Uli im Leonardo da Vinci Kreis

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    アメリカ生まれのドイツの写真家、ウィル・マクブライド(1931-2015)による1978年の作品「Uli im Leonardo da Vinci Kreis」
    日本語に訳すと「レオナルド・ダ・ヴィンチ・サークルの中のウリ」となります。
    ウリとはこの子の名前です。

    「レオナルド・ダ・ヴィンチ・サークル」とは、イタリアの芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519)が描いた線画「ウィトルウィウス的人体図」のこと。

    da_vinci_vitruve_luc_viatour_20171031113011b3c.jpg

    これが「ウィトルウィウス的人体図」
    古代ローマの建築家であったウィトルウィウスの著書「建築論」を基にした、ダ・ヴィンチが1487年頃に書いた手稿です。
    手足を大きく広げた男性の姿が描かれており、周りを囲む真円と正方形に指先が内接しているという構図になっています。

    ダ・ヴィンチと言えば有名な絵画「モナ・リザ」の作者ですが、絵画以外にも音楽、建築、数学、幾何学、解剖学、生理学など、様々な分野に顕著な業績を残したことで知られています。

    「ウィトルウィウス的人体図」は解剖学や生理学に長けたダ・ヴィンチならではの作品であり、この図は後世の人体デザインに大きな影響を与えました。
    現代では医学に関するシンボルとして多く用いられています。

    マクブライドの作品はこの図をモチーフとしたもので、それはタイトルからも明白。
    場所はアトリエだと思いますが、大きな板に黒い布を貼って円と四角を描き、少年に乗ってもらったんですね。
    たぶん足の下にでも小さな足場があるのでしょう。


    作者のウィル・マクブライドはドイツの報道・芸術写真家。
    アメリカのミズーリ州の都市、セントルイスで生まれた彼は子供時代をイリノイ州のシカゴで過ごし、その後バーモント州のバーモント大学に通い、1953年にニューヨーク州のシラキュース大学を卒業しました。
    1953年から1955年にかけて米軍の仕事でドイツに滞在し、1955年にドイツのベルリンに移住。

    ベルリンに移住した後、彼は写真家としてドイツの文化を記録し続けます。
    遺跡や都市の景観、ベルリンの壁の建設など。
    しかし最も重要なテーマとしたのは、葛藤と貧困の中で自由を求める若者のライフスタイルの記録でした。
    彼はドイツの住人として街に、そして人に溶け込み、ドキュメンタリースタイルの写真を撮り続けました。

    彼の作品は人体をテーマとしたものが多く、1974年にドイツで発行された子供向け性教育写真集「Zeig Mal!」(英語版タイトル"Show Me!")にも彼の作品が使われています。
    2000年以降はイタリアのボローニャ、ドイツのベルリン、ミュンヘン、フランクフルト等で個展が開かれ、2004年にはドイツ写真協会よりエリック・サロモン賞を授与されました。

    数々の賞を受賞し、その地位を不動ものとした写真家ウィル・マクブライド。
    2015年1月にドイツのベルリンにて84歳で亡くなりました。


    ところで一番上の写真を見て気付いたことですが、左足の指先がちょっとイビツになっていませんか?
    怪我でもしているのかと思いましたが、他の写真を見てみると・・・

    will_mcbride_uli-hager.jpg
    「Uli Hager with Wall Drawing」(写真集「40 Jahre Fotografie」より)

    この写真では足の指が綺麗に写っています。
    ということは最初の写真は足場の一部が同化して見えているだけなのか、現像上の不備か、それとも複製時の修正ミスか?(その可能性が高いかな?)
    いずれにしても画像上の不備のようですね。

    この写真では壁に体の輪郭が描かれ、各部位のサイズが記されています。
    ウィトルウィウス的人体図のモチーフといい、体をトレースした壁画といい、写真家ウィル・マクブライドの感性には芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチと似たものを感じます。

