天使たちの運動会【集団演舞編】

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    2年後の2020年、東京で第32回夏季オリンピック競技大会(東京オリンピック)が開催されます。

    東京でオリンピックが開かれるのはこれで2回目。
    1回目は1964年10月10日に開催され、のちに10月10日は「体育の日」という国民の祝日になりました。
    そのため小中学校の運動会は、秋季運動会として10月におこなわれることが多くなったというわけです。
    ただし現在は天候などの理由から春季(5月頃)におこなう学校が多いようです。

    私のようなおっさん世代にとっては体育の日といえば10月10日ですが、2000年からは10月の第二月曜日に改められています。
    さらに2020年からは名称が「スポーツの日」と改められ、7月24日に変更されるそうです。(なんだかなぁ...)

    日本ではほとんどの人が子供時代に経験しているであろう運動会。
    楽しかったという人もいれば、運動が苦手で嫌だったという人もいるでしょうが、見る者にとっては子供たちが一生懸命競技したり踊っている姿はとても微笑ましいものです。

    そんな小学校の運動会も、時代によって随分と様変わりしました。
    元々は明治後期に子供たちの運動能力向上のために導入された行事でしたが、戦時中は国威発揚や思想統制の意味もあったようです。
    戦後は競技種目も大会演出も多様なものとなりましたが、近年は高さのある組体操や騎馬戦が危険だとして禁止される傾向にあり、中には順位や勝ち負けをつけない学校もあるそうです。

    今回は日本の小学校の運動会の移り変わりを見ていきたいと思います。
    80年代以降の写真は私が撮影したものですが、古い写真はGoogleの画像検索で見つかったものを引用いたしました。


    【1930年代〜1940年代】

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    画像出典:長橋小学校の歴史

    この写真は1938年(昭和13年)に撮影された、北海道の某小学校の運動会の様子。

    飛行機の模型にボールをぶつけて落とす競技でしょうか?
    戦時中らしい光景とも言えますね。
    女の子は体操服ではなく制服で参加しています。


    【1950年代】

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    画像出典:花園小学校 - 昭和34年運動会

    この写真は1959年(昭和34年)に撮影された、熊本県の某小学校の運動会の様子。

    左が男子の組体操、右が女子の演舞ですが、この頃はまだ競技種目が男女別でおこなわれていたようです。
    男子は体操服とランニングシャツと上半身裸がまちまちで、女子はいわゆる「ちょうちんブルマ」ですね。


    【1960年代】

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    画像出典:野田一中、昭和40年頃の運動会

    この写真は1965年(昭和40年)に撮影された、千葉県の某中学校の運動会の様子。

    運動会でバレーボールというのは今の感覚では違和感がありますが、当時は珍しくはなかったのでしょう。
    ブルマは若干フィットしたタイプになっているので、ちょうどこの頃が現代風なブルマへの移行期だったのかもしれません。


    【1970年代】

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    画像出典:矢場川小学校 - 児童の活動風景の記録

    この写真は1975年(昭和50年)に撮影された、栃木県の某小学校の運動会の様子。

    私はこの子たちとほぼ同世代です。
    この時代になるとすでに男子は無地の白い短パン、女子は現代風なブルマへと完全移行しています。
    この写真では数人の男の子がベルトをしていますが、私の学校ではゴムだけのタイプでした。


    【1980年代】

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    Copyright : RUKA

    この写真は1986年(昭和61年)に撮影した、埼玉県の某小学校の運動会の様子。
    組体操で、左は補助倒立、右は一番低いタイプのピラミッドですね。
    (フィルムが変色してしまったため、色合いがおかしくなっています)

    この頃は競技種目も段取りも、私が小学生だった頃とほとんど変わりません。
    プログラムの最後を締めくくる団体競技は組体操がメインでした。


    【1990年代】

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    Copyright : RUKA

    この写真は1995年頃に撮影した、埼玉県の某小学校の運動会の様子。
    左は騎馬戦、右はマスゲームでの定番、ブリッジ体操ですね。

    この頃になると、現代風にアレンジしたソーラン節、流行りの歌やパフォーマンスを取り入れるなど、小学校の運動会もエンターテインメント性を帯びてきました。
    競争する運動会から、華やかなショウとしての運動会にシフトしてきた時期だと思います。


    【2000年以降】

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    Copyright : RUKA

    この写真は2010年頃に撮影した、埼玉県の某小学校の運動会の様子。

    2000年以降はほとんどの学校で体操服がリニューアルされ、男女とも大きめのハーフパンツを穿くようになりました。
    ご覧のとおり、遠くから見ると男女の区別がほとんどつきません。
    親も自分の子を探しにくいんじゃないでしょうか。


    私が子供の頃は、男子は清々しいほどに真っ白な短パンで、女子は鉄腕アトムのように可愛らしい紺色のブルマでした。
    生徒たちのマスゲームを高い校舎の窓から見下ろすと、白色と紺色の動きがとても綺麗に見えたものです。

    今の子供たちが穿いている大きめのハーフパンツは太腿の怪我防止にはなると思いますが、運動会のような集団演舞のコスチュームとして考えると、少なくとも男の子のカッコ良さ、女の子の可愛らしさを引き出す格好ではないように思います。

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    天使たちの親水公園

    「親水」という言葉があります。
    読んで字の如く「水と親しむ」という意味ですが、それは河川に対する親しみを深めることでもあります。

    日本は古来より河川の氾濫が大きな被害をもたらしてきたため、治水(ダムや放水路などを整備して水害を防ぐこと)が重要視され、長らくその対策がとられてきました。
    しかしそれに伴い、人間と河川との関わりもまた重要であると考えられるようになり、水質汚染を防ぐなど環境保護の意識を高めたり、市民が水と親しむための試みが広くおこなわれるようになりました。

    それが、日本各地に「親水公園」が作られるようになった理由です。

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    【親水公園ではしゃぐ子供たち】
    Copyright : RUKA

    親水公園とは、人が水と親しむことを目的に、直接水に触れたり光景を眺めて楽しめるように設計された公園のこと。
    日本最古の親水公園は1973年に東京都江戸川区に作られた「古川親水公園」だそうです。

