リディ・ファン・マウリク・ブロークマンの彫刻作品

    lidi_van_mourik_broekman01.jpg lidi_van_mourik_broekman02.jpg

    オランダの彫刻家・画家である女性、リディ・ファン・マウリク・ブロークマン(1917-2015)による1955年の作品。
    タイトルは不明ですが、オランダの都市デン・ハーグの議事堂の前に設置されているブロンズ像です。

    直立して手を握り締めシッカリと前を見据えた少年の像は、志の強さを表現しているようにも思えます。
    政治的な建物の前にはピッタリの彫像ですね。

    この像の作者であるリディ・ファン・マウリク・ブロークマンはオランダの彫刻家であり、画家でもある女性。
    スイスのチューリヒで生まれ、芸術家肌の家庭に育ちました。
    彼女の姉も画家として活躍した人物です。

    オランダのデルフトの学校で2年間建築を学んだ彼女は、その後デン・ハーグのロイヤル・アカデミー・オブ・アーツに入学。
    彫刻家のアルバート・ターモートの生徒として学び、卒業後は彫刻家としての地位を確立しました。

    ザイデル公園に設置された笛を吹く少年の像は、1942年にコンクールで2位の座を獲得しています。
    また彼女はデン・ハーグで最初に展覧会を開いた女性芸術家でもあります。

    画家としても作品を残し、ジュリアナ女王、ヴィルヘルミナ女王、子供時代のマリケ妃などロイヤルファミリーの肖像画を含む数百点もの肖像画を描き上げましたが、その多くは第二次世界大戦のときに破壊されてしまったそうです。

    戦後、四つの場所に戦争記念碑を作った彼女は、2015年末に病気により亡くなりました。
    現在はオランダの都市ナイメーヘンのDaalseweg墓地にて静かに眠っています。


    【Lidi van Mourik Broekman】
    http://www.quintabuma.nl/lidi/index.html
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    斜めに隠すデザイン

    howland_between.jpg

    これはアメリカの彫刻家、エリザベス・ハウランド(生没年不明)による1913年の作品「Between Yesterday and Tomorrow」
    アメリカのサウスカロライナ州のどこかに設置されている母子像です。
    実際には向こう側にもうひとり女性がいるのですが、この角度からは見えません。


    van_beurden-cupido.jpg pampaloni_amore_in_agguato.jpg
    画像出典:Sotheby’s

    そしてこちらはローマ神話の愛の神、クピドの彫像。
    左はベルギーの彫刻家、アルフォンス・ファン・ブールデン(1854-1938)による1894年の作品「Cupido」
    高さは約60cmで、素材は象牙です。

    右はイタリアの彫刻家、ルイージ・パンパローニ(1791-1847)による19世紀初頭の作品「Amore in Agguato」
    高さ約108cmの大理石像です。

    左のクピドはまるで散髪したばかりのような、随分とスッキリした髪型をしています。
    クピドといえばボリュームのある髪型が特徴なので、こういう造形は珍しいですね。


    これら3体の彫像を見て、ある共通点に気が付きませんか?
    そう、どれも小さな布が斜めになって貼り付いているという、洒落た隠し方になっているんですね。
    100年以上前の作品ですが、この斜めに隠すデザインにはちょっとばかりセンスを感じます。


    しかしこんな形のパンツをどこかで見たような・・・。
    そうそう、思い出しました。

    oneshoulderbikini.jpg
    (画像出典:Yahoo!ショッピング)

    この男性用の特殊パンツに似ているんですね。

    これはワンショルダー・ビキニと呼ばれるタイプのパンツだそうです。
    水着にしても下着にしても不便な気がするし、どちらかと言うと奇をてらったジョークグッズ的なものでしょう。
    でもデザイン的にはじゅうぶんアートしてますね。

    このような新しいタイプのビキニと100年以上前の彫像の股間のデザインが似ているというのも不思議なものです。
    小さな布を不自然さなく固定するには、この斜めのデザインが最適なのかもしれませんね。
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    スタチューのお姉さん

    Untitled

    「お姉ちゃん、どうしたの?」
    「ブロンズ像ってツライわぁ、動けないし、変なオヤジが膝の上に乗るし...」
    「ふ〜ん、でもお姉ちゃん綺麗だよ!」
    「あら、ありがとう!おませな天使さん♪」