    表現の仕方は違っても、彼らの芸術魂を支えていたのは人間への深い愛情だったのでしょう。


    【Will McBride】
    http://www.will-mcbride-art.com

    Googleの画像検索で「will mcbride」を検索

    Will McBride: 40 Jahre Fotografie (Amazon.com.mx)
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    シャワールーム

    duschraum_des_kindergartens.jpg

    学校のプールには、体に付いた塩素を洗い流すためのシャワーが備えられています。
    また学校によっては屋内にシャワー室が完備されたところもあり、部活動のあとに汚れを洗い流すこともできます。

    上の写真はドイツのノイシュタット地区にある幼稚園でのシャワーの様子。
    撮影は1987年。
    水泳キャップをかぶっているのでプールのときのシャワーですね。

    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:Bundesarchiv Bild 183-1987-0609-302, Köritz, Duschraum des Kindergartens.jpg
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス


    シャワーとは水や湯を広範囲に分散して噴出させる機能、またはそれを利用した設備のことですが、16世紀のヨーロッパの浴場に備えられたのが最初だそうです。
    初期のシャワーはパイプに等間隔に穴を開けたものでした。

    日本では水道の普及自体が20世紀になってからですし、もともと入浴習慣のある日本人にはシャワーはあまり馴染みのあるものではありませんでした。
    私が幼い頃、昭和40年代まではシャワーのある家はかなり少なかったはずです。

    学校のシャワールームに関しても西洋のほうが歴史が古く、西洋では20世紀初頭にはすでに多くの学校が備えていました。

    lifemagazine_1941.jpg douche_apres_le_sport1930.jpg

    左の写真は1941年のLIFE誌に掲載された、アメリカの学校でのシャワーの様子。
    日本でいうと中学校でしょうか?
    運動の後にここで汗を洗い流すのが彼らの日課だったのでしょうね。

    右の写真はフランスの学校のシャワールームで、1930年の撮影。
    こちらは小学校かな?
    仕切りは隠すためではなく、たんに水跳ね防止でしょう。


    schoolboys_sweden1903.jpg hot_weather_delights1908.jpg

    こちらの写真はさらに古く、左は1903年のスウェーデンの子供たち。
    シャワールームでタライに入って体を洗っています。
    ある程度こうして洗ってから、最後に頭上のシャワーで洗い流すのでしょう。
    水の節約のためかな?

    右の写真は1908年のアメリカのシャワールーム。
    シャワーヘッドの付いた設備が20世紀初頭にすでにあったというのが驚きですね。


    boys_in_the_shower.jpg

    最後はロシア、1906年のサンクトペテルブルクの子供たち。
    これは当時の住宅事情を解消するために作られた、アパートを利用した共同のシャワールームだそうです。
    奥にいる大人が服を着ているので、これは撮影用のポーズかな?

    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:Boys in the shower in a house of cheap apartments.jpg
    ライセンス:パブリックドメイン


    上でも述べたとおり私が子供の頃はシャワーのある家が少なく、シャワーと言えばプールにあるものという認識でしたが、今では日本でも浴室にシャワーがあるのが当たり前になりました。
    私も忙しい時はシャワーで済ませています。

    しかしやはり日本人、シャワーでは汚れは取れても疲れは取れません。
    とくに寒い季節は、湯船にゆったりと浸かりたいものですね。♨︎( ´▽`)
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    サマーキャンプ

    summercamp.jpg

    洋画を見ていると「サマーキャンプ」という言葉をよく耳にします。
    「子供の頃サマーキャンプでマシュマロを焼いた」などというセリフや、サマーキャンプでの体験がどうだったとか。
    そういえば殺人鬼ジェイソンで有名なホラー映画「13日の金曜日」も、クリスタルレイクというサマーキャンプ場が舞台でしたね。

    サマーキャンプ・・・日本人にはあまり馴染みのない言葉ですが、アメリカでは多くの子供たちが経験している恒例行事です。
    長い夏季休暇のあいだに小中学生を対象におこなわれる野外活動で、子供たちが一定期間を集団で過ごす青少年育成プログラムのひとつ。

    日本の学校がおこなっている林間学校や修学旅行は3日間ほどの短期ですが、サマーキャンプは数週間もの長期に及びます。
    また日本の場合はあくまでも修学、つまり勉学の一環であるのに対し、サマーキャンプは子供たちに楽しい余暇を提供するとともに、普段の学校生活では経験することのできない自然との触れ合いや集団生活の楽しみを味わってもらうためにおこなわれています。

    linkebeek_1931.jpg schoolboys_1939.jpg

    かなり古い写真ですが、左は1931年にベルギーのリンケベークで撮影されたもので、先生が子供たちにシャワーを浴びせているところ。
    暑い日だと気持ちいいでしょうね。
    女性の先生もいますが、手前の男性教師はどうして半ケツなんでしょうか?