    現在日本にはたくさんの親水公園があり、また「親水」とは名が付いていなくても、池や噴水などが設置され子供たちが水遊びできるようになっている公園が各地にあります。

    夏の親水公園は天使たちの憩いの場。
    しかしその光景は年代とともに様変わりしているようです。


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    Copyright : RUKA

    この写真は私が2005年の夏に撮影した、埼玉県の某公園の様子。
    子供たちが園内の川に入って水遊びをしています。


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    画像出典:栃木県上三川町ホームページ

    そしてこの写真は同じく2005年の夏に撮影された、栃木県の某親水公園の様子。
    栃木県上三川町のサイトより引用いたしました。

    上の2枚の写真からわかるとおり、遊んでいるのはほとんどが幼児であり、その多くが水着を着用しています。
    水着は女の子がワンピース型、男の子がトランクス型にほぼ限定されています。

    では時代を15年ほど遡ってみましょう。


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    Copyright : RUKA

    これは1990年頃に撮影した、東京都にある某親水公園の様子。
    この写真は夏の終わり頃なので人が少なめですが、夏休み中は幼児から小学校高学年までのたくさんの子で賑わっていました。

    小学生は水着の子と洋服のまま入る子が半々くらいで、幼児は下着姿で入る子も少なくありませんでした。
    ただしエンジェルスタイル(全裸)はこの当時でも珍しく、3歳以下の子でたまに見かける程度。

    つまり1990年頃にはすでに、夏の親水公園にも天使の姿はほとんどなかったわけです。
    ではさらに10数年遡ってみましょう。


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    画像出典:札幌市公文書館

    この写真は1978年、北海道札幌市にある某親水公園の様子。
    札幌市公文書館の所蔵資料より引用いたしました。

    自然の川を利用した親水公園で、園内には全長250メートル、水深20センチの川が流れています。
    ご覧のとおり、小学生はブリーフ型の水着か洋服のまま、小さな幼児は下着一枚で入っています。

    この写真には写っていませんが、1970年代の水辺にはエンジェルスタイルの子はそれなりにいただろうと思います。
    何故なら当時子供だった私が、実際に川や滝で裸の子供たちを目にしていたからです。

    とは言え、田舎の自然の川と都会の親水公園では子供たちの意識も違いますし、心の開放感にも差があるでしょう。
    日本の公園から天使の姿が消え始めたのは、思ったよりも早い時期だったのかもしれません。

    では次は海外に目を向けてみましょう。


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    画像出典:Niels R. - 885651-5-23-2015_012ax

    これは1985年頃に撮影された、デンマークの某公園の噴水広場。
    エンジェルスタイルの少年が彫刻によじ登って遊んでいます。

    この日はカーニバルがあった日だそうですが、この子の振る舞いは余興ではないようです。
    ここは普段から子供たちがこうして遊んでいる場所なのでしょう。

    彫刻作品と天使たち。アートとアートのコラボレーション。
    少年のヤンチャな振る舞いは、カーニバルよりも見応えがあったかもしれません。


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    そしてこちらは1990年頃のドイツの某公園の様子。
    10センチにも満たない浅い池で子供たちが遊んでいます。
    エンジェルスタイルの子は男の子だけでなく女の子もいますし、年齢も幼児というよりは小学校の低学年に見えます。

    親たちはベンチに座ってのんびり過ごし、天使たちは開放感たっぷりにはしゃぎまわる。
    夏限定の光景ではありますが、1990年頃のヨーロッパの公園にはまだ天使の姿があったということです。

    ではここで思い切って、さらに時代を70年間遡ってみましょう。


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    これは1920年に撮影された、イギリスのロンドンにある王立公園「ハイド・パーク」内の人工池の様子。
    大勢の子供たちが所狭しと水浴びをしており、みんな当然のようにエンジェルスタイルです。

    今では決して見ることのできない、天使の楽園とも言える光景。
    親水公園という言葉がなかった100年前のほうが、子供たちは水辺と馴染んでいたんですね。

    そんな歴史あるヨーロッパの公園も、今では日本と同じように天使の姿が消えてしまったのでしょうか?
    いや、そうでもないようです。


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    画像出典:Evelyne Leveke - Boxhagener Platz | Berlin | 2010

    これは2010年の夏に撮影されたドイツの某公園の噴水広場。
    少なくとも幼児に限っては、夏の公園から天使の姿が消え去ったわけではないようです。


    夏の親水公園は天使たちの憩いの場。
    当たり前に存在してきた、当たり前の光景。

    天使が天使らしくいられるよう、大人たちの目が優しさから険しさに変わらぬよう、その光景は永遠に守り継がれるべきものだと思います。

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    裸でやったら健康に良さそうなスポーツ10選

    あなたは裸でスポーツをしたことがありますか?
    ない?
    そりゃあそうですよね。私もありません。

    スポーツはコスチュームも含めて成り立っているので、基本的に裸でやるものではありません。
    大昔の古代オリンピック競技は全裸でおこなわれていたそうですが、現代ではまずあり得ませんね。

    しかしスポーツの真似事、つまり遊びならば、子供の頃は誰もがやっていることです。
    たとえば子供がお風呂で泳ぐ真似をすればそれは「裸で水泳」だし、お風呂で兄弟がじゃれ合えば「裸でレスリング」に見えます。

    温泉旅館では浴場のそばに卓球台や運動器具を設置しているところがありますが、たまには裸のままやりだす幼児もいるでしょう。
    ウォータースライダーのある銭湯もありますが、それも言ってみれば裸でスポーツと言えないこともありません。

    今回は「もしかしたら裸でやったらもっと健康に良いのでは?」と思えるスポーツを10種類選んでみました。

    あくまでも仮定の話なので、実際にやったら迷惑だとか、あり得ないとか、そういう話は無しでいきましょう。
    画像は海外のナチュリストの写真を引用いたしました。


    【裸で水泳】

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    泳ぐという行為には、プール遊びや海水浴などのレジャーとして、運動や競技などのスポーツとして、仕事としてなど様々な面がありますが、水難事故から身を守るために子供のうちに習得しておくべき技術でもあります。

