Hearst Magazine 1922 (Cover Illustration)

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    チェコの画家、アルフォンス・ミュシャ(Alphonse Mucha/1860-1939)による1922年の作品。

    これは雑誌「Hearst Magazine」の1922年1月号の表紙。
    1887年設立のアメリカのメディア企業、ハースト・コーポレーションを母体とする出版社が発行していた雑誌です。

    この表紙を描いたアルフォンス・ミュシャは日本にもファンが多く、昨年2019年夏には「渋谷 Bunkamura ザ・ミュージアム」にて展覧会が開催されています。
    今後も京都文化博物館、札幌芸術の森美術館、静岡県立美術館、名古屋市美術館、松本市美術館などで開催される予定だそうです。

    アルフォンス・ミュシャはアール・ヌーヴォーを代表するチェコ出身の画家。
    花、星、宝石などの概念をモチーフにして、主に女性の美を描きました。
    輪郭線を強調した独自のスタイルは現代も多くの人を魅了しています。

    オーストリア帝国領のモラヴィアに生まれた彼は、19歳でウィーンに行き、舞台装置の工房で働きながら夜間のデッサン学校に入学。
    その2年後に失業してしまいますが、その頃出会ったエゴン伯爵の援助でミュンヘン美術院に入学でき、28歳になってからはフランスのパリにあるアカデミー・ジュリアンに通いました。

    彼を一躍有名にしたのは、1895年に描いた一枚のポスターでした。
    当時の舞台女優、サラ・ベルナールが自身の舞台のポスターを発注することにしましたが、年の瀬であったためどの画家も休暇でおらず、急遽、印刷所で働いていたミュシャに依頼が舞い込んだのでした。
    ミュシャが描いた舞台ポスターは当時のパリにおいて大好評を博し、彼は一夜にして画家としての地位を不動のものとしました。

    その後も数々のポスター制作をおこなった彼は、本の挿絵の分野でも認められ、パリの大手出版社アルマン・コランの挿絵画家としても活躍するようになりました。
    1910年頃にはアメリカの富豪、チャールズ・クレーンから金銭的な援助を受けるようになり、財政的な心配のなくなった彼は故郷であるチェコに帰国します。
    そしてプラハ市庁舎のホール装飾、紙幣、切手、国章などのデザインを手掛けました。

    しかし1939年3月、チェコスロバキアはナチスドイツによって解体され、ミュシャはドイツ軍によって「絵画がチェコ国民の愛国心を煽っている」という理由で逮捕されてしまいます。
    78歳の彼にはドイツ軍の尋問は心身に大きな負担となり、4ヶ月後の7月に体調を崩して亡くなりました。

    上の表紙絵は1922年制作ですから62歳のときの作品ですね。
    1月号なので雪景色と雪の結晶のイラストが散りばめられていますが、子供は裸であり、手に花を持っています。
    股間が完全に隠れていれば女の子だと思ってしまいそうな子ですが、性器を半分ほど見せることで男の子であることを強調しています。

    彼を有名にした美しいデザイン画のタッチはこの作品からは見て取れませんが、ほとんどが女性像であるミュシャの作品の中では、男の子を描いたこの作品は非常に珍しいのではないでしょうか。
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    モデル君は背中で語る - 5【美モデル写真編】

    angel_and_statue.jpg
    Copyright : RUKA

    「モデル君は背中で語る」も、もう5回目です。

    何故「モデル君」と少年限定にしたのかと言いますと、以前も言いましたが、男性のほうが後ろ姿に精神面が表れやすいのと、実際にそのような意図を含んだ作品が多いからです。
    また一般的には男性の姿を美しいと見なす人が少ないので、じつはそんなことはないのですよという思いを込めて、あえてモデル君としたわけです。

    上の画像は私が以前作った天使画像。
    この子の後ろ姿は少年らしい肉付きではありますが、あまり美しいとは言えませんね。
    奥にあるクピド像のような体形であれば、もうちょっと様になったかもしれません。


    surface_anatomy_of_the_back-gray.jpg

    ウィキペディアの「背中」の項目には、人間の背中は弱点であるという記述がありました。
    でもそれは、人間は後ろ側が見えにくいので敵に背中を向けることは危険である、という意味の弱点ですね。

