L'Enfant au Papillon

    jean_dunand-lenfant_au_papillon.jpg

    フランスの彫刻家、ジャン・デュナン(Jean Dunand/1877-1942)による1900年の作品「L'Enfant au Papillon」

    裸の少年が手のひらの上の蝶を見つめている、高さ約58cm彫像。
    虫や小動物を見つめるシーンは命の尊さや哀れみの表現としてよく使われますが、この像には独自の雰囲気を感じます。
    悲しみとも笑いとも取れる表情からは、幼少期特有の悪戯っぽさも伝わってきますね。

    作者のジャン・デュナンはスイスのランシー生まれの彫刻家。
    14歳のときにジュネーブの工芸学校で彫刻の勉強を始め、いくつかの賞を獲得した後に卒業。
    1897年にはパリに渡り、国立装飾美術学校にて学びました。

    その後、彫刻家のジャン・ダンプ(Jean Dampt/1854-1945)の下で仕事をし、1912年頃からはフランスに修行に来ていた日本の漆芸家、菅原精造(1984-1937)と共に活動しました。
    デュナンは日本の漆(うるし)の技術を自分の作品にも応用し、家具などの装飾パネルを作り始めます。

    1922年にフランスに帰化し、フランス人となったデュナン。
    1925年のパリ装飾芸術博覧会ではフランス大使館のアール・デコのインテリアにも取り組み、漆塗りのパネルで装飾した喫煙室を作りました。

    ジャン・デュナンというと漆塗りの工芸品作家としてのイメージが強いのですが、美術学校で学んでいた頃の作品、例えば上の少年像などを見ると、デザインだけでなく造形技術の高さもうかがえます。
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    L'Amour piqué

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    フランスの彫刻家、ジャン=アントワーヌ・マリー・イドラック(Jean-antoine marie idrac/1849-1884)による1872年の作品「L'Amour piqué」

    1872年に最初の石膏像が作られ、その後1881年にブロンズ像が、1882年に大理石像が作られました。
    左のブロンズ像はフランス北部の都市リールにあるパレデボザール美術館、右の大理石像はパリのオルセー美術館がそれぞれ所蔵しています。

    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:Jean-antoine-marie idrac, l'amore punto, ante 1881, 01.jpg
    File:Antoine Idrac - Amour piqué.jpg
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス


    高さ約150cmの像なのでほぼ等身大です。
    タイトルは「刺されたアモル」という意味ですが、べつに物騒なことが起きたわけではありません。
    右足の甲に小さな虫がとまっています。
    ギリシア神話の愛の神、アモル(エロース)が虫に刺されてしまったシーンです。

    驚いた表情やとっさの動作が上手く表現されており、今にも動き出しそうな雰囲気があります。
    当時の彫像の中ではポーズ的にも面白みのある作品だったのではないでしょうか。

    裸でいればそりゃあ虫にも刺されるだろう・・・と昔の人も思っていたのでしょう。
    いつも他人に矢を射っていたアモルならではの皮肉と言えるかもしれません。

    まぁなんにしても、刺されたところが足で良かったですね。
    さすがのアモルも虫からの求愛は苦手だったようです。

    作者のイドラックはフランスのトゥールーズの生まれ。
    彫刻家のアレクサンドル・ファルギエールとジュール・キャベリエから彫刻を学び、1873年にローマ賞を受賞。
    イタリアのローマに留学してさらに技術を高め、フランスに帰国してからはパリで暮らしました。

    しかし1884年12月27日、彼は35歳という若さで死去。
    パリのペール・ラシェーズ墓地に埋葬されました。
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    秀逸な美術作品 ベスト10

    当ブログでこれまで紹介してきた美術作品の中で、私が特に秀逸だと思うものを10作品選んでみました。
    美的感覚は人それぞれですから異論もあるとは思いますが、あくまでも私が選んだベスト10です。

    もちろんどれも素晴らしい作品なので、順位は付けられません。
    当ブログに登場した順番に並べました。
    それでは見ていきましょう。


    delaunay_flute.jpg

    【La Leçon de Flûte】

    タイトル:La Leçon de Flûte
    作者:ジュール=エリー・ドローネー (Jules-Élie Delaunay/1828-1891)
    制作年・国:1858年・フランス