    今では水泳に水着は付き物ですが、その昔、石川県の舳倉島の海女さんは褌のみで海に潜っていたそうです。
    もっと昔、18世紀以前の人々は海に入るときは全裸でした。風呂と同じですね。
    もしかしたら裸のほうが体への締め付けが少なく、健康に良いのかもしれません。
    クラゲに刺されやすいという点を除けば。


    【裸でウィンドサーフィン】

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    ウィンドサーフィンはヨットとサーフィンを融合させたスポーツで、1968年に初めて登場しました。
    通常はウェットスーツまたはドライスーツを着用しておこないます。
    ウェットスーツは水が透過するジャージー素材で、ドライスーツは水が透過しないラバー素材です。

    これも水泳と同じく、裸のほうが開放的で健康に良いだろうという理由で選んでみましたが、本来スーツを着用するのは怪我防止のためでもあるので、裸でやるのは安全面ではマイナスかもしれません。
    体中をムラなく焼きながら遊べるという、一石二鳥的な面はありますけどね。


    【裸でマラソン】

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    紀元前450年、古代ギリシャの都市アテナイ(現在のアテネ)の軍が、マラトンという村に上陸したペルシャ軍を撃退し、その勝利の伝令をアテナイに届けるためにひとりの兵士が約40kmの道のりを走り続け、アテナイで「我勝てり」と告げた後に力尽きて息を引き取ったという伝承。
    その伝承をもとに提案され、1896年の第1回近代オリンピックに登場したのがマラソンという競技。

    靴は必須でしょうが、マラソン大会を裸でおこなうのも体に良さそうです。
    なんたって太陽の光を全身で浴びながら走るわけですから、日差しが強過ぎなければ、そしてマイペースであれば楽しくおこなえるでしょう。
    実際にスペインの都市ソペラの海岸では、毎年7月に裸マラソンが開催されています。(該当記事)


    【裸でサイクリング】

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    サイクリングには娯楽としての面とスポーツとしての面があり、心と体をリフレッシュする手軽な運動として多くの人に親しまれています。
    元々は単なる移動手段として発明された「自転車」ですが、1878年にイギリスで世界初のサイクリングクラブが誕生し、日本でも1886年に帝国大学の教員により自転車クラブが設立されるなど、世界的にサイクリングが普及していきました。

    天気の良い日、爽やかな風を全身で感じる裸のサイクリング。
    目的地に着いたらお弁当を広げてピクニック、なんてのも心の健康に繋がりそうですね。
    裸で自転車に乗ること自体はそんなに珍しいことではなく、World Naked Bike Rideというイベントがアメリカやヨーロッパの各地で毎年おこなわれています。

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    小さな水着の天使たち

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    2ヶ月ほど前、1980年頃の男子用水着について考察したことがありました。(該当記事)
    しかし資料として引用したのがモデルの画像だったため、「タンガやTバックを穿いている一般の子なんて、本当にいたの?」と信じられない人もいるだろうと思います。

    もちろん通常の水着に比べれば利用者は少ないし、日本においてはゼロとまでは言いませんがまず見かけることはなかったはず。
    しかし海外では利用者はそれなりにいますし、とくにTバックは南米ではお馴染みの水着です。

    今回は「海やプールにはこんな天使たちもいたんだよ」ということで、小さな水着を使用している子供たちについて淡々と語っていきたいと思います。


    【男の子のタンガ (Tanga)】

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    腰の部分が細いヒモ状になっているこのような水着を「タンガ」と言います。
    女性用のタンガとは形状が違い、前の部分が少し膨らんでおり、押さえるのではなく包み込むような感じ。

    タンガはスタイルの良い子ほど似合います。
    つまりタンガを穿きたがる子は、それだけ自分のスタイルの良さをわかっているってことですね。


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    「友達は普通の海パンだけど、ボクはこういう水着がイイんだ!」と、こだわりを持つ子もいるでしょう。
    どっちが女の子にモテるかはともかく、自分の体形をアピールするのには適しています。

    水中での動きやすさもタンガのほうが上だと思いますが、脱げやすさも上なので、その点にはご用心。


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    タンガはもともと小さい上に伸縮性があるので、体の大きさに関係なく穿けるという利点があります。
    つまり成長しても買い換える必要がないということ。
    1年生のときに穿いたタンガを5年生になってから穿くというのも無理ではないはず。

    ただしそれ以上の年齢だと中身が窮屈になるので、その場合は素直に大人用を買いましょう。


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    タンガは腰の部分がヒモ状ですが、後ろはTバックではなく通常のビキニと同じ形です。
    お尻を出すのは恥ずかしいという子でも大丈夫。

    なにより腰に日焼けの線が残りにくいのが良いですね。


    日本では...

    日本ではタンガを穿く子はほとんどいませんが、祭りなどで六尺褌(ろくしゃくふんどし)を締める子はそれなりにいます。

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    【日本の六尺褌とタンガ水着】(褌画像出典:Amazon.co.jp)

    ご覧のとおり、六尺褌とタンガは形がよく似ています。

    もちろん似ているのは前だけですが、たとえば長野県の島立堀米の裸祭りや京都府の上賀茂神社の烏相撲では、六尺褌の子供たちが池で水浴びをしていますし、意外と日本の子供にもタンガ水着はすんなり受け入れられるんじゃないかな?という気もしてきます。


    男の子がタンガなら女の子はソング!
    というわけで、次は女の子に多いソング水着について。



    【女の子のソング (Thong)】

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    日本ではその形からTバックと呼ばれている水着。
    大人用というイメージがありますが、海外では子供が穿いていることも珍しくはないようです。

    肌の健康(肌荒れや吹き出物の予防)や日焼け跡が目立たないなどの利点がありますが、やはり女の子としてはスタイルが綺麗に見えることが愛用している大きな理由でしょう。


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    女の子がソングを穿いている場合、たいていその母親も愛用者だったりします。
    左の画像はブラジルの海岸だと思いますが、ソングの子は焼きあとにムラがなく健康的に見えますね。

    右の画像の家族は青・赤・黄と、親子三代でソング水着を穿きこなしています。


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    ソングは幼児期に穿き始めたほうが慣れるのが早いですし、性格にも活発さが出てきます。
    これは子供山笠やサンバパレードにおいて、幼児の頃から参加している子のほうが堂々としているのと同じですね。

    そういう意味では、お尻は心を映すバロメーター、あるいは第二の顔と言えるかもしれません。


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    小さなヒモ水着を着たがる子は、それだけ自分に自信を持っているのでしょう。

    健康面を考えると子供はできるだけ肌を多く出したほうが良いのですが、現代は天使が天使らしくいられる環境があまり多くないのが残念なところ。


    日本では...

