Le Livre de la Jungle

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    フランスのイラストレーター、ピエール・ジュベール(1910-2002)による1989年の作品「Le Livre de la Jungle」
    ジャングルブックの主人公モーグリを描いた作品です。

    当ブログでは過去何回か「ジャングルブック」に関連した作品をご紹介してきました。
    ジャングルブックとは、イギリスの作家ラドヤード・キップリング(1865-1936)が1894年に出版した小説で、インドのジャングルを舞台に狼に育てられた少年モーグリが活躍する物語。

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    余談ですが、日本では「狼に育てられた少年」「狼に変身する少年」「狼が来たぞと嘘をついた羊飼いの少年(イソップ童話)」のいずれもオオカミ少年と呼ぶことがあるので混乱しがちです。
    日本のシニア世代にはテレビアニメ「狼少年ケン」を思い出す人も多いと思いますが、これもジャングルブックがモチーフとなっていた可能性はありますね。(ジャングルブックはインド、狼少年ケンはアフリカという違いはありますが)

    さて本家のジャングルブックですが、これまでに様々なアーティストによりモーグリ少年を題材とした絵画、イラストレーション、アニメーション、ビデオ映像、実写映画が作られました。
    中でも現在も多くの人を魅了し続けている作品がこのピエール・ジュベールのイラストです。

    ジュベールは最近の映画のようにモーグリを作り変えることなく、原作のイメージをそのままに伝えています。
    狼に育てられたインドの少年、モーグリを最も正確に伝えているのがジュベールのイラストではないでしょうか。
    ちょっとイケメン過ぎる気もしますが。(^^)

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    作者のジュベールは1910年にフランスのパリで生まれました。
    1924年からパリの芸術学校に通い、1927年から1934年までフランスの新聞「L'Illustration」誌でイラストの仕事に従事。

    その後は宗教的、歴史的な絵を描いていましたが、15歳からボーイスカウトの活動をしていたためスカウト関連の書籍のイラストも多く手掛け、その分野の第一人者となりました。

    彼は77年にもわたるキャリアの中で数千点もの作品を生み出しています。
    そのほとんどは希望に満ちた少年の冒険を描いたものであり、これらはフランスのボーイスカウトの発展にも繋がりました。

    後世の漫画家やイラストレーターに大きな影響を与えたフランスの画家、ピエール・ジュベール。
    フランスのラ・ロシェルにて、2002年に91歳で亡くなりました。
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    Przed lustrem

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    ポーランドの画家、マチェイ・ケンピンスキー(生年不明- )による作品「Przed lustrem」
    日本語訳は「鏡の前で」

    作者のケンピンスキーについては詳しい情報が得られませんでした。
    彼の作品を掲載しているサイトは多いのですが、ほとんどがPinterestだったので画像以外の情報がほとんどありません。
    オフィシャルサイトを見てわかったことは次のとおり。

    マチェイ・ケンピンスキーは風景画や肖像画を描くポーランドの画家。
    作品に象徴的な意味を込め、色彩と造形に注意を払いながらある種の緊張を表現しています。
    彼はポーランドの画家協会とグラフィックデザイナー協会のメンバーであり、協会主催の展覧会で作品を発表しています。

    オフィシャルサイトのギャラリーを見てみますと、写実的な作品もあれば抽象的な作品もあり、またシンプルなイラスト風の作品もあり、作者の多彩な才能が伺えます。

    本人が絵に象徴的な意味を込めていると語っているとおり、確かに考えさせられる作品が多いですね。
    大胆なタッチで描かれたその絵は、まるで遠くから実際の光景を眺めているような錯覚さえ覚えます。
    顔を描いていない作品が多いことも、見ている者の想像力を刺激します。

    この作品にはどんな意味があるのでしょう?
    ちょっと薄暗い部屋の中、少年が大きな鏡に自分の姿を映しています。
    コンプレックスがあるのか、それとも逆にウットリしているのか。