    フランスの画家、ジュール=エリー・ドローネーによる1858年の絵画作品。
    この絵の何よりも素晴らしいところはその構図。
    背景を二分する水平線と手前の大地によって画面に安定感を与え、ふたりの仕草が画面に抑揚を与えています。

    また、右の少年の天使のような姿がほのぼのとした雰囲気を醸しているのも良いですね。
    この絵はルネサンス時代へのオマージュであり、背景はイタリアのカプリ島の風景を忠実に再現しているそうです。
    構図、構成が秀逸!



    kant_pod.jpg

    【瓶を持つ少年の像】

    タイトル:不明
    作者:ヴィム・ファン・デル・カント (Wim van der Kant/1949- )
    制作年・国:不明・オランダ

    オランダの彫刻家、ヴィム・ファン・デル・カントによる彫刻作品。
    何を以って秀逸とするかは人それぞれですが、造形技術の高さという意味では彼の作品を抜きにしては語れません。

    高さ数十センチの小さい像であるにも関わらず、まるで人体から型取りしたかのような凹凸のリアルさ。
    人間について機能と美しさ両面から考えさせられる、素晴らしい作品だと思います。
    造形技術が秀逸!



    craig_nude_of_a_y01.jpg

    【Nude of a Y】

    タイトル:Nude of a Y
    作者:ブライアン・ブース・クレイグ(Brian Booth Craig/1968- )
    制作年・国:不明・アメリカ

    アメリカの彫刻家、ブライアン・ブース・クレイグによる彫刻作品。
    これも小さな彫像ですが、踊る少女というありきたりなテーマでありながらその趣旨を人体で表現しています。

    見つめる先に向かって手足を伸ばしたバレエダンスのようなポーズからは、優雅さと気品が感じられます。
    少女特有のシンプルな体形であるがゆえに美しさが際立った作品とも言えますね。
    ポーズが秀逸!



    falero_snake.jpg

    【Niños Encantadores De Serpientes】

    タイトル:Niños Encantadores De Serpientes
    作者:ルイス・リカルド・ファレロ (Luis Ricardo Falero/1851-1896)
    制作年・国:不明・スペイン

    スペインの画家、ルイス・リカルド・ファレロによる絵画作品。
    蛇使いの少女という珍しいテーマであり、架空の物語の一場面を思わせます。
    金色の装飾品、垂れ下がったフンドシ、頭を持ち上げた蛇など、要所要所に意味を感じさせる作品です。

    ファレロは当時としては非常に前衛的でファンタジックな絵を描く画家でしたが、蛇使いという古典的なテーマと作者の画風が上手くマッチした作品だと思います。
    テーマと世界観が秀逸!



    wolff_eros02.jpg

    【Eros】

    タイトル:Eros
    作者:エイミル・ウルフ (Emil Wolff/1802-1879)
    制作年・国:1836年・ドイツ

    ドイツの彫刻家、エイミル・ウルフによる1836年の彫刻作品。
    ギリシア神話の愛の神エロースの立像ですが、エロースの姿を思春期の少年としたこと、白い大理石であること、重心をズラしたコントラポストであること、すべてが上手く絡み合った傑作だと思います。

    特に素晴らしいのは、どの角度から見ても美しく見える体形ですね。
    一般的な少年の体形とは若干違いますが、理想を突き詰めてじゅうぶんに洗練したといった感じです。
    体形のバランスが秀逸!



    peinte_orphee.jpg

    【Orphée endormant Cerbère】

    タイトル:Orphée endormant Cerbère
    作者:アンリ・ペインテ (Henri Peinte/1845-1912)
    制作年・国:1888年・フランス

    フランスの彫刻家、アンリ・ペインテによる1888年の彫刻作品。
    竪琴をかざして演奏する姿が体形の美しさも際立たせているという、まさに美術品と呼ぶに相応しい名作。
    フランスのカンブレー市の公園にもレプリカが設置されており、市民の心を潤しています。

    妻を亡くしたオルフェウスが冥界で竪琴を奏でているというシーンですが、物語の背景とも相まって、純粋な美を感じさせる作品です。
    物語に合った表現が秀逸!