    日本ではさらに壊滅的な状況ですが、幸いなことに日本には褌文化があるので、健康的にお尻を出せる機会が失われたわけではありません。
    たとえば福岡県の博多祇園山笠は、女の子が「締め込み」という褌を着用できる唯一の祭りです。(ただし3年生くらいまで)

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    【日本の締め込み褌とブラジルのソング水着】

    地球の反対側、日本とブラジル。
    どちらも健康的なTが似合います。

    しかし最近の子供相撲を例にとっても、褌を締めることに抵抗を感じる子が男女とも昔より多くなったことは確か。

    そこで思ったのですが、夏場に子供たちを水浴びさせている保育園、幼稚園、あるいはご家庭などで、もしスッポンポンでさせているのであれば、あえてタンガやソング水着を穿かせてみるというのはどうでしょう?

    幼い頃からタンガやソングに慣れていれば、いつか祭りや子供相撲で褌を締める必要が生じたときにあまり抵抗を感じないで済むでしょうし、お尻に格好悪い日焼け跡が残っている子も少ないはず。

    もしかしたら高学年になっても小さな水着を穿きこなすような、活発でスタイルの良い子になれるかもしれませんよ。

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    泥遊びのメリット

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    皆さんは子供のころ泥遊びをしたことがありますか?

    「泥遊び」または「泥んこ遊び」とは、地面にある土を粘土のようにこねたり、形を作ったりと、無邪気さと創造力が存分に発揮される子供の遊びのひとつです。
    泥だらけになった姿が面白いので、互いに泥を付け合う、投げ合うといった遊び方もあります。(上の写真)


    野生の動物にとってはありふれた「土」という環境。
    我々が食べる野菜も果物も、土壌無くしてはシッカリとは育ちません。
    地球環境の保全は土の地面があればこそであり、我々人間は土の恩恵を多大に受けています。

    ところが人々の中には土との接触を嫌ったり、子供に泥遊びをしてほしくないと考える親も少なくありません。
    もちろん洗濯が大変だというのも理由でしょうが、洗濯が一苦労だった昔よりもさらに泥遊びをする子が減ったのは、衛生面を気にする親が増えたというのがひとつの要因だと思います。

    たしかに人によっては感染症になったり、傷口の炎症やかぶれが生じることもあります。
    しかし幼少期の泥遊びには良い面が多いのも事実です。
    今回は「子供の泥遊びのメリット」について考えてみましょう。


    泥遊びのメリット その1

    【免疫力の強化】

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    たしかに土は決して清潔だとは言えません。
    しかしその多少の不潔さが、子供たちの免疫力を高めてくれるのです。
    土の中の微生物や菌が体内に入ることによって、成長期の子供たちはそれらに対する抵抗力・免疫力を身につけていきます。

    <衛生仮説>

    子供の頃にある程度の細菌にさらされていたほうが抵抗力がつく、という説を「衛生仮説」と言います。
    乳幼児期の環境が清潔すぎるとアレルギー疾患の罹患率が高くなるという説ですが、これらはアメリカのジョン・ホプキンス児童センターやドイツの医科学チームの研究結果により裏付けられています。

    もちろん土の中には悪さをする雑菌もいます。
    しかし子供には無菌状態で育つデメリットのほうが心配です。
    健康に害があると考えて泥遊びを敬遠している親がいるとしたら、それはかえって子供を健康から遠ざけているということになりますね。

    畑仕事をしている人は健康で長生きだと言われていますが、これは運動面だけではなく、普段から土に接していることで免疫力が高まっていると考えることもできるでしょう。



    泥遊びのメリット その2

    【創造性を育む】

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    泥遊びは子供たち自身が遊び方を考え、実践して楽しむものです。
    溝を作って道路や水路のようにしたり、トンネルを掘ったり、山を作ったり、泥団子をこねたり。
    手先の器用な子なら美術作品のようなものも作れるかもしれませんね。

    <自然がくれた遊び道具>

    お家での粘土遊びであれば量に限りがありますが、天然の粘土、つまり土は大量にあり、しかも気に入らなければグチャグチャに壊しても良い、そのまま放っておいても良い、というほぼ制約なしの材料。
    子供たちは思う存分、想像力と創造力を発揮できます。

    また、泥遊びというのは意外と体力を使うものです。
    水を含んだ土は重く、思い描いたものを作るためにせっせと動き回ることもあるでしょう。
    夢中になって遊んでいるだけでもかなりの運動なので、体力づくりにも効果的です。



    泥遊びのメリット その3

    【ストレスの解消】

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    ここまで読んで、「公園の砂遊びじゃダメなの?」と思った人もいるかもしれません。
    いいえダメではありません。
    公園の砂遊びでも同じメリットがあります。

    しかし水を含んだ土は砂よりも固まりやすく崩れにくいので、粘土遊びのようなことをするなら土が最適。
    それに公園の砂場では勝手に水を流したりはできませんからね。

    <セロトニン>

    沼地など水の多い場所では、全身を包むヌルヌル感を楽しむこともできます。
    ドロドロ、ネトネト、ヌルヌル、ビショビショ・・・水の量で様々に変化する泥の感触。
    これら手や体を通して得られる独自の感触や楽しさは、子供たちの精神面に良い影響を与えてくれます。

    人間は手触りの良いもの、楽しいものに触れると、脳内に「セロトニン」という物質が分泌されます。
    セロトニンは精神を安定させる作用があり、うつ病の予防やストレスの軽減に効果があると言われています。

    とはいえ「こんなに汚れたらお母さんに怒られる」と不安になるようではかえって逆効果ですので、泥遊びではどんなに汚れても良いとお子さんに言ってあげてください。



    泥遊びのメリット その4

    【友達とのふれあい】

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    泥遊びはひとりでも遊べますが、何かを作るにしても泥まみれになってはしゃぐにしても、友達と一緒に遊べば楽しさは倍増し親密感も深まります。