    男の子は成長期に一度くらいは自分の体にときめく時期があるものです。
    まさに芽吹く時ですが、他人がこの芽を摘むことはできません。
    生きている証しを人への優しさに繋げてほしいですね。


    【MACIEJ KEMPIŃSKI - MALARSTWO】
    http://maciejkempinski.pl
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    En moders syn

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    デンマークの画家、ジェンス・フェルディナンド・ウィルムセン(1863-1958)による1910年の作品「En moders syn」

    タイトルは「母親の視線」という意味。
    宇宙空間のような水の中のような風景と、そこに漂うふたりの男の子。
    110年も前の作品とは思えないほど幻想的な絵ですね。

    たぶん兄弟だと思いますが、母親の視線ということで子宮の中のイメージもあるのでしょうか?
    しっかり握られた手と唇に当てた指、どんな意味が込められているのかと想像力を掻き立てられます。

    作者のウィルムセンはデンマークのコペンハーゲン生まれ。
    初めはラウリッツ・タクセン(1853-1927)とペデラー・セヴェリン・クリエール(1851-1909)のもとで学んでいましたが、次第に象徴主義(サンボリスム)の影響を受けていきました。

    象徴主義とは人間の内面や夢、神秘性などを象徴的に表現しようとするもので、文学上の象徴主義と関連して名づけられました。
    ウィルムセンのこの絵も人間の神秘性を表現したものなんですね。
    なるほどたしかに神秘的であり、ふたりの男の子が神々しくも見えます。

    彼は絵画以外にも彫刻、建築、写真に興味を持ち、1928年の彫刻作品はデンマークの文化遺産「Danish Culture Canon」にも登録されています。
    また1947年にはスウェーデンから「オイゲン皇太子勲章」を授与されました。

    デンマークのフレデリクサントにある「JFウィルムセン博物館」では、彼の多くの作品が展示されています。
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    Uli im Leonardo da Vinci Kreis

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    アメリカ生まれのドイツの写真家、ウィル・マクブライド(1931-2015)による1978年の作品「Uli im Leonardo da Vinci Kreis」
    日本語に訳すと「レオナルド・ダ・ヴィンチ・サークルの中のウリ」となります。
    ウリとはこの子の名前です。

    「レオナルド・ダ・ヴィンチ・サークル」とは、イタリアの芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519)が描いた線画「ウィトルウィウス的人体図」のこと。

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    これが「ウィトルウィウス的人体図」
    古代ローマの建築家であったウィトルウィウスの著書「建築論」を基にした、ダ・ヴィンチが1487年頃に書いた手稿です。
    手足を大きく広げた男性の姿が描かれており、周りを囲む真円と正方形に指先が内接しているという構図になっています。

    ダ・ヴィンチと言えば有名な絵画「モナ・リザ」の作者ですが、絵画以外にも音楽、建築、数学、幾何学、解剖学、生理学など、様々な分野に顕著な業績を残したことで知られています。

    「ウィトルウィウス的人体図」は解剖学や生理学に長けたダ・ヴィンチならではの作品であり、この図は後世の人体デザインに大きな影響を与えました。
    現代では医学に関するシンボルとして多く用いられています。

    マクブライドの作品はこの図をモチーフとしたもので、それはタイトルからも明白。
    場所はアトリエだと思いますが、大きな板に黒い布を貼って円と四角を描き、少年に乗ってもらったんですね。
    たぶん足の下にでも小さな足場があるのでしょう。


    作者のウィル・マクブライドはドイツの報道・芸術写真家。
    アメリカのミズーリ州の都市、セントルイスで生まれた彼は子供時代をイリノイ州のシカゴで過ごし、その後バーモント州のバーモント大学に通い、1953年にニューヨーク州のシラキュース大学を卒業しました。
    1953年から1955年にかけて米軍の仕事でドイツに滞在し、1955年にドイツのベルリンに移住。

