サミュエル・リンドスコグの写真作品

    samuel_lindskog-stockholm.jpg

    スウェーデンの写真家、サミュエル・リンドスコグ(Samuel Lindskog/1878-1953)による写真作品。

    撮影年が不明ですが、1900年代の初頭だと思います。
    場所はストックホルムの小学校。
    生徒たちがシャワールームで体の汚れを落としているところです。
    スナップ撮影ですが、いわゆる学校生活記録、つまりドキュメンタリー写真ですね。

    この学校にはシャワーや風呂が備えられており、子供たちは自分で体を洗います。
    全員男の子ですが、女子とは部屋が違うのか?それとも利用時間をずらしているのか?
    でもそのような配慮があるとすれば4年生以上でしょうね。5年生かな?
    奥にいる女性は先生だそうです。

    この写真を撮影した写真家のリンドスコグは、1878年にスウェーデンのアルムビーで生まれました。
    最初は写真家のアンナ・ヘドストローム(Anna Hedström)の見習いとなり、その後アルフレッド・ウォルラー(Alfred Wahller)や、ベルンハルト・ハケリエ(Bernhard Hakelier)の下で働きました。

    プロの写真家になったのは1898年。
    最初は暗室のある両親の家を拠点としていましたが、後にオレブロの街に自分の写真スタジオを構えました。

    リンドスコグは肖像、風景、建物、教会、産業写真等に従事し、1953年に亡くなりました。
    現在もオレブロ郡の博物館には、彼の約35,000点もの写真作品が保存されています。

    タグ: Europa  少年  ♂♀  風呂  OldPhoto 

    L'Enfant au Papillon

    jean_dunand-lenfant_au_papillon.jpg

    フランスの彫刻家、ジャン・デュナン(Jean Dunand/1877-1942)による1900年の作品「L'Enfant au Papillon」

    裸の少年が手のひらの上の蝶を見つめている、高さ約58cm彫像。
    虫や小動物を見つめるシーンは命の尊さや哀れみの表現としてよく使われますが、この像には独自の雰囲気を感じます。
    悲しみとも笑いとも取れる表情からは、幼少期特有の悪戯っぽさも伝わってきますね。

    作者のジャン・デュナンはスイスのランシー生まれの彫刻家。
    14歳のときにジュネーブの工芸学校で彫刻の勉強を始め、いくつかの賞を獲得した後に卒業。
    1897年にはパリに渡り、国立装飾美術学校にて学びました。

    その後、彫刻家のジャン・ダンプ(Jean Dampt/1854-1945)の下で仕事をし、1912年頃からはフランスに修行に来ていた日本の漆芸家、菅原精造(1984-1937)と共に活動しました。
    デュナンは日本の漆(うるし)の技術を自分の作品にも応用し、家具などの装飾パネルを作り始めます。

    1922年にフランスに帰化し、フランス人となったデュナン。
    1925年のパリ装飾芸術博覧会ではフランス大使館のアール・デコのインテリアにも取り組み、漆塗りのパネルで装飾した喫煙室を作りました。

    ジャン・デュナンというと漆塗りの工芸品作家としてのイメージが強いのですが、美術学校で学んでいた頃の作品、例えば上の少年像などを見ると、デザインだけでなく造形技術の高さもうかがえます。

    タグ: Europa  少年  ♂♀  彫像 

    お風呂の桃たち

    fruit_peach02.jpg

    みなさん、桃は好きですか?

    桃は世界各地で栽培されている中国原産の植物ですが、一般的には木よりも実のほうが馴染み深いですね。
    見た目といい味といい、なんとも言えない可愛らしさがあります。

    桃を買うとひとつひとつが網目状の白いネットに包まれていることがあります。
    このネット、名前を「フルーツキャップ」と言うそうです。
    果物の帽子ってことですね。
    下から穿かせているのでフルーツパンツでも良さそうな気もしますが。(^^)

    この白いネットに包まれた桃、なんとなくお風呂で遊ぶ天使に見えませんか?