    たしかに背骨は重要な神経の通った、言わば人体の大黒柱であり、そこを傷めることは命にも関わります。
    しかし人間の背中は背筋によって、臀部は分厚い大臀筋によって覆われているので、衝撃に対しては総じて前側よりは丈夫であると言えます。

    日本の褌文化は男性の後ろ姿に対して美を見出している感があり、例えば大太鼓の演奏などは観客に背中の筋肉を見せつけるような演出が成されます。
    本来人間の背中は、精神面も含めて厳かなものなのかもしれません。

    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:Surface anatomy of the back-Gray.png
    ライセンス:パブリックドメイン


    今回の記事では、私がとくに綺麗だと感じた後ろ姿の写真作品をご紹介したいと思います。
    作品的に優れているということではなく、後ろ姿が美しいモデルということです。

    どれも出典が不明で、撮影者や書籍名など詳しいことはわかりませんでした。


    【スタジオモデル】

    beautiful_model_back01.jpg beautiful_model_back02.jpg

    スタジオで後ろ姿を撮影する理由は主に3つ。
    医学的な資料制作のための撮影。美術的な作品作りのための撮影。商品広告のための撮影。
    ポーズや構図、ライティング等を自由に設定できるため人体美を表現しやすいのですが、それだけにモデルの体形の良し悪しが目立ちやすいのも確かです。

    このスタジオモデルは体形が健康的なだけではなく、上半身と下半身のバランスやそのラインが非常に美しいですね。
    もし彫刻であればかなり人気のある作品となったのではないでしょうか。


    【ファミリー写真】

    beautiful_model_back03.jpg beautiful_model_back04.jpg

    出典が定かではないのですが、たぶん日常の記録として撮影された家族写真だと思います。
    どちらも健康的な体形をしていますが、アジア人とヨーロッパ人の最も顕著な違いは臀部の形です。

    アジア人は臀部(大臀筋の部分)が小振りな人が多く、西洋人に比べるとお尻が浅く、割れ目の上部の位置が低い傾向にあります。
    対して西洋人はよく膨らんだボールのような形をしており、例えばズボンを少し下げただけでお尻の割れ目が見えることがあります。
    どちらが良いかではなく、全体のバランスによってどちらも美しいということです。


    【写真集から?】

    beautiful_model_back05.jpg beautiful_model_back06.jpg

    これはたぶん元々は書籍に掲載されていた作品だと思います。
    どちらも何気ないスナップですが、左は筋肉の形と躍動感あるポーズによって健康的な美しさが表現され、右は室内に差し込む逆光によって柔らかな質感が表現されています。

    筋肉質な背中となだらかな背中でどちらが美しいのかは一概には言えませんが、少なくともこの2枚の写真はどちらも美的なモデルだと言えるでしょう。
    右は広角域のレンズのせいか足が若干短めに写っていますが、背中から大腿部にかけてのラインがとても綺麗です。


    赤ちゃんのいる家庭では、裸の赤ちゃんをうつ伏せにして背中やお尻を撮影することがありますが(モンゴロイドの場合は蒙古斑を記録する意味もありますね)、年頃になると前方からしか撮らなくなるのは勿体ないことです。

    自分ではなかなか見ることができない後ろ姿だからこそ、本人にとっても貴重な記録となるでしょう。


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    モデル君は背中で語る - 1【絵画編】
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    モデル君は背中で語る - 4【集合写真編】
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    秀逸な美術作品 ベスト10

    当ブログでこれまで紹介してきた美術作品の中で、私が特に秀逸だと思うものを10作品選んでみました。
    美的感覚は人それぞれですから異論もあるとは思いますが、あくまでも私が選んだベスト10です。

    もちろんどれも素晴らしい作品なので、順位は付けられません。
    当ブログに登場した順番に並べました。
    それでは見ていきましょう。


    delaunay_flute.jpg

    【La Leçon de Flûte】

    タイトル:La Leçon de Flûte
    作者:ジュール=エリー・ドローネー (Jules-Élie Delaunay/1828-1891)
    制作年・国:1858年・フランス

    フランスの画家、ジュール=エリー・ドローネーによる1858年の絵画作品。
    この絵の何よりも素晴らしいところはその構図。
    背景を二分する水平線と手前の大地によって画面に安定感を与え、ふたりの仕草が画面に抑揚を与えています。

