The Tall Girl

    dod_procter_the_tall_girl.jpg

    イギリスの画家、ドッド・プロクター(1890-1972)による1929年の作品「The Tall Girl」

    トールガールとは「背の高い少女」という意味ですが、たしかにほっそりとして背が高そうに見えますね。
    体の特徴からすると12歳くらいでしょうか?
    いや、西洋人は大人びて見えるので10歳くらいかもしれませんね。

    作者のドッド・プロクターは画家のアーネスト・プロクターの妻で、イギリスの女流画家。
    1890年にロンドンのハムステッドで生まれた彼女は15歳の時に港町のニューリンに移り住み、画家のスタンホープ・フォーブスのもとで美術を学びました。

    1912年に画家のアーネスト・プロクターと結婚し、1913年には水彩画の共同展を開催。1918年からは海外での出展も果たしました。
    印象派とポスト印象派の影響を受けており、特にルノワールとセザンヌの影響からか薄着やヌードの女性を多く描いています。

    この作品は娘の風呂上がりの様子を描いたものでしょうか。
    本来は爽やかな場面なのに、濃いめの陰影や斜めに差し込む光により、ある種の重々しさも感じられます。
    彼女の作品には女性が気だるそうな表情をしているものが多いのですが、女性ならではの切り口といえるかもしれません。

    彼女は夫が亡くなってから37年後、1972年に死去し、聖ヒラリー教会の墓地に埋葬されました。
    彼女の作品の多くはロンドンの国立美術学校、ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツの美術館にて展示されています。

    La comparaison

    bofill_la_comparaison.jpg

    スペインの彫刻家、アントワーヌ・ボフィル(1875-1925)による1905年の作品「La comparaison」

    フランス語のタイトルですが「比較・比べる」という意味だそうで、要するに成長期の少女が自分の胸の成長を確認しているシーンですね。
    誰かと比べて満足しているのか不満なのかは読み取れませんが、思春期の少女にはありがちな感情です。
    もちろん少年にもそういう時期はありますが、男の場合は胸ではないのでアートとしては表現しづらいですね。

    作者のボフィルは1875年にスペインのバルセロナで生まれました。
    バルセロナの芸術アカデミー出身で、20世紀初頭に人物の彫刻で有名になった彫刻家です。
    彼の作品は1901年から1920年にかけて、フランスの芸術家協会のサロンで展示されました。

    作者についてはあまり情報が得られなかったのですが、作品群を見てみますと卓上サイズの像が多いようです。
    しかし小さいながらも女性や子供の像は表情のディテールが見事で、作者の細やかなこだわりを感じます。

    画像出典:1stdibs

    The Catapult

    william_reid_dick_the_catapult.jpg

    スコットランドの彫刻家、ウィリアム・リード・ディック(1879-1961)による1911年の作品「The Catapult」
    イギリスのオックスフォードにあるアシュモレアン博物館が所蔵しています。

    タイトルのカタパルトとはゴムの力で小石などを遠くに飛ばす、いわゆるスリングショットのこと。
    私が子供の頃の呼び名でいうと「パチンコ」ですね。

    扱い方によっては危険なオモチャですが、昔は近所の文具店で普通に売られていましたし、さらに昔の子供たちは自分で作ったりもしていました。
    とはいえ、狩猟にも使える本格的なものもあるくらいですから、オモチャと呼んで良いかは疑問ですね。

    そんなパチンコを優雅なポーズで構える少年の像。
    本体はブロンズで台座は大理石です。
    いったい何を狙っているのかな?