    画像出典:File:Henri Peinte - Orphée endormant Cerbère (front).png
    ライセンス:パブリックドメイン



    simberg_photo01.jpg

    【HS Johanneskyrkan Tammerfors】

    タイトル:不明
    作者:ヒューゴ・シンベリ (Hugo Simberg/1873-1917)
    制作年・国:1905年・フィンランド

    フィンランドの画家、ヒューゴ・シンベリによる1905年の写真作品。
    教会の壁画製作のために撮影した写真ということで、正式な作品として残っているものではないと思いますが、モデルが美的であるという理由で選んでみました。

    写真自体はなんら工夫のないスナップですし、順光のためモデルが眩しがっているのも良くありませんが、大腿部の形や姿勢が昔懐かしい水飲み鳥を思わせるところが面白く感じました。
    モデルのラインが秀逸!

    画像出典:File:HS Ask 8.12, 1905 (16040322061).jpg
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス



    li_gui_jun_untitled.jpg

    【肖像的立ちポーズの少年】

    タイトル:不明
    作者:李 貴君 (Li Gui Jun/1964- )
    制作年・国:2009年・中国

    中国の画家、李 貴君による2009年の絵画作品。
    驚くべきはその画力。その緻密な描写力に絵画の可能性を感じました。
    ポータブルプレーヤーを使っている現代っ子の絵ですが、メガネをかけた秀才風の顔立ちやヒョロリとした体形もまた、時代を象徴していますね。

    上のシンベリのモデルとはまったく逆で、あまり美的さは感じませんが、作品として考えるとこの驚異的な画力は見逃せません。
    描画技術が秀逸!

    画像出典:LI Guijun



    pluschow_stratz-korper_des_kindes_24.jpg

    【グレーデンとプリュショーの写真作品】

    タイトル:11-year old girl from Rome
    作者:ヴィルヘルム・フォン・プリュショー (Wilhelm von Plüschow/1852-1930)
    制作年・国:1890年・ドイツ

    ドイツの写真家、ヴィルヘルム・フォン・プリュショーによる1890年の写真作品。
    非常に均整のとれた体形と、コントラポスト気味の立ちポーズ。

    プリュショーの作品は写真的には質が高いとは言えないのですが、モデルの質は概ね高かったようです。
    この写真をトレースした図は医学的資料として、ドイツの産婦人科医カール・ハインリヒ・シュトラッツ氏の書籍などでも使われています。
    モデルの質が秀逸!

    画像出典:File:Stratz - Körper des Kindes 24.jpg
    ライセンス:パブリックドメイン



    novelart_bodypainting.jpg

    【NovelArt のボディペインティング作品】

    タイトル:不明
    作者:NovelArt
    制作年・国:2002年

    彫像、絵画、写真の3つの要素がひとつになった、ボディペインティング写真という表現手法。
    人体の造形美、ペイント技術、そして撮影の構図という、舞台芸術にも似た雰囲気を感じます。

    体形の美しさという点ではアフリカのムルシ族の少年ほうが優れているとは思いますが、パンツ姿とはいえ全身のペインティングに挑んだこのモデルたちには拍手を送りたいですね。
    この写真が秀逸ということではなく、このプロジェクトの一連の作業を評価したということです。
    試みが秀逸!

    Copyright : Novel Art


    以上、過去に当ブログで紹介した作品の中から、秀逸だと思うものを10作品選んでみました。
    彫像が4作品、絵画が3作品、写真が3作品でした。

    人間はこれまでの長い歴史の中で様々な「美」を作り上げてきました。
    しかし人間そのものが美であると考えると、これは非常に面白いことです。
    美が美を作り上げている。
    まるで子孫を残すかのように。

    モデルとなった人物の中には、後に彫刻家や写真家になった者もいます。
    素材からアーティストへと変わり、新たな美を作り上げていく。
    人間の素晴らしさは、こうして脈々と受け継がれていくのですね。
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    Cupid

    mikhail_kozlovsky-cupid01.jpg

    ロシアの彫刻家、ミハイル・コズロフスキー(Mikhail Kozlovsky/1753-1802)による1797年の作品「Cupid」
    国立ロシア美術館が所蔵している大理石像です。