    ときには作ったものを壊されたり、ケンカになることもあるかもしれません。
    でも肌に触れ合いながら同じ感触を味わっているのだという思いが一体感をさらに高め、互いに助け合える仲となるでしょう。
    泥遊びは友情を深めるのにも最適なのです。

    <泥遊びは世界共通>

    こういう遊びは川や沼などの水辺でしかできませんし、危険物(尖った石など)が無いかどうかのチェックも念入りにおこなう必要がありますが、世の中には「田んぼ」という人工的な泥の場があるわけですから、自治体などがたまには使っていない田んぼを子供たちに開放してあげてほしいですね。(地方ではたまにおこなわれているようです)

    日常生活では経験できない全身ヌルヌルは、大人でもはしゃぎたくなる楽しさです。
    実際に海外では、大勢で泥プールに入る「マッド・フェスティバル」なるイベントも催されています。


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    Mud Fest 2008
    Copyright : Shawn Perez
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

    タグ: Europa  America  少年  少女  Water  ♂♀  笑顔  OldPhoto  CC-License  イベント 

    1970年〜1980年の男子用水着

    「水着」とは読んで字のごとく水に入るときに着るもの。
    英語の「Swimwear」もスイム(泳ぐ)のウェア(着る)ということで意味は同じですね。

    しかし水着には昔からもうひとつの側面があります。
    体の隠したい部分を隠しつつ、体の形を見せるための着衣でもあるということ。

    たとえば体を使って表現するパフォーマーやダンサーは小さな水着のみをコスチュームとすることもありますし、ボディビルダーもステージではビキニパンツを穿いています。
    体の形や動きを余すところなく見せたいが、股間だけは見せるわけにはいかないのでビキニ等を着用しているわけです。

    そして昔からお馴染みなのが水着モデル。
    水着を見せるためのモデル、あるいは水着を着た自分を見せるためのモデルです。
    水着メーカーやアパレル業界の広告も含めれば、子供から成人まで男女を問わずたくさんの水着モデルが存在します。

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    さてその水着ですが、歴史は意外と浅く、最初に登場したのは19世紀のこと。
    人間はもともと水に入るときは裸もしくは下着姿でしたが、1800年代に交通網の発達により海水浴が一般的になると、人々は水に入るための特別な服、つまり水着を着るようになりました。
    その頃はボディ全体を覆うスーツタイプが主流でしたが、1900年代に入ると次第に肌の露出部分が多いデザインへと変化していきました。

    そして1946年、フランスのデザイナー、ジャック・エイムによって画期的な水着が登場します。
    それはビキニ環礁の水爆実験のインパクトに例えて名付けられた「ビキニ」という水着でした。
    肌が大きく露出する女性のツーピース水着で、当時の人々には衝撃的な印象を与えたようです。

    ビキニといえば長らく女性の水着として知られていましたが、1970年代から男性もビキニを着用する者が増え始めました。
    これはオリンピック等の水泳競技の影響が少なからずあります。
    今でこそ人間の肌よりも水抵抗の少ない素材が開発され、太ももまで覆うスパッツタイプの水着が主流になりましたが、当時は布面積は小さいほうが有利と考えられていたため、多くの男子選手がビキニ水着を着用していました。

    ファッション性や目新しさもあって、各水着メーカーがこぞって一般向けビキニを発売していたのがこの頃。
    もちろん子供用もありましたし、デザインも様々なものがありました。
    しかし1980年代後半になると次第にトランクスタイプが主流となり、ビキニの使用者は急速に減少していきました。

    今回は昔を懐かしむ意味で、1970年代から1980年頃にかけての男子用水着をご紹介します。
    引用した画像は当時撮影された、ドイツの少年たちの水着ポートレイト。
    著作者の詳細は不明ですが、過去にウェブサイトで公開されていた画像です。

    当時の男子用水着の資料がこれしかなかったのでこれをもとに解説していきたいと思いますが、著作者から削除要請があれば削除しますのでご了承ください。


    【ブリーフ型水着】

    日本では一般的に海水パンツ(海パン)と呼ばれていたタイプで、かつては水泳競技でも使われていました。
    ヘソが隠れるほど股上が深いものから、ビキニに近いローライズなものまであり、トランクス型が普及するまでは男性の水着といえばこれでした。
    日本の小学校では古くから紺色のブリーフ型を学校指定の水着(スクール水着)としてきましたが、近年は水着を指定しない学校も多いようです。


    「単色無地」
    bikini80_andi.jpg bikini80_marcel_05.jpg

    赤色、青色のみの生地を使ったシンプルな水着。
    この写真の水着は日本のスクール水着よりも少し股上の浅いタイプですね。
    ちなみにモデルの名前は左がアンディ君、右がマルセル君。


    「柄物」
    bikini80_jean-pierre.jpg bikini80_gunter.jpg

    左の水着は星型模様とストライプ。昔からよくあるデザインです。
    右の水着はショートボクサーパンツのような形で、幾何学模様が並んでいます。
    モデルは左がジャン=ピエール君、右がギュンター君。


    「珍しいタイプ」
    bikini80_thierry.jpg bikini80_daniel_05.jpg

    今ではまず見かけないであろう珍しい水着。
    左の水着はタオル地で、ポケットにヒモが付いています。
    右の水着はなんと布のベルト付き。締めるためではなく、これも含めたデザインなんでしょうね。
    モデルは左がティエリー君、右がダニエル君。



    【ビキニ型水着】

    股上が浅く、平たい逆三角形の形をした、水泳競技でお馴染みの水着。
    必然的に腰骨よりも下で締め付けるため少し窮屈ですが、足の動きの自由度が高いのと、腹や脚に日焼け跡が残らないのは利点。
    当時のテレビ番組「オールスター紅白水泳大会」では、若い男性アイドルもビキニを穿いていました。


    「通常のビキニ」
    bikini80_michel_01.jpg bikini80_thomas_02.jpg

    左の水着は黄色地にワンポイント。これは絵でしょうかロゴでしょうか?
    右の水着はツートーンで、SAILINGの文字と国旗が描かれています。
    モデルは左がミッシェル君、右がトーマス君。


