ボクシング

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    先週、古代ギリシア時代の格闘技である「パンクラチオン」についてお話ししましたが(該当記事)、じつはそれよりもさらに古い時代にパンクラチオンの元となった格闘技がありました。

    その格闘技とは、現代でもお馴染みの「ボクシング」です。

    ボクシングは拳にグローブを着用してパンチのみで闘う立ち技系の格闘技。
    日本語では「拳闘」とも言います。

    相手を拳で殴るこの競技、というより技術と言ったほうが良いかもしれませんが、紀元前4000年頃の古代エジプトの象形文字からは、その頃すでに軍隊で使われていたことが判読されています。
    また、紀元前3000年頃のエーゲ海の遺跡からは、ボクシングの図が描かれた壺が発見されています。

    上の画像はエーゲ海のキクラデス諸島南部に位置するサントリーニ島の遺跡から発見された、ボクシングをしている少年が描かれたフレスコ画。
    独特な髪型をした少年たちが、全裸にグローブのみという格好で殴り合っています。

    この絵は紀元前1500年から1600年頃の作品と見られ、ギリシャの「アテネ国立考古学博物館」が所蔵しています。

    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    ファイル:Young boxers fresco, Akrotiri, Greece.jpg
    ライセンス:パブリックドメイン


    紀元前9世紀頃に始まったとされる古代オリンピックでは、ボクシングは第23回大会から正式種目となりました。

    試合では選手は全裸になり、手にグローブのような物を着用しますが、ヒジでの攻撃も許されていました。
    時間制限はなく、どちらかが戦闘不能になるかギブアップすることで勝敗が決まります。
    この競技は第38回大会まで続けられ、ここからパンクラチオンが生まれたと言われています。

    ローマ時代になるとさらに過激さを増し、鉄の鋲を仕込んだ武器を奴隷同士の拳に付けて闘わせるという、見世物のような試合がおこなわれるようになりました。
    観客を喜ばせるためどちらかが死ぬまで闘わせていましたが、残忍すぎるとして西暦393年に禁止されました。


    【近代ボクシング】

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    現在のボクシングの原型である近代ボクシングは18世紀初頭にイギリスで誕生しました。
    しかし当時のボクシングはベアナックル(素手)が基本であり、蹴りや投げ、締め、噛み付き、目つぶしも許容されたため怪我人が絶えなかったそうです。

    その後「ベルト以下への打撃の禁止」「倒れた相手への攻撃禁止」などのルールが生まれますが、相変わらず素手に近い形でおこなわれていました。

    グローブを着用するようになったのは1867年にクインズベリー・ルールが発表されてからです。
    投げ技が禁止されたほか、3分1ラウンドで1分間の休憩をとるラウンド制、ダウン後10秒以内に立ち上がれない場合はKO負けとするなど、現在に通じるボクシングルールが確立しました。


    【ボクササイズ】

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    モデルのスタジオ撮影では、勇ましさを醸す小道具としてボクシンググローブを使うことがあります。

    しかしボクシングを習っていない子がグローブをはめても体形の違いは如何ともし難いですね。
    上の本物のボクサー少年の写真と比べてみるとわかりますが、腹筋の発達具合がまるで違います。
    もちろんモデルの場合はあくまでもポーズですから、体まで真似る必要はありませんが。

    しかしモデルの世界では、ボクシングの練習を体型維持に取り入れるという考え方も浸透しています。
    1980年代だったでしょうか、ボクシングとエクササイズを組み合わせた「ボクササイズ」という健康法が現れました。
    パンチやキックを繰り出しながらおこなう有酸素運動のひとつです。

    ボクシングジムの中には女性向けにボクササイズを教えているところもあり、海外の女性モデルには体型維持のためジムに通っている方も多いそうです。


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    ヨーロッパのナチュリスト団体にも、子供たちの健康維持やレクリエーションとしてボクシングを採用しているところがあります。

