Joyance

    goscombe_john_joyance01.jpg

    イギリスの彫刻家、ウィリアム・ガスコム・ジョン(1860-1952)による1899年の作品「Joyance」
    ウェールズの首都カーディフにある、セント・ファガンズ国立歴史博物館の庭に設置されています。

    タイトルのJoyanceとは「楽しさ・喜び」という意味。
    私はこの写真を最初に見た時、斜め上に向かって矢を射ろうとしている少年の像なのだと思っていました。
    弓矢だけを取り外したか、あるいは弓矢のないレプリカを作って設置したのだろうと勝手に思い込んでいました。

    ところがよく見てみると、左ヒジは曲がっているし、左手も握ってはいないんですね。
    ということは弓矢を構えているポーズではなかった、ということ。

    goscombe_john_joyance02.jpg goscombe_john_joyance03.jpg

    こちらは同じくカーディフにある「トンプソンズ・パーク」に設置された同じ彫像。
    左の写真では少年の手の上に作り物の蝶が取り付けられており、右の写真では何も付けられていませんが、本物の虫(トンボ?)がとまっています。

    そうか!手の上にとまった昆虫を眺めている少年だったのか!

    ところがこれもよくよく見ると、なんとなく腑に落ちない。
    この少年は手のあたりを見てはいないんですよね。

    両腕を広げて上を見上げるこのポーズは、いったい何を意味しているんでしょう?


    作者のウィリアム・ガスコム・ジョンはイギリスのウェールズの首都、カーディフで生まれました。
    父親はカーディフ城の修復に携わった木造建築家で、ウィリアムは当初カーディフの芸術学校に通い、1882年からロンドンのアカデミーで学び、その後はフランスのパリに移り住んで作品を発表しました。

    1901年にパリで金メダルを獲得し、1909年にロイヤルアカデミー賞を受賞。
    1911年にはイギリスで騎士の称号を得ています。

    1952年に92歳で亡くなりましたが、現在はカーディフの市庁舎前に彼の銅像が建てられています。

    goscombe_john_port.jpg goscombe_john_joyance04.jpg

    これは彼の生前の写真。
    おや?手に持っているのは上の「Joyance」の原型じゃありませんか!
    ということは、右の写真が完成形ですね。

    この写真により、先ほどの疑問はスッキリ解決!
    なるほど、葉っぱの付いた木の枝を持って、それを眺めている少年の像だったのか。

    これならこのポーズも、視線の方向も、楽しさ・喜びという意味のタイトルもすべて納得です。

    タグ: Europa  少年  笑顔  彫像  ブロンズ像 

    天使くんの腹踊り



    天使くんが音楽に合わせて腹踊り。
    波打たせるのが上手だね〜!
    今年の宴会はキミで決まりだ!(^ω^)

    Breno em: A dança da barriga.
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    タグ: America  少年  笑顔  動画 

    Eros, Cupido

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    フランスの画家、ジーン・ジュールス・アントワーヌ・ルコント・ドゥ・ノーイー(1842-1923)による1873年の作品「Eros, Cupido」

    作者の名前は長いけれど作品のタイトルはじつに簡潔「エロス・クピド」
    ギリシア神話ではエロス、ローマ神話ではクピドと呼ばれている、天使の姿をした愛の神。
    美の女神アフロディーテの息子であり、ラテン語で愛を意味する「アモル」の名で呼ばれることもあります。

    背中に大きな翼を持つアモルが弓に弦を張っているシーンですが、150年近くも前の作品にしては前衛的ですね。
    舞台セットのような構図や、背景に文字が書かれているところなど、絵画というよりも映画のポスターのよう。

    作者のルコント・ドゥ・ノーイーは1842年、フランスのパリに生まれました。
    兄はのちに建築家となりますが、彼は子供の頃から視覚芸術に強い関心を示し、6歳のときすでに父親と叔父の肖像画を描いています。

    1861年、19歳の時にスイス人画家シャルル・グレールのアトリエに入り、グレールから創造的な表現を学びました。
    その後アカデミック美術の代表的な画家であるジャン・レオン・ジェロームの指導のもと、芸術の知識と技をより高めていきました。

    1863年にパリのサロンでデビューした彼はその後も定期的に作品を出展し、1866年に金メダルを獲得します。
    1872年にはローマ大賞を受賞し、美術館での展示や教会での装飾も成し遂げています。