    20160506_102704
    20160506_102704
    Copyright : Auzz
    (Flickrのシェア機能を使って紹介しています)


    'eye swimmin' muhmuh!!"
    eye swimmin' muhmuh!!
    Copyright : metal_momma
    (Flickrのシェア機能を使って紹介しています)


    family_bubble_bath.jpg duval_bf01.jpg
    Copyright : Unknown(左)/Jacques Duval(右)


    fruit_peach01.jpg

    子供たちはお風呂に入ると必ずと言って良いほど泳ぐ真似をします。
    もちろん狭いので実際に泳ぐことはできませんが、うつ伏せになって遊ぶことは多いですね。

    その光景はまるで、箱の中の新鮮な桃のよう。
    ふわふわの泡とふかふかのフルーツキャップ、どちらもデリケートな桃を優しく包んでいます。


    IMG_9902
    IMG_9902
    Copyright : Tabitha Blue
    (Flickrのシェア機能を使って紹介しています)


    family_bathtime.jpg

    小さな子供をお風呂に入れるときは、お湯の量は少なめにしたほうが安心。
    でも決して目を離してはいけません。

    浮かんでは沈み、沈んでは浮かぶ、可愛い桃のダンスショー。
    目を離せないついでに、お風呂ではしばし桃のダンスを楽しみましょう。


    Tous droits réservés : Rafael Pix
    Tous droits réservés : Rafael Pix
    Copyright : Rafael Pix
    (Flickrのシェア機能を使って紹介しています)


    bathswimming.jpg
    バスタブ水泳
    Copyright : RUKA

    タグ: America  Europa  Asia  日本  少年  少女  風呂  寝姿  RUKA 

    Hearst Magazine 1922 (Cover Illustration)

    alphonse_mucha-hearst_magazine1922.jpg

    チェコの画家、アルフォンス・ミュシャ(Alphonse Mucha/1860-1939)による1922年の作品。

    これは雑誌「Hearst Magazine」の1922年1月号の表紙。
    1887年設立のアメリカのメディア企業、ハースト・コーポレーションを母体とする出版社が発行していた雑誌です。

    この表紙を描いたアルフォンス・ミュシャは日本にもファンが多く、昨年2019年夏には「渋谷 Bunkamura ザ・ミュージアム」にて展覧会が開催されています。
    今後も京都文化博物館、札幌芸術の森美術館、静岡県立美術館、名古屋市美術館、松本市美術館などで開催される予定だそうです。

    アルフォンス・ミュシャはアール・ヌーヴォーを代表するチェコ出身の画家。
    花、星、宝石などの概念をモチーフにして、主に女性の美を描きました。
    輪郭線を強調した独自のスタイルは現代も多くの人を魅了しています。

    オーストリア帝国領のモラヴィアに生まれた彼は、19歳でウィーンに行き、舞台装置の工房で働きながら夜間のデッサン学校に入学。
    その2年後に失業してしまいますが、その頃出会ったエゴン伯爵の援助でミュンヘン美術院に入学でき、28歳になってからはフランスのパリにあるアカデミー・ジュリアンに通いました。

    彼を一躍有名にしたのは、1895年に描いた一枚のポスターでした。
    当時の舞台女優、サラ・ベルナールが自身の舞台のポスターを発注することにしましたが、年の瀬であったためどの画家も休暇でおらず、急遽、印刷所で働いていたミュシャに依頼が舞い込んだのでした。
    ミュシャが描いた舞台ポスターは当時のパリにおいて大好評を博し、彼は一夜にして画家としての地位を不動のものとしました。

    その後も数々のポスター制作をおこなった彼は、本の挿絵の分野でも認められ、パリの大手出版社アルマン・コランの挿絵画家としても活躍するようになりました。
    1910年頃にはアメリカの富豪、チャールズ・クレーンから金銭的な援助を受けるようになり、財政的な心配のなくなった彼は故郷であるチェコに帰国します。
    そしてプラハ市庁舎のホール装飾、紙幣、切手、国章などのデザインを手掛けました。

    しかし1939年3月、チェコスロバキアはナチスドイツによって解体され、ミュシャはドイツ軍によって「絵画がチェコ国民の愛国心を煽っている」という理由で逮捕されてしまいます。
    78歳の彼にはドイツ軍の尋問は心身に大きな負担となり、4ヶ月後の7月に体調を崩して亡くなりました。

    上の表紙絵は1922年制作ですから62歳のときの作品ですね。
    1月号なので雪景色と雪の結晶のイラストが散りばめられていますが、子供は裸であり、手に花を持っています。
    股間が完全に隠れていれば女の子だと思ってしまいそうな子ですが、性器を半分ほど見せることで男の子であることを強調しています。