    ローマ神話の愛の神クピドが何かを見つめながら、右手で背中の矢を摘んでいるシーン。
    これから矢を射ろうとしているのかな?
    10歳くらいに見えますが、腰から足にかけてのラインが綺麗ですね。

    作者のミハイル・コズロフスキーは11歳にして帝国美術アカデミーに入学し、二十歳のときにはローマで、25歳のときにはパリで彫刻を学びました。
    1794年に芸術アカデミーの教授に任命され、その後亡くなるまでサンクトペテルブルクで若い彫刻家の指導にあたりました。

    彼の代表的な作品には、ロシアのペテルゴフ宮殿に設置された金箔の銅像や、スヴォーロフ広場にあるアレクサンダー・スヴォーロフの記念碑などがあります。


    mikhail_kozlovsky-cupid02.jpg

    こちらはロシアのトレチャコフ美術館にある同じ作品。

    しかしこちらは最近の展示でしょうか、中心部にカバーが取り付けられています。
    無邪気なクピド君が、股間にお椀をかぶせた変質者になってしまいました。

    これを見てとても寂しい気分になるのは私だけでしょうか?
    作者のコズロフスキーが天国で嘆いているような気がしてなりません。


    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:Cupid by Kozlovsky (1797, GTG) by shakko 05.jpg
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
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    タオルでギリシア彫刻になろう!

    ほとんどの人はお風呂から上がると、まず初めにバスタオルで体を拭き、そのあと下着を着けて服を着ます。
    しかし中には風呂上がりにしばらく裸でいる人もいますね。とくに夏場は。
    「裸でウロウロしないでよ!」と娘に文句を言われている親父さんもいたりして。

    子供たちも、ときには裸のままリビングにやってきてしまうことがあります。
    そのときバスタオルをまとっていると、彫刻作品のように見えませんか?

    古い絵画や彫像には、服ではなく布をまとっているシーンが多く見受けられます。

    giuseppe_chiari-abele.jpg towel-swiss_michi.jpg

    左は19世紀のイタリアの彫刻家、ジュゼッペ・キアリ(Giuseppe Chiari)による1854年の作品「Abele」
    右はタオルを腰に巻いてポーズをとる少年。

    均整のとれた体形であれば、タオルを無造作に腰に巻くだけでもギリシア神話の登場人物のような雰囲気が出ます。
    お子さんがお風呂から上がったら、タオルを巻いて格好良くポーズをしたところを写真に残すのも良いですね。

    しかしただ腰に巻いただけでは銭湯のような光景になってしまうので、巻くのではなくふわりと掛かっていたほうが絵的ではあります。


    hermitage_museum-unknown_statue.jpg towel-swiss_thomas.jpg

    左はロシアのサンクトペテルブルクにある「エルミタージュ美術館」が所蔵する作者不詳の彫像。
    右はバスルームでタオルを肩に掛けている少年。

    どちらも片手を上にあげたポーズですが、垂れ下がった布がドレスのように見えるのはスタイルが良いからでしょうか。
    全国のパパさんも、ビール片手に裸でウロウロするなら、こういう洒落たタオルの使い方をしましょう。


    eugene_marioton_zephyr.jpg towel-mtm_unknown01.jpg

    左はフランスの彫刻家、ユージン・マリトン(Eugène Marioton/1857-1933)による1894年の作品「Le Zéphyr」
    右は寝転がって大きな布を体に掛けているアジアのモデル君。

    片や立像、片や寝転がりですが、どちらも楽しげなポーズ。
    写真のほうはタオルではなくカーテン生地のような大きな布を使っていますが、子供は昔からカーテンやらシーツやら、大きな布に絡まるのが好きですね。


    anton_raphael_mengs-st_john_the_baptist.jpg towel-mtm_unknown02.jpg

    左はドイツの画家、アントン・ラファエル・メングス(Anton Raphael Mengs/1728-1779)の作品「St.John the Baptist」
    右は緑の芝の上で赤い布を肩に掛けている少年。