    その後は東アジア、ギリシャ、トルコ等を旅して外国文化の社会的、歴史的、文学的側面に触れ、そこからインスピレーションを得ています。
    彼の絵にある特徴的なオリエンタリズムは、この旅によるところが大きいのでしょう。

    たしかにこの作品も、どことなくオリエンタルな雰囲気がありますね。
    草花で髪を飾り、金色の装飾品を身に付け、翼が青や黄色なところはそれまでの天使像とは違う雰囲気を感じさせ、性格さえ違うような気もしてきます。
    でも股間を隠さないところは、やっぱり天使だなって思いますが。

    このアモル君、人間の歳でいうといくつくらいでしょうか?
    そろそろ弓矢を自分のために使いたくなってくる年頃かもしれませんね。

    作者のジーン・ジュールス・アントワン・ルコント・ドゥ・ノーイーは晩年をルーマニアで過ごしましたが、亡くなる直前にパリに戻り、1923年2月19日に死去しました。
    パリの街のある通りには、彼の名にちなんだ名前が付けられているそうです。

    タグ: Europa  少年  絵画  衣装 

    5/8チップと女の子

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    5/8チップ懐かしい!
    ヨーグレットは今もあるね。
    変わらぬ美味しさ、いつまでも。


    撮影と著作
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    タグ: Asia  日本  少女  Face  RUKA 

    モデル君は背中で語る

    karpinski_knaben-ruckenakt.jpg wojciech_czerwona_wstazka_1896.jpg

    日々たくさんの絵画を鑑賞していると(もちろんネットでですが)あることに気付くことがあります。
    「この絵とこの絵は作者が違うけれど、もしかしたらモデルは同じじゃない?」

    たとえば上の絵画は、左がポーランドの画家、アルフォンス・カルピンスキー(1875-1961)の1900年の作品「Knaben-Rückenakt」
    右は前回ご紹介したポーランドの画家、ヴォイチェフ・ワイス(1875-1950)の1896年の作品「Czerwona wstazka」

    このふたつ、背景にしてもポーズにしても、どう見ても同じモデルを描いたように見えませんか?
    カルピンスキーもワイスもどちらもポーランド人で、生まれた年も同じ。
    ということはこの絵はアカデミー時代の作品で、ふたりは同じクラスの生徒だったのではないでしょうか?

    制作年が違うのは完成させた年の違いなのか、数年後に描き直したのか、それともどちらかの制作年が間違って伝わっているのかそのへんはよくわかりませんが、いずれにしても同じモデルを描いたのだろうと思います。

    19世紀のアカデミーの生徒作品は今も資料として多く残されていますが、作者不詳のものが少なくありません。
    このように二人の有名な画家がかつて同じ教室で授業を受けていた、というのは珍しいことかもしれませんね。

    カルピンスキーはこの絵にKnaben-Rückenakt(少年 - 後ろから)というタイトルを付け、ワイスはCzerwona wstazka(赤いリボン)というタイトルを付けました。
    同じものを描いても作者によって着眼点が違うところが面白いですね。

    さて、後ろ姿を掲載したついでに、他の作者による後ろ姿の絵もご紹介しましょう。

    授業の場合は位置的にモデルの背中しか見えない場合もあるでしょうが、作品によってはテーマをより活かすためにあえて背中側を描画することもあります。


    karpinski_nackter_knabe_im_atelier.jpg xavier_bricard_youngboy.jpg

    左は最初に紹介したポーランドの画家、アルフォンス・カルピンスキー(1875-1961)による1889年の作品「Nackter Knabe im Atelier」
    右はフランスの画家、フランソワ=グザヴィエ・ブリカール(1880-1933)による作品「A Young Boy, seated naked on the carpet」

    左はアトリエでうっかり足に絵の具を付けてしまった男の子。
    右は部屋で座り込んで画集を見ている男の子。
    どちらも背中側の絵だからこそ、ふと見かけた光景といった雰囲気が漂っているんですね。


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    左はスペインの画家、パブロ・ピカソ(1881-1973)による1895年の作品「Rückenakt eines Knaben」
    右はドイツの画家、オットー・ソーン・リセル(1877-1949)による1924年の作品「Nackter Jüngling」

    左はあのピカソが14歳の時に描いた絵です。
    ピカソといえば抽象画家として有名ですが、若い頃は写実的な作品が主でした。
    モデルも同じくらいの歳ですね。もしかしてクラスメイト?
    右のリセルの絵はデッサン画ですが、描いたのが47歳の時ということはモデルは息子さんでしょうか?