    右の写真は第二次世界大戦が始まった直後、1939年9月5日に撮影されたものです。
    この子たちはカナダのクランブルックに疎開してきた、イギリスのダリッジ・カレッジ・スクールの生徒たちだそうです。
    こちらも子供たちに水をかけていますが、戦時中なので毎日がキャンプ気分というわけにはいかなかったかもしれません。


    サマーキャンプの歴史は古く、アメリカで最初におこなわれたのは1861年でした。
    アメリカキャンプ協会(ACA)によると、現在は米国だけで12,000のキャンプがあり、毎年1,100万人以上の人が参加しているそうです。

    ハイキング、カヌー、キャンプファイヤー等、自然と触れ合うための伝統的な活動に加え、近年では音楽や語学、コンピュータなどのカリキュラムを取り入れたり、肥満の子供のための体重減少を目的としたキャンプもおこなわれています。
    2008年からは世界で初めて、トランスジェンダーの子供たちのための宿泊キャンプ場もできました。

    上の写真のとおり、サマーキャンプといえば夏場の野外活動。
    だから最後はシャワーで丸洗い・・・というわけで、次回は「シャワー」について考えてみたいと思います。
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    アメリカの古い公営プール

    boys_at_the_city_pool_in_nyc1908_1.jpg

    以前の記事で、アメリカの画家ロバート・リッグスが1933年に描いた「The Pool」という作品を紹介し、「昔の学校には全裸のプール授業もあったのだろうか?」と考えてみたことがありました。(該当記事)
    そのときは同じ様な光景の写真が見つかったため、当時としてはごく普通の事なのだとわかりました。

    私が最初に学校のプールだと思った理由は、リッグスの絵にもその当時撮影された写真にも、同年代の子ばかりが写っていたからです。
    場所が学校ではなかったとしても、授業や水泳教室のひとつではあったのだろうと思います。

    boys_at_the_city_pool_in_nyc1905.jpg boys_at_the_city_pool_in_nyc1906.jpg

    今回も同じくアメリカのプールの写真ですが、なんと撮影されたのはさらに古い、1900年代初頭です。
    一番上の写真は1908年、上の2枚が1905年と1906年、下の写真が1908年。
    しかもこのプール、アメリカのニューヨークの公営プールというのだからオドロキ。

    子供だけではなく大人もいるので、たしかに公営のプールなんでしょうね。
    大人は水着を着用しているので、裸になって良いのは子供たちだけのようです。
    公営プールでスッポンポンというのは、今では考えられないことですが。

    boys_at_the_city_pool_in_nyc1908_2.jpg

    画像出典:George Lane
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

    ここで当時のプールについて調べてみました。

    西洋でプールがいつ頃誕生したのかは定かではありませんが、オリンピックの水泳競技で最初にプールが使われたのは1908年のロンドン大会からだそうです。(それまでは河川や海、人工湖が使われていました)

    日本で最古のプールとされているのは1803年に完成した会津藩の藩校、日新館の水練場だそうです。
    作りはプールというよりは池ですが、水泳のために作られたものですから日本最古のプールと言えますね。

    また、日本で最初の温水プールは1917年に東京のYMCAに開設されました。
    この温水プール、当時は水質維持のため水着の着用が禁止され、全裸で泳ぐように指導されていました。
    戦後もしばらくは全裸での水泳が続いていましたが、これは本国アメリカでもYMCAや大学のプールでは全裸で泳ぐことが普通だったことによるものだそうです。

    なるほど、謎が解けました!
    私はてっきり、当時の子供は川や海で裸になって遊んでいたため、プールでもそうさせているのだと思っていましたが、なんと衛生面から水着そのものが禁止されていたんですね。
    だからみんな風呂のように、公営プールでも全裸だったというわけか!