    ベルリンに移住した後、彼は写真家としてドイツの文化を記録し続けます。
    遺跡や都市の景観、ベルリンの壁の建設など。
    しかし最も重要なテーマとしたのは、葛藤と貧困の中で自由を求める若者のライフスタイルの記録でした。
    彼はドイツの住人として街に、そして人に溶け込み、ドキュメンタリースタイルの写真を撮り続けました。

    彼の作品は人体をテーマとしたものが多く、1974年にドイツで発行された子供向け性教育写真集「Zeig Mal!」(英語版タイトル"Show Me!")にも彼の作品が使われています。
    2000年以降はイタリアのボローニャ、ドイツのベルリン、ミュンヘン、フランクフルト等で個展が開かれ、2004年にはドイツ写真協会よりエリック・サロモン賞を授与されました。

    数々の賞を受賞し、その地位を不動ものとした写真家ウィル・マクブライド。
    2015年1月にドイツのベルリンにて84歳で亡くなりました。


    ところで一番上の写真を見て気付いたことですが、左足の指先がちょっとイビツになっていませんか?
    怪我でもしているのかと思いましたが、他の写真を見てみると・・・

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    「Uli Hager with Wall Drawing」(写真集「40 Jahre Fotografie」より)

    この写真では足の指が綺麗に写っています。
    ということは最初の写真は足場の一部が同化して見えているだけなのか、現像上の不備か、それとも複製時の修正ミスか?(その可能性が高いかな?)
    いずれにしても画像上の不備のようですね。

    この写真では壁に体の輪郭が描かれ、各部位のサイズが記されています。
    ウィトルウィウス的人体図のモチーフといい、体をトレースした壁画といい、写真家ウィル・マクブライドの感性には芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチと似たものを感じます。

    表現の仕方は違っても、彼らの芸術魂を支えていたのは人間への深い愛情だったのでしょう。


    【Will McBride】
    http://www.will-mcbride-art.com

    Googleの画像検索で「will mcbride」を検索

    彼の作品集はAmazonでも購入できます。(ただし海外ですが)
    Will McBride: 40 Jahre Fotografie (Amazon.com.mx)
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    ダリウス・スキテック氏の絵画作品

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    当ブログではいつも心を癒せる作品をご紹介していますが、今回は趣向を変えてちょっと不気味な作品をご紹介。
    ポーランドが生んだ新進気鋭の画家、ダリウス・スキテック(1980- )によるホラータッチの絵画。

    子供をメインとした絵ではありますが、ご覧のように不気味なモンスターが描かれています。
    濃い色彩と濃い画風。悪夢のような風景にたたずむ少年少女たち。
    子供の頃に見たら怖くてトイレに行けなくなるような絵ですね。

    作者のダリウス・スキテックはポーランド西部の都市、ポズナン生まれのアーティスト。
    アングラ的な作品のせいか作者についての情報はほとんど得られなかったんですが、その作品からは真摯なメッセージを感じます。

    いわゆるシュールレアリスムであり、ホラーでグロテスクな要素を直接的に散りばめているかなりアクの強い絵です。
    子供とホラーというと「子供にとっては...」という捉え方と「子供というものは...」という捉え方の二つがありますが、彼の絵はその両方を同時に表現しているようにも思えます。

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    私にとって子供は天使のイメージですが、人によっては悪魔だったりゴブリン(小鬼)だったりと、不気味なイメージを持つ人も少なくはないのでしょう。
    昔から小説や映画等ではよくあるモチーフですね。
    エクソシストのリーガンちゃん然り、呪怨の俊雄くん然り、チャイルドプレイのチャッキーさん然り。(最後のは人形ですけど...)

    しかし子供が醸す「何を考えているかわからない」という不気味さでいえば、私が真っ先に思いつくのは1976年のスペイン映画「ザ・チャイルド」(原題:Who Can Kill a Child?)

