God's Gift

    christiane_vleugels_gods_gift.jpg

    ベルギーの画家、クリスチャン・ヴェルゲル(1963- )による絵画作品「God's Gift」

    制作年はわからなかったんですが、そんなに古い作品には見えませんね。
    翼の上のほうに宇宙の銀河のような、あるいは生き物の細胞のような物体があります。
    タイトルが「神様の贈り物」ですから、生命の尊厳を表している作品なのでしょう。

    モデルは作者の娘さんでしょうか?
    あまりに大きく不釣り合いな翼ですが、その澄ました表情には女神の貫禄さえ感じます。
    一見CGのようにも見える鮮やかな油彩画は、その比喩的な表現と相まって幻想的な雰囲気を醸してます。

    作者のヴェルゲルは現在ベルギーのアントワープを拠点に活動している女性アーティスト。
    12歳で美術に関心を持った彼女は、その後まっすぐにアートの道を歩み続けました。

    やがて国立美術学校に入学し、そして卒業しますが、絵で生計を立てていくには相当な苦労があったようです。
    しかし彼女は後に、この頃の苦労がより良い創作物を生み出す原動力になったのだと語っています。

    写真と見紛うほどリアルな、それでいて幻想的な雰囲気の漂う彼女の油彩画は、今も世界中の人々を魅了し続けています。


    【Christiane Vleugels】
    http://www.christianevleugels.com

    タグ: Europa  少女  ♂♀  絵画 

    Cupido

    jose_alvarez_bouquel-cupido.jpg

    スペインの彫刻家、ホセ・アルバレス・ボケル(1805-1830)による1828年の作品「Cupido」
    高さ約140cmの大理石像で、スペインのマドリードにある「プラド美術館」が所蔵しています。

    ローマ神話に登場するクピドの像ですが、遠くを見つめながら何かを考えているような仕草ですね。
    また良からぬイタズラでも思いついたのかな?

    この像、男性器が付いてはいるものの、どことなく女性的に見えるのは気のせいでしょうか?
    とくに腕、足、腰はまるで思春期の少女のようにふくよかで、体脂肪率も高そうに見えます。
    クピドらしくないとも言えますが、もともと神話の人物に明確な姿はないので、こういうハイブリッドなところもアートの面白さではありますね。

    作者のホセ・アルバレス・ボケルは19世紀初期に活動していたスペインの彫刻家。
    父親は彫刻家のホセ・アルバレス・クベロで、祖父は石像彫刻家、弟は建築家という芸術一家でした。

    1805年にフランスのパリで生まれた彼は、その後イタリアのローマで暮らし、父親から絵画や彫刻を教え込まれます。
    19歳のときにスペインに移り住み、サラゴサのアカデミーで絵画と彫刻作品を発表。
    父親の手助けもあり、彼の作品はいくつかの賞を獲得しました。

    23歳のときのこの作品を見ても、非常に才能ある若者だったことがわかります。

    しかし1830年、彼はなんと25歳という若さでこの世を去りました。
    父親が死去して2年9ヶ月後のことでした。

    死因は不明ですが、あまりにも若すぎる芸術家の死に言葉もありません。

    タグ: Europa  少年  ♂♀  彫像 

    Eros

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    ドイツの彫刻家、ルドルフ・シャドウ(1786-1822)による19世紀初期の作品「Eros」
    首都ベルリンにあるプロイセン王国の宮殿、シャルロッテンブルク宮殿の内部に設置されている大理石像です。

    ギリシア神話の愛の神エロースが大きな翼を閉じ、岩場に腰掛けて休んでいるところ。
    口元に手をやって何かを思案しているようにも見えます。

    手にはいつもの弓矢ではなく、丁寧に編んだ花飾り。
    もしかしたらプシュケが来るのを待っているのでしょうか?
    見た目は10代前半といった感じですが、幼児のような突起物が愛らしさと親しみやすさを高めています。

    作者のルドルフ・シャドウはイタリアのローマにて、ドイツ古典主義の代表的な彫刻家、ヨハン・ゴットフリード・シャドウの長男として生まれました。
    子供時代をドイツのベルリンで過ごし、1810年、24歳のときに画家である弟と共にイタリアのローマに留学します。