    この写真は子供たちがスポーツ施設でボクシングを楽しんでいるところ。
    本格的な試合をするわけではないでしょうが、ストレス解消には良さそう。

    姿だけを見ると、古代のボクシング競技に最も近いのはこのボクシングですね。
    以前ご紹介したアメリカの画家、ジェイ・スチュアートの作品にも似ています。


    【体重計量】

    さて、ボクササイズやボクシングごっこの場合は関係ありませんが、本物のボクシングに付き物なのが体重計量。
    階級を落として試合をするためにボクサーが過酷な減量に挑むことはよく知られています。
    漫画「あしたのジョー」や「はじめの一歩」でも、その過酷さが描かれていました。
    他のスポーツでも減量はありますが、その最たるものがボクシングでしょう。

    しかし現在のボクシング界では過酷な減量、無理な減量を問題視しており、選手のコンディションを第一に考える方向へと変わってきているそうです。

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    計量は試合の前日におこない、規定内であれば翌日の試合が決定します。

    これはいつ頃の写真かわかりませんが、ジュニアボクシングの計量風景。
    子供たちが全裸になって体重を測っています。

    ボクシングの計量は全裸である必要はないのですが、リミットギリギリの場合はパンツを脱いで全裸になる選手もいます。
    昔のアマチュアボクシングでは、計量時は全裸と決められていたそうです。

    見た目は天使でも、現場には天使とは言い難い激しい闘志が漂っているのでしょう。


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    パンクラチオン

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    「パンクラチオン」という言葉を聞いたことがありますか?
    格闘技が好きな人ならたぶん知っているでしょうね。

    パンクラチオンとは、数千年前の古代ギリシアでおこなわれていた格闘技の名称。
    ギリシャ語で「全力」を意味する言葉でもあります。

    武器や防具を一切使わず、己の肉体のみで1対1で闘う古代の格闘技。
    立ち技系(ボクシングや空手など)と、組み技系(レスリングなどのグラップリング)を合わせた形で、現在の総合格闘技(MMA)に近いものです。

    勝敗は相手のギブアップによって決まりますが、多くの場合ギブアップは死を意味しました。
    あまりに壮絶な闘いのため、勝敗に関わらず、試合後に死亡してしまう者も多かったそうです。

    上の画像は紀元前332年頃に作られたアンフォラ(陶器の一種)に描かれているパンクラチオンの様子。

    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:Pankration panathenaic amphora BM VaseB610.jpg
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス


    【ルール】

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    パンクラチオンのイメージ

    古代ギリシアでのパンクラチオンは公正を期すため全裸でおこなわれました。

    ルールで禁止されているのは目潰しと噛み付きのみで、それ以外はなんでもあり。
    腕や足、指などの骨を折ることも許され、性器を攻撃することさえ許されていました。
    現代の格闘技とは比べ物にならないほど危険であり、まさに命を賭けた闘いでした。

    そんなパンクラチオンをこのブログでなぜ取り上げるのかと言いますと、パンクラチオンは古代オリンピックに紀元前648年から導入され、その古代オリンピックには「少年の部」があったからです。
    上の画像はあくまでも想像図としての例ですが、実際の様子とそう大差はないと思います。

    オリンピック競技となってからは性器攻撃も禁止され、より安全なルールとなりましたが、スパルタ人は往々にしてそのルールを無視することが多かったそうです。


    【裸の闘い】

    don_gene_bell_-_wrestling.jpg
    Copyright : Don Gene Bell

    これはアメリカの画家、ドン・ジェネ・ベル(Don Gene Bell/1935- )が描いた裸レスリングのイラスト。
    現代のスポーツ会場で古代オリンピックのパンクラチオンがおこなわれたらこんな感じでしょうね。

    オリンピック競技となった段階ですでに死に至らしめるような行為が禁止されていたとはいえ、日没までに勝敗が決まらなかった場合には互いの顔面を順番に殴り合うことで決したと言われているので、現代人からすれば過激であることには変わりありません。


    裸の闘いといえば、スペインの画家ジョヴァンニ・グイディ(Giovanni Guidi/1406-1486)の作品にはこんな絵があります。

    giovanni_guidi_-_game_of_civettino.jpg fighting_boys04.jpg

    左はジョヴァンニ・グイディの1450年の作品「Game of Civettino」
    右は詳細不明の写真ですが、似たようなシチュエーションなので並べてみました。