    スペインのとある孤島を舞台に、子供たちが突如大人を惨殺し始めるというストーリーの映画ですが、ゾンビのようなスプラッターではなく、オカルトでもなく、子供たちは終始可愛らしい子供のまま。
    だからこそ恐ろしい。

    同じようなストーリーでスティーブン・キング原作の「チルドレン・オブ・ザ・コーン」というアメリカ映画もありますが、ザ・チャイルドのほうが不気味さが抜きん出ているように思います。(子役の可愛さも)
    機会があればぜひご覧ください。

    スキテックの絵画も子供をホラー的に描くことはなく、子供は可愛い子供として描かれています。
    ヌードであることは無防備の状態であると同時に偽りのなさでもあり、グロテスクな怪物と絡めて描くことで子供特有の内面性がより色濃く反映されています。

    芸術におけるホラーというジャンルは非常に誤解されやすいものですが、それは人間の体についても同じ。
    こちらに向かって微笑みかける裸の子供たちと、おどろおどろしい怪物たちの様相に何を感じるか、それはある意味、子供たちが大人に対して持つ印象なのかもしれません。


    【Dariusz Skitek】
    http://dariuszskitek.blogspot.jp
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    Mowgli and Bagheera

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    イギリスの画家、エドワード・ジュリアス・デトモルト(1883-1957)と、チャールズ・モーリス・デトモルト(1883-1908)のふたりによる1908年の作品「Mowgli and Bagheera」(モーグリとバギーラ)

    アニメーションや映画にもなった有名な小説「ジャングルブック」の登場人物を描いたものです。
    絵画というよりも緻密なイラストレーションですね。

    作者のエドワードとチャールズは双子の画家。
    生まれた頃は父親が病気がちなため、彼らは叔父である英国の医師、エドワード・バートン・シュルダム博士と共に暮らしていました。

    エドワードもチャールズも幼い頃から自然や芸術に興味を示し、とくに動物の描写に優れた才能を発揮します。
    伝統的な日本画やアール・ヌーヴォー運動の影響を受けた彼らの作品は他の画家からも賞賛を受け、わずか13歳で描いた水彩画が王立芸術アカデミーとロイヤル・インスティテュートに展示されたほどでした。

    ふたりはその後、水彩エッチングと銅板によるカラー印刷機を使い、自宅で印刷物を作成する技術を習得しました。
    1898年には動植物を描いた作品集を発行し、1899年に出版された書籍「Pictures From Birdland」ではカラーイラストの制作を担当しました。
    彼らが描く動物の絵はその正確さと緻密さで動物学者からも一目置かれ、1900年にはロンドンの美術協会のギャラリーにも展示されました。

    画家としてもイラストレーターとしても成功を収めた彼らでしたが、1908年のある日、チャールズがクロロホルムを吸引して死亡してしまいます。(自殺?)
    その後はエドワードがひとりで制作を続け、1909年には「イソップの寓話」、1911年と1915年には小説「青い鳥」でお馴染みのモーリス・メーテルリンクの書籍に携わり、1919年と1921年には自然や昆虫を描いた作品集を出版。

    その後もエドワードは精力的に作品作りを続け、20世紀における非常に才能のあるイギリス人画家となりました。
    晩年は完全に引退して静かな余生を送っていましたが、1957年7月、彼は自分の胸に向かって銃を撃ち、自らの人生を終えました。

    鋭い洞察力と緻密な描写力を併せ持つ双子の画家、エドワード・ジュリアス・デトモルトとチャールズ・モーリス・デトモルト。
    小説や図鑑のイラストレーションで絶賛された彼らでしたが、ふたりとも不穏な死を遂げたことは非常に残念です。

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    このジャングルブックを描いた作品は1908年制作なので、ふたりで共同作業した最後の作品ということになりますね。
    ジャングルブックといえば数々の画家が描き、漫画やアニメにもなりましたが、主人公のモーグリは画家によって全裸のキャラと半裸のキャラとに分かれます。

    Googleの画像検索で「jungle book mowgli illustration」を検索

    フランスの有名なイラストレーター、ピエール・ジュベールが描いたモーグリも全裸の少年でしたが、1967年のディズニーアニメのモーグリはインド式フンドシのランゴータを締めていて、1989年の日本のアニメのモーグリは腰に黄色い布を巻いていました。

    ところが2016年に公開された、実写とCGを組み合わせたアメリカ映画では、なんとショートパンツのような形に変わっていました。(デザインはランゴータっぽいんですが、形は完全に短パン)

    原作の小説のモーグリはもちろん全裸です。
    時代が変われば読み手が受けるイメージもそりゃあ変わるでしょうが、動物に育てられた野生児がパンツをはきますか?