    「ブーメランパンツ」
    bikini80_mark.jpg bikini80_herve.jpg

    ブーメランパンツと呼ばれる、股のV字を鋭角的にしてサイドを細くした競泳用ビキニ。
    前方から見た時にブーメランのように見えることからこの名が付けられました。
    モデルは左がマルク君、右がエルヴェ君。


    「両サイドにゴム」
    bikini80_mathias.jpg bikini80_raphael.jpg

    両サイドだけにゴムが入っているタイプ。
    肌に残るゴム跡が少なくて済みますし、上のブーメランより窮屈ではなさそうです。
    モデルは左がマティアス君、右がラファエル君。



    【タンガ型水着】

    細いヒモに正三角形の布を取り付けたようなデザイン。
    前から見た形は日本の六尺褌に似ています。
    水着としてはかなり特殊なデザインのため、ダンサーやパフォーマー、モデルなど、水泳以外を目的として着用されることの多い水着です。


    「シンプルなツートーン」
    bikini80_francesco.jpg bikini80_benjamin.jpg

    腰ヒモの部分と股の部分で色が分かれているタイプ。
    デザインがシンプル過ぎるので、似合う人は限られるかもしれません。
    モデルは左がフランシスコ君、右がベンジャミン君。


    「絵と文字」
    bikini80_alessandro.jpg bikini80_jurg.jpg

    どちらも横向きなのでわかりにくいですが、左の水着は太陽の絵とRIOの文字、右の水着はNEW COLLECTIONSの文字がプリントされています。
    モデルは左がアレッサンドロ君、右がユルク君。


    「柄物」
    bikini80_gianni.jpg bikini80_markus_01.jpg

    形が画一的なためか、柄は様々なものがありました。
    ヒョウ柄は動物園で、紅白ストライプは商店街で穿くと喜ばれるかも。(誰に!)
    モデルは左がジャンニ君、右がマルクス君。

    ・・・・・・

    タンガのようなヒモ水着はともかく、通常のビキニは1980年頃までは決して珍しい水着ではありませんでした。
    当時私は小中学生でしたので学校指定のスクール水着しか穿いたことはなかったんですが、テレビや雑誌でヨーロッパの子供たちがビキニを着こなしているのを見て、その格好良さを羨ましくも思ったものです。

    残念ながら日本では根付くことなく水着も下着もトランクスが主流となってしまいましたが、そのうちまた昔のようにビキニが流行る時代が来るのではないかと思っています。

    タグ: Europa  少年  笑顔  水着  Water  OldPhoto 

    「こどもの日」を迎えて...

    tmnr_10003610.jpg

    本日5月5日は日本における「こどもの日」
    1948年に制定された、子供の人格を重んじ子供の幸福を願う、国民の祝日です。

    私は子供を天使になぞらえ、子供の姿(生物としての外見)にも尊さを感じています。
    ほとんどの一般人は、子供の裸を見ても何とも思わないか、もしくは可愛いと思うかのどちらかです。

    しかし悲しいかな、世の中には子供の裸を猥褻だと思い込んでいる人も少なからず存在します。
    赤ちゃんのオムツ替えや、子供がお風呂で遊んでいる写真さえも微笑ましく見ることができず、親が公開している子供の成長記録さえ批判する者もいます。

    子供の裸が猥褻に見える者がいるからといって、子供そのものが猥褻物なのではありません。
    人間の姿は奇跡の賜物であり、子供はさらに尊いものです。
    その姿を蔑ろにするようなことはあってはならないことです。

    子供を守るということは、子供の尊厳を守ることでもあります。
    人間の子供という、可愛らしく、美しく、何物にも代え難い素晴らしい存在を、尊び、大切にする。
    そんな気持ちを世界中の人々が持ち続けてほしいと、私はそう願っています。

    (写真は1910年頃のインドネシア、バリ島の子供たち)


    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:COLLECTIE TROPENMUSEUM Portret van twee Balinese jongens TMnr 10003610.jpg
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

    タグ: Asia  少年  ♂♀  笑顔  OldPhoto  CC-License 

    山下ヴィーナス

    yamashitapark_venus.jpg

    この画像は今から35年前、まだ十代だった私が横浜の山下公園で撮影した写真です。

    私が最も好きな花であるパンジーの花壇に美しい裸婦像が設置されていました。
    足下に大きな貝殻があるのでヴィーナス像でしょうね。

    世界のヴィーナス像にはこのように腕を上にあげているものも何体か存在しますが、画像検索してもこれと全く同じ像は見つかりませんでした。
    有名な作品のレプリカではなく、ガーデン・オーナメントとして量産されたものかもしれません。

    それにしてもこのポーズ、このスタイル、この表情。
    まさにヴィーナスの目覚めを思わせる非常に美しい作品です。
    心なしか周りのパンジーたちもうっとり見つめているように見えます。

    余談ですが、写真にはこちらに向かってカメラを構えている人も写っています。
    ということはこの人の撮影した写真には、若かりし頃の私が写っているんですね。
    う〜ん、見てみたい気もします。(^^;)

    画像を拡大すると見える黄色い斑点はフィルムに付いたカビです。
    あれから長い年月が経ったのだと、つくづく感じさせられます。

    でも何十年経とうと何百年経とうと、そこに写るヴィーナスが美しいことに変わりはありません。
    もし時代とともに変わるものがあるとすれば、それは美とどう向き合うかという人々の意識でしょう。


    Copyright : RUKA

    タグ: 日本  少女  彫像  ♂♀  RUKA  OldPhoto 

    隠せばOK? - 3【タオル掛け編】

    「神話の登場人物だから全裸な、ただし股間だけは隠してくれよ」

    こんな制作依頼をされたら、彫刻家はとても悩むでしょうね。

    何故なら以前の記事で述べたとおり、何かを貼り付ければ不自然だし、神話のキャラがパンツを穿いていたらなおさら不自然。
    絵なら前景を重ねて見えなくすることもできますが、彫像はそうもいきません。