    二人の男の子が大事なところを引っ張り合っています。
    おふざけなら可愛いものだし、兄弟喧嘩でもこういうことがあるかもしれません。
    しかし引っ張られたほうはたまったもんじゃありませんね。

    全裸で真剣勝負をしていた古代のパンクラチオン。
    裸での闘いを制した者こそ、本当の意味での強者(つわもの)と言えるでしょう。


    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:Lo Scheggia - Game of Civettino (a Birth Salver) - WGA20983.jpg
    ライセンス:パブリックドメイン


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    奉納走り

    Kids Oblation Run

    シンガポールの路地を裸の子供たちが走る!
    どうやらお祭りの催し物のようです。

    写真のタイトル「Kids Oblation Run」は直訳すると「子供奉納走り」となるので、
    日本の奉納相撲や子供会陽のようなものかもしれませんね。

    どの国の神様も、子供たちの元気な姿が好きなのです。

    Kids Oblation Run
    Copyright : Joan .
    (Flickrのシェア機能を使って紹介しています)
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    ウェア「Gストリング」

    Gストリング(G-String)と呼ばれる小さなパンツがあります。

    前方がV字型にカットされ、後ろと横が細いひもになっているTバック状のパンツで、俗に「ヒモパン」「ヒモ水着」などと呼ばれています。

    水着としての需要はあまりなく、主に舞踏やダンスパフォーマンス、祭りなどのコスチュームとして用いられることが多いようです。

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    この写真は愛知県名古屋市の大須地区で毎年おこなわれている「大須大道町人祭」での金粉ショーの様子。

    体に金粉を塗ったダンサーたちがGストリングを着用して踊っています。
    男性用と女性用では布の形が違うのがわかりますね。

    画像出典:金粉ショー - 写真共有サイト「フォト蔵」
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス


    かなり布面積の小さな着衣なので大人専用だと思っている方も多いでしょうが、じつはそんなことはなく、海外ではソングと並んで少女たちが使う水着・下着のひとつとなっています。

    では少年が使うことはないのかと言いますとこれもそんなことはなく、例えば・・・

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    これはチリのイースター島で毎年おこなわれている「タパティ」という祭りの様子。

    少年たちがGストリングを穿いて参加しています。
    前掛けや飾りを付けている子もいますが、小さな子だとGストリングのみという格好が多いようです。

    画像出典:MikeMonello(2枚目と3枚目)
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス


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    水着モデルによるGストリングの着用例

    さてそのGストリングという商品ですが、たとえ子供用であってもモデルを起用した広告はほとんど存在しません。

    ネットショップ等で検索しても、見つかるのは商品単体の写真か、大人のモデルを起用したものです。
    イースター島の祭り、タパティで男の子たちが穿いているのは手作り品かもしれませんね。


    ウィキペディアにはGストリングに関してこのような記述がありました。

    『男性用下着メーカーによっては「ねじりふんどし風Gストリング」と称した製品を販売していることから、ふんどしも広義のGストリングとして扱う場合がある。』

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    褌型Gストリング(左)と、実際の六尺褌(右)
    (画像出典:Amazon/楽天市場)

    なるほど!
    この写真のようにGストリングの中には日本の褌(ふんどし)に似たものがありますが、褌も古いタイプのGストリングと言えますね。
    とくに腰の部分が細い「六尺褌」は、Gストリングにとてもよく似ています。


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    これは最初の2枚が京都の上賀茂神社で毎年9月におこなわれている「烏相撲」
    後の2枚が長野県の津島神社で毎年7月におこなわれている「島立堀米裸祭り」

    どちらも男の子たちが六尺褌を締めています。
    実際にはGストリングのほうが股上が浅く、面積が小さいのですが、全体の形は前後ともよく似ています。

    チリのイースター島では伝統の踊りにGストリングが使われ、日本では伝統の神事に六尺褌が使われている。
    どちらも民族的な伝統行事であるという点が興味深いですね。

    祭りに限らず舞踏でもパフォーマンスでも使えるGストリングは、体を使った魂の表現には最適なのでしょう。


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    元気に薪割り

    Wielding the axe

    ネイティブアメリカンのイベントで薪割りをする男の子。
    力強いポーズと褌が似合ってるね。
    やっぱり日本男児に限らず、男の子は褌だ!

