平沢さんの音楽と子供たち

    この記事はかつて「The Light of Smile 笑顔の灯り」に掲載していた記事の再掲載です。
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    【平沢さんの音楽と子供たち】

    「パパやママや先生友達が、よってたかって知らん顔で、おまえを襲って踏んづける...」
    これは平沢 進さん率いる P-MODEL の1979年の曲「子供たちどうも」の一節。

    1979年、社会問題やマスコミ批判などを適度に織りまぜた独特な歌詞と、テクノとロックを融合したようなサウンドでデビューしたP-MODEL。
    全体としては子供をテーマにした曲は少ないのですが、1980年の2枚目のアルバム「LANDSALE」では、子供あるいは子供心を歌った曲がならんでいました。
    LANDSALEはランドセルと読みますが、子供が背負うあのランドセル(Ransel)と「売国」とをかけたシャレです。しかし歌詞はとてもシリアスでした。

    このアルバムに収録されている「リトルボーイ」という曲では「♪ママの愛は使いきれない...(中略)...パパの夢は隠しきれない...」と歌われています。
    その結果ボウヤがどうなったかは、まぁCDを買って聴いていただくとして、とにかくこの頃すでに児童虐待やいじめや教育問題について扱っていた先見性には驚きました。
    改めて聴いてみて「ああ、この歌で歌われている子供たちが大人になり、今、子育てをしているんだなぁ」と思うと、昨今のニュースと照らし合わせてみて何か奥深いものを感じさせられます。

    平沢さんの楽曲はソロアルバム発表以降、それまでのP-MODELとはまるで違う曲調になりましたが、そのメッセージ性の強さは変わっていません。
    平沢さんは現代のミュージシャンには珍しく、いわゆる二人称的な恋愛を歌わない人です。
    当時、愛だの恋だの、あなたが好きだのという、口先ばかりの愛の歌が溢れている状況に嫌気がさしていた私には、平沢さんの壮大な愛の歌はとても新鮮でした。
    たとえばアルバム「AURORA」に収録された「Love Song」という曲は、戦地に住む子供たちについて歌われたものです。愛とは本来こういうものを指すべきです。

    最近、身勝手な若者たちによる事件や事例をよく聞きますが、恋人の間だけにしか成立しないような歌ばかりを子供の頃から聴いているのでは、他人の幸せを視野に入れない大人になってしまうのもうなずけます。
    二人称的な狭い範囲のラブソングは、芸能界にとってはいわゆる売れる歌なのでしょうが、決して子供たちの心を広く育てる歌にはなり得ません。

    かの宮沢賢治は「世界全体が幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」と言っています。
    人間に本当に必要な音楽とは、平沢さんが作るような音楽なのですね。
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    名前:RUKA (Rukachas)
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    20代の頃に仕事で幼稚園に出向いたのを機に街で子供の笑顔写真を撮り続ける。 1999年に「The Light of Smile 笑顔の灯り」という子供の笑顔をテーマにしたサイトを開設。 サイト終了後はこのブログで世界の天使像や世界の子供写真を紹介している。 6人の甥と姪の伯父さんでもある。

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