    現代に合わせて不自然な改変を施してしまうと、人間という生き物に対する人々の考え方も、より不自然な方向に行ってしまうような気がしてなりません。
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    Ležící hoch

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    チェコの画家、ヤン・ズルザヴィー(1890-1977)による1912年の作品「Ležící hoch」
    「横たわる少年」という意味です。

    独特なデフォルメが面白い絵ですね。
    写実的ではないながらも生命感があり、それでいておとぎ話のラストシーンのような捉えどころのなさも感じる不思議な作品です。

    遠くの空が暖色系になっているので、たぶん夕刻のうたた寝でしょう。
    足もとには・・・これはなんの実でしょうか?果物が置いてありますね。
    西洋絵画では女性と果物はよくある組み合わせですが、少年の場合は珍しいですね。

    作者のズルザヴィーは20世紀初頭におけるアバンギャルド芸術の代表的なチェコの画家。
    15歳の頃にブルノの学校で建築を学んでいましたが、彼は個人的に絵画の勉強もしていました。

    1907年から2年間、首都プラハにあるUMPRUM(プラハ工芸美術大学)に通っていましたが病気のため退学となり、その後は独学で絵を学び続けます。
    1924年から1939年までフランス、イタリア、ギリシャ等の外国を訪れ、見聞を広めました。

    1947年にチェコのモラビアにあるパラッキー大学の准教授に就任し、その後はプラハとオクロウフリツェに個人のスタジオを構えました。
    彼は1950年代から1960年代にかけて国内外でとくに認められた芸術家となりましたが、1977年10月12日にプラハにて亡くなりました。

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    じつはズルザヴィーの作品にはこういうものもあります。
    「ダイアナ」と題された絵で、油彩ではなく紙にクレヨンで描いたものです。
    習作だとは思いますが、横たわる少年の絵と構図が全く一緒ですね。

    制作年は不明ですが、こちらのほうが最初に描いた絵だとすると、なぜ女性から少年に変えたのかが気になります。
    横たわる女性では在り来たりでつまらないので少年にしたのでしょうか?
    置いてある丸い果物と少年の突起物との対比の面白さでしょうか?

    カーテンの裏地が花模様から星模様に変わり、外の風景には生い茂る木々が出現し、山の形が天を突くように尖り・・・といくつかの変更が見受けられますが、それが何を意味しているのかはわかりません。

    山の下にあるハゲ頭のような物体も気になりますね。(^^;)
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    Les Bouquets

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    フランスの画家、ジョルジュ・ソヴェール・モーリー(1872-没年不明)による1920年の作品「Les Bouquets」

    幼い姉妹が庭で花を集めてブーケ(結婚式で新婦が持つ花束)を作っているシーン。
    この子たちはきっと作者の娘さんで、近々親類が結婚式を挙げるのでしょう。
    女の子らしい優雅なひとときですね。

    作者のモーリーは1872年10月6日、パリ北部郊外のサン=ドニで生まれました。
    主にパリで活動し、女性や子供や花を描いた作品が人気でしたが、オリエンタルな雰囲気の作品も注目されました。

    1904年から1920年代後半までパリのサロンにて作品を発表し、1911年にメダル、1914年には金メダルとマリ・バシュキルツェフ賞を獲得しています。

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    この絵も同じ作者によるものですが、彼女たちは三姉妹だったんですね。

    一番上のブーケの絵でこちらを振り返っている子と、左側の絵の真ん中の子の顔がよく似ているので、たぶん同じ子でしょう。
    そしてブーケの絵に描かれている幼児が末っ子で、左側の絵では手を引かれているのがその子でしょうね。