    そこで多くの彫刻家は、ふわりと舞う布が股間をさりげなく隠しているという、なんともファンタジックな彫像を作るわけです。
    昔から絵画でもよくある手法ですね。

    psyche_et_lamour.jpg

    たとえばこれはフランスの画家、ウィリアム・アドルフ・ブグロー(William Adolphe Bouguereau/1825-1905)による1889年の作品「Psyche et L'Amour」
    青い布によってクピドの股間だけが都合よく隠れています。
    男性器を隠すか隠さないかは作者にもよりますが、ブグローは概ね、幼児以外は隠す傾向にあったようです。

    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:Psyche et LAmour.jpg
    ライセンス:パブリックドメイン


    さて本題の彫像の話に戻りましょう。


    peinte_orphee_cambrai.jpg peinte_orphee2.jpg

    これはフランスの彫刻家、アンリ・ペインテ(Henri Peinte/1845-1912)による1888年の作品「Orphee endormant Cerbere」
    ギリシア神話に登場する吟遊詩人、オルフェウスの像です。
    左がフランスのカンブレー市の公園に設置されているブロンズ像で、右はたぶん置物ですね。

    元々は全裸であるこの作品も、レプリカではほとんどが布で股間を隠した姿となっています。
    インテリアとしては隠したほうが良いという判断でしょう。

    しかしこのレプリカを見て、ある種の違和感を感じませんか?

    そう、いくら男性と言えども、通常このように布が引っ掛かることはないんです。
    布が掛かるということは、すなわち大事なものが上向きになっているということです。
    タオルフックのように。

    towelhook.jpg
    【タオルフック】(画像出典:Amazon.co.jp)


    「ええっ?真面目な彫像なのに!?」
    もちろん見えてはいませんが、見えないがゆえに確かめようもありません。

    このようなタオル掛け状態の彫像は他にもいくつかありました。


    runeberg_angel_helsinki.jpg runeberg_angel05.jpg

    これはフィンランドの彫刻家、ウォルター・ランバーグ(Walter Runeberg/1838-1920)による天使像。
    左は首都ヘルシンキの街の広場に設置されているオリジナルで、右は墓地に設置されているレプリカ。
    見事にタオル掛けになっていますね。

    「純真な天使がそのような状態になるはずがない!」
    そう思う人の気持ちもわかりますが、布が引っ掛かるということはそういうことです。


    eugene_marioton_zephyr-.jpg jules_isidore_lafrance-saint_jean.jpg

    これは左がフランスの彫刻家、ユージン・マリトン(Eugène Marioton/1857-1933)による1894年の作品「Le Zéphyr」
    ギリシア神話に登場する西風の神ゼピュロスの像で、布は掛かっているというよりも巻き付いているといった感じですね。
    西風の神はこういうことも自由自在なのでしょう。

    右はフランスの彫刻家、ジュール・イシドール・ラフランス(Jules-Isidore Lafrance/1841-1881)による1873年の作品「Saint Jean-Baptiste enfant」
    画像出典:Footsteps - Jotaro's Travels

    こちらは10歳くらいの少年に見えますが、子供ならなおさら通常の状態で引っ掛かることはありません。
    しかも軽い布ではなさそうだし、そうとう元気な子ですね。


    augustin_moreau-vauthier_cupid.jpg auguste_moreau_cupid-holding.jpg

    これは左がフランスの彫刻家、オーガスティン・モロー・ヴァウティア(Augustin Moreau-Vauthier/1831-1893)による1875年の作品「Cupid」
    アメリカのロサンゼルス郡立美術館が所蔵しています。
    そして右はフランスの彫刻家、オーギュスト・モロー(Auguste Moreau/1834-1917)による作品「Cupid holding an Arrow」

    どちらもクピドの像で、作者の名前がどちらもモロー。
    でも股間はモロではなく、かろうじて隠れています。

    左は「見て見て!リボンが掛かってるよ!」と言っているようで、右は「どうだい!矢の重さにも耐えられるぜ!」と言っているような・・・言ってないですね。(^^;)


    【まとめ】

    今回はちょっとオフザケ気味でしたが、3回に分けて「裸像の股間は隠したほうが良いのか?」について考察してきました。
    結論としては「隠さないほうがずっと良い!」

    カップを取り付けた姿は不真面目に見えるし、パンツを穿かせたレプリカを作っても不自然なだけだし、布が掛かっていればそういう状態であるようなイメージを与えてしまう・・・。
    結局のところ裸像は、ありのままの姿が最も健全であるということです。

    一番最初の島根県の公園の話に戻りますが、ダビデ像にパンツなんか穿かせたら、それこそ「教育上悪い」下品な公園になっちゃいますよ。


    関連記事:隠せばOK? - 1【カップ編】
    関連記事:隠せばOK? - 2【パンツ編】

    タグ: Europa  少年  ♂♀  彫像  絵画 

    隠せばOK? - 2【パンツ編】

    彫刻作品はのちにレプリカ(複製品)が作られることがあります。
    美術館や公共施設に設置されるような精巧なレプリカの場合は、オリジナルから型を取りほとんど変わらぬように作られますが、一般に出回っているインテリアとしての彫像(置物など)の場合は形が若干違っていることもあります。

    また一部には、パンツを穿いているように改変したものもあります。
    オリジナルは全裸であるのに、それを模した製品ではパンツを穿いているということです。

    私も詳しくはないのであくまでも憶測ですが、パンツ姿に改変する理由として次の3つがあるような気がします。

    1 - 売上を考えて
    部屋に全裸の像を飾るのは恥ずかしいと考える人はまだまだ多いですから、一般人が買いやすいようにパンツを穿かせたのかもしれません。

    2 - 製造元の独自判断
    有名な作品をテーマに置物などを作るとき、製造元が歴史や現代の風潮などを鑑み、パンツを穿いていたほうが良いだろうと判断したのかもしれません。

    3 - 許可を得ず製造したときの言い訳
    たとえば製造元によっては、姿を少し変えて作ることで、著作権や意匠権の侵害となることを回避しようとしているのかもしれません。

    今回は「複製品でパンツを穿かせられた彫像」についてです。


    alfonso_canciani_lanciasassi01.jpg alfonso_canciani_lanciasassi02.jpg

    これはイタリアの彫刻家、アルフォンソ・カンチアーニ(Alfonso Canciani/1863-1955)による1894年の作品「Lanciasassi」
    斜め上を見上げて石を投げている少年の像です。
    左がオリジナルで、右は卓上サイズの置物でしょうか、半ズボンを穿いています。