    彼を有名にした美しいデザイン画のタッチはこの作品からは見て取れませんが、ほとんどが女性像であるミュシャの作品の中では、男の子を描いたこの作品は非常に珍しいのではないでしょうか。

    タグ: Europa  少年  ♂♀  絵画 

    プリュショーの恋人写真

    wilhelm_von_pluschow-1875_musee_dorsay.jpg

    ドイツの写真家、ヴィルヘルム・フォン・プリュショー(Wilhelm von Plüschow/1852-1930)による1875年頃の作品。

    台の上でくつろいでいる少女と、その傍に立っている少年。
    写真家プリュショーの秀逸なモデルたちによる、絵画のような優美な作品です。

    花に手を伸ばす少女とそれを見つめる少年という演出的な写真ですが、少女の柔らかな姿態と少年の力強い背中に美を感じさせます。
    恋人同士に見えますが、兄妹かもしれないし、赤の他人かもしれませんね。

    オリジナルは縦16.8cm、横22.5cmのプリント写真です。
    現在はフランスのパリにあるオルセー美術館が所蔵しています。(オルセー美術館のサイトでもご覧になれます)


    File:Plüschow, Wilhelm von (1852-1930) - n. 9806 - Sito del Musée d'Orsay.jpg
    ライセンス:パブリックドメイン

    タグ: Europa  少年  少女  ♂♀  寝姿  CC-License  OldPhoto 

    モデル君は背中で語る - 5【美モデル写真編】

    angel_and_statue.jpg
    Copyright : RUKA

    「モデル君は背中で語る」も、もう5回目です。

    何故「モデル君」と少年限定にしたのかと言いますと、以前も言いましたが、男性のほうが後ろ姿に精神面が表れやすいのと、実際にそのような意図を含んだ作品が多いからです。
    また一般的には男性の姿を美しいと見なす人が少ないので、じつはそんなことはないのですよという思いを込めて、あえてモデル君としたわけです。

    上の画像は私が以前作った天使画像。
    この子の後ろ姿は少年らしい肉付きではありますが、あまり美しいとは言えませんね。
    奥にあるクピド像のような体形であれば、もうちょっと様になったかもしれません。


    surface_anatomy_of_the_back-gray.jpg

    ウィキペディアの「背中」の項目には、人間の背中は弱点であるという記述がありました。
    でもそれは、人間は後ろ側が見えにくいので敵に背中を向けることは危険である、という意味の弱点ですね。

    たしかに背骨は重要な神経の通った、言わば人体の大黒柱であり、そこを傷めることは命にも関わります。
    しかし人間の背中は背筋によって、臀部は分厚い大臀筋によって覆われているので、衝撃に対しては総じて前側よりは丈夫であると言えます。

    日本の褌文化は男性の後ろ姿に対して美を見出している感があり、例えば大太鼓の演奏などは観客に背中の筋肉を見せつけるような演出が成されます。
    本来人間の背中は、精神面も含めて厳かなものなのかもしれません。

    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:Surface anatomy of the back-Gray.png
    ライセンス:パブリックドメイン


    今回の記事では、私がとくに綺麗だと感じた後ろ姿の写真作品をご紹介したいと思います。
    作品的に優れているということではなく、後ろ姿が美しいモデルということです。

    どれも出典が不明で、撮影者や書籍名など詳しいことはわかりませんでした。


    【スタジオモデル】

    beautiful_model_back01.jpg beautiful_model_back02.jpg

    スタジオで後ろ姿を撮影する理由は主に3つ。
    医学的な資料制作のための撮影。美術的な作品作りのための撮影。商品広告のための撮影。
    ポーズや構図、ライティング等を自由に設定できるため人体美を表現しやすいのですが、それだけにモデルの体形の良し悪しが目立ちやすいのも確かです。

    このスタジオモデルは体形が健康的なだけではなく、上半身と下半身のバランスやそのラインが非常に美しいですね。
    もし彫刻であればかなり人気のある作品となったのではないでしょうか。


    【ファミリー写真】

    beautiful_model_back03.jpg beautiful_model_back04.jpg

    出典が定かではないのですが、たぶん日常の記録として撮影された家族写真だと思います。
    どちらも健康的な体形をしていますが、アジア人とヨーロッパ人の最も顕著な違いは臀部の形です。