    さらに成長した頃に描いたと思われる右側の絵では、もはやどの子が末っ子なのかもわかりません。
    こうして長きにわたり描いていたくらいですから、作者にとって自慢の娘たちだったのでしょう。

    父親が娘をモデルに絵を描く...というと漫画「エスパー魔美」を思い出しますが、子供の成長記録を絵画で残すのも優雅で良いものですね。
    もちろん画家でなければできませんし、他人が口を挟む必要のない、親子の信頼関係があってこそですが。

    たしか娘を描き続けた女性の画家もいましたが、愛娘というのはクリエイターにとって、創作意欲を掻き立てられる芸術の女神のような存在なのかもしれません。
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    チェコの古い紙幣

    紙幣にはたいてい、その国を代表する偉人の肖像画が描かれています。
    国によっては動物の顔なんてのもありますが、まぁ大体は偉人や風景などを格調高く描いています。

    しかし先日Googleで画像検索していて、海外には裸の子供が描かれている紙幣もあるのだと知りました。

    czech_100korun01.jpg czech_100korun02.jpg
    czech_1000korun.jpg

    これがそう。
    3枚とも1930年頃のチェコの紙幣で、上の二枚は100コルナ(表と裏?)、その下は1000コルナ紙幣。
    普通に公開されている画像ですが、念のため固有番号を隠して赤い線を入れました。
    (紙幣は著作物ではないので、偽造を防ぐために赤い線や見本という文字を入れることは著作物の改変にはあたりません)

    1枚目は右側にしゃがみ込んでいる男の子と女の子が描かれており、2枚目は左側に植物を手に持ち本のページをめくっている少年が描かれています。
    3枚目の1000コルナ紙幣には女性の前でひざまずく少年の姿が描かれており、どの絵もすべて裸。
    さすがに股間は隠されていますが、この時代の紙幣に裸の子供を採用したチェコ政府の大らかさには感心しますね。

    ちなみに元絵は当時のチェコの画家、マックス・スヴァビンスキー(1873-1962)によるものです。
    20世紀初頭に活躍した、画家でありグラフィック・アーティストでもあった人物。

    高い描写能力と様々なグラフィック技術が賞賛され、1910年にはプラハの芸術アカデミーの教授に任命されています。
    国の記念碑や郵便切手のデザインも手掛けており、チェコにおける重要な芸術家のひとりと言われています。
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    菓子「子宝ちんこすこう」

    世界中の天使をご紹介しているこのブログ。
    天使といえば裸ん坊・・・ということで、今回とりあげるのは裸ん坊のパッケージ絵が可愛い沖縄のお菓子。
    もともとマンガ風な絵は載せない方針でいましたが、これは商品の紹介ということで・・・(^^;)

    chinkosukou.jpg

    琉球時代から続く沖縄伝統のお菓子といえば「ちんすこう」
    そのちんすこうをキノコのような形にして、子宝(子授け)をテーマにしたのがこの商品。
    沖縄の菓子メーカー「珍品堂」が2006年から製造販売しているお菓子「子宝ちんこすこう」

    子宝祈願のお菓子は昔から、たとえば愛知県の田縣神社や神奈川県の金山神社などでも売られていますが、これは一般向けの商品にしたってところが凄いですね。
    沖縄を訪れる修学旅行生にも人気で、小さな子供へのお土産としてもウケが良いそうです。

    この人気、マスコットのちんすこ坊や(という名前らしい)によるところが大きいんじゃないかとは思いますが、沖縄は実際に出生率第1位の県なので、子宝祈願としてもしっかりあやかれる商品となっています。

    私も高校時代、修学旅行は沖縄でした。
    帰りの土産はやっぱりちんすこうだったような記憶があります。
    ちんすこう自体もう何年も食べていないので、先日この商品を沖縄のネットショップで注文してみました。
    買ったのは「プレーン」と「南国チョコ味」と「南国マンゴー味」の3品。(上の写真)

