしれません。


    【写真作品】

    unknown_photographer.jpg

    かなり古い写真だと思いますが、これも作者不詳、詳細不明です。
    天使のような髪型をした少年が建物の壁に手をついて佇んでいます。
    演出なのかハッキリしませんが、ちょっと寂しそうにうなだれているのが気になります。

    コンクリートの無機質な空間に少年のなだらかな姿態が上手く溶け込んでおり、縦の柱が額縁のような効果を出しているところも面白いですね。

    堕天使を思わせる退廃的な雰囲気ですが、奥行きのある背景とともに奥深い意図を感じさせる作品です。


    関連記事:アンノウン - 1

    タグ: Europa  少年  絵画  彫像  OldPhoto 

    いらっしゃいませ

    現在の閲覧者数:
    このブログについて...

    RUKA

    Author:RUKA


    当ブログは子供を表現した世界の絵画、彫像、写真作品をご紹介しています。
    天使に見立てているので必然的に裸の作品が多くなりますが、すべてアートまたは家庭的な生活記録に限定しています。

    子供は本来この世界における夢であり希望であり、その姿は大人にとってノスタルジーや心の潤い、癒しの対象でもあります。

    古くから子供の姿は愛すべきものとして認識され、絵画や彫像、写真等で様々に表現されてきました。天使のイメージもそのひとつです。
    そして各家庭でも、我が子への愛情ある記録(写真撮影)が数多くなされています。

    当ブログではそれら子供や天使をテーマにしたアート作品と、写真共有サイトFlickrで一般公開されている子供写真をご紹介しています。(できるだけ天使の姿に近いものを選んでいます)

    ふと訪れては日々の疲れを癒す天使の園・・・そんな憩いの場としてお使いいただければ幸いです。

    画像の著作者は私を含め様々ですが、著作権的に問題のない方法で掲載しています。
    また、公序良俗に反する画像や違法な画像、猥褻な画像は一切ありません。
    【当ブログの掲載ポリシー】

    説明記事(お読みください)
    著者について...
    名前:RUKA (Rukachas)
    国籍:日本
    出身:埼玉(生まれは宮城)
    性別:男性
    年齢:あっという間の半世紀
    インターネット歴:22年

    20代の頃に仕事で幼稚園に出向いたのを機に子供の笑顔写真を撮り始める。
    1999年に「The Light of Smile 笑顔の灯り」という子供の笑顔をテーマにしたサイトを開設。
    サイト終了後はこのブログで世界の天使像や世界の子供写真を紹介している。
    6人の甥と姪の伯父さんでもある。

    メールアドレス: ruka_rukachas@ybb.ne.jp
    RUKAのサイト・ブログ
    メッセージフォーム

    名前:
    メール:
    件名:
    本文:

    アクセスの国別比率
    Flag Counter
    アンケート
    ユーザー掲示板
    Translation
    ブログ内検索
    アートギャラリー
    カテゴリ
    タグ

    少年 Europa 少女 Water ♂♀ 笑顔 America 衣装 水着 Face Asia CC-License イベント 彫像 スポーツ 日本 絵画 風呂 RUKA OldPhoto 伝統 ペイント ダンス Thong 眠り Africa 音楽紹介 Oceania ProModel 造形比較 動画 

    最新記事
    二段ベッド 2019/06/17
    女の子の努力 2019/06/16
    時代を彩るカメラたち 2019/06/15
    満員バスルーム 2019/06/14
    水鏡 2019/06/13
    アルバムプラグインを削除(PC版表示のみ) 2019/06/12
    自転車 2019/06/12
    段ボール箱で遊ぶ子供の像 2019/06/11
    太陽のマーメイド 2019/06/10
    見ごろ食べごろ天使ごろ 2019/06/09
    日別表示
    05 | 2019/06 | 07
    - - - - - - 1
    2 3 4 5 6 7 8
    9 10 11 12 13 14 15
    16 17 18 19 20 21 22
    23 24 25 26 27 28 29
    30 - - - - - -
    月別表示
    おすすめサイト
    Pro Photographer