    アジア人は臀部(大臀筋の部分)が小振りな人が多く、西洋人に比べるとお尻が浅く、割れ目の上部の位置が低い傾向にあります。
    対して西洋人はよく膨らんだボールのような形をしており、例えばズボンを少し下げただけでお尻の割れ目が見えることがあります。
    どちらが良いかではなく、全体のバランスによってどちらも美しいということです。


    【写真集から?】

    beautiful_model_back05.jpg beautiful_model_back06.jpg

    これはたぶん元々は書籍に掲載されていた作品だと思います。
    どちらも何気ないスナップですが、左は筋肉の形と躍動感あるポーズによって健康的な美しさが表現され、右は室内に差し込む逆光によって柔らかな質感が表現されています。

    筋肉質な背中となだらかな背中でどちらが美しいのかは一概には言えませんが、少なくともこの2枚の写真はどちらも美的なモデルだと言えるでしょう。
    右は広角域のレンズのせいか足が若干短めに写っていますが、背中から大腿部にかけてのラインがとても綺麗です。


    赤ちゃんのいる家庭では、裸の赤ちゃんをうつ伏せにして背中やお尻を撮影することがありますが(モンゴロイドの場合は蒙古斑を記録する意味もありますね)、年頃になると前方からしか撮らなくなるのは勿体ないことです。

    自分ではなかなか見ることができない後ろ姿だからこそ、本人にとっても貴重な記録となるでしょう。


    関連記事:
    モデル君は背中で語る - 1【絵画編】
    モデル君は背中で語る - 2【絵画・写真編】
    モデル君は背中で語る - 3【絵画・写真編】
    モデル君は背中で語る - 4【集合写真編】

    タグ: Europa  日本  少年  絵画  ProModel  RUKA 

    秀逸な美術作品 ベスト10

    当ブログでこれまで紹介してきた美術作品の中で、私が特に秀逸だと思うものを10作品選んでみました。
    美的感覚は人それぞれですから異論もあるとは思いますが、あくまでも私が選んだベスト10です。

    もちろんどれも素晴らしい作品なので、順位は付けられません。
    当ブログに登場した順番に並べました。
    それでは見ていきましょう。


    delaunay_flute.jpg

    【La Leçon de Flûte】

    タイトル:La Leçon de Flûte
    作者:ジュール=エリー・ドローネー (Jules-Élie Delaunay/1828-1891)
    制作年・国:1858年・フランス

    フランスの画家、ジュール=エリー・ドローネーによる1858年の絵画作品。
    この絵の何よりも素晴らしいところはその構図。
    背景を二分する水平線と手前の大地によって画面に安定感を与え、ふたりの仕草が画面に抑揚を与えています。

    また、右の少年の天使のような姿がほのぼのとした雰囲気を醸しているのも良いですね。
    この絵はルネサンス時代へのオマージュであり、背景はイタリアのカプリ島の風景を忠実に再現しているそうです。
    構図、構成が秀逸!



    kant_pod.jpg

    【瓶を持つ少年の像】

    タイトル:不明
    作者:ヴィム・ファン・デル・カント (Wim van der Kant/1949- )
    制作年・国:不明・オランダ

    オランダの彫刻家、ヴィム・ファン・デル・カントによる彫刻作品。
    何を以って秀逸とするかは人それぞれですが、造形技術の高さという意味では彼の作品を抜きにしては語れません。

    高さ数十センチの小さい像であるにも関わらず、まるで人体から型取りしたかのような凹凸のリアルさ。
    人間について機能と美しさ両面から考えさせられる、素晴らしい作品だと思います。
    造形技術が秀逸!



    craig_nude_of_a_y01.jpg

    【Nude of a Y】

    タイトル:Nude of a Y
    作者:ブライアン・ブース・クレイグ(Brian Booth Craig/1968- )
    制作年・国:不明・アメリカ

    アメリカの彫刻家、ブライアン・ブース・クレイグによる彫刻作品。
    これも小さな彫像ですが、踊る少女というありきたりなテーマでありながらその趣旨を人体で表現しています。

    見つめる先に向かって手足を伸ばしたバレエダンスのようなポーズからは、優雅さと気品が感じられます。
    少女特有のシンプルな体形であるがゆえに美しさが際立った作品とも言えますね。
    ポーズが秀逸!