    Wielding the axe
    Copyright : Flyingindigo
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    グルグルペイント

    Mursi boys

    エチオピア南西部に住むムルシ族の少年たち。
    ボディペイントが特徴の彼らの中でもこれはとくに綺麗!
    迷路みたいで、思わず指でなぞってみたくなりますね。
    ゴールはどこかな?

    Mursi boys
    Copyright : Joel Tenenbaum
    (Flickrのシェア機能を使って紹介しています)
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    Tバック下着は健康に良さそう...という話

    私は数年前の夏、お尻にニキビのような吹き出物ができたことがありました。
    その頃の私は休日にほぼ一日中イスに座っていたので、たぶんそれが原因でしょう。

    肌を健康に保つには、通気性を良くして汗などで蒸れないことが大切。
    そのへんに関しては赤ん坊も大人も変わりませんね。

    私はそのとき、少しでも通気性を良くしようと、生まれて初めてTバック下着を買ってみました。

    もちろん男性用ですし、アダルトグッズのような如何わしい商品ではありません。
    B.V.D.ブランドの一般向け下着です。(日本ではフジボウアパレルが製造販売)

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    (画像出典:Amazon.co.jp)

    私が買ったのはこれ。
    Amazonで600円ほどでした。

    素材は綿95%、ポリウレタン5%で、サラッとした柔らかな履き心地。
    Tバックである以外は通常のブリーフと変わらない形なので、普段ブリーフを穿いている方は違和感なく使用できると思います。

    下着をこれに変えてからお尻の吹き出物がすっかり治りました。
    心なしか肌の状態も良くなったような気がします。
    といってもここ数年は使ってないんですけどね。
    ただ、汗をかきやすい夏場には、たまに思い出したように穿くことがあります。

    Tバック=アダルト商品だと勘違いしている人もいますが、一般的な下着のひとつですし、なにも他人に見せるわけではないので、お尻の健康が気になる方は買ってみてはいかがでしょうか。


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    Tバック(Thong)を着用する子供たち

    ところで、Tバック下着に子供用はあるのでしょうか?
    Tバックは英語ではThongなので、Kids Thongで検索。

    Googleの画像検索で「Kids Thong」を検索

    ちゃんと子供用もあるんですね。
    でもそのほとんどが女の子用。
    Tバックは女性用下着としてポピュラーな形だからでしょう。

    しかし男の子でも、お尻がかぶれたり吹き出物ができるという子はTバックのほうが良いかもしれません。
    子供用だと男女の違いは絵柄程度でしょうから、無地なら兼用できるんじゃないでしょうか。


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    ふんどしは元祖Tバック

    考えてみれば、昔の日本では男の子はみなTバックでした。
    そう、日本のトラディショナル・アンダーウェア「褌(ふんどし)」
    男子生徒の水着として褌を採用していた学校もありました。
    伝統として続けられていたのはもちろんですが、健康的であるというのもその理由でしょう。

    実際に褌でどれだけ健康になるのかはわかりませんが、たとえば相撲力士のお尻を見ると意外と肌が綺麗なことに気付かされます。
    もしかしたら人間の肌は、布が常に当たっているのは良くないのかもしれません。

    ちなみに、私が数年前Tバック下着を常用したときに感じた効果は次のとおり。

    1・・・お尻の肌が綺麗になり、吹き出物ができにくくなった。
    2・・・風邪をひきにくくなった。
    3・・・朝の目覚めが良くなった。(穿き慣れていないと逆に熟睡できなくなることもあります)
    4・・・昼間にボ〜ッとすることが少なくなった。(祭りの褌と同じく、気持ちの引き締め効果かも)
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    世界各地のキノコ像

    mushroom.jpg
    注:この記事はジョーク記事です。大きな心でご覧ください。

    皆さん、キノコは好きですか?
    英語ではMushroomと呼ばれ、世界中で愛されている食材のひとつ。

    キノコは菌類なので厳密には植物ではありませんが、一般家庭で野菜として扱われているので、この記事はカテゴリ「動植物」に含めました。

    私はキノコ料理は特別好きというほどではありませんが、キノコの形にはどことなくユーモアを感じます。
    これは世界中で共通する感情のようで、昔からキノコはひとつのキャラクターとして愛されてきました。