    Untitled
    Copyright : meteo
    (Flickrのシェア機能を使って紹介しています)
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    Neapolitiansk Fiskerdreng

    stein-neapolitiansk_fiskerdreng.jpg

    デンマークの彫刻家、テオバルド・スタイン(1829-1901)による1859年の作品「Neapolitiansk Fiskerdreng」

    コペンハーゲンにあるカステレット公園に設置されている少年のブロンズ像。
    タイトルは「ナポリの漁師」という意味。
    ナポリはイタリア南部のチレニア海に面する港湾都市ですが、昔は漁をする子供も多かったのでしょう。

    真剣な表情から重いテーマであるようにも見えますが、泉の精のようなしなやかな姿態が訪れる人々を和ませています。

    作者のテオバルド・スタインは1829年生まれのデンマークの彫刻家。
    外科医であり解剖学の教授でもあった父親のもとに生まれた彼は、もともとは学術的な仕事に就きたいと思っていましたが、幼い頃から多くのアーティストに芸術の道を勧められ、12歳で美術学校に入学します。

    1846年に芸術アカデミーに入学すると、2年後にはふたつの金メダルを獲得。
    1851年にはノルウェーの作家、ルドヴィヒ・ホルベルクの像で「ノイハウゼン賞」を受賞しています。

    その後、彼は仕事の収入とアカデミーからの経済的支援によって、イタリアのローマで4年間の安定した生活を送りました。
    この漁師の少年の像は、彼がローマで成功を収めていた頃の作品です。

    1861年にデンマークに帰国した彼はその翌年にアカデミーの教授となり、1874年には名誉教授となりました。
    父親の死後はその後を継いで、解剖学の講師としても教壇に立ったそうです。


    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:Neapolitiansk fiskerdreng by Theobald Stein - Copenhagen - DSC07281.JPG
    ライセンス:パブリックドメイン
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    L’Amour Captif

    sanzel-amour_captif01.jpg

    フランスの彫刻家、フェリックス・サンゼル(1829-1883)による1868年の作品「L’Amour Captif」
    フランスのパリにある「パリ植物園」に設置されている大理石像です。

    Captifとは「捕虜・囚人」と訳せますが、ここでは「囚われの」と言ったほうが近そうです。
    囚われているのは手前にいる天使、ローマ神話の愛の神アモル(クピド)

    画像を拡大して見るとわかりますが、アモルの両腕にヒモが通され、後ろの柱に縛り付けられています。
    以前ご紹介したデニス・デラヴィンの作品「Les Liens De L'amour」と元のテーマは同じかもしれません。(該当記事)

    しかしこの像では、アモルが縛られている柱の上部が何故か男性の胸像になっています。
    まるでチェスの駒のようですが、これはいったい何でしょう?

    手もない、足もない、ただニヤリと笑う男の顔だけが出ている不気味な柱。
    この男、耳が獣のように尖っているので、どうやら人間ではないようです。
    元々のストーリーはわかりませんが、誰かの怒りを買って罰として縛り付けられたアモルのところに、悪魔が頭部だけ実態化して現れたようにも見えますね。


    作者のフェリックス・サンゼルは1829年、パリでパン屋を営む両親のもとに生まれました。
    学生時代はアウグスト・デュモンとアレクシス・ヒッポリテ・フロランゲルの生徒となり、二十歳の時にサロンで初の作品展示をおこないます。
    その後はルーブル宮殿やパレ・ガルニエ等の公共事業を執り行い、パリ市庁舎の再建にも携わりました。

    1868年にパリ植物園のバラ園を飾ったこの彫像「L’Amour Captif」は同年にサロンで展示され、名誉ある勲章を授与されています。

    sanzel-amour_captif02.jpg sanzel-amour_captif03.jpg
    Copyright : Michel Petit
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

    天使の像によくある、股間に布がフワリと掛かった状態。
    片足を上げて落ちないようにしていますが、拘束されているので思うようにいきません。
    そこに現れたひとりの男。
    ニヤニヤと笑いながら、驚くアモルを見つめています。

    縛られていることをからかっているのでしょうか?
    自分も手足がないので同じようなものですが、何か良からぬことを吹き込んでいるのかもしれません。

    アモル(クピド)はローマ神話では人の心をいたずらに弄ぶヤンチャな神として描かれています。
    つまりそれだけ単純なんですね。
    悪魔男の怪しいささやきに惑わされないよう、気をつけてほしいものです。