    falero_snake.jpg

    【Niños Encantadores De Serpientes】

    タイトル:Niños Encantadores De Serpientes
    作者:ルイス・リカルド・ファレロ (Luis Ricardo Falero/1851-1896)
    制作年・国:不明・スペイン

    スペインの画家、ルイス・リカルド・ファレロによる絵画作品。
    蛇使いの少女という珍しいテーマであり、架空の物語の一場面を思わせます。
    金色の装飾品、垂れ下がったフンドシ、頭を持ち上げた蛇など、要所要所に意味を感じさせる作品です。

    ファレロは当時としては非常に前衛的でファンタジックな絵を描く画家でしたが、蛇使いという古典的なテーマと作者の画風が上手くマッチした作品だと思います。
    テーマと世界観が秀逸!



    wolff_eros02.jpg

    【Eros】

    タイトル:Eros
    作者:エイミル・ウルフ (Emil Wolff/1802-1879)
    制作年・国:1836年・ドイツ

    ドイツの彫刻家、エイミル・ウルフによる1836年の彫刻作品。
    ギリシア神話の愛の神エロースの立像ですが、エロースの姿を思春期の少年としたこと、白い大理石であること、重心をズラしたコントラポストであること、すべてが上手く絡み合った傑作だと思います。

    特に素晴らしいのは、どの角度から見ても美しく見える体形ですね。
    一般的な少年の体形とは若干違いますが、理想を突き詰めてじゅうぶんに洗練したといった感じです。
    体形のバランスが秀逸!



    peinte_orphee.jpg

    【Orphée endormant Cerbère】

    タイトル:Orphée endormant Cerbère
    作者:アンリ・ペインテ (Henri Peinte/1845-1912)
    制作年・国:1888年・フランス

    フランスの彫刻家、アンリ・ペインテによる1888年の彫刻作品。
    竪琴をかざして演奏する姿が体形の美しさも際立たせているという、まさに美術品と呼ぶに相応しい名作。
    フランスのカンブレー市の公園にもレプリカが設置されており、市民の心を潤しています。

    妻を亡くしたオルフェウスが冥界で竪琴を奏でているというシーンですが、物語の背景とも相まって、純粋な美を感じさせる作品です。
    物語に合った表現が秀逸!

    画像出典:File:Henri Peinte - Orphée endormant Cerbère (front).png
    ライセンス:パブリックドメイン



    simberg_photo01.jpg

    【HS Johanneskyrkan Tammerfors】

    タイトル:不明
    作者:ヒューゴ・シンベリ (Hugo Simberg/1873-1917)
    制作年・国:1905年・フィンランド

    フィンランドの画家、ヒューゴ・シンベリによる1905年の写真作品。
    教会の壁画製作のために撮影した写真ということで、正式な作品として残っているものではないと思いますが、モデルが美的であるという理由で選んでみました。

    写真自体はなんら工夫のないスナップですし、順光のためモデルが眩しがっているのも良くありませんが、大腿部の形や姿勢が昔懐かしい水飲み鳥を思わせるところが面白く感じました。
    モデルのラインが秀逸!

    画像出典:File:HS Ask 8.12, 1905 (16040322061).jpg
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス



    li_gui_jun_untitled.jpg

    【肖像的立ちポーズの少年】

    タイトル:不明
    作者:李 貴君 (Li Gui Jun/1964- )
    制作年・国:2009年・中国

    中国の画家、李 貴君による2009年の絵画作品。
    驚くべきはその画力。その緻密な描写力に絵画の可能性を感じました。
    ポータブルプレーヤーを使っている現代っ子の絵ですが、メガネをかけた秀才風の顔立ちやヒョロリとした体形もまた、時代を象徴していますね。

    上のシンベリのモデルとはまったく逆で、あまり美的さは感じませんが、作品として考えるとこの驚異的な画力は見逃せません。
    描画技術が秀逸!