    また、右の少年の天使のような姿がほのぼのとした雰囲気を醸しているのも良いですね。
    この絵はルネサンス時代へのオマージュであり、背景はイタリアのカプリ島の風景を忠実に再現しているそうです。
    構図、構成が秀逸!



    kant_pod.jpg

    【瓶を持つ少年の像】

    タイトル:不明
    作者:ヴィム・ファン・デル・カント (Wim van der Kant/1949- )
    制作年・国:不明・オランダ

    オランダの彫刻家、ヴィム・ファン・デル・カントによる彫刻作品。
    何を以って秀逸とするかは人それぞれですが、造形技術の高さという意味では彼の作品を抜きにしては語れません。

    高さ数十センチの小さい像であるにも関わらず、まるで人体から型取りしたかのような凹凸のリアルさ。
    人間について機能と美しさ両面から考えさせられる、素晴らしい作品だと思います。
    造形技術が秀逸!



    craig_nude_of_a_y01.jpg

    【Nude of a Y】

    タイトル:Nude of a Y
    作者:ブライアン・ブース・クレイグ(Brian Booth Craig/1968- )
    制作年・国:不明・アメリカ

    アメリカの彫刻家、ブライアン・ブース・クレイグによる彫刻作品。
    これも小さな彫像ですが、踊る少女というありきたりなテーマでありながらその趣旨を人体で表現しています。

    見つめる先に向かって手足を伸ばしたバレエダンスのようなポーズからは、優雅さと気品が感じられます。
    少女特有のシンプルな体形であるがゆえに美しさが際立った作品とも言えますね。
    ポーズが秀逸!



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    【Niños Encantadores De Serpientes】

    タイトル:Niños Encantadores De Serpientes
    作者:ルイス・リカルド・ファレロ (Luis Ricardo Falero/1851-1896)
    制作年・国:不明・スペイン

    スペインの画家、ルイス・リカルド・ファレロによる絵画作品。
    蛇使いの少女という珍しいテーマであり、架空の物語の一場面を思わせます。
    金色の装飾品、垂れ下がったフンドシ、頭を持ち上げた蛇など、要所要所に意味を感じさせる作品です。

    ファレロは当時としては非常に前衛的でファンタジックな絵を描く画家でしたが、蛇使いという古典的なテーマと作者の画風が上手くマッチした作品だと思います。
    テーマと世界観が秀逸!



    wolff_eros02.jpg

    【Eros】

    タイトル:Eros
    作者:エイミル・ウルフ (Emil Wolff/1802-1879)
    制作年・国:1836年・ドイツ

    ドイツの彫刻家、エイミル・ウルフによる1836年の彫刻作品。
    ギリシア神話の愛の神エロースの立像ですが、エロースの姿を思春期の少年としたこと、白い大理石であること、重心をズラしたコントラポストであること、すべてが上手く絡み合った傑作だと思います。

    特に素晴らしいのは、どの角度から見ても美しく見える体形ですね。
    一般的な少年の体形とは若干違いますが、理想を突き詰めてじゅうぶんに洗練したといった感じです。
    体形のバランスが秀逸!



    peinte_orphee.jpg

    【Orphée endormant Cerbère】

    タイトル:Orphée endormant Cerbère
    作者:アンリ・ペインテ (Henri Peinte/1845-1912)
    制作年・国:1888年・フランス

    フランスの彫刻家、アンリ・ペインテによる1888年の彫刻作品。
    竪琴をかざして演奏する姿が体形の美しさも際立たせているという、まさに美術品と呼ぶに相応しい名作。
    フランスのカンブレー市の公園にもレプリカが設置されており、市民の心を潤しています。

    妻を亡くしたオルフェウスが冥界で竪琴を奏でているというシーンですが、物語の背景とも相まって、純粋な美を感じさせる作品です。
    物語に合った表現が秀逸!