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    左はフランスの画家、オラース・ヴェルネ(1789-1863)による1807年の作品「Academic Study of Adolescent Boy」
    右はアメリカの画家、ジェフリー・ローレンス(1949- )による1993年の作品「Deidre」

    これもアトリエでモデルを描いたものですね。
    左は19世紀初頭の作品で、右は1990年代の作品。
    その間なんと186年!
    美術モデルの少年は、今も昔も変わらぬ美しさで貢献しています。


    hermann_moest_knabe_am_strand_von_usedom.jpg camarlench_el_guardavia.jpg

    左はドイツの画家、ヘルマン・モエスト(1868-1945)による1945年の作品「Knabe am Strand von Usedom」
    右はスペインの画家、イグナシオ・ピナソ・カマルレンク(1849-1916)による1877年の作品「El Guardavia」

    少年はいったい何を見ているのか?
    それを描かないことで、そして少年の背中側からの構図にすることで、視線の先を想像させる意味深い絵となります。
    左の少年は雨雲を見ているのでしょうか?
    右の少年は列車を見ているのでしょうか?


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    左はスイスの画家、ルドルフ・コラー(1828-1905)による1858年の作品「Badender Knabe」
    右はアメリカの画家、アンナ・リー・メリット(1844-1930)による1889年の作品「Love Locked Out」

    左の絵は水浴に来た少年が遠くを眺めているシーンで、右の絵はドアの外に締め出されてしまった少年。
    あえて顔の見えない後ろ姿を描くことで、客観的な見方、つまり物語性をより高めているように感じます。

    背は口ほどにものを言うというわけで、どの子も翼はなくともじゅうぶんにアートしてますね。

    タグ: Europa  少年  絵画 

    Wiosna

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    ポーランドの画家、ヴォイチェフ・ワイス(1875-1950)による1898年の作品「Wiosna」

    Wiosnaとは「春」のこと。
    手前に木の枝を持った少年がいて、背景には追いかけっこに興じる男女の姿が描かれています。
    春の訪れを感じさせる爽やかな作品であるかと思いきや、少年の表情が冴えませんね。
    喜怒哀楽で言えば「哀」でしょうか「怒」でしょうか?
    なんとも不思議な雰囲気のある作品ですね。

    作者のワイスはポーランド南部の都市、クラクフで生まれました。
    クラクフの美術学校を出て、その後パリやローマに滞在して美術を学びました。

    彼の絵の特徴は、明るく豊かな色彩、それでいて退廃的な雰囲気。
    これはエドヴァルド・ムンク(1863-1944)やヤチェク・マルチェフスキ(1854-1929)の影響を受けているとされています。
    当初は歴史的・神話的な絵を描いていましたが、後にポーランドの作家、スタニスワフ・プリービーズツースキーの書いた書物に触発され、表現主義へと移行しました。

    そして彼が触発されたもうひとつのもの、それは「日本」でした。
    人間と自然との密接な関係をテーマにしていた彼にとって、日本美術との出会いは衝撃だったようです。

    日本の木版画の技術を学び、自らの作品にも取り入れ、油彩、水彩、版画など多くの作品を残しています。
    後期の作品に見られる色彩の変化は、日本美術の影響が色濃く出ていると言ってもよいでしょう。

    1919年に科学アカデミーから賞を、1924年にワルシャワ芸術協会から賞を授与され、1937年にはポーランドの芸術に多大な貢献をしたとして国家から表彰されています。

    タグ: Europa  少年  絵画 

    Il n'est pas de rose

    marquet_il_nest_pas_de_rose.jpg

    フランスの彫刻家、アリックス・マルケ(1875-1939)による1907年の作品「Il n'est pas de rose」

    女の子が足下に咲いている花を見つめてたたずんでいるというシーン。
    口に手を当て、戸惑っているようにも見えますね。

    フランス語のタイトルは「それはバラではない」という意味。
    バラでないことがこの子にとってどうだったのかは、この像が作られた背景がわからないので見当も付きませんが、物語を感じさせる像ですね。