    画像出典:LI Guijun



    pluschow_stratz-korper_des_kindes_24.jpg

    【グレーデンとプリュショーの写真作品】

    タイトル:11-year old girl from Rome
    作者:ヴィルヘルム・フォン・プリュショー (Wilhelm von Plüschow/1852-1930)
    制作年・国:1890年・ドイツ

    ドイツの写真家、ヴィルヘルム・フォン・プリュショーによる1890年の写真作品。
    非常に均整のとれた体形と、コントラポスト気味の立ちポーズ。

    プリュショーの作品は写真的には質が高いとは言えないのですが、モデルの質は概ね高かったようです。
    この写真をトレースした図は医学的資料として、ドイツの産婦人科医カール・ハインリヒ・シュトラッツ氏の書籍などでも使われています。
    モデルの質が秀逸!

    画像出典:File:Stratz - Körper des Kindes 24.jpg
    ライセンス:パブリックドメイン



    novelart_bodypainting.jpg

    【NovelArt のボディペインティング作品】

    タイトル:不明
    作者:NovelArt
    制作年・国:2002年

    彫像、絵画、写真の3つの要素がひとつになった、ボディペインティング写真という表現手法。
    人体の造形美、ペイント技術、そして撮影の構図という、舞台芸術にも似た雰囲気を感じます。

    体形の美しさという点ではアフリカのムルシ族の少年ほうが優れているとは思いますが、パンツ姿とはいえ全身のペインティングに挑んだこのモデルたちには拍手を送りたいですね。
    この写真が秀逸ということではなく、このプロジェクトの一連の作業を評価したということです。
    試みが秀逸!

    Copyright : Novel Art


    以上、過去に当ブログで紹介した作品の中から、秀逸だと思うものを10作品選んでみました。
    彫像が4作品、絵画が3作品、写真が3作品でした。

    人間はこれまでの長い歴史の中で様々な「美」を作り上げてきました。
    しかし人間そのものが美であると考えると、これは非常に面白いことです。
    美が美を作り上げている。
    まるで子孫を残すかのように。

    モデルとなった人物の中には、後に彫刻家や写真家になった者もいます。
    素材からアーティストへと変わり、新たな美を作り上げていく。
    人間の素晴らしさは、こうして脈々と受け継がれていくのですね。

    タグ: America  Europa  少年  少女  ♂♀  彫像  絵画  OldPhoto  CC-License  ProModel 

    Knabe als Fortuna

    hans_frohne-knabe_als_fortuna.jpg

    ドイツの画家、ハンス・フローネ(Hans Frohne/1905-1955)による絵画作品「Knabe als Fortuna」
    縦151cm、横82.5cmのキャンバスに描かれた油彩で、制作年は不明。

    タイトルにあるFortunaとは「フォルトゥーナ」と読み、ローマ神話に登場する運命の女神の名前です。
    人の運命を司る神であり、運命が定まらないことを象徴する球体に乗っています。
    英語のFortune(フォーチュン)の語源です。

    この絵はその女神を少年に置き換えています。
    運命を司る少年という意味なのか、この少年の運命がままならないという意味なのか。
    いずれにしても夢の中のような幻想的な光景ですね。

    作者のハンス・フローネについてはほとんど詳細不明です。
    1905年に生まれて、1922年にミュンヘンの美術アカデミーで学び、その後イタリアに長く住み、さらにその後ドイツのベルリンに定住し、1955年に50歳の若さで他界した、ということしかわかりませんでした。

    タグ: Europa  少年  ♂♀  絵画 

    「笑顔の天使たち」ベスト5

    私は子供の笑顔が大好き。
    子供の頃から子供たちの笑顔に何度も勇気付けられ、助けられてきました。

    「笑顔の天使たち」というこの言葉は、私が1999年に最初に開設したサイトの初期のタイトルです。
    当時は略してエガテンと呼んでいました。

    私が撮影した笑顔写真の中からベスト5を選んだのでご鑑賞ください。
    自分の作品をベスト云々と言うのもおこがましいですが、個人的に気に入っているという意味です。

    どれも過去に当ブログに掲載したものばかりですが、今回は撮影当時の思い出も交えて語ってみました。


    smilinggirl.jpg

    5位「笑顔の言葉」

    その日はあまり天気の良くない日でした。
    駅の近くをぶらぶらと散歩していると、目の前に可愛いらしい天使がふたり。
    外国人の姉妹でしょうか?