    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:L'Amour prisonnier Félix Sanzel 1868 JdP.jpg
    ライセンス:パブリックドメイン
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    山下ヴィーナス

    yamashitapark_venus.jpg

    この画像は今から35年前、まだ十代だった私が横浜の山下公園で撮影した写真です。

    私が最も好きな花であるパンジーの花壇に美しい裸婦像が設置されていました。
    足下に大きな貝殻があるのでヴィーナス像でしょうね。

    世界のヴィーナス像にはこのように腕を上にあげているものも何体か存在しますが、画像検索してもこれと全く同じ像は見つかりませんでした。
    有名な作品のレプリカではなく、ガーデン・オーナメントとして量産されたものかもしれません。

    それにしてもこのポーズ、このスタイル、この表情。
    まさにヴィーナスの目覚めを思わせる非常に美しい作品です。
    心なしか周りのパンジーたちもうっとり見つめているように見えます。

    余談ですが、写真にはこちらに向かってカメラを構えている人も写っています。
    ということはこの人の撮影した写真には、若かりし頃の私の姿が写っているんですね。
    う〜ん、見てみたい気もします。(^^;)

    画像を拡大すると見える黄色い斑点はフィルムに付いたカビです。
    あれから長い年月が経ったのだと、つくづく感じさせられます。

    でも何十年経とうと何百年経とうと、そこに写るヴィーナスが美しいことに変わりはありません。
    もし時代とともに変わるものがあるとすれば、それは美とどう向き合うかという人々の意識でしょう。


    Copyright : RUKA
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    Aquila / Suspensus

    wim_van_der_kant-aquila01.jpg wim_van_der_kant-aquila02.jpg

    オランダの彫刻家、ヴィム・ファン・デル・カント(1949- )による彫刻作品を二点ご紹介。

    ひとつめは少年が額に手を当てて上を眺めている「Aquila」と題された作品。
    Aquilaとはラテン語でアクイラまたはアキラと読み、鳥の「鷲」のこと。
    つまりこの少年は飛んでいる鷲を眺めているんですね。

    高さ約74cmのブロンズ像で、色が白いのはアクリル樹脂を使用しているからです。


    wim_van_der_kant-suspensus01.jpg wim_van_der_kant-suspensus02.jpg

    もうひとつは「Suspensus」という作品。
    Suspensusとは「吊るす」という意味のラテン語。
    英語のサスペンスやサスペンダーの語源となった言葉です。

    台座が坂のように斜めになっており、少年がバランスをとるように両腕を広げています。
    不安定なポーズのせいか、今にも動き出しそうな雰囲気がありますね。
    こちらは高さ約64cmのブロンズ像。

    画像出典:Galerie Bonnard



    Wim van der Kant
    Copyright : Morren Galleries

    作者のヴィム・ファン・デル・カントはオランダ東部の都市、カンペンの生まれ。
    ユトレヒト州アメルスフォールト市の視覚芸術アカデミーで芸術を学び、80年代から様々な作品を生み出してきました。
    90年代以降は「ギャラリー・ユトレヒト」や、現代美術アートフェア「Kunst RAI」等で精力的に作品展示をおこなっている、現代のオランダ彫刻界を代表するアーティストのひとりです。

    彼の作品はアートでは定番とも言える裸体像ですが、何故か他の作者の作品よりもリアリティを感じます。
    彼の作品の醍醐味はまさにその真実味にあると言っても良いでしょう。

    動いている途中で一時停止したかのような、殊更にテーマを主張しないその姿態。
    部分的な強調をせず、控えめにもしない、在るがままの再現性。

    上記の作品は12歳くらいの少年がモデルですが、その嘘偽りのない姿がこれらの作品を通して我々の心に語りかけてきます。
    そこで湧き上がる感情はまぎれもない、作者とモデルへのリスペクトそのものなのです。


    【Win van der Kant】
    http://www.wimvanderkant.nl
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    Les Liens De L'amour

    denise_delavigne-les_liens_de_lamour01.jpg

    フランスの彫刻家、デニス・デラヴィン(生没年不明)による1900年の作品「Les Liens De L'amour」

    アモル(ローマ神話ではクピド)が木の幹に寄りかかるように立っていて、上目づかいで前を見ています。
    気怠そうな佇まいが色っぽくもありますが、どうも表情がよろしくない。
    怒っているような、不満そうな・・・。