    どちらも地面に座り込んだリラックスしたポーズで、赤い布が良いアクセントになっています。
    大きな布を肩から掛け、腰を紐で縛ると古代ギリシアっぽいコスチュームになります。


    mathieu_kessels-genie_funebre.jpg towel-unknown.jpg

    左はオランダの彫刻家、マシュー・ケッセルス(Mathieu Kessels/1784-1836)による1829年の作品「Génie funèbre éteignant un flambeau」
    右はお風呂上がりにソファーで一息ついている少年。
    どちらもうつむき加減なところと、腹から股にかけて隠しているところが似てますね。

    男性の場合、公衆浴場では「タオルを腰に巻く」「手に持ったタオルを股間に当てる」「何も隠さない」というこの3パターンに分かれるそうです。
    女性は何も隠さないか、タオルを縦にして体の前で垂らすという人が多いんじゃないでしょうか?(よくは知りませんが)
    上の彫像はちょっと女性的な仕草ですね。

    ちなみに私は温泉では、どちらかと言うとタオルを股間に当てる派です。(^^)
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    Nudo di fanciullo

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    イタリアの彫刻家、グイド・ガレッティ(Guido Galletti/1893-1977)による1930年の作品「Nudo di fanciullo」

    手を腰に当ててポーズをとる少年の立像。
    少年期特有のシンプルな体形、過不足のない肉付きが上手く表現されています。
    とくに腰から足にかけてのラインが綺麗ですね。

    素材が石膏なので質感が大理石ともブロンズとも違いますが、高さは約120cmあります。
    実際の少年よりひと回り小さい程度なので、遠くから見たら本物の人間に見えるかもしれません。
    この作品には大理石像(オリジナル?)が存在し、それはジェノバの美術館「フルーゴネ・コレクション」が所蔵しているそうです。

    作者のグイド・ガレッティは1893年にイギリスのロンドンで生まれました。
    6歳のときに家族でイタリアのジェノバに移り住みますが、14歳のときに父親が他界。
    彼は働きながら高校に通い、美術アカデミーへと進みました。

    彼は1920年代から様々な博覧会や美術展に参加し、多くのメダルを獲得。
    その後は数多くの公的な記念碑やレリーフ、彫像などを制作しています。

    1928年から1937年までジェノバのN.バラビノ美術高校にて彫刻の講師を務め、1944年から1946年まではリグスティカ美術アカデミーにて学者としての功績を残しています。
    1977年3月24日、ジェノバで亡くなりました。
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    動物と天使たち

    elephant_and_boys.jpg

    動物は服で身を隠すことなく、いつも真の姿を見せています。
    だったら子供たちも動物たちの前では対等になりましょう!天使になりましょう!

    自然との一体感。
    動物とのコミュニケーション。
    動物と子供が一緒にいるところを表現した、絵画、彫像、写真作品をご紹介します。


    【犬と天使】

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    bertel_thorvaldsen-shepherd_boy.jpg dog_and_kids.jpg

    絵画
    「Boy with a Dog」(1895年・ロシア)
     ヴィクトル・ボリソフ=ムサトフ (Victor Borisov-Musatov/1870-1905)

    彫像
    「Shepherd Boy」(1817年・デンマーク)
     ベルテル・トーヴァルセン (Bertel Thorvaldsen/1770-1844)

    写真
     タイトル不明
     作者不詳



    【猫と天使】

    pierre_auguste_renoir-le_garcon_au_chat.jpg

    gesualdo_gatti_cat_mouse01.jpg george_hughes-boyhood_australia.jpg

    絵画
    「A Venetian Bather」(1889年・カナダ)
     ポール・ピール (Paul Peel/1860-1892)

    彫像
    「The Cat and the Mouse」(制作年不明・イタリア)
     ジェズアルド・ガッティ (Gesualdo Gatti/1855-1893)

    写真
    書籍「Boyhood Australia」より(1992年・イギリス)
     ジョージ・ヒューズ (George Hughes/生年不明)



    【鳥と天使】

    jon_boe_paulsen-dancing_with_birds.jpg

    benvenuto_cellini-ganymede.jpg sonnenfreunde56_12.jpg

    絵画
    「Dancing with Birds」(制作年不明・ノルウェー)
     ジョン・ボー・パウルセン (Jon Bøe Paulsen/1958- )