    彼はローマで彫刻家のアントニオ・カノーヴァとベルテル・トーヴァルセンから教えを受け、その才能の高さを示しました。
    作品の多くは人々から高い評価を得て、プロイセン王、エステルハージ皇太子、デヴォンシャー公も彼の作品をコレクションに含めています。

    そんな才能ある彫刻家でしたが、1822年にわずか35歳でこの世を去りました。
    現在は生まれ故郷であるローマの墓地に埋葬されています。

    タグ: Europa  少年  ♂♀  彫像 

    L’Amour Captif

    sanzel-amour_captif01.jpg

    フランスの彫刻家、フェリックス・サンゼル(1829-1883)による1868年の作品「L’Amour Captif」
    フランスのパリにある「パリ植物園」に設置されている大理石像です。

    Captifとは「捕虜・囚人」と訳せますが、ここでは「囚われの」と言ったほうが近そうです。
    囚われているのは手前にいる天使、ローマ神話の愛の神アモル(クピド)

    画像を拡大して見るとわかりますが、アモルの両腕にヒモが通され、後ろの柱に縛り付けられています。
    以前ご紹介したデニス・デラヴィンの作品「Les Liens De L'amour」と元のテーマは同じかもしれません。(該当記事)

    しかしこの像では、アモルが縛られている柱の上部が何故か男性の胸像になっています。
    まるでチェスの駒のようですが、これはいったい何でしょう?

    手もない、足もない、ただニヤリと笑う男の顔だけが出ている不気味な柱。
    この男、耳が獣のように尖っているので、どうやら人間ではないようです。
    元々のストーリーはわかりませんが、誰かの怒りを買って罰として縛り付けられたアモルのところに、悪魔が頭部だけ実態化して現れたようにも見えますね。


    作者のフェリックス・サンゼルは1829年、パリでパン屋を営む両親のもとに生まれました。
    学生時代はアウグスト・デュモンとアレクシス・ヒッポリテ・フロランゲルの生徒となり、二十歳の時にサロンで初の作品展示をおこないます。
    その後はルーブル宮殿やパレ・ガルニエ等の公共事業を執り行い、パリ市庁舎の再建にも携わりました。

    1868年にパリ植物園のバラ園を飾ったこの彫像「L’Amour Captif」は同年にサロンで展示され、名誉ある勲章を授与されています。

    sanzel-amour_captif02.jpg sanzel-amour_captif03.jpg
    Copyright : Michel Petit
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

    天使の像によくある、股間に布がフワリと掛かった状態。
    片足を上げて落ちないようにしていますが、拘束されているので思うようにいきません。
    そこに現れたひとりの男。
    ニヤニヤと笑いながら、驚くアモルを見つめています。

    縛られていることをからかっているのでしょうか?
    自分も手足がないので同じようなものですが、何か良からぬことを吹き込んでいるのかもしれません。

    アモル(クピド)はローマ神話では人の心をいたずらに弄ぶヤンチャな神として描かれています。
    つまりそれだけ単純なんですね。
    悪魔男の怪しいささやきに惑わされないよう、気をつけてほしいものです。


    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:L'Amour prisonnier Félix Sanzel 1868 JdP.jpg
    ライセンス:パブリックドメイン

    タグ: Europa  少年  彫像  CC-License 

    翼の折れたエンジェル

    Broken wings

    翼の折れたエンジェルは、己の弱さに苦悩する。
    しかし再び飛べる日を、天を仰いで待ちましょう。
    己を信じて待ちましょう。

    Broken wings
    Copyright : Krista Nurmi
    (Flickrのシェア機能を使って紹介しています)

    タグ: Europa  少年  衣装 

    Les Liens De L'amour

    denise_delavigne-les_liens_de_lamour01.jpg

    フランスの彫刻家、デニス・デラヴィン(生没年不明)による1900年の作品「Les Liens De L'amour」

    アモル(ローマ神話ではクピド)が木の幹に寄りかかるように立っていて、上目づかいで前を見ています。
    気怠そうな佇まいが色っぽくもありますが、どうも表情がよろしくない。
    怒っているような、不満そうな・・・。