    オリジナルは大理石ですが、ブロンズによるレプリカも作られています。

    marquet_bronze01.jpg marquet_bronze02.jpg

    作者のアリックス・マルケはフランスのニエーヴル県生まれ。
    父親が石工(いしく、石を切り出して加工する職人)であったことから幼くして芸術に興味を持ち、画家である地元の郵便局長の手解きもあり、次第に芸術家を目指すようになりました。

    1891年、彼はニエーヴルから助成金を得てパリに移り住み、彫刻家としての生活をスタートさせます。
    サロンに初めて出展したのは18歳の時で、作品は父親の胸像でした。

    1901年に初めてサロンで3位に入賞しメダルを獲得。
    1907年に発表したこの作品「Il n'est pas de rose」では見事グランプリを獲得しています。

    その後も数多くの彫像や各地の記念碑を製作し、さらにパリ美術大学の教授やアーティスト協会の副会長、サロンの審査員も務めるなど偉大な功績を残しました。

    しかし第二次世界大戦が始まると、彼が手掛けた作品のいくつかはブロンズを武器として再利用するため、ドイツによって破壊されてしまったそうです。


    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:Il n'est pas de rose par le sculpteur Alix Marquet 1907.jpg
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

    タグ: Europa  少女  彫像  ブロンズ像  大理石像  CC-License 

    Beki Kids



    フィリピンのキッズダンサー「Beki kids」
    Bekiとはフィリピンの言葉で「オネエ」「オカマ」の意味だそうです。
    ということはこの子たちは男の子なんですね。
    手前の緑の服の子、仕草が可愛い!

    Beki kids
    Copyright : Chrisnox Nocon
    標準の YouTube ライセンス


    こちらの動画は別な子ですが、
    水着コンテスト・・・のリハーサルかな?



    Eme-emeng Miss Gay (Swimsuit)
    Copyright : jian ericson mariano
    標準の YouTube ライセンス

    タグ: Asia  少年  イベント  笑顔  動画 

    Patrick and Sport

    patrick_und_sport_2002.jpg

    ドイツの画家、オットー・ローミュラー(1943- )による2002年の作品「Patrick and Sport」

    3月27日の記事「古代オリンピック」では、古代オリンピックの少年の部のイメージとしてローミュラー氏の作品を引用しました。
    この作品も同じく、少年が円盤投げをしている様子。

    もちろんこの絵は創作ですが、古代ギリシアでは実際に裸で競技をおこなっていたわけですから、種目によってはもっとも公正でありもっとも安全な格好かもしれませんね。

    作者のローミュラー氏はドイツの都市ゲンゲンバッハ生まれの画家。
    地元の人や旅先で出会った人など、様々な世代のポートレイトを描いています。

    若い頃はミケランジェロの彫刻やピエール・ジュベールのイラスト等に影響を受けており、1960年にパリに移り住んで芸術を学びました。
    1969年に結婚し、その後2人の男の子をもうけています。

    1978年に最初の作品集を出版し、1982年からは歌集や詩集などボーイスカウトのための本を発表。
    出版社「Zeus Press」を設立し、現在も作品集等を出版しています。
    彼の作品はドイツ国立図書館のカタログにも掲載されました。

    steffen_2001.jpg martin_2000.jpg

    2001年の作品「ステファン」と、2000年の作品「マーチン」
    サッカーと水泳でしょうか。
    古代オリンピックにはサッカーのような球技はなく、陸上競技と格闘技のみでした。
    もし球技があったとしても、裸では敵味方がわからなくなって審判も観客も混乱するでしょうね。

    水泳競技がなかった理由は場所柄だと思いますが、もしあったならギリシャは競泳大国になっていたかもしれません。

    sohn_1998.jpg

    古代ギリシアではオリンピア大祭(オリンピックの起源となった大会)の勝者に「オリーブ冠」を授与していました。
    オリーブ冠とは、オリーブの葉の付いた枝をリング状に編んだ冠のことです。

    少年の部に賞金があったかどうかは不明ですが、頭にかぶせられるオリーブ冠と観客からの賞賛だけでも、少年たちはじゅうぶん満足だったことでしょう。


    Copyright : Otto Lohmüller
    http://www.otolo.eu/

    「民衆の前に現れたキリスト」のためのスケッチ

    alexander_andreyevich.jpg

    ロシアの画家、アレクサンドル・アンドレイビッチ・イワノフ(1806-1858)による1830年代後半の作品。

    同じ顔、同じポーズをした12歳くらいの少年が2人描かれています。
    これはべつに双子を描いたわけではなく、ある作品を完成させるための試行錯誤の段階、言わばスケッチです。