    ただし、未だ解けていない謎がひとつ・・・
    どうして女性がひとりもいないんでしょうか?
    いや、学校のプールだったらわかりますよ。男女別だったのかもしれませんから。
    しかし公営プールなら女の子もいるはずですよね。

    川や海では女の子も裸になって遊んでいた時代でしたが、やはりニューヨークの都会っ子、男の子との混浴には抵抗があったのかもしれませんね。
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    Antropotomie

    wassmer_antropotomie1960.jpg

    スイスの画家、リッコ・ヴァスメアー(1915-1972)による1960年の作品「Antropotomie」

    Antropotomieとは人体の解剖や解剖学を意味する言葉です。
    草原に筋肉組織の図解パネルと人体模型と骨格標本が置いてあり、そこに裸の少年たちがいるというシュールな光景。

    解剖学を勉強するのに自ら裸になる必要はないと思いますが、ひょっとして医学生は自分の体で勉強することもあるんでしょうか?
    いずれにしてもこの作品、まるで夢の中のような、ちょっと不気味で不思議な絵ですね。

    この絵の作者、リッコ・ヴァスメアーは「マジック・リアリズム」と呼ばれる様式を駆使する画家でした。
    マジック・リアリズムとは、魔術的リアリズムまたは幻想的リアリズムとも呼ばれ、日常にあるものが日常にないものと融合した作品を生み出す芸術的表現技法だそうです。
    この様式の画家としては他に「ジョージ・トゥーカー」「ルネ・マグリット」「オットー・ディクス」などが挙げられます。

    リッコ・ヴァスメアーの本名はエーリヒ・ハンス・ヴァスメアー。
    セメント工場を持つ工業家の息子として生まれ、3歳からは芸術と文化の街ベルンで育ちました。
    父親が詩人や画家、作曲家らと交流があったため、彼も幼い頃から美術に興味を示します。

    二十歳を過ぎたあたりから自らをリッコと名乗り、ミュンヘンとパリで美術を学んだ後1939年に帰国。
    1948年から1949年にかけてタヒチで数ヶ月間を過ごし、 1950年からフランス中部のヴィシー近郊に定住しました。

    wassmer_la_tempete1966.jpg wassmer_la_tempete.jpg

    これは彼の1966年の作品「La tempete」と、それを描くにあたって撮影された写真です。
    モデルはたぶん彼の息子さんでしょう。
    カメラが一般に普及してからは、このように絵画制作の材料として写真を撮る画家も少なくなかったようです。

    1963年からはスイスのローザンヌ近郊に住んでいましたが、1972年に肺疾患の後遺症により57歳の若さで亡くなりました。
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    Jeux d'adolescents

    biender_mestro_jeux_dadolescents.jpg

    フランスの写真家、ルイーズ・ビンダー・メストロ(1835-1917)による1901年の写真作品「Jeux d'adolescents」

    タイトルにあるJeuxとはゲームという意味で、adolescentsとは12歳から18歳くらいまでの年齢層を指す言葉です。
    思春期という意味もあるので、日本語に訳すと「思春期のゲーム」となるのでしょうか。

    でもあまりゲームや遊びといった光景には見えませんね。
    建物の外壁によじ登っているところはかくれんぼのようでもありますが、たぶん演出した写真でしょう。

    カメラは1900年頃にはすでに感光材等の改良により、レンズの前で被写体が静止している必要はありませんでした。
    しかし素早い動きはブレることも多くなるので、どうしてもこのような演出写真が主流になってしまいます。
    美術作品と捉えた場合は、そのほうが良いのでしょうが。

    作者については名前と生没年しかわからなかったんですが、フランスではルイーズ(Louise)は女性名なので女性写真家だと思います。
    タイトルを付けたのも彼女でしょうか?
    思春期のゲームというからにはそのルールが気になりますね。


    File:Louise Binder-Mestro, Jeux d'adolescents, from Die Kunst in der Photographie, 1901.jpg
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    モデルと計測

    thorvaldsen_museum_1910.jpg

    これは珍しい写真・・・というより珍しいイベントを撮影した写真と言うべきでしょうか。
    デンマークの首都コペンハーゲンにある「トーヴァルセン美術館」で1910年におこなわれた展覧会の様子です。
    見てのとおり、彫刻作品と人間を一緒に並べて展示しています。