    作者のウィリアム・リード・ディックは1879年、スコットランドのグラスゴー生まれ。
    12歳で石工に弟子入りして石の彫刻を学び、夜は絵画や模型の授業を受けていました。

    1909年にグラスゴー芸術学校を卒業し、1912年からはロイヤルアカデミーにて作品を発表。
    その後は英国王室や政治家など著名人の胸像を多数制作し、1933年には英国彫刻家協会の会長に就任しています。

    この「The Catapult」は彼の作品の中でもひときわユニークであり、人気のあったもののひとつです。
    それゆえレプリカや模造品も多く、小さな置物なども作られました。

    the_catapult01.jpg the_catapult02.jpg

    この置物は本物と比べるとかなり小さく、髪型も違いますね。
    パチンコのゴムの部分が無いので、最初見たときはバナナを食べようとしている少年かと思っちゃいました。(^^;)

    タグ: Europa  少年  彫像  ブロンズ像 

    Bath Time

    meyer_1908_bathtime.jpg

    デンマークの画家、カール・ウィルヘルム・マイヤー(1870-1938)による1908年の作品「Bath Time」

    作者のマイヤーはデンマークの都市、オールボー生まれ。
    コペンハーゲンの美術学校で絵を学び、画家としてのキャリアをスタートさせました。
    第一次世界大戦に影響を受けた作品はあまり成功しませんでしたが、終戦後に描いた肖像画や風景画は広く認められ、庶民の生活を描いたその作風からいつしか付いたニックネームは「貧しい者の画家」

    たしかに彼の作品群を見てみますと、薄明かり差し込む部屋に親がいて子がいるという、ごく普通の庶民の暮らしを描いた作品が多いようです。
    この絵は当時では当たり前だった、部屋の中での沐浴シーンですね。

    真ん中で存在感のある後ろ姿を見せているのはこの家の長男でしょうか。
    次はボクの番だと言わんばかりに服を脱いでスタンバイ。

    次男はそんなお兄ちゃんを見ながら笑っていますし、末っ子はひとりで水遊び。
    お母さんは長男の自己主張など意に介さず、黙々と娘の髪を結っています。

    どこにでもある庶民のワンシーンであるがゆえに、そこに漂う「幸福感」のようなものを感じます。
    貧しさとは無いことではなく失うことである、そんなふうに思わせてくれる作品です。


    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:Carl Vilhelm Meyer - Lordagrengoring (ca.1908).jpg
    ライセンス:パブリックドメイン

    タグ: Europa  少年  少女  Water  風呂  笑顔  絵画  CC-License 

    見上げればそこに...

    michelangelo_david.jpg

    イタリアのフィレンツェにある有名な彫像、ミケランジェロ作の「ダビデ像」
    (イタリア/アカデミア美術館)

    ダビデ像はこのように、下から仰ぎ見るように撮影された写真がとても多いですね。
    それもそのはず、なんとこの像は高さが5メートル以上もあるのです。
    近付いて見ようとすれば当然、上を見上げての鑑賞となります。

    orlovsky_paris03.jpg
    美術館で彫像を見上げる子供たち(ロシア/トレチャコフ美術館)

    等身大であっても、公共の彫像は見やすいように高い位置に設置されていることがあり、そのせいで男性像の場合は真ん中の「実」が目立ってしまいがち。

    しかしその実が生命の出発点であることを考えると、まるで神社の賽銭箱の上にある鈴のように有難いものに思えてくるから不思議です。(そーでもない?)


    etienne_david.jpg

    フランスの彫刻家、ジャン・ポール・エティエンヌ(1801-1835)による1834年の作品「David with the head of Goliath」
    (スイス/シャポニエールの公園)


    adolescent_sans_date.jpg

    スイスの彫刻家、アンリ・ケーニッヒ(1896-1983)による1975年の作品「Adolescent sans date」
    (スイス/ボルテール博物館前)


    jeune_gaulois_or_au_gui_lan_neuf.jpg

    フランスの彫刻家、ジャン=バティスト・Baujault(1828-1899)による1875年の作品「Jeune Gaulois or Au gui l'an neuf」
    (フランス/オルセー美術館)


    millenium.jpg

    ロシアの彫刻家、エフゲニー・ロタノフ(1940-2010)による1989年の作品「Millenium」
    (ロシア/サンクトペテルブルクの街)


    dubois_narcisse.jpg

    フランスの彫刻家、ポール・デュボア(1829-1905)による1867年の作品「Narcisse」
    (フランス/ルーブル美術館)


    renvall_kotkan_pojat.jpg

    フィンランドの彫刻家、エッシー・レンバール(1911-1979)による1950年の作品「Kotkan pojat」
    (フィンランド/コトカの町)


    giambologna_mercury.jpg

    イタリアの彫刻家、ジャン・ボローニャ(1529-1608)による16世紀の作品「Mercury」
    (イングランド/バーミンガム美術館)


    emil_wolf_schlossbruecke.jpg

    ドイツの彫刻家、エミール・ウォルフ(1802-1879)による作品。タイトルは不明。
    (ドイツ/ベルリンのシュロス橋)