    彫像
    「Ganymede」(1540年・イタリア)
     ベンヴェヌート・チェッリーニ (Benvenuto Cellini/1500-1571)

    写真
    書籍「Sonnenfreunde」56号より(ドイツ)
     作者不詳



    【馬と天使】

    pablo_picasso-boy_leading_a_horse.jpg axel_wallenberg-boy_with_a_horse.jpg

    horse_and_boys.jpg

    絵画
    「Boy Leading a Horse」(1906年・スペイン)
     パブロ・ピカソ (Pablo Picasso/1881-1973)

    彫像
    「Boy with a Horse」(1956年・スウェーデン)
     アクセル・ウォレンバーグ (Axel Wallenberg/1898-1996)

    写真
     タイトル不明
     作者不詳



    【ロバと天使】

    der_alte_esel-a_ven_szamar.jpg

    georg_august_gaul-the_donkey_rider.jpg boy_and_donkey.jpg

    絵画
    「A Vén Szamár」(制作年不明・ハンガリー)
     デア・アルテ・エセル (Der alte Esel/生没年不明)

    彫像
    「The Donkey Rider」(制作年不明・ドイツ)
     アウグスト・ガウル (Georg August Gaul/1869-1921)

    写真
     タイトル不明
     作者不詳


    以上、動物と子供をモチーフとしたアート作品でした。
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    L'Amour Dominateur du Monde

    jean_baptiste_paul_cabet-l_amour.jpg

    フランスの彫刻家、ジャン・バティスト・ポール・カベ(Jean Baptiste Paul Cabet/1815-1876)による1857年の作品「L'Amour Dominateur du Monde」
    フランスのコートドールにあるディジョン美術館が所蔵しています。

    この子はローマ神話に登場する愛の神アモル(クピド)
    足下に鳩がいて、手に松明を持っています。
    胸回りの筋肉が発達しているのはいつも弓を引いているからでしょうか?
    下半身も少しは鍛えたほうが良さそうですね。

    作者のポール・カベはフランスのニュイ・サン・ジョルジュ生まれの彫刻家。
    1834年にディジョンの美術学校の実習生となり、画家のジャン=クロード・ナイジョンや彫刻家のピエール=ポール・ダルボワの下で学び、翌年にエコール・デ・ボザールに入学。
    1835年にサロンにて胸像を発表し、彫刻家としてのデビューを果たしました。

    彼は彫刻家フランソワ・リュード(François Rude/1784-1855)の生徒であり弟子でした。
    1843年に師匠のリュードが健康上の理由によりイタリアに移った時、彼はリュードのスタジオの責任者となりました。

    1846年にロシアに亡命し、聖イサアク大聖堂のレリーフを含むいくつかの作品を作りましたが、1852年にはフランスに戻り、翌年に結婚。
    その後1855年の博覧会や1861年のサロンにて、1等と2等のメダルを獲得しています。

    1857年に完成したこのアモルの大理石像は、じつは最初は師匠であるフランソワ・リュードが手掛けたものでした。
    リュードが1855年に亡くなったため、作品のいくつかをカベが仕上げたのです。
    そのためこの作品は、作者名の記載がフランソワ・リュードかポール・カベのどちらか一方である場合が見受けられます。

    ポール・カベは1868年にフランスの名誉勲章を受章し、騎士の称号を与えられました。
    しかし1876年10月23日に自宅にて死去。
    現在はパリのモンパルナス墓地に埋葬されています。


    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:L'Amour dominateur du monde (François Rude).JPG
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    Stehender Knabenakt / Narziss

    rudolf_agricola-stehender_knabenakt.jpg rudolf_agricola-narziss.jpg

    ドイツの彫刻家、ルドルフ・アレクサンダー・アグリコラ(Rudolf Alexander Agricola/1912-1990)による1937年の作品「Stehender Knabenakt」と、1970年の作品「Narziss」
    作者は老若男女、様々な人物を造形した彫刻家ですが、ここでは少年像を取り上げてみます。