    その理由は英語のタイトルと後ろ姿を見てわかりました。
    英語のタイトルは「Cupid Bound」となっていました。
    つまり「縛られたクピド」

    後ろ姿を見ると・・・

    denise_delavigne-les_liens_de_lamour02.jpg
    画像出典:Heritage Auctions

    確かにこのように後ろ手に縛られていました。
    ヤンチャで悪戯好きのクピドですから、誰かから罰を受けているのかもしれませんね。
    ふてくされた表情にクピドの性格がよく表れています。

    股間はリボン状の布で隠されています。
    てっきり天使像によくある、布がふわりと掛かった状態かと思いましたが、よく見たら手首を縛ったヒモで体も幹に固定されていたんですね。
    これじゃあトイレにも行けないな。(^^;)

    作者のデニス・デラヴィンに関しては、19世紀のフランスの彫刻家だということ以外まったく情報が得られませんでした。
    詳細をご存知の方は情報提供よろしくお願いします。
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    タグ: Europa  少年  彫像 

    Boy and Frog

    hering_boy_and_frog.jpg

    アメリカの彫刻家、エルシー・ワード(1872-1923)による1901年の作品「Boy and Frog」
    サウスカロライナ州にあるブルックグリーン・ガーデンズに設置されています。

    ブルックグリーン・ガーデンズは彫刻庭園と自然保護区からなる公園で、1932年に開業しました。
    約1400点もの彫刻作品が景観と関連付けて展示されており、1978年にアメリカ合衆国国立史跡に登録された、アメリカの有名な彫刻公園のひとつです。

    1901年に制作されたこの彫像、最初見たときは女の子の像かと思いましたが、男の子ですね。
    下にいるカエルに餌を与えているところでしょうか。
    足を伸ばした柔らかなポーズが優しい雰囲気を醸しています。

    この作品は1904年のセントルイス万国博覧会で銅メダルを獲得しており、コロラド州のデンバー植物園にも同じ形の石像が設置されています。

    作者のエルシー・ワードはミズーリ州フェイエット生まれの女性彫刻家。
    コロラド州のデンバーで彫刻の勉強を始め、その後ニューヨークに移り住んでアート・スチューデンツ・リーグで学びました。

    小さめのブロンズも含めて多くの作品を制作しましたが、1910年に彫刻家のヘンリー・ヘリングと結婚してからは夫の仕事の手助けに専念したそうです。


    余談ですが、公園の彫像には少年とカエル、少年とカメという組み合わせが意外と多いですね。
    池のほとりにはカエルやカメが多いということなのかもしれませんが、他にも何か理由があるような気がします。
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    タグ: America  少年  ♂♀  彫像 

    隠せばOK? - 3【タオル掛け編】

    「神話の登場人物だから全裸な、ただし股間だけは隠してくれよ」

    こんな制作依頼をされたら、彫刻家はとても悩むでしょうね。

    何故なら以前の記事で述べたとおり、何かを貼り付ければ不自然だし、神話のキャラがパンツを穿いていたらなおさら不自然。
    絵なら前景を重ねて見えなくすることもできますが、彫像はそうもいきません。

    そこで多くの彫刻家は、ふわりと舞う布が股間をさりげなく隠しているという、なんともファンタジックな彫像を作るわけです。
    昔から絵画でもよくある手法ですね。

    psyche_et_lamour.jpg

    たとえばこれはフランスの画家、ウィリアム・アドルフ・ブグロー(1825-1905)による1889年の作品「Psyche et L'Amour」
    青い布によってクピドの股間だけが都合よく隠れています。
    男性器を隠すか隠さないかは作者にもよりますが、ブグローは概ね、幼児以外は隠す傾向にあったようです。

    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:Psyche et LAmour.jpg
    ライセンス:パブリックドメイン


    さて本題の彫像の話に戻りましょう。


    peinte_orphee_cambrai.jpg peinte_orphee2.jpg

    これはフランスの彫刻家、アンリ・ペインテ(1845-1912)による1888年の作品「Orphee endormant Cerbere」
    ギリシア神話に登場する吟遊詩人、オルフェウスの像です。
    左がフランスのカンブレー市の公園に設置されているブロンズ像で、右はたぶん置物ですね。

    元々は全裸であるこの作品も、レプリカではほとんどが布で股間を隠した姿となっています。
    インテリアとしては隠したほうが良いという判断でしょう。

    しかしこのレプリカを見て、ある種の違和感を感じませんか?