    【キノコという愛すべきキャラクター】

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    これは1940年に劇場公開されたディズニー映画「ファンタジア」の一場面。
    チャイコフスキーの名曲「くるみ割り人形」に合わせ、キノコたちが可愛らしい踊りを披露しています。
    (ファンタジアはかなり古い作品なので、現在日本ではパブリックドメイン扱いとなっています)

    中国人に見立てているので今なら人種差別だと非難を浴びてしまいそうですが、笠をかぶった姿といい、手を服の袖にしまい込むポーズといい、昔の中国人のイメージ(というよりアジア民族のイメージ?)にマッシュルームをよくぞここまで近付けたなと、今更ながらディズニーのイマジネーションには関心させられます。

    音楽が「くるみ割り人形」なので、足下にクルミが二つあるともっと良かったかもしれませんね。

    キノコは頭の部分が大きく幼児のように見えるからか、日本のアニメやゲームにもキノコ型のキャラクターがよく登場します。
    例えばアニメ「ポールのミラクル大作戦」のキノッピー、ゲーム「スーパーマリオシリーズ」のキノピオなど。



    【コケシ型のキノコは人気が高い】

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    キノコには傘の部分が大きく開いたものと閉じたものがあります。
    公園などでは傘状のキノコを模した休憩所をよく見かけますし、漫画やイラストではカエルがキノコを傘代わりに使うシーンもありますね。

    しかし多くの人が好むキノコの形といえば、やはり傘の部分があまり開いていないコケシ型だと思います。
    つまりこの松茸(マツタケ)のような形。

    松茸は傘が開いていない「つぼみ松茸」が最も高級だそうです。
    多くの日本人にこの形の松茸が好まれる理由は、味だけでなく形にもあるのではないでしょうか。

    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:Matsutake.jpg
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス



    【キノコを模した商品は意外と多い】

    キノコは昔から食材としても、キャラクターとしても好まれていますが、それは形を模した商品が多いことからもわかります。

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    1枚目は日本の食品会社、明治が1975年から製造・発売しているお菓子「きのこの山」のパッケージ。
    チョコとスナックで可愛らしいキノコを再現した、味も形も美味しいロングセラー商品です。

    2枚目は中国製だと思いますが、キノコの形をした「卓上加湿器」
    LEDライトも点くそうで、インテリア的にも可愛いですね。
    先っぽから白い水蒸気を吹き出す姿はとってもファンタジー。

    3枚目は日本のメーカーが製造販売しているキノコ型の「耳栓」
    耳栓にも様々な形がありますが、穴に差し込むにはキノコのような形がベストなのでしょう。

    4枚目は南アジアのブータンのソブソカ(Sobsokha)という村の雑貨店で売られているキノコの置物。
    顔を彫って擬人化しているものが多いですね。
    キノコの神様でしょうか?

    画像出典:Amazon.co.jp
    画像出典:Bhutanese Penis Village



    【世界各地の巨大キノコ像】

    このようにキノコはたくさんの人に慕われているのですが、世界にはキノコの巨大オブジェを設置している国が少なくありません。

    さてどんなものがあるのか、世界各地のキノコ像を見ていきましょう。


    ♂ 日本

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    左の写真は山口県の長門市にある寺院「麻羅観音」の境内に設置されているキノコ像。
    戦国時代に滅ぼされた大内氏のひとり、幼くして殺された大内歓寿丸の霊を慰めるために建てられたそうです。

    願い事を唱えながら頭の部分をなでるとご利益が増すと言われています。
    ほとんどが木像か石像ですが、敷地内左手奥の祠には、願い事が書き込まれた陶器製の像が数多く奉納されています。

    画像出典:File:Mara-kannnon2017-06.jpg
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス


    そして右の写真は神奈川県川崎市の神社「金山神社」の社殿の横に設置されているキノコ像。
    金属製だそうで、黒く塗られているのでダース・ベイダーのような貫禄がありますね。