    たしか日本語で語りかけても会話が成り立たなかった記憶があります。
    でもニッコリ笑顔になってくれました。
    言葉は通じなかったけれど、気持ちはちゃんと通じたようです。



    forestfairy.jpg

    4位「笑顔の妖精」

    心地よい秋晴れの森林公園。
    その日の私は、本当はこの公園に住み着いているノラネコを撮りに行ったんです。
    ところがいたのはノラネコではなく、可愛らしい天使ちゃん、いや妖精ちゃんでした。

    妹とパパの3人で、隣の市から車でこの公園に遊びに来ていたそうです。
    撮影依頼に快く応えてくださった妖精ちゃんたち、そしてパパさんに感謝!
    この日は一日、日本晴れ!



    angelobjet.jpg

    3位「岩の上の天使くん」

    ぽかぽか陽気の春ですが、薄着になるにはまだ早い。
    だけど元気な天使くんは、岩の上でも裸足です。

    公園の岩場で遊んでいた天使くんは、カメラを向けたらニッコリ笑顔になってくれました。
    こういう元気な笑顔が公園全体を明るくするんですね。
    ジッと眺めていると、まるで背中に翼があるように見えてきます。



    hohoemitenshi.jpg

    2位「観音カノン」

    夏の終わり頃、その日は曇り空でした。
    ポートレイトのモデルになってくれたのは、帽子がよく似合う天使ちゃん。

    髪を切ったばかりのボーイッシュな子で、天使のような純粋さと観音様のような落ち着きがありました。
    この子のお母さんと一緒に近所の公園まで出向いての撮影でした。
    撮影依頼に快く応えてくださった天使ちゃん、そしてママさんに感謝!



    sunflowergirl.jpg

    1位「ひまわりスマイル」

    私が自分の作品の中で笑顔ナンバーワンを決めるとしたら、間違いなくこれ。
    8月の暑い日、大通りの木陰でアイスを食べながら涼んでいた天使ちゃん。

    黄色い服に黄色い帽子、まるでヒマワリのよう。
    服もよく見たらヒマワリ柄ですね。
    ヒマワリは太陽に顔を向けますが、この子は私に向かって笑顔を振りまいてくれました。


    以下、とても大切なこと・・・

    私が写真活動をしていたのは、昭和の終わり頃から平成の初期にかけてでした。
    街に子供たちの声と笑顔が溢れていた時代でした。

    画像の説明文にも書いたように、私の作品には子供のそばに親がいるという状況で撮影したものが多いのが特徴です。
    それは私がこちらの意思を伝えてから撮影するという方法をとっていたからです。
    コミュニケーションの結果として生まれた作品だとも言えます。

    また私は、撮影時にモデルに対して「笑って」とお願いしたことが一度もありません。
    つまり私の作品に写る天使たちの笑顔は、決して作られたものではないということ。
    楽しさや安心感による笑顔だということがお分りいただけるかと思います。

    しかし注意していただきたいのは、今は撮影者に対する人々の意識がその当時とはまったく違うということです。
    今はカメラを人に向けること自体、相手を不安にさせる迷惑行為となり得ます。

    たとえ自分の子供や、許可を取っての撮影だったとしても、公園等での撮影は周りの人たちを不安にさせます。
    写真を趣味にしている方は、街の中での子供スナップやポートレイトは控えるようお願い致します。


    撮影と著作
    Copyright : RUKA

    ちなみに右側にあるRUKAというタグをクリックすると、私に著作権がある画像を紹介した記事のみが表示されます。(スマホ版にはこのタグ機能がありません)

    タグ: 日本  少年  少女  Water  笑顔  Face  RUKA 

    Afternoon Dreaming

    hugues_merle-afternoon_dreaming.jpg

    フランスの画家、ユーグ・メルル(Hugues Merle/1822-1881)による1865年の作品「Afternoon Dreaming」

    草木の生い茂る場所で子供が横たわっています。
    タイトルが「午後の夢」でありながら眠ってはいませんね。
    寝起きの後、夢を思い出して物思いにふけっているのでしょうか?