    画像出典:File:Henri Peinte - Orphée endormant Cerbère (front).png
    ライセンス:パブリックドメイン



    simberg_photo01.jpg

    【HS Johanneskyrkan Tammerfors】

    タイトル:不明
    作者:ヒューゴ・シンベリ (Hugo Simberg/1873-1917)
    制作年・国:1905年・フィンランド

    フィンランドの画家、ヒューゴ・シンベリによる1905年の写真作品。
    教会の壁画製作のために撮影した写真ということで、正式な作品として残っているものではないと思いますが、モデルが美的であるという理由で選んでみました。

    写真自体はなんら工夫のないスナップですし、順光のためモデルが眩しがっているのも良くありませんが、大腿部の形や姿勢が昔懐かしい水飲み鳥を思わせるところが面白く感じました。
    モデルのラインが秀逸!

    画像出典:File:HS Ask 8.12, 1905 (16040322061).jpg
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス



    li_gui_jun_untitled.jpg

    【肖像的立ちポーズの少年】

    タイトル:不明
    作者:李 貴君 (Li Gui Jun/1964- )
    制作年・国:2009年・中国

    中国の画家、李 貴君による2009年の絵画作品。
    驚くべきはその画力。その緻密な描写力に絵画の可能性を感じました。
    ポータブルプレーヤーを使っている現代っ子の絵ですが、メガネをかけた秀才風の顔立ちやヒョロリとした体形もまた、時代を象徴していますね。

    上のシンベリのモデルとはまったく逆で、あまり美的さは感じませんが、作品として考えるとこの驚異的な画力は見逃せません。
    描画技術が秀逸!

    画像出典:LI Guijun



    pluschow_stratz-korper_des_kindes_24.jpg

    【グレーデンとプリュショーの写真作品】

    タイトル:11-year old girl from Rome
    作者:ヴィルヘルム・フォン・プリュショー (Wilhelm von Plüschow/1852-1930)
    制作年・国:1890年・ドイツ

    ドイツの写真家、ヴィルヘルム・フォン・プリュショーによる1890年の写真作品。
    非常に均整のとれた体形と、コントラポスト気味の立ちポーズ。

    プリュショーの作品は写真的には質が高いとは言えないのですが、モデルの質は概ね高かったようです。
    この写真をトレースした図は医学的資料として、ドイツの産婦人科医カール・ハインリヒ・シュトラッツ氏の書籍などでも使われています。
    モデルの質が秀逸!

    画像出典:File:Stratz - Körper des Kindes 24.jpg
    ライセンス:パブリックドメイン



    novelart_bodypainting.jpg

    【NovelArt のボディペインティング作品】

    タイトル:不明
    作者:NovelArt
    制作年・国:2002年

    彫像、絵画、写真の3つの要素がひとつになった、ボディペインティング写真という表現手法。
    人体の造形美、ペイント技術、そして撮影の構図という、舞台芸術にも似た雰囲気を感じます。

    体形の美しさという点ではアフリカのムルシ族の少年ほうが優れているとは思いますが、パンツ姿とはいえ全身のペインティングに挑んだこのモデルたちには拍手を送りたいですね。
    この写真が秀逸ということではなく、このプロジェクトの一連の作業を評価したということです。
    試みが秀逸!

    Copyright : Novel Art


    以上、過去に当ブログで紹介した作品の中から、秀逸だと思うものを10作品選んでみました。
    彫像が4作品、絵画が3作品、写真が3作品でした。

    人間はこれまでの長い歴史の中で様々な「美」を作り上げてきました。
    しかし人間そのものが美であると考えると、これは非常に面白いことです。
    美が美を作り上げている。
    まるで子孫を残すかのように。

    モデルとなった人物の中には、後に彫刻家や写真家になった者もいます。
    素材からアーティストへと変わり、新たな美を作り上げていく。
    人間の素晴らしさは、こうして脈々と受け継がれていくのですね。
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    Knabe als Fortuna

    hans_frohne-knabe_als_fortuna.jpg

    ドイツの画家、ハンス・フローネ(Hans Frohne/1905-1955)による絵画作品「Knabe als Fortuna」
    縦151cm、横82.5cmのキャンバスに描かれた油彩で、制作年は不明。

    タイトルにあるFortunaとは「フォルトゥーナ」と読み、ローマ神話に登場する運命の女神の名前です。
    人の運命を司る神であり、運命が定まらないことを象徴する球体に乗っています。
    英語のFortune(フォーチュン)の語源です。