    その理由は英語のタイトルと後ろ姿を見てわかりました。
    英語のタイトルは「Cupid Bound」となっていました。
    つまり「縛られたクピド」

    後ろ姿を見ると・・・

    denise_delavigne-les_liens_de_lamour02.jpg
    画像出典:Heritage Auctions

    確かにこのように後ろ手に縛られていました。
    ヤンチャで悪戯好きのクピドですから、誰かから罰を受けているのかもしれませんね。
    ふてくされた表情にクピドの性格がよく表れています。

    股間はリボン状の布で隠されています。
    てっきり天使像によくある、布がふわりと掛かった状態かと思いましたが、よく見たら手首を縛ったヒモで体も幹に固定されていたんですね。
    これじゃあトイレにも行けないな。(^^;)

    作者のデニス・デラヴィンに関しては、19世紀のフランスの彫刻家だということ以外まったく情報が得られませんでした。
    詳細をご存知の方は情報提供よろしくお願いします。

    タグ: Europa  少年  彫像 

    Cupid Rekindling the Torch of Hymen

    george-rennie_cupid-hymen01.jpg

    この作品は前に一度紹介したことがありましたが、作者についての説明がまだだったので改めてご紹介。

    スコットランドの彫刻家、ジョージ・レニー(1802-1860)による1831年の作品「Cupid Rekindling the Torch of Hymen」
    ロンドンの「ヴィクトリア&アルバート美術館」が所蔵している大理石像です。

    タイトルは直訳すると「ヒュメンのトーチを再燃させるクピド」という意味。
    向かって左のトーチを持っているのが婚姻の神ヒュメンで、右にいるのが愛の神クピドです。

    ヒュメンもクピドもどちらも神でありながら少年の姿で表現されることが多いですね。
    婚姻や愛を司る神は純潔であるというイメージからこうなったのでしょうが、現代人から見るとちょっと奇妙にも思えます。

    この彫像では身を委ねるようなクピドや、ヒュメンがクピドの腰に手を回していることなどから、互いに気の置けない仲であることがわかりますね。
    ヒュメンは他人の婚姻を司り、クピドは他人の恋愛を司り、気がつけばどちらも独り者。
    たまにはふたりで慰め合うこともあるのでしょう。

    ちなみにタイトルにある「kindling」とは点火や燃焼という意味ですが、気持ちを掻き立てるという意味もあるので、トーチの火と心の火をかけているのかもしれませんね。

    george-rennie_cupid-hymen02.jpg george-rennie_cupid-hymen03.jpg

    作者のジョージ・レニーは1802年、スコットランドのイースト・ロージアンで生まれました。
    父は農業学者であり叔父は土木技術者でしたが、彼は幼少期から芸術に興味を持ち、若くしてイタリアのローマに渡り彫刻を学びます。

    母国に戻った後も彫刻家として活動し、1828年から1837年まで王立芸術アカデミーやサフォーク・ストリート・ギャラリーにて作品を発表しています。

    1841年、彼はイギリスのサフォーク州の州都、イプスウィッチの議会議員となりました。
    主な功績としては、農業に関する法律の制定やデザイン学校のための議会委員会の設立など。

    議員としてのキャリアは6年ほどでしたが、彼は1847年12月15日にフォークランド諸島の知事に就任します。
    1855年にイギリスに戻り、1860年3月22日に病気のためロンドンでその生涯を終えました。


    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:George Rennie Cupid Rekindling the Torch of Hymen at the V and A 2008.jpg
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

    タグ: Europa  少年  ♂♀  彫像  CC-License 

    リラックス

    IMG_3945

    妖精ちゃんたちがお部屋でリラックス。
    お菓子を食べながらテレビでも見ているの?
    ママもホッと一息つけるとき。

    IMG_3945
    Copyright : Denis Mingulov
    (Flickrのシェア機能を使って紹介しています)

    タグ: Europa  少女  衣装  笑顔 

    森でひと休み

    Angel

    森でひと休みする天使くん。
    都会では森がだいぶ減ってしまい、翼を休める場所もありません。
    天使専用のエンジェルホテルが、必要かもね。

    Angel
    Copyright : Edi EdiV Photohraphy
    (Flickrのシェア機能を使って紹介しています)

    タグ: America  少年  衣装 

    Amore e Fedeltà

    freccia_amore_e_fedelta01.jpg

    イタリアの彫刻家、ピエトロ・フレッチャ(1814-1856)による1840年の作品「Amore e Fedeltà」(アモルとフェデルタ)
    イタリアのフィレンツェにある「ピッティ宮殿」のアートギャラリーにて展示されています。