    顔立ちとポーズはほぼ同じですが、よく見ると体の輪郭など細かな部分に違いがあります。
    髪型と肌の色も違いますね。それと・・・サイズもかな。
    デザインの構想と練習のために、こうしていくつも描いていたのでしょう。

    この絵を見ただけで「あぁ、あの絵の一部か」とわかった人はかなりの美術通ですね。
    その前にタイトルと作者名で、わかる人にはわかりますが。(^^;)


    andreyevich_christus.jpg

    「The Appearance of Christ Before the People」と題されたこの作品。
    日本では「民衆の前に現れたキリスト」というタイトルで知られている、縦5.4メートル、横7.5メートルもの巨大な絵画です。

    人々の中に先程の少年が描かれていますね。
    けっきょく右側の少年で決定したのかな?
    ロシアのモスクワにあるトレチャコフ美術館が所蔵しており、18〜19世紀ロシア美術の最高傑作のひとつと言われています。

    作者のイワノフはこの絵を描き上げるのに1837年から1857年まで、じつに20年の歳月を要しています。
    それは細部にまでこだわり、入念に構想を練り、丁寧に丁寧に手を加えていたからこそ。
    キリスト教徒であった彼の、この作品に対する情熱が伺い知れます。

    イワノフは1806年、ロシアのサンクトペテルブルクで生まれました。
    彼の父親アンドレイは芸術アカデミーで歴史画の教授をしており、イワノフは幼くして父親から芸術を学びます。
    その後1817年から1828年にかけて、後に国際的な名声を得たロシア初の画家、カール・ブリューロフとともに帝国芸術院に在籍。

    1830年に奨励賞を得てそれを資金にイタリア、オーストリア、ドイツを訪れ、1831年からはイタリアのローマに定住。
    ローマで多くの作品を発表した彼は、マグダラのマリアを描いた1836年の作品により偉大な賞を授与されています。
    このときすでに彼には「救世主の出現」というアイデアが形成されており、その後の20年間もの長き創作活動へと繋がりました。

    彼はこの「民衆の前に現れたキリスト」を完成させるために100種類以上のスケッチ、製図、油彩を描いています。(上の少年の絵もそのひとつ)
    それ自体が芸術作品として認められており、現在サンクトペテルブルクの国立ロシア美術館ではそれらも包括的なコレクションとして展示されています。

    彼は作品を完成させた翌年、1858年の春、生まれ故郷のサンクトペテルブルクへと戻りました。
    そして芸術評論家である友人に対し、これからの夢を熱く語るのでした。

    「ロシアに新しい美術学校を創設し、若手アーティストのための教育機関を設立するぞ!」

    しかしその思いも虚しく、彼は数ヶ月後の1858年7月にコレラによりこの世を去りました。
    52歳でした。

    タグ: Europa  少年  絵画 

    いらっしゃいませ

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    RUKA

    Author:RUKA


    当ブログは子供を表現した世界の絵画、彫像、写真作品をご紹介しています。
    天使に見立てているので必然的に裸の作品が多くなりますが、すべてアートまたは家庭的な生活記録に限定しています。

    子供は本来この世界における夢であり希望であり、その姿は大人にとってノスタルジーや心の潤い、癒しの対象でもあります。

    古くから子供の姿は愛すべきものとして認識され、絵画や彫像、写真等で様々に表現されてきました。天使のイメージもそのひとつです。
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    当ブログではそれら子供や天使をテーマにしたアート作品と、写真共有サイトFlickrで一般公開されている子供写真をご紹介しています。(できるだけ天使の姿に近いものを選んでいます)

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    説明記事
    著者について...
    名前:RUKA (Rukachas)
    国籍:日本
    都道府県:埼玉(生まれは宮城)
    性別:男性
    年齢:あっという間の半世紀
    インターネット歴:20年

    20代の頃に仕事で幼稚園に足を運んだのを機に、街で子供の笑顔写真を撮り続ける。
    1999年に「The Light of Smile 笑顔の灯り」という子供の笑顔をテーマにしたサイトを開設。
    サイト終了後はこのブログで世界の天使像や世界の子供写真を紹介している。
    6人の甥と姪の伯父さんでもある。

    ruka_rukachas@ybb.ne.jp
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