    この像は1746年にオーストリアの占領軍に対して投石した少年がモチーフらしいので、歴史的に見ればズボンを穿いているほうが正しいと言えますね。
    イタリアのコルモンスの街にも設置されていますが、それはオリジナルと同じく全裸です。

    神話の登場人物ではなく一般人なので、このような改変ならば不自然さはありません。
    でも作者としては意図があって裸像にしたのでしょうから、そのへんの意図をどう汲み取るかですね。


    vincenzo_gemito_acquaiolo01.jpg vincenzo_gemito_acquaiolo06.jpg

    これはイタリアの彫刻家、ヴィンチェンツォ・ジェミート(Vincenzo Gemito/1852-1929)による1881年の作品「L'acquaiolo」
    水売りの少年の像です。
    この作品のレプリカの多くはオリジナルに忠実ですが、中にはこのように半ズボンを穿いているものもあります。

    19世紀の水売りであれば、右の姿のほうが正しいのかもしれません。
    もちろん裸の子に売り子をさせていた水売り商もいなかったとは言えませんが。

    前回の記事のように股間にカップを付けるくらいなら、こうしてズボンを穿かせてしまったほうが自然であり、品性もなんとか保てるように思います。
    とは言っても、こういう改変も少年像だからできることですけどね。


    himobikini.jpg
    【ヒモパン?】(画像出典:Amazon.co.jp)


    石を投げる少年も水売りの少年も、穿いているのが半ズボンならさほど違和感はありません。
    しかしレプリカの中には「なんでこんなパンツなんだ?」と思ってしまうような像もあります。


    lotto_granchio_01.jpg lotto_granchio_03.jpg

    これはイタリアの彫刻家、アンニーバレ・デ・ロト(Annibale De Lotto/1877-1932)による1920年の作品「Il Granchio」
    海で魚捕りをしていた少年がカニに足を挟まれてしまったシーンなので、全裸であることはべつに不自然ではありません。
    むしろ正しいとも言えます。

    ところが一般向けに売られているこの像のレプリカは、ほとんどが前掛けのようなものを着けています。
    しかもそのデザインも製品によってまちまちで、右の画像ではまるでヒモ水着というか、極小ビキニというか。

    身につけるものによっては、無邪気な子供のイメージを損なわせてしまいます。


    renda_thefirstelation01.jpgrenda_thefirstelation02.jpg

    これはイタリアの彫刻家、ジュゼッペ・レンダ(Giuseppe Renda/1859-1939)による1895年の作品「The first elation」
    左がナポリの美術館にあるオリジナルで、右はサイズがわかりませんがレプリカですね。

    この像も同じようにおかしなパンツ姿に改変されていて、見ようによっては女性用の下着にも見えます。
    一般向けの商品は股間を隠していたほうが良いという判断だとしても、このパンツはアリなんでしょうか?

    股間の露出を下品だと思ってそうしたのだとしたら、これはかえって逆効果ですね。


    shellbikini.jpg
    【パーティ用貝殻ビキニ】(画像出典:楽天市場)


    最後はレプリカではないのですが、関連がありそうな作品。

    john_hodge-fountain.jpg

    イギリスの彫刻家、ジョン・ホッジ(John Hodge/生没年不明)によるブロンズ作品。
    イギリスのエセックス州の街、ブレインツリーの広場にある噴水彫刻です。

    う〜ん、なんで貝殻ビキニにしたんでしょうか?
    これならむしろ何も着けていないほうが健全ですよね。

    水辺に裸の子は当たり前なのに、それでもやっぱり隠せと抗議した市民がいたんでしょうか?
    だとしたら、作者がその是非を市民に問うている、と考えることもできますね。


    【結論!パンツによっては下品さアップ】

    オリジナルではせっかく無邪気で子供らしい姿に作られているのに、股間を隠すというただそれだけのためにパンツを穿かせると、逆に品位を下げてしまうこともあります。

    ズボンであれば下品にはならないでしょうが、神話の登場人物の場合はズボンを穿かせるわけにはいきません。
    私としては、オリジナルが全裸であるなら、レプリカもそのままを保ってほしいと思います。


    では、作者が初めから股間だけ隠れるように作った彫像なら不自然さはないのかというと、じつはそういった作品にも不自然なものがあるんです。
    次回は「布が落ちない理由」について考えてみたいと思います。


    関連記事:隠せばOK? - 1【カップ編】
    関連記事:隠せばOK? - 3【タオル掛け編】

    タグ: Europa  少年  ♂♀  彫像  水着 

    いらっしゃいませ

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    Author:RUKA


    当ブログは子供を表現した世界の絵画、彫像、写真作品をご紹介しています。
    天使に見立てているので必然的に裸の作品が多くなりますが、すべてアートまたは家庭的な生活記録に限定しています。

    子供は本来この世界における夢であり希望であり、その姿は大人にとってノスタルジーや心の潤い、癒しの対象でもあります。

    古くから子供の姿は愛すべきものとして認識され、絵画や彫像、写真等で様々に表現されてきました。天使のイメージもそのひとつです。
    そして各家庭でも、我が子への愛情ある記録(写真撮影)が数多くなされています。

    当ブログではそれら子供や天使をテーマにしたアート作品と、写真共有サイトFlickrで一般公開されている子供写真をご紹介しています。(できるだけ天使の姿に近いものを選んでいます)

    ふと訪れては日々の疲れを癒す天使の園・・・そんな憩いの場としてお使いいただければ幸いです。

    画像の著作者は私を含め様々ですが、著作権的に問題のない方法で掲載しています。
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    著者について...
    名前:RUKA (Rukachas)
    国籍:日本
    出身:埼玉(生まれは宮城)
    性別:男性
    年齢:あっという間の半世紀
    インターネット歴:21年

    20代の頃に仕事で幼稚園に出向いたのを機に子供の笑顔写真を撮り始める。
    1999年に「The Light of Smile 笑顔の灯り」という子供の笑顔をテーマにしたサイトを開設。
    サイト終了後はこのブログで世界の天使像や世界の子供写真を紹介している。
    6人の甥と姪の伯父さんでもある。

    メールアドレス: ruka_rukachas@ybb.ne.jp
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