    ここで祀っている神様は鍛治の神であるとともに性の神でもあるため、子孫繁栄・夫婦和合・安産・下半身の傷病治癒などにご利益があるとされ、多くの人が訪れています。

    画像出典:ファイル:Kanayama-shrine.jpg
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    ♂ 中国・韓国

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    左の写真は中国北部の長春市にある遊園地「龍湾シャーマン・アミューズメント・パーク」に設置されているキノコ像。
    スカイ・ピラー(空の柱)という名前で呼ばれている、高さが9メートルもある巨大な像で、コンクリートの柱を藁で包んだ構造となっています。

    傘が開いていたら巨大なパラソルですが、これは完全に巨大マツタケですね。
    彩られた塔に囲まれているので、祭壇のようにしっかり祀られているのだとわかります。


    そして右の写真は韓国の江原道三陟市にある公園「海神堂公園」に設置されているキノコ像。
    海に面している公園で、水族館、民俗資料館、植物園などとともにこのような彫像が展示されています。

    園内には顔を掘って擬人化したものや色彩豊かなもの、写実的なものなど様々な形状・大きさの像が約50体あります。
    これは光り輝いていて、かなり育ちの良いキノコですね。

    画像出典:Olympic Tourists Are Enchanted By South Korea’s Penis Park (NSFW)



    ♂ タイ・モンゴル

    thailand-chao_mae_tuptim.jpg mongol-harhorin_rock.jpg

    左の写真はタイ王国の首都バンコクにある「チャオ・メー・タプティム神社」の境内に設置されているキノコ像。
    祭壇の横に3メートル近い巨大な像があり、その周りに木製の小さな像が100体以上置かれています。

    巨大なものからピンク色に塗られたユーモラスなものまでいろいろ。
    神社の名前は、東南アジアの木の精霊であるチャオ・メー・タプティムにちなんで名付けられたそうです。

    画像出典:File:Chao Mae Tuptim-000.jpg
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    そして右の写真はモンゴルのウブルハンガイ県北西部の都市「カラコルム」に設置されているキノコ像。
    世界遺産、エルデネ・ゾー寺院の近くにある石像で、ハラホリン・ロックとも呼ばれています。

    台座にも玉にも模様が彫ってあり、側面には炎のような造形と、なかなかオシャレな作りですね。
    これだけ広大な平原に設置してあると嵐の時に雷が落ちたりしないかと心配になりますが、それはそれで荘厳な雰囲気を醸しそう。

    画像出典:File:The big fallos of Kharhorin - panoramio.jpg
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス



    ♂ オーストリア

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    左の写真はオーストリアの街「トラウンキルヒェン」にある礼拝堂近くのガーデンに設置されているキノコ像。
    高さ約2メートルの石像で、誇らしげに胸を張って立っています。

    個人の私有地に設置された像であり、近くに礼拝堂があるので地元では困惑したそうです。
    しかしこうして見ると、先の部分が人間の頭に見えるからでしょうか、まるでボスキャラのような存在感がありますね。
    よく見ると真ん中あたりに顔のような模様が彫られています。

    画像出典:Riesenphallus sorgt in Traunkirchen für Aufregung


    そして右の写真も同じくオーストリア。
    ニーダーエスターライヒ州にある「エチャー山」の山頂に設置されているキノコ像。
    眼下を眺めているかのようにそびえ立つ高さ1メートルほどの像ですが、じつはこれ、誰が設置したのかわかっていないそうです。

    標高1,893メートルのこの場所に運んでくるだけでも大変だったでしょうね。
    正式に設置されたものではないため、風によって倒れたり転落する可能性が高いのだとか。

    画像出典:the penis on the mountain, ötscher, austria



    ♂ オランダ・ドイツ

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    左の写真はオランダの首都「アムステルダム」の歓楽街に設置されているキノコ像。
    両脇にボーリングの球のようなものが置かれ、全体が噴水になっています。

    色が赤いせいでしょうか、形がスッキリしているせいでしょうか、東洋のものとはちょっと違う洗練された雰囲気を感じます。
    スペースシャトルのような格好良さもありますし、小さければ部屋に飾っておきたいですね。