    白い布が股間をふわりと隠しているのは古い絵画にはよくある光景ですが、そのため性別がわかりません。
    髪型も女の子のようにも男の子のようにも見えます。
    たぶん女の子だとは思うんですが。

    作者のユーグ・メルルは1960年代半ばに息子の肖像画をいくつか描いていたそうなので、この絵も息子がモデルの可能性も無きにしもあらず。
    しかし性別にはこだわらず、素直に子供の美しい寝姿として鑑賞したいですね。


    ユーグ・メルルはフランスの画家。
    エコール・デ・ボザールに進んだ後、歴史画家のレオン・コニエ(Léon Cogniet/1794-1880)から絵画を学びました。

    彼は1847年からパリのサロンに頻繁に作品を出展。
    若手画家の登竜門であるローマ賞を獲得することはできませんでしたが、1861年と1863年に2等を受賞しています。
    特にアメリカの大衆に高く評価されました。

    彼の作品を見てみますと、フランスの有名な画家、ウィリアム・アドルフ・ブグローの作品によく似ていることに気が付きます。
    それもそのはず、メルルは1860年代にパリの画商の紹介でブグローと知り合い、ふたりはライバルとして競い合っていたそうです。
    どちらが影響を受けたのかはともかく、お互いに良い刺激となる関係だったのでしょう。

    ユーグ・メルルは1866年にレジオンドヌール勲章を受章し、1881年にパリで亡くなりました。
    息子のジョルジュ・メルル(Georges Merle/1851-1886)も画家になったそうです。

    タグ: Europa  少女  寝姿  絵画 

    いらっしゃいませ

    現在の閲覧者数:
    このブログについて...

    RUKA

    Author:RUKA


    子供は本来この世界における夢であり希望であり、その姿は大人にとってノスタルジーや心の潤い、癒しの対象でもあります。

    古くから子供の姿は愛すべきものとして認識され、絵画や彫像、写真等で様々に表現されてきました。天使のイメージもそのひとつです。
    そして各家庭でも、我が子への愛情ある記録(写真撮影)が数多くなされています。

    当ブログでは天使や子供をテーマにしたアート作品と、写真共有サイトFlickrで一般公開されている子供写真をご紹介しています。
    天使に見立てているので必然的に裸の作品が多くなりますが、すべてアートまたは家庭的な生活記録に限定しています。

    ふと訪れては日々の疲れを癒す天使の園・・・そんな憩いの場としてお使いいただければ幸いです。

    画像の著作者は私を含め様々ですが、著作権的に問題のない方法で掲載しています。
    また、公序良俗に反する画像や違法な画像、猥褻な画像は一切ありません。
    【当ブログの掲載ポリシー】

    説明記事(お読みください)
    著者について...
    名前:RUKA (Rukachas)
    国籍:日本
    出身:埼玉(生まれは宮城)
    性別:男性
    年齢:あっという間の半世紀
    インターネット歴:22年

    20代の頃に仕事で幼稚園に出向いたのを機に子供の笑顔写真を撮り始める。
    1999年に「The Light of Smile 笑顔の灯り」という子供の笑顔をテーマにしたサイトを開設。
    サイト終了後はこのブログで世界の天使像や世界の子供写真を紹介している。
    6人の甥と姪の伯父さんでもある。

    メールアドレス: ruka_rukachas@ybb.ne.jp
    RUKAのサイト・ブログ
    メッセージフォーム

    名前:
    メール:
    件名:
    本文:

    アクセスの国別比率
    Flag Counter
    おすすめサイト
    Translation
    ブログ内検索
    アートギャラリー
    カテゴリ
    タグ

    少年 Europa 少女 ♂♀ Water 笑顔 America 寝姿 衣装 水着 Face Asia CC-License 彫像 イベント スポーツ 日本 風呂 絵画 RUKA OldPhoto 伝統 ダンス ペイント Thong ProModel Africa Oceania 音楽紹介 動画 造形比較 

    最新記事
    自由なお風呂 2020/04/03
    お風呂と人体 2020/04/03
    ユーザー掲示板について 2020/03/31
    モデル画像「DAVID」 2020/03/31
    お手伝い 2020/03/29
    サミュエル・リンドスコグの写真作品 2020/03/27
    お庭で行水 2020/03/27
    ビデオ「MOWGLI and the CITY BOYS」 2020/03/24
    夏の日差しと天使たち 2020/03/24
    L'Enfant au Papillon 2020/03/20
    日別表示
    03 | 2020/04 | 05
    - - - 1 2 3 4
    5 6 7 8 9 10 11
    12 13 14 15 16 17 18
    19 20 21 22 23 24 25
    26 27 28 29 30 - -
    月別表示
    アンケートと掲示板