    この絵はその女神を少年に置き換えています。
    運命を司る少年という意味なのか、この少年の運命がままならないという意味なのか。
    いずれにしても夢の中のような幻想的な光景ですね。

    作者のハンス・フローネについてはほとんど詳細不明です。
    1905年に生まれて、1922年にミュンヘンの美術アカデミーで学び、その後イタリアに長く住み、さらにその後ドイツのベルリンに定住し、1955年に50歳の若さで他界した、ということしかわかりませんでした。
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    Afternoon Dreaming

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    フランスの画家、ユーグ・メルル(Hugues Merle/1822-1881)による1865年の作品「Afternoon Dreaming」

    草木の生い茂る場所で子供が横たわっています。
    タイトルが「午後の夢」でありながら眠ってはいませんね。
    寝起きの後、夢を思い出して物思いにふけっているのでしょうか?

    白い布が股間をふわりと隠しているのは古い絵画にはよくある光景ですが、そのため性別がわかりません。
    髪型も女の子のようにも男の子のようにも見えます。
    たぶん女の子だとは思うんですが。

    作者のユーグ・メルルは1960年代半ばに息子の肖像画をいくつか描いていたそうなので、この絵も息子がモデルの可能性も無きにしもあらず。
    しかし性別にはこだわらず、素直に子供の美しい寝姿として鑑賞したいですね。


    ユーグ・メルルはフランスの画家。
    エコール・デ・ボザールに進んだ後、歴史画家のレオン・コニエ(Léon Cogniet/1794-1880)から絵画を学びました。

    彼は1847年からパリのサロンに頻繁に作品を出展。
    若手画家の登竜門であるローマ賞を獲得することはできませんでしたが、1861年と1863年に2等を受賞しています。
    特にアメリカの大衆に高く評価されました。

    彼の作品を見てみますと、フランスの有名な画家、ウィリアム・アドルフ・ブグローの作品によく似ていることに気が付きます。
    それもそのはず、メルルは1860年代にパリの画商の紹介でブグローと知り合い、ふたりはライバルとして競い合っていたそうです。
    どちらが影響を受けたのかはともかく、お互いに良い刺激となる関係だったのでしょう。

    ユーグ・メルルは1866年にレジオンドヌール勲章を受章し、1881年にパリで亡くなりました。
    息子のジョルジュ・メルル(Georges Merle/1851-1886)も画家になったそうです。
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    天使を見た話 その4【温泉エンジェル】

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    Copyright : RUKA

    天使の目撃談・・・といっても今回は私の甥っ子の話。
    子供がいる人には珍しくもなんともない光景ですが、まぁいちおう天使っぽく見えたということで。

    十数年前のある日、私は3番目の甥っ子と温泉旅行に行きました。もちろんその子の親も一緒です。
    温泉と言えば熱海、草津など有名どころは多々ありますが、そのときはできるだけ安く近場で済まそうと、日本郵政が運営する「かんぽの宿」を利用しました。
    全国にある「かんぽの宿」は誰でも利用できる手頃な温泉旅館として人気を誇っています。

    甥はそのとき10歳。
    温泉どころか公衆浴場に行くのも初めてだったらしく、大きなお風呂を楽しみにしていました。

    ホテルに着いた日の午後、私と甥はふたりで最上階にある大浴場へと向かいました。
    脱衣所で服を脱いで浴場へと足を踏み入れると、そこは壁一面が窓ガラスになっている大きな展望風呂でした。

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    (画像出典:かんぽの宿公式サイト)

    昼間なので大勢の泊まり客が利用しており、甥と同じくらいの男の子も数人いました。
    私と甥は洗い場で体を洗い、そして湯船の中へ。

    私は入浴中、窓ガラス越しに見える外の景色や、ここの温泉の成分等について甥に説明していましたが、甥はちょっと当てが外れたといった様子でした。
    プールのように飛び込んだり泳いだりしたかったらしいんですが、温泉でそんなことしちゃあいけません。

    しかし私にとっては、温泉に浸かりながら、遠くには雄大な風景、目の前にはどこかの天使たち、横には甥っ子天使というまさに天国なひとときでした。

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    布団の上ではしゃぐ甥っ子君
    Copyright : RUKA