    見慣れた彫像も真下から鑑賞するとまた違った風格が感じられますね。
    でもいくら有難くても、お賽銭投げたり柏手打っちゃあいけませんよ。(^人^)

    タグ: Europa  少年  彫像  ブロンズ像  大理石像  CC-License 

    A Boy in the Bath-House

    ivanov_Boy_in_bath_marble.jpg

    ロシアの彫刻家、セルゲイ・イワノフ(1828-1903)による1858年の作品「A Boy in the Bath-House」
    バスハウスとは共同浴場のことなので、日本風に言えば「銭湯の少年」ですね。

    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:Boy in bath by S.I.Ivanov (1858, Tretyakov gallery) 01 by shakko.jpg
    Copyright : Shakko
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

    体を洗っている少年の彫像。
    大理石像とブロンズ像の2種類があるようで、上の画像がモスクワのトレチャコフ美術館にある大理石像、下の画像がカザフスタン共和国のカステエフ州立美術館にあるブロンズ像です。

    水に濡れた髪の毛や手の仕草がじつに上手く造形されており、とくにブロンズ像は光沢がある分、本当に水をかぶっているかのような質感があります。

    ivanov_boy_in_the_bath_01.jpg ivanov_boy_in_the_bath_02.jpg

    作者のセルゲイ・イワノフは若い頃モスクワの芸術学校で絵画と彫刻と建築を学びました。
    この彫像の制作により晴れてアカデミー会員となり、恩師の死後は同じ学校で教師を勤めています。

    彼の経歴についてはこれ以上のことはまったくわからず、ネットで検索しても同姓同名の政治家や自転車競技の選手が見つかるだけでした。
    世界的に有名な彫刻家というわけではないのかもしれません。

    とはいえ、この作品はじつに見事。
    少年らしからぬ艶かしいポーズも、体を洗うという仕草があってこそ。
    とくに背中からお尻にかけての曲線は女神像にも匹敵する美しさです。

    ただひとつ残念なのは、股間に葉っぱが被せられているところ。
    アダムとエバのイチジクの葉とは違い、浴場で体を洗っている場面なのでかなり不自然。

    見えていて当然なものを意図的に隠した場合、作品が伝えるべき本来の意味を歪ませてしまうことがあります。
    もし股間に葉っぱを貼り付けた少年が銭湯に入ってきたら、そりゃあ変ですよね。
    水をかけても何故取れないのか?などという疑問はそれこそ美的ではないし、見る人によっては「はっぱ隊」のようなコミカルさを感じてしまうかもしれません。

    それはきっと作者にとっても美術館にとっても、不本意なことなのだろうと思います。

    タグ: Europa  少年  Water  彫像  大理石像  ブロンズ像  CC-License 

    ヴィルヘルム・フォン・プリュショーの写真作品

    pluschow_untitled.jpg

    ドイツの写真家、ヴィルヘルム・フォン・プリュショー(1852-1930)による1890年頃の写真作品。

    王様の前でひざまずく少年・・・というか、全員少年ですね。
    コスチュームや装飾、ポーズなどに古代ローマを思わせる演出が成されていますが、どことなく文化祭的な雰囲気でもあります。

    こんな演出の写真をどこかで見たことがあるような・・・?
    それもそのはず、作者のプリュショーは以前紹介したヴィルヘルム・フォン・グレーデンの従兄弟(いとこ)なのです。(該当記事)
    作風がグレーデンと非常に似通っているため、しばしばグレーデンの作品と混同されることがあるそうです。

    pluschow_timbrato.jpg pluschow_1637.jpg
    File:Plüschow, Wilhelm von (1852-1930) - n. 2445 timbrato.jpg
    File:Plüschow, Wilhelm von (1852-1930) - n. 1637.jpg