    「Stehender Knabenakt」は高さ約60cmのブロンズ像。
    モデルは12歳以下でしょうか?
    腰回りが華奢であまり美しい体形とは言えませんが、リアルな作品です。

    「Narziss」は高さ約94cmのブロンズ像。
    Narzissとはギリシア神話に登場する自己愛の少年、ナルキッソスのことです。
    こちらは隠毛があるので13歳以上でしょうね。

    一般的には右のような、各部位の筋肉の形がハッキリと出ていてそれでいて引き締まっているプロポーションを「良い体」とするのでしょうが、美しさや奥深さと言った場合は人によって見解が割れるでしょうね。
    このへんが美術の面白いところです。

    作者のアグリコラは1912年、モスクワに移住したドイツ人夫婦の2番目の子として生まれました。
    第一次世界大戦が勃発して家族はドイツに戻り、アグリコラはそこで学校に通い、芸術家の道を志しました。

    1932年にギービヒェンシュタインにてゲルハルト・マルクスに学び、1933年にはフランクフルトにてリチャード・シェーベに学びます。
    そして1937年にベルリンの美術アカデミーへと進みました。

    彼は彫刻家のゲオルグ・コルベ(Georg Kolbe/1877-1947)やアリスティド・マイヨール(Aristide Bonaventure Jean Maillol/1861-1944)の影響を受けており、特にヌード作品を多く手掛けました。

    【A G R I C O L A | Künstler】
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    タグ: Europa  少年  ♂♀  彫像 

    横たわり上半身を起こすポーズ

    人体を描いたアート作品を眺めていると、よく目にする構図があります。
    それは人物が横になっている姿。

    アングルの名作「グランド・オダリスク」に代表されるように、裸婦の寝姿(横たわる姿)はしばしば美術作品のテーマとされてきました。
    その中でも今回とり上げるのは、眠る姿ではなく、横たわって上半身を起こしている姿です。


    【絵画作品】

    ingres-la_grande_odalisque.jpg guido_reni-reclining_venus_with_cupid.jpg

    左はフランスの画家、ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル(Jean-Auguste-Dominique Ingres/1780-1867)による1814年の作品「La Grande Odalisque」
    右はイタリアの画家、グイド・レーニ(Guido Reni/1575-1642)による1639年の作品「Reclining Venus with Cupid」

    アングルのグランド・オダリスクは最初に展示された当時、その伸長されたプロポーションに批判が集まりました。
    背中の骨が2,3本多いとも揶揄されましたが、近年の研究ではこのゆがみはアングルが故意におこなったものだという解釈が成されています。

    グイド・レーニの作品は非常にほのぼのとした、室内でヴィーナスとクピドが戯れる情景。
    ヴィーナスがクピドの矢を眺めていますね。
    母と子のくつろぎの時間といったところでしょうか。(ヴィーナスとクピドは親子です)

    画像出典:
    File:Jean Auguste Dominique Ingres, La Grande Odalisque, 1814.jpg
    File:Guido Reni - Reclining Venus with Cupid - WGA19312.jpg
    ライセンス:パブリックドメイン



    【彫刻作品】

    louis_nicolas_adolphe_megret-solitude.jpg just_andre_francois_becquet-la_seine_a_sa_source.jpg

    左はフランスの彫刻家、ルイ・ニコラス・アドルフ・メグレ(Louis Nicolas Adolphe Mégret/1829-1911)による1901年の作品「Solitude」
    右はフランスの画家、ジュスト・アンドレ・フランソワ・ベッケ(Just André François Becquet/1829-1907)による1900年の作品「La Seine à sa Source」

    Solitudeとは「孤独・独りぼっち」という意味。
    手を前に突き、自分の足元をぼんやり見つめる姿からは寂しい雰囲気が漂っています。

    La Seine à sa Sourceとは「セーヌ川の源流」という意味。
    この女性はセーヌ川の女神で、場所はセーヌ川の上流。
    つまりセーヌ川の源流はこの壺から溢れ出ているのだという、神話をモチーフとした作品です。

    画像出典:
    Louis Nicolas Adolphe Mégret (1829-1911) - Solitude (1901)
    Just André François Becquet (1829-1907) - La Seine à sa Source (1900)
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス


    ここまで読んで「あれ?Angel Gardenは天使と子供を紹介するブログだよね?」と思った方、そのとおり!
    上の4作品は天使でも子供でもないので、Angel Gardenのテーマとは一致しませんね。

    じつは子供をテーマとした作品でこのポーズのものって、驚くほど少ないんです。
    しかしなんとか探してみましたら、1作品見つかりました。

    unknown-liegender_knabe_front.jpg unknown-liegender_knabe_back.jpg

    それがこの大理石像。
    残念ながら作者名、制作年ともに不明です。

    上のルイ・ニコラス・アドルフ・メグレの裸婦像と完全に一致するポーズですが、こちらは小さな男の子。
    もたれ掛かるように手をついたこのポーズは女性像では定型とも言えますが、少年像では非常に珍しいと思います。

    写真自体は1840年から1860年にかけてドイツで撮影されたものらしいので、この像もその頃のドイツの彫刻家によるものではないでしょうか。

    画像出典:Marmorfigur "Liegender Knabe" – Vorderansicht
    ライセンス:パブリックドメイン


    ちなみに、写真作品には子供がモデルでこのポーズのものは存在するのかと言いますと、じつは存在します。
    日本の写真家、清岡純子さんが1981年に発表した作品には、13歳の少女がこのポーズをしているシーンがあります。

    1981年の週刊誌「平凡パンチ」に、上のルイ・ニコラス・アドルフ・メグレの作品「Solitude」によく似たポーズが、1982年のフジアート出版発行の写真集に、上のグイド・レーニの作品「Reclining Venus with Cupid」によく似たポーズが、それぞれ掲載されました。(残念ながら画像は紹介できません)

    どちらも髪の長い13歳の少女が砂浜で横たわっている写真でしたが、絵画や彫像を真似たわけではないでしょう。
    ヴィーナスのような少女が自然の中で自然体で振る舞ったとき、それは極めて自然にとられたポーズだったのだろうと思います。


    昔から横たわる女性は山脈に例えられ、人物描写でありながら風景画にも似た雄大さを感じさせます。
    また起伏のある山並みは女性の寝姿に例えられ、それにちなんだ名前を付けた山も少なくありません。

    横になり上半身を起こしたこのポーズは、女性の内面を表現するものとして昔から用いられてきました。
    アングルの「La Grande Odalisque」ではの憂いが、グイド・レーニの「Reclining Venus with Cupid」では楽しさが、メグレの「Solitude」では寂しさが、ベッケの「La Seine à sa Source」では優雅さが、それぞれ醸し出されています。

    季節により様々に表情を変える山並みの如く、このポーズは様々な感情を表現できるポーズとも言えそうです。
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    RUKA

    Author:RUKA


    子供は本来この世界における夢であり希望であり、その姿は大人にとってノスタルジーや心の潤い、癒しの対象でもあります。

    古くから子供の姿は愛すべきものとして認識され、絵画や彫像、写真等で様々に表現されてきました。天使のイメージもそのひとつです。
    そして各家庭でも、我が子への愛情ある記録(写真撮影)が数多くなされています。

    当ブログでは天使や子供をテーマにしたアート作品と、写真共有サイトFlickrで一般公開されている子供写真をご紹介しています。
    天使に見立てているので必然的に裸の作品が多くなりますが、すべてアートまたは家庭的な生活記録に限定しています。

    ふと訪れては日々の疲れを癒す天使の園・・・そんな憩いの場としてお使いいただければ幸いです。

    画像の著作者は私を含め様々ですが、著作権的に問題のない方法で掲載しています。
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    著者について...
    名前:RUKA (Rukachas)
    国籍:日本
    出身:埼玉(生まれは宮城)
    性別:男性
    年齢:あっという間の半世紀
    インターネット歴:22年

    20代の頃に仕事で幼稚園に出向いたのを機に子供の笑顔写真を撮り始める。
    1999年に「The Light of Smile 笑顔の灯り」という子供の笑顔をテーマにしたサイトを開設。
    サイト終了後はこのブログで世界の天使像や世界の子供写真を紹介している。
    6人の甥と姪の伯父さんでもある。

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