    夕食後はホテル内を散策したり部屋でくつろいだりしていましたが、夜9時過ぎになってもう一度温泉に入ろうということになりました。
    夜遅くなら利用客が少ないだろうと思ったからです。

    ところが少ないどころか、営業時間内にも関わらず客がひとりもいませんでした。
    甥は服を脱ぐなり真ん中をプルンプルンさせながら浴場内を走り回る始末。
    走らないようにと注意しましたが、誰もいない広い大浴場の中ではワクワクを抑えきれないといった様子。

    しばらくして私が湯に浸かっていると、奥のほうから甥の呼ぶ声。
    行ってみるとドアの向こうに露天風呂がありました。

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    (画像出典:Nifty温泉)

    私と甥はさっそく外に出て、この露天風呂を利用。
    夜なので遠くに街の灯りが見えるだけでしたが、星空の下での入浴はかなりの爽快感でした。
    甥も昼間に入浴した時とは打って変わって大はしゃぎし、その姿はまるで飛び回る天使でした。

    ここは湯に浸かりながら景色が見れるように、塀が透明になっていました。
    天使のような甥を見るうちに私も開放感に浸りたくなり、最後はふたりで街に向かって仁王立ち。
    昼間だったり他の客がいたらこんなことできなかったでしょうね。(^^)

    子供は家の風呂場でも天使になれますが、大浴場や露天風呂では気持ちも含めて天使になれます。
    全国の子供たち、たまには温泉に行ってみよう!


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    天使を見た話 その1【ブリーフエンジェル】
    天使を見た話 その2【集団エンジェル】
    天使を見た話 その3【スライディングエンジェル】
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    書籍「Sales Gosses」

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    4年前にイラストレーターのクリストフ・クラフトの作品を紹介し、詳細をご存知の方は教えてくださいと書いたことがありました。(該当記事)

    先日、Natanさんという外国の方から英文のメールを頂きまして、書籍名などを教えていただきました。

    作者の名前は「Christophe Krafft」、本のタイトルは「Sales Gosses」だそうです。
    「悪い男の子」という意味のフランス語ですが、悪いといってもヤンチャとかいたずらっ子とかそういうニュアンスでしょうね。
    タイトルがフランス語なので、作者はフランス人なのでしょう。

    制作年や出版社、作者の経歴については不明ですが、Natanさん、情報提供ありがとうございました。


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    以前も言いましたが非常に陰影の付け方が上手いですね。
    輪郭や髪の毛の表現にもカリグラフィーのような美しさを感じます。

    思春期以降の男性ヌードはともすると下品に見られてしまうことがありますが、クラフト氏の作品は骨格や肉付きを忠実に再現しながらも品良く描いているところに好感が持てます。


    後日追記・・・
    当初、クリストファー・クラフトと表記していましたが、正しくはクリストフ・クラフトでした。
    お詫びして訂正いたします。
    また、Natanさんによると「Sales Gosses」は1986年に出版された本だそうです。
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    タオルでギリシア彫刻になろう!

    ほとんどの人はお風呂から上がると、まず初めにバスタオルで体を拭き、そのあと下着を着けて服を着ます。
    しかし中には風呂上がりにしばらく裸でいる人もいますね。とくに夏場は。
    「裸でウロウロしないでよ!」と娘に文句を言われている親父さんもいたりして。

    子供たちも、ときには裸のままリビングにやってきてしまうことがあります。
    そのときバスタオルをまとっていると、彫刻作品のように見えませんか?

    古い絵画や彫像には、服ではなく布をまとっているシーンが多く見受けられます。

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    左は19世紀のイタリアの彫刻家、ジュゼッペ・キアリ(Giuseppe Chiari)による1854年の作品「Abele」
    右はタオルを腰に巻いてポーズをとる少年。

    均整のとれた体形であれば、タオルを無造作に腰に巻くだけでもギリシア神話の登場人物のような雰囲気が出ます。
    お子さんがお風呂から上がったら、タオルを巻いて格好良くポーズをしたところを写真に残すのも良いですね。

    しかしただ腰に巻いただけでは銭湯のような光景になってしまうので、巻くのではなくふわりと掛かっていたほうが絵的ではあります。


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    左はロシアのサンクトペテルブルクにある「エルミタージュ美術館」が所蔵する作者不詳の彫像。
    右はバスルームでタオルを肩に掛けている少年。