    プリュショーはグレーデンと同じく、森林監督官を務める父親のもとに7人兄弟の長男として生まれました。
    父親は同国の君主シュヴェリーン大公の長男の庶子(妾の子)で、大公の甥であるフリードリヒ・フランツ2世の宮廷に使える官僚でした。

    そのような家柄に生まれていながら何故?と思ってしまいますが、プリュショーは1870年頃に名前をヴィルヘルムからグリエルモに変え、イタリアのローマに渡ってワインの販売業で生計を立てていました。
    しかしその後突然プロのヌード写真家に転身し、ナポリへと移り住んで数々の作品を発表します。

    「グリエルモ・プリュショー」の名で発表した作品はグレーデンと同じく古代ギリシア・ローマをイメージさせるものでした。
    しかしグレーデンほどの写真技術を修得してはいなかったのか、たんにモデルを配置して撮っただけの作品が多いようです。

    pluschow_innocence.jpg stratz_pluschow_dkdk.jpg
    File:Plüschow, Wilhelm von (1852-1930) - Innocence.jpg
    File:Stratz - Körper des Kindes 04.jpg

    プリュショーは当時も今も、グレーデンほどの高評価はされていません。
    理由は、モデルのポーズや構図、照明の扱い等がグレーデンのそれよりも見劣りがするというのがひとつ。
    もうひとつは、彼には逮捕歴があるからです。
    1902年に未成年のモデルと関係を持った罪により8ヶ月間の投獄生活を送っています。

    しかし人間の姿を学術的に記録するという意味においては貴重な存在だったようで、ドイツの産婦人科医、カール・ハインリヒ・シュトラッツ(1858-1924)が出版したいくつかの書籍においては、プリュショーの写真が資料として使われています。(該当記事)

    また、モデルのひとりであったヴィンチェンツォ・ガルディという少年は、後にプリュショーの意志を継ぐかのように写真家となり、プリュショーの作品の所有者となったそうです。


    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    Catalogue of Wilhelm von Plüschow's pictures
    ライセンス:パブリックドメイン

    タグ: Europa  少年  少女  衣装  OldPhoto  CC-License 

    ヴィルヘルム・フォン・グレーデン男爵の写真作品

    gloeden_amore_e_arte.jpg

    ドイツの写真家、ヴィルヘルム・フォン・グレーデン男爵(1856-1931)による1900年頃の写真作品。
    舞台はイタリアのシチリア島です。

    File:Gloeden, Wilhelm von (1856-1931) - n. 0154 - da - Amore e arte, p. 78.jpg

    この島の住民は裸で生活していたの? いいえ、そんなわけはありません。
    これらは古代ギリシア・ローマをイメージした演出をほどこした作品です。
    この頃は写真を使ったポストカード(絵葉書)が全盛の頃でもあったので、いくつかはポストカードとして売られていたものかもしれません。

    gloeden_bacchino.jpg gloeden_the_boys_of_taormina.jpg
    File:Gloeden, Wilhelm von (1856-1931) - n. 2252 - Bacchino.jpg
    File:Gloeden, Wilhelm von (1856-1931) - n. 2067 - da - The boys of Taormina, p. 31.jpg

    作者のグレーデンは「男爵」という爵位が付いていることからわかるように貴族の出身です。
    かつて北ドイツに存在した公国、メクレンブルク=シュヴェリーンに森林監督官として仕える下級貴族出身の官僚の息子として生まれました。

    彼は10代の頃にドイツの都市ロストックで芸術史を学んだ後、1876年から2年間ワイマール・サクソン・グランデュカル美術学校で勉学に励みました。
    しかしその後不幸にも肺結核を患い、療養のためバルト海のリゾートにある療養所に移り住みます。