    画像出典:Ejaculating Penis Fountain


    そして右の写真はドイツのニーダーザクセン州の「ダンガスト」の海岸に設置されているキノコ像。
    花崗岩を使った石像で、彫刻家のエカート・グレンツァー(Eckart Grenzer/1943-2017)が1984年に制作しました。

    茎の部分が四角いキノコは初めて見ました。
    といってもあくまでもアート作品なので、実際にこういうキノコは無いでしょうけど。
    写真では小さく見えますが、高さは3.2メートルもあります。

    画像出典:So there's a penis statue on the coast of North Germany


    以上のように、巨大なキノコ像は世界のいたるところに存在します。

    それぞれの場所にはそれぞれの設置理由があるのでしょうが、共通しているのは、どれもその地域のシンボルであり、観光客の心を惹きつけているということ。
    やはりこの形には人々を魅了する何かがあるのでしょう。



    【身近なキノコ】

    snow_mushroom_and_boy.jpg sand_mushroom_and_boy.jpg
    子供たちが雪や砂で作ったキノコ像

    キノコは食用から毒のあるものまで数千種類もあると言われています。
    サルノコシカケのように柄の無いものやトリュフのように球形に近いものなどその形状は様々で、腹菌類のキノコのようにかなり奇抜な形のものもあります。

    しかし一般的に知られている矢印型のキノコは、その形の愛らしさがたくさんの人を魅了し、アニメキャラクターとなったり、グッズの形となったり、アート作品となったりするわけです。

    皆さんももし身近にキノコの形をしたものがあったら、それをじっくり鑑賞してみると良いでしょう。
    形を愛でることが、アートを楽しむひとつの方法だからです。
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    タグ: 日本  Asia  Europa  少年  彫像  伝統  CC-License 

    バヌアツの元気っ子

    05 Pentecost Naghol 20

    オセアニアの国、バヌアツ共和国の男の子。
    ナンバ(Namba)と呼ばれる伝統の衣装を装着しています。
    そうそう、まず元気にしてから・・・って、マジでそうなのか?

    05 Pentecost Naghol 20
    Copyright : Surledep
    (Flickrのシェア機能を使って紹介しています)
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    タグ: Oceania  少年  ♂♀  伝統  衣装 

    ラパ・ヌイ・ボーイズ

    1261727137_bd7c5272c0_o.jpg

    イースター島の伝統のお祭り、ラパ・ヌイ。
    ボディペイントをして、飾りも付けて、トイレにも行ったかい?
    あとは本番を待つばかり。

    iti iti teatea
    Copyright : nicolas troncoso.lópez
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
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    RUKA

    Author:RUKA


    子供は本来この世界における夢であり希望であり、その姿は大人にとってノスタルジーや心の潤い、癒しの対象でもあります。

    古くから子供の姿は愛すべきものとして認識され、絵画や彫像、写真等で様々に表現されてきました。天使のイメージもそのひとつです。
    そして各家庭でも、我が子への愛情ある記録(写真撮影)が数多くなされています。

    当ブログでは天使や子供をテーマにしたアート作品と、写真共有サイトFlickrで一般公開されている子供写真をご紹介しています。
    天使に見立てているので必然的に裸の作品が多くなりますが、すべてアートまたは家庭的な生活記録に限定しています。

    ふと訪れては日々の疲れを癒す天使の園・・・そんな憩いの場としてお使いいただければ幸いです。

    画像の著作者は私を含め様々ですが、著作権的に問題のない方法で掲載しています。
    また、公序良俗に反する画像や違法な画像、猥褻な画像は一切ありません。
    【当ブログの掲載ポリシー】

    説明記事(お読みください)
    著者について...
    名前:RUKA (Rukachas)
    国籍:日本
    出身:埼玉(生まれは宮城)
    性別:男性
    年齢:あっという間の半世紀
    インターネット歴:23年

    20代の頃に仕事で幼稚園に出向いたのを機に子供の笑顔写真を撮り始める。
    1999年に「The Light of Smile 笑顔の灯り」という子供の笑顔をテーマにしたサイトを開設。
    サイト終了後はこのブログで世界の天使像や世界の子供写真を紹介している。
    6人の甥と姪の伯父さんでもある。

    メールアドレス: ruka_rukachas@ybb.ne.jp
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