    どちらも片手を上にあげたポーズですが、垂れ下がった布がドレスのように見えるのはスタイルが良いからでしょうか。
    全国のパパさんも、ビール片手に裸でウロウロするなら、こういう洒落たタオルの使い方をしましょう。


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    左はフランスの彫刻家、ユージン・マリトン(Eugène Marioton/1857-1933)による1894年の作品「Le Zéphyr」
    右は寝転がって大きな布を体に掛けているアジアのモデル君。

    片や立像、片や寝転がりですが、どちらも楽しげなポーズ。
    写真のほうはタオルではなくカーテン生地のような大きな布を使っていますが、子供は昔からカーテンやらシーツやら、大きな布に絡まるのが好きですね。


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    左はドイツの画家、アントン・ラファエル・メングス(Anton Raphael Mengs/1728-1779)の作品「St.John the Baptist」
    右は緑の芝の上で赤い布を肩に掛けている少年。

    どちらも地面に座り込んだリラックスしたポーズで、赤い布が良いアクセントになっています。
    大きな布を肩から掛け、腰を紐で縛ると古代ギリシアっぽいコスチュームになります。


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    左はオランダの彫刻家、マシュー・ケッセルス(Mathieu Kessels/1784-1836)による1829年の作品「Génie funèbre éteignant un flambeau」
    右はお風呂上がりにソファーで一息ついている少年。
    どちらもうつむき加減なところと、腹から股にかけて隠しているところが似てますね。

    男性の場合、公衆浴場では「タオルを腰に巻く」「手に持ったタオルを股間に当てる」「何も隠さない」というこの3パターンに分かれるそうです。
    女性は何も隠さないか、タオルを縦にして体の前で垂らすという人が多いんじゃないでしょうか?(よくは知りませんが)
    上の彫像はちょっと女性的な仕草ですね。

    ちなみに私は温泉では、どちらかと言うとタオルを股間に当てる派です。(^^)
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    動物と天使たち

    elephant_and_boys.jpg

    動物は服で身を隠すことなく、いつも真の姿を見せています。
    だったら子供たちも動物たちの前では対等になりましょう!天使になりましょう!

    自然との一体感。
    動物とのコミュニケーション。
    動物と子供が一緒にいるところを表現した、絵画、彫像、写真作品をご紹介します。


    【犬と天使】

    victor_borisov_musatov-boy_with_a_dog.jpg

    bertel_thorvaldsen-shepherd_boy.jpg dog_and_kids.jpg

    絵画
    「Boy with a Dog」(1895年・ロシア)
     ヴィクトル・ボリソフ=ムサトフ (Victor Borisov-Musatov/1870-1905)

    彫像
    「Shepherd Boy」(1817年・デンマーク)
     ベルテル・トーヴァルセン (Bertel Thorvaldsen/1770-1844)

    写真
     タイトル不明
     作者不詳



    【猫と天使】

    pierre_auguste_renoir-le_garcon_au_chat.jpg

    gesualdo_gatti_cat_mouse01.jpg george_hughes-boyhood_australia.jpg

    絵画
    「A Venetian Bather」(1889年・カナダ)
     ポール・ピール (Paul Peel/1860-1892)

    彫像
    「The Cat and the Mouse」(制作年不明・イタリア)
     ジェズアルド・ガッティ (Gesualdo Gatti/1855-1893)

    写真
    書籍「Boyhood Australia」より(1992年・イギリス)
     ジョージ・ヒューズ (George Hughes/生年不明)



    【鳥と天使】

    jon_boe_paulsen-dancing_with_birds.jpg

    benvenuto_cellini-ganymede.jpg sonnenfreunde56_12.jpg

    絵画
    「Dancing with Birds」(制作年不明・ノルウェー)
     ジョン・ボー・パウルセン (Jon Bøe Paulsen/1958- )

    彫像
    「Ganymede」(1540年・イタリア)
     ベンヴェヌート・チェッリーニ (Benvenuto Cellini/1500-1571)

    写真
    書籍「Sonnenfreunde」56号より(ドイツ)
     作者不詳



    【馬と天使】

    pablo_picasso-boy_leading_a_horse.jpg axel_wallenberg-boy_with_a_horse.jpg

    horse_and_boys.jpg

    絵画
    「Boy Leading a Horse」(1906年・スペイン)
     パブロ・ピカソ (Pablo Picasso/1881-1973)