    トーヴァルセン美術館はデンマークを代表する彫刻家、ベルテル・トーヴァルセン(1770-1844)の作品が収められている美術館。
    そこでおこなわれた100周年記念のイベントらしいんですが、作者の没年は1844年だし、これらの作品が作られたのは1820年頃だし、この美術館がオープンしたのは1848年だし、何についての100周年なのかはわかりませんでした。

    しかしいかにも北欧らしい、大らかな展覧会ですね。
    人間を彫像に見立てるイベントは今でもたまにおこなわれていますが、美術館でヌードの少年を展示するというのは極めて珍しいんじゃないでしょうか。

    彫刻作品も人間もどちらも芸術である!という考えであればこその試みと言えますが、もし今同じことをしたらおそらく批判が殺到するでしょうね。たとえその子が楽しんでいたとしても。

    作品が作られた19世紀ではなく、21世紀となった現代でもなく、アートが一般に浸透し始めた20世紀初頭だからこそ実現できたイベントという気もします。

    この展覧会に来た人たちは、彫像と人間、どちらをより深く鑑賞したのでしょうか?
    裸のガキなど見てもつまらん!という人も多かったとは思いますが、巨匠の作品がどこまで正確に作り込んでいるかを確認するには、実際に比べてみるのが一番。

    これはそのための展覧会でもあったのでしょう。
    その証拠にこの展覧会のタイトルは「モデルと計測」だったそうです。
    ちなみに左の作品は過去に一度紹介しています。(該当記事)
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    Brothers showering under the porch...

    cornell_capa_brothers_showering.jpg

    アメリカの写真家、コーネル・キャパ(1918-2008)による1946年の作品「Brothers showering under the porch at their vacation home」

    LIFE(ライフ)という雑誌を知っていますか?
    1936年から2007年までアメリカで発行されていた、世界的に有名な報道写真誌です。
    フォトジャーナリズムと呼ばれる、写真を主体とした報道の在り方。その普及における先駆的な雑誌でした。
    第二次世界大戦前から戦後の復興期、テレビの本格普及前までが黄金期でしたが、厳しい経営事情を背景に2007年4月20日号を最後に廃刊となりました。

    コーネル・キャパはLIFE誌の黄金期に表紙写真を手掛けたカメラマンのひとりです。
    この写真は幼い兄弟が別荘の洗い場でシャワーを浴びているシーン。
    1946年撮影ですから、第二次世界大戦が終わった翌年ですね。
    顔は見えませんがほのぼのとしていて、終戦後のアメリカの雰囲気をよく表しています。

    キャパという名前を聞いて「ロバート・キャパ」を思い出した方は写真家に詳しい方でしょう。
    コーネル・キャパは、あの知る人ぞ知る有名な報道写真家、ロバート・キャパの弟なのです。
    ちなみに日本に「CAPA」というカメラ雑誌がありますが、これもロバート・キャパにちなんで付けられた誌名です。

    弟のコーネル・キャパは1918年、ハンガリーのブタペストで生まれました。
    18歳の時にフランスのパリに移住し、兄のロバートとともに報道写真家の仕事を開始します。
    1937年にはニューヨークへ移住してLIFE誌の現像所で働き、アメリカ空軍への従軍を終えた1946年からはLIFE誌専属の写真家となり、数々の表紙写真を撮影しました。

    1954年に兄のロバートが北ベトナムで地雷により死亡してからは、兄が設立に関わった国際的な写真家グループ「マグナム・フォト」に加わり、ソビエト連邦やイスラエル、アメリカの政治家などを取材しました。

    晩年は兄の写真集の前書きを執筆するなど、兄の功績と名誉を人々に伝えることに努めていましたが、2008年5月、90歳の時にニューヨークで亡くなりました。


    現在LIFE誌は膨大な写真アーカイブのうち20%ほどをフリーで公開しています。
    今後徐々にデジタル化を進め、最終的には保管写真のすべてを公開する予定だそうです。