    彼は健康のためにと、1877年にイタリアへと旅立ちました。
    いくつかの地に滞在したのち、やがてシチリアの都市タオルミーナに落ち着きます。
    第一次世界大戦中に3年間、外国人としての抑留を避けるためにシチリアを離れることを余儀なくされましたが、それ以外は亡くなるまでずっとタオルミーナに住み続けたそうです。

    彼の作品の大部分は1890年から1910年にかけてタオルミーナで撮影されたもので、1893年にイギリスで出版された書籍により広く知られることとなります。
    彼はタオルミーナに初めての写真スタジオを設立し、1897年のカイロを初め、1898年にベルリン、1902年にフィラデルフィア、その後もブダペスト、ニース、ローマ等、各国で展覧会を開きました。

    gloeden_ragazzo_con_tenia.jpg gloeden_auch_ich_in_arkadien.jpg
    File:Gloeden, Wilhelm von (1856-1931) - n. 0253 - 1902-05 - Ragazzo con tenia - Twelvetrees p. 48.jpg
    File:Gloeden, Wilhelm von (1856-1931) - n. 0113 - da - Auch ich in Arkadien, p. 138.jpg

    グレーデンの作品の多くは10歳から二十歳の男性をモデルにしており、古代ギリシアやローマをイメージして作られています。(女性モデルの場合もあります)
    花輪やアンフォラなどの小道具を巧みに使った、イタリアの絵画や彫刻を思わせる牧歌的な作品が特徴です。
    1933年に警察によってネガが押収されたこともありましたが、彼の作品にはポルノは一切含まれていなかったそうです。

    優美な構図とフィルターや照明の使い方、モデルにほどこしたボディメイクアップ技術などが注目され、近年になって再評価されている写真家のひとりです。
    また彼はイタリアの観光普及に貢献した風景写真の作者としても、そして1908年に起きたメッシーナ地震の被害を記録した写真家としても知られています。


    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    Catalogue of Wilhelm von Gloeden's pictures
    ライセンス:パブリックドメイン

    タグ: Europa  少年  OldPhoto  CC-License 

    今年も有難う来年も宜しく

    undoukaibanzai.jpg

    今年も日本は自然災害が多い年でした。
    大地震に始まり、台風・大雨による被害を経て、最後は年の瀬での大火。
    あの火事は自然災害ではないですが、強い風が被害を拡大したのは確か。
    人間の非力さを感じさせる1年でした。

    だからこそ人間は力を合わせて困難を乗り越えてきた。
    人間同士がいがみ合うなんてことはもう過去のこととしなくてはならない。
    いつか世界中が手を取り合って、一緒に未来に向かって歩める世の中になるといいですね。

    今年もアクセスしていただき有難うございました。
    来年も宜しくお願いいたします。


    撮影と著作
    Copyright : RUKA

    タグ: 日本  Asia  少年  少女  スポーツ  衣装  笑顔  イベント  RUKA 

    Narcissa

    kendall_narcissa.jpg

    アメリカの画家、ウィリアム・サージェント・ケンドール(1869-1938)による1907年の作品「Narcissa」
    ニューヨークのブルックリン美術館が所蔵しています。

    6歳くらいの女の子が鏡を見ながら、リボンを身にまとって遊んでいます。
    この子は作者であるケンドールの2番目の娘で、名前はベアトリスちゃん。

    タイトルのNarcissa(ナルシッサ)とは、おそらくナルシストと同じ意味で付けられたものでしょう。
    ナルシストとは自己愛。自分に恋をしてしまったギリシア神話の美少年「ナルキッソス」が語源です。
    つまり、鏡に映った自分の姿を見て悦に入っている女の子、という絵ですね。

    kendall_overall.jpg

    これも同じ子を描いたもので、1914年頃の作品「Statuette」
    Statuetteとは小さな彫像の意味。
    絵画なのになぜタイトルが彫像?
    まぁこれも作者なりの理由があるのでしょう。

    ウィリアム・サージェント・ケンドールはニューヨーク生まれの画家。
    家庭での情景を描くことで有名でした。

    彼は若い頃ペンシルベニア美術アカデミーの学生として、芸術家トマス・エイキンズの下で美術を学びました。
    1886年にニューヨークに戻り、アート・スチューデンツ・リーグで勉強した後、1​​888年にパリのエコール・デ・ボザールに入学。