    芸術家には短命な方が多く、このブログでも「○○歳の若さで亡くなりました」と書いた記事がいくつもありますが、この作品の作者もそうでした。

    1814年、アプアネ山の麓の家で7人兄弟の長男として生まれたピエトロ・フレッチャは、10歳で工芸品の加工を学び始めます。
    16歳でフィレンツェに行き、彫刻家F・ポッツィの工房に勤務しながら彫刻を学びました。
    1838年に美術アカデミーにて最初の作品を発表し、その後も自分のアトリエを開いて多くの作品を生み出しています。

    1840年制作のこの作品は、愛犬フェデルタの亡骸を優しくも悲しい眼差しで見つめる愛の神アモルの像。
    初めは眠っている犬かと思いましたが、どうやら亡くなった後のようです。
    その美しい容姿や細かい毛並みの表現、大理石とは思えない柔らかな質感に、作者の高度な技術力と思い入れを感じます。

    アモルは「愛」、フェデルタは「忠誠」という意味。
    まさに愛と忠誠を痛いほど感じさせる、静寂の中でこそ相応しい名作と言えるでしょう。

    そんな逸品を作り上げた彫刻家、ピエトロ・フレッチャに悲劇が訪れたのは1854年でした。
    ジェノヴァのベルデ広場でコロンブスの記念碑を制作していたとき、彼は高い足場から落ちて重傷を負ってしまいます。
    病院に入院しましたが左半身が麻痺し、2年後の1856年7月22日、42歳でこの世を去りました。

    freccia_amore_e_fedelta02.jpg

    1840年にグループ展に出展されたこの作品「アモルとフェデルタ」は彼の代表作であり、現在もイタリアのピッティ宮殿を訪れる人たちの心を癒しています。

    この彫像、ちょっと気になる箇所がありました。
    アモルが手にしているヒモ(リボン?)が、なぜか陰茎に絡みついているんです。
    これは何を意味しているんでしょうか?

    ギリシア神話ではエロースと呼ばれている愛の神アモル。
    幼少期に親しい者の死を体験するのは重要なことですが、「忠誠」と名付けた犬の死によって、アモルの心の中でも何かしら変化があったのかもしれません。

    自らの矢を縛っているのか、解いているのか・・・考え過ぎかもしれませんが絡まるヒモにさえも意味を感じてしまいます。

    ちなみに作者の名前「フレッチャ」とは英語ではアロー、「矢」のことです。

    タグ: Europa  少年  彫像  ♂♀ 

    いらっしゃいませ

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    RUKA

    Author:RUKA


    当ブログは子供を表現した世界の絵画、彫像、写真作品をご紹介しています。
    天使に見立てているので必然的に裸の作品が多くなりますが、すべてアートまたは家庭的な生活記録に限定しています。

    子供は本来この世界における夢であり希望であり、その姿は大人にとってノスタルジーや心の潤い、癒しの対象でもあります。

    古くから子供の姿は愛すべきものとして認識され、絵画や彫像、写真等で様々に表現されてきました。天使のイメージもそのひとつです。
    そして各家庭でも、我が子への愛情ある記録(写真撮影)が数多くなされています。

    当ブログではそれら子供や天使をテーマにしたアート作品と、写真共有サイトFlickrで一般公開されている子供写真をご紹介しています。(できるだけ天使の姿に近いものを選んでいます)

    ふと訪れては日々の疲れを癒す天使の園・・・そんな憩いの場としてお使いいただければ幸いです。

    画像の著作者は私を含め様々ですが、著作権的に問題のない方法で掲載しています。
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    著者について...
    名前:RUKA (Rukachas)
    国籍:日本
    出身:埼玉(生まれは宮城)
    性別:男性
    年齢:あっという間の半世紀
    インターネット歴:21年

    20代の頃に仕事で幼稚園に出向いたのを機に子供の笑顔写真を撮り始める。
    1999年に「The Light of Smile 笑顔の灯り」という子供の笑顔をテーマにしたサイトを開設。
    サイト終了後はこのブログで世界の天使像や世界の子供写真を紹介している。
    6人の甥と姪の伯父さんでもある。

    メールアドレス: ruka_rukachas@ybb.ne.jp
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