    箱は260mm × 100mm × 35mmとかなり大きく、印刷もシッカリしていました。
    「掘りたて紅いも味」と「ほっこり抹茶味」も欲しかったんですが、残念ながら売り切れていて買えずじまい。
    こちらが買えなかった2品のパッケージ画像。

    chinkosukou_beniimo.jpg chinkosukou_matcha.jpg

    抹茶味を食べてみたかったんですが、まぁしょうがない、そのうちまた注文するかも。
    っていうか、ちんすこう自体はこっちでも売ってるんですけどね。(^^;)

    chinkosukou2.jpg chinkotowaza.jpg

    中身はひとつひとつ袋に包まれていて、袋にもちんすこ坊やが描かれていました。(左の写真、プレーンは15個入りで他は12個入り)
    味は美味しかったですよ。
    プレーンは普通のちんすこうで、チョコ味とマンゴー味は紅茶に合うクッキーって感じでした。

    それとオマケとして、1箱に1枚ずつ「ちんことわざカルタ」が入っていました。(右の写真)
    金運とか健康運と書かれているのでおみくじ的な意味もあるのかな?
    でも内容は小学生レベルというか、ヒジョ〜に脱力系でした。(^◇^;)

    それにしても、このての商品に子供のキャラを採用したことは画期的ですね。
    でも子授けや子孫繁栄のお祭りにも子供たちが稚児として参加しているわけですから、健康的な子作りを当の子供が願うのは至極当然なことかもしれません。
    ちんすこ坊やも日本の少子化を嘆いているそうです。

    あそうそう、ちんすこ坊やのお爺ちゃんである「子宝仙人」が公式ツイッターでこんなことを言っていました。


    お爺ちゃんリッパ!(モザイクのところじゃなくて、言ってることがね)
    そのとおり!
    でも人前で出して良いのは小さな子供と彫像だけですぞ。
    お爺ちゃんは自重しましょう。(だからモザイクなのね)

    沖縄名物「子宝ちんこすこう」
    将来ちんすこ坊やのような元気で可愛い男の子を産みたい!という方は願掛けとして買ってみてはいかが?


    子宝ちんこすこう 公式サイト
    http://chinkosukou.com
    ちんすこ坊やのツイッター
    https://twitter.com/chinkosukou
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    いらっしゃいませ

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    RUKA

    Author:RUKA


    当ブログは子供を表現した世界の絵画、彫像、写真作品をご紹介しています。
    天使に見立てているので必然的に裸の作品が多くなりますが、すべてアートまたは家庭的な生活記録に限定しています。

    子供は本来この世界における夢であり希望であり、その姿は大人にとってノスタルジーや心の潤い、癒しの対象でもあります。

    古くから子供の姿は愛すべきものとして認識され、絵画や彫像、写真等で様々に表現されてきました。天使のイメージもそのひとつです。
    そして各家庭でも、我が子への愛情ある記録(写真撮影)が数多くなされています。

    当ブログではそれら子供や天使をテーマにしたアート作品と、写真共有サイトFlickrで一般公開されている子供写真をご紹介しています。(できるだけ天使の姿に近いものを選んでいます)

    ふと訪れては日々の疲れを癒す天使の園・・・そんな憩いの場としてお使いいただければ幸いです。

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    説明記事(お読みください)
    著者について...
    名前:RUKA (Rukachas)
    国籍:日本
    出身:埼玉(生まれは宮城)
    性別:男性
    年齢:あっという間の半世紀
    インターネット歴:20年

    20代の頃に仕事で幼稚園に足を運んだのを機に街で子供の笑顔写真を撮り続ける。 1999年に「The Light of Smile 笑顔の灯り」という子供の笑顔をテーマにしたサイトを開設。 サイト終了後はこのブログで世界の天使像や世界の子供写真を紹介している。 6人の甥と姪の伯父さんでもある。

    メールアドレス: ruka_rukachas@ybb.ne.jp
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