    アメリカの偉大な報道写真雑誌「LIFE」の誌面を飾った素晴らしい報道写真の数々。
    興味のある方はご覧になってはいかがでしょうか。

    「LIFE 写真アーカイブページ」
    http://time.com/photography/life/
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    モデル君は背中で語る - 2

    以前書いた記事「モデル君は背中で語る」の続きです。

    今回は後ろ姿を描画した絵画と写真作品をご紹介します。
    彫像は必ずしも背中側が主題とは限らないので除外しました。

    それにしても人の背中というのは不思議なものですね。
    「背中で泣く」とか「背中が笑っている」という言葉がありますが、意識せず感情が表れていることがあります。
    自分からは見えにくい部位だからこそ、隠しきれないのかもしれませんね。

    まずは絵画作品から。

    torjay_miracles.jpg ivanov_st-nu-boy.jpg

    左はハンガリーの画家、トルジェイ・バルター(1964- )による2009年の作品「The first miracles」
    右はロシアの画家、アレクサンドル・アンドレイビッチ・イワノフ(1806-1858)による1830年の作品「A Nude Boy Standing」

    庭で遊ぶモデル君と壁際でポーズをとるモデル君。
    どっちの背中が楽しそう?


    colstee_boy-look-sea.jpg ht_boys-bath-sea.jpg

    左はオランダの画家、ペーター・コルスティ(1960- )による2006年の作品「Boy looking over the Sea」
    右はイギリスの画家、H・Tによる作品「Boys bathing in the Sea」

    海をクールに見つめる少年と海に入って遊ぶ少年。
    背中は口ほどにものを言う?


    rohlfs_back.jpg stott_sumday.jpg

    左はドイツの画家、クリスチャン・ロールフス(1849-1938)による1905年の作品「Männlicher Rückenakt」
    右はイギリスの画家、ウィリアム・ストット(1857-1900)による作品「Study of A Summer's Day」

    どちらもアトリエでのモデル君ですが、ちょっとお疲れ気味。
    背中にそれが表れてる?


    hofman_untitled.jpg simberg_garland_of_life.jpg

    左はポーランドの画家、ワラスティミル・ホフマン(1881-1970)による作品。(タイトル不明)
    右はフィンランドの画家、ヒューゴ・シンベリ(1873-1917)による1905年の作品「Garland of Life」

    天使の翼も後ろ姿があってこそ絵になる構図ですね。
    少年の背中は愛らしくもあり、たくましくもあり。


    次は写真作品。

    holland_day_boy_standing.jpg george_hugles_boyhood_australia.jpg

    左はアメリカの写真家、フレッド・ホーランド・デイ(1864-1933)による1896年の作品「Boy standing, playing pipe in the woods」
    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:Boy standing, playing pipe in the woods 1896-1897.jpg
    ライセンス:パブリックドメイン

    右はイギリスの写真家、ジョージ・ヒューグルによる作品。
    どちらも森の中で精霊のようにたたずむモデル君。
    顔が見えにくい後ろ姿ゆえに、イメージが膨らみます。


    maxwell_justin_and_leo.jpg simberg_lauri-railo.jpg

    左はアメリカの写真家、ロバート・マックスウェルによる作品「Justin and Leonardo」
    右はフィンランドの画家、ヒューゴ・シンベリ(1873-1917)による1905年の作品。
    上の絵画で一番最後のシンベリの作品、その制作のために撮影された写真です。

    モデル君はときに道具を持たなくてはならないので大変です。
    左の子が抱えてるのは犬かな?


    ken_heyman01.jpg ken_heyman02.jpg

    アメリカの写真家、ケン・ヘイマン(1930- )による1961年の作品。

    モデルは当時の映画「Lord of the Flies(蠅の王)」に出演した子役たち。
    撮影のために島で集団生活した子供たちの様子は、1964年発行の書籍「The Boy a Photographic Essay」に収められています。(現在もAmazon等で購入できます)


    jacques_duval.jpg gloeden_gallo.jpg

    左はドイツの写真家、ジャックス・デュヴァルによる作品。
    右はドイツの写真家、ヴィルヘルム・フォン・グレーデン(1856-1931)による1900年頃の作品。
    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:Gloeden, Wilhelm von (1856-1931) - n. 0228 - 20c - Gallo p. 20.jpg
    ライセンス:パブリックドメイン