    彫像
    「Boy with a Horse」(1956年・スウェーデン)
     アクセル・ウォレンバーグ (Axel Wallenberg/1898-1996)

    写真
     タイトル不明
     作者不詳



    【ロバと天使】

    der_alte_esel-a_ven_szamar.jpg

    georg_august_gaul-the_donkey_rider.jpg boy_and_donkey.jpg

    絵画
    「A Vén Szamár」(制作年不明・ハンガリー)
     デア・アルテ・エセル (Der alte Esel/生没年不明)

    彫像
    「The Donkey Rider」(制作年不明・ドイツ)
     アウグスト・ガウル (Georg August Gaul/1869-1921)

    写真
     タイトル不明
     作者不詳


    以上、動物と子供をモチーフとしたアート作品でした。
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    Boiler

    max_ant-boiler_2019.jpg

    ロシアの画家、Max Ant (1983- )による2019年の作品「Boiler」

    横100cm縦155cmのキャンバスに描かれた油彩で、ジャンルとしては前衛美術。
    自然の中で遊ぶ4人の少年を描いた、原色を生かした鮮やかな作品です。

    じつは先日、この作品の作者であるMax Antさんからメールをいただきました。
    Angel Gardenへの掲載を希望しており、私も良い作品だと思ったのでこうして掲載いたしました。

    作者のMax Antさんはロシアのモスクワに住むアーティスト。
    詳しいことはわかりませんが、油彩技術の仕事をし、木と骨の彫刻を制作しているそうです。

    この作品についてはMax Antさんがこのように解説しています。
    『インスピレーションの源は、子供の頃に戻りたいという願望を象徴した夢の中のビジョンでした。カルデラは解放、純粋さ、無邪気さの象徴であり、地球上のあらゆる制限から自由になりたいという、人類の最も大切な願いを象徴しています。』

    なるほど、背景はカルデラでしたか。(カルデラ:火山の活動によってできた大きな凹地)
    だからタイトルがボイラーなんですね。

    青い空がある、火山がある、カルデラがある、裸の少年たちがいる・・・でもリゾートの風景ではない。
    様々な意味を含んだメッセージと捉えると、非常に興味深い絵ですね。

    Max Antさんの作品はこちらでご覧になれます。
    【Painter Max Ant】
    Copyright : Max Ant

    購入もできますので、気に入った方はお買いになってはいかがでしょうか。

    Max Antさん、作品のご紹介ありがとうございました。
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    いらっしゃいませ

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    RUKA

    Author:RUKA


    子供は本来この世界における夢であり希望であり、その姿は大人にとってノスタルジーや心の潤い、癒しの対象でもあります。

    古くから子供の姿は愛すべきものとして認識され、絵画や彫像、写真等で様々に表現されてきました。天使のイメージもそのひとつです。
    そして各家庭でも、我が子への愛情ある記録(写真撮影)が数多くなされています。

    当ブログでは天使や子供をテーマにしたアート作品と、写真共有サイトFlickrで一般公開されている子供写真をご紹介しています。
    天使に見立てているので必然的に裸の作品が多くなりますが、すべてアートまたは家庭的な生活記録に限定しています。

    ふと訪れては日々の疲れを癒す天使の園・・・そんな憩いの場としてお使いいただければ幸いです。

    画像の著作者は私を含め様々ですが、著作権的に問題のない方法で掲載しています。
    また、公序良俗に反する画像や違法な画像、猥褻な画像は一切ありません。
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    名前:RUKA (Rukachas)
    国籍:日本
    出身:埼玉(生まれは宮城)
    性別:男性
    年齢:あっという間の半世紀
    インターネット歴:22年

    20代の頃に仕事で幼稚園に出向いたのを機に子供の笑顔写真を撮り始める。
    1999年に「The Light of Smile 笑顔の灯り」という子供の笑顔をテーマにしたサイトを開設。
    サイト終了後はこのブログで世界の天使像や世界の子供写真を紹介している。
    6人の甥と姪の伯父さんでもある。

    メールアドレス: ruka_rukachas@ybb.ne.jp
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