    1892年に再びニューヨークに戻り、自身のスタジオを設立しました。
    そこで教えていた学生のひとりであるマーガレット・ウェストン・スティトニーと1896年に結婚し、エリザベス、ベアトリス、アリソンという3人の娘をもうけました。
    彼の絵のモデルの多くは妻と娘たちです。

    その後イェール大学の教師となり1913年からは学校長も務めましたが、残念なことに1921年に離婚。
    大学を辞任し、家を売却し、その後はバージニア州の孤立した山間部に移り住んで絵を描き続けたそうです。


    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:Brooklyn Museum - A Statuette - William Sergeant Kendall - overall.jpg
    ライセンス:パブリックドメイン

    タグ: America  少女  絵画  CC-License 

    いらっしゃいませ

    現在の閲覧者数:
    このブログについて...

    RUKA

    Author:RUKA


    当ブログは子供を表現した世界の絵画、彫像、写真作品をご紹介しています。
    天使に見立てているので必然的に裸の作品が多くなりますが、すべてアートまたは家庭での成長記録に限定しています。

    子供は本来この世界における夢であり希望であり、その姿は大人にとってノスタルジーや心の潤い、癒しの対象でもあります。

    古くから子供の姿は愛すべきものとして認識され、絵画や彫像、写真等で様々に表現されてきました。天使のイメージもそのひとつです。
    そして各家庭でも、我が子への愛情ある記録(写真撮影)が数多くなされています。

    当ブログではそれら子供や天使をテーマにしたアート作品と、写真共有サイトFlickrで一般公開されている子供写真をご紹介しています。(できるだけ天使の姿に近いものを選んでいます)

    ふと訪れては日々の疲れを癒す天使の園・・・そんな憩いの場としてお使いいただければ幸いです。

    画像の著作者は私を含め様々ですが、著作権的に問題のない方法で掲載しています。
    また、公序良俗に反する画像や違法な画像、猥褻な画像は一切ありません。
    【当ブログの掲載ポリシー】

    Flickrは米Yahoo!が運営する写真共有コミュニティサイトです。
    当ブログはFlickrにて一般公開されている写真から、シェアが可能なもの(SNSやブログでの表示が許可されているもの)を選んでご紹介しています。
    Flickrの写真に関するご質問はFlickrまたは写真の著作者にお問い合わせください。

    説明記事
    著者について...
    名前:RUKA (Rukachas)
    国籍:日本
    都道府県:埼玉(生まれは宮城)
    性別:男性
    年齢:あっという間の半世紀
    インターネット歴:20年

    20代の頃に仕事で幼稚園に足を運んだのを機に、街で子供の笑顔写真を撮り続ける。
    1999年に「The Light of Smile 笑顔の灯り」という子供の笑顔をテーマにしたサイトを開設。
    サイト終了後はこのブログで世界の天使像や世界の子供写真を紹介している。
    6人の甥と姪の伯父さんでもある。

    ruka_rukachas@ybb.ne.jp
    RUKAのサイト・ブログ

    RUKAのTwitter
    おすすめリンク
    アンケート
    Translation
    ブログ内検索
    アートギャラリー
    カテゴリ
    タグ

    少年 Europa 少女 Water 笑顔 America Asia 衣装 Face 水着 CC-License イベント 彫像 日本 スポーツ 風呂 RUKA 伝統 ブロンズ像 絵画 Thong ペイント 音楽紹介 Africa 大理石像 Oceania OldPhoto 動画 

    日別表示
    01 | 2017/02 | 03
    - - - 1 2 3 4
    5 6 7 8 9 10 11
    12 13 14 15 16 17 18
    19 20 21 22 23 24 25
    26 27 28 - - - -
    月別表示
    最新記事
    メッセージフォーム

    名前:
    メール:
    件名:
    本文:

    ユーザー掲示板
    AngelBoys FairyGirls