    ちょっと重心をずらした斜めのポーズが草木のある風景に溶け込んでいます。
    野性味を醸し出すには後ろからのショットのほうが良さそうですね。


    絵や写真は彫像とは違い、回り込んで別角度から見ることができません。
    作者が後ろ姿を表現すれば、それがそのまま作品の構図となります。

    なぜ後ろ姿なのか? なぜ背中からなのか?
    表情が見えないながらも、その小さな背中が語りかけてきます。


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    Motu Girl

    francis_rickman_barton_motu_girl.jpg

    イギリスの写真家、キャプテン・フランシス・リックマン・バートン(1865-1947)による1907年の作品「Motu Girl」
    パプアニューギニアの少女をモデルとした作品です。

    名前の頭にキャプテンとあるのは、彼が英国軍の将校だからです。
    1899年から1908年にかけてニューギニアに駐屯していた、軍人であり写真家でもあるキャプテン・バートン。
    1904年に現地の管理者に就任し、シエラレオネとバルバドスで軍隊の隊長を務めました。

    駐屯時にイギリスの人類学者チャールズ・セリグマンと出会って共に現地調査をおこない、1910年発行のセリグマンの著書「ニューギニアのメラネシア人」にも自らが撮影した写真を寄稿しています。

    彼が撮影した、体に幾何学模様のペイントを施した女性たちの写真は現在「大英博物館」が所蔵し、ロンドンのNPO法人である「ロイヤル・アンソロジー・インスティテュート」のコレクションにも1500枚以上の写真が収められています。

    この写真はバートンの作品の中で最も有名なものですが、この子は彼の正規モデルで、マングローブの生い茂る場所を選んで撮影したそうです。
    ということは演出した写真なんですね。
    といってもここで生活している地元の少女でしょうから、人類学的にはドキュメンタリーかな。

    この地域の人々の特徴である、ボディに施された幾何学模様のペイント。
    原文には「Tattoo」とあるので入れ墨かもしれません。
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    いらっしゃいませ

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    RUKA

    Author:RUKA


    当ブログは子供を表現した世界の絵画、彫像、写真作品をご紹介しています。
    天使に見立てているので必然的に裸の作品が多くなりますが、すべてアートまたは家庭的な生活記録に限定しています。

    子供は本来この世界における夢であり希望であり、その姿は大人にとってノスタルジーや心の潤い、癒しの対象でもあります。

    古くから子供の姿は愛すべきものとして認識され、絵画や彫像、写真等で様々に表現されてきました。天使のイメージもそのひとつです。
    そして各家庭でも、我が子への愛情ある記録(写真撮影)が数多くなされています。

    当ブログではそれら子供や天使をテーマにしたアート作品と、写真共有サイトFlickrで一般公開されている子供写真をご紹介しています。(できるだけ天使の姿に近いものを選んでいます)

    ふと訪れては日々の疲れを癒す天使の園・・・そんな憩いの場としてお使いいただければ幸いです。

    画像の著作者は私を含め様々ですが、著作権的に問題のない方法で掲載しています。
    また、公序良俗に反する画像や違法な画像、猥褻な画像は一切ありません。
    【当ブログの掲載ポリシー】

    Flickrは米Yahoo!が運営する写真共有コミュニティサイトです。
    当ブログはFlickrにて一般公開されている写真から、シェアが可能なもの(SNSやブログでの表示が許可されているもの)を選んでご紹介しています。

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    説明記事(お読みください)
    著者について...
    名前:RUKA (Rukachas)
    国籍:日本
    出身:埼玉(生まれは宮城)
    性別:男性
    年齢:あっという間の半世紀
    インターネット歴:20年

    20代の頃に仕事で幼稚園に足を運んだのを機に街で子供の笑顔写真を撮り続ける。 1999年に「The Light of Smile 笑顔の灯り」という子供の笑顔をテーマにしたサイトを開設。 サイト終了後はこのブログで世界の天使像や世界の子供写真を紹介している。 6人の甥と姪の伯父さんでもある。

    メールアドレス: ruka_rukachas@ybb.ne.jp
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