    そう、いくら男性と言えども、通常このように布が引っ掛かることはないんです。
    布が掛かるということは、すなわち大事なものが上向きになっているということです。
    タオルフックのように。

    towelhook.jpg
    【タオルフック】(画像出典:Amazon.co.jp)


    「ええっ?真面目な彫像なのに!?」
    もちろん見えてはいませんが、見えないがゆえに確かめようもありません。

    このようなタオル掛け状態の彫像は他にもいくつかありました。


    runeberg_angel_helsinki.jpg runeberg_angel05.jpg

    これはフィンランドの彫刻家、ウォルター・ランバーグ(1838-1920)による天使像。
    左は首都ヘルシンキの街の広場に設置されているオリジナルで、右は墓地に設置されているレプリカ。
    見事にタオル掛けになっていますね。

    「純真な天使がそのような状態になるはずがない!」
    そう思う人の気持ちもわかりますが、布が引っ掛かるということはそういうことです。


    eugene_marioton_zephyr-.jpg jules_isidore_lafrance-saint_jean.jpg

    これは左がフランスの彫刻家、ユージン・マリトン(1857-1933)による1894年の作品「Le Zéphyr」
    ギリシア神話に登場する西風の神ゼピュロスの像で、布は掛かっているというよりも巻き付いているといった感じですね。
    西風の神はこういうことも自由自在なのでしょう。

    右はフランスの彫刻家、ジュールス・イサイドア・ラフランス(1841-1881)による1873年の作品「Saint Jean-Baptiste enfant」
    画像出典:Footsteps - Jotaro's Travels

    こちらは10歳くらいの少年に見えますが、子供ならなおさら通常の状態で引っ掛かることはありません。
    しかも軽い布ではなさそうだし、そうとう元気な子ですね。


    augustin_moreau-vauthier_cupid.jpg  auguste_moreau_cupid-holding

    これは左がフランスの彫刻家、オーガスティン・モロー・ヴァウティア(1831-1893)による1875年の作品「Cupid」
    アメリカのロサンゼルス郡立美術館が所蔵しています。
    そして右はフランスの彫刻家、オーギュスト・モロー(1834-1917)による作品「Cupid holding an Arrow」

    どちらもクピドの像で、作者の名前がどちらもモロー。
    でも股間はモロではなく、かろうじて隠れています。

    左は「見て見て!リボンが掛かってるよ!」と言っているようで、右は「どうだい!矢の重さにも耐えられるぜ!」と言っているような・・・言ってないですね。(^^;)


    【まとめ】

    今回はちょっとオフザケ気味でしたが、3回に分けて「裸像の股間は隠したほうが良いのか?」について考察してきました。
    結論としては「隠さないほうがずっと良い!」

    カップを取り付けた姿は不真面目に見えるし、パンツを穿かせたレプリカを作っても不自然なだけだし、布が掛かっていればそういう状態であるようなイメージを与えてしまう・・・。
    結局のところ裸像は、ありのままの姿が最も健全であるということです。

    一番最初の島根県の公園の話に戻りますが、ダビデ像にパンツなんか穿かせたら、それこそ「教育上悪い」下品な公園になっちゃいますよ。


    関連記事:隠せばOK? - 1【カップ編】
    関連記事:隠せばOK? - 2【パンツ編】
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    タグ: Europa  少年  ♂♀  彫像  絵画 

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    RUKA

    Author:RUKA


    当ブログは子供を表現した世界の絵画、彫像、写真作品をご紹介しています。
    天使に見立てているので必然的に裸の作品が多くなりますが、すべてアートまたは家庭的な生活記録に限定しています。

    子供は本来この世界における夢であり希望であり、その姿は大人にとってノスタルジーや心の潤い、癒しの対象でもあります。

    古くから子供の姿は愛すべきものとして認識され、絵画や彫像、写真等で様々に表現されてきました。天使のイメージもそのひとつです。
    そして各家庭でも、我が子への愛情ある記録(写真撮影)が数多くなされています。

    当ブログではそれら子供や天使をテーマにしたアート作品と、写真共有サイトFlickrで一般公開されている子供写真をご紹介しています。(できるだけ天使の姿に近いものを選んでいます)

    ふと訪れては日々の疲れを癒す天使の園・・・そんな憩いの場としてお使いいただければ幸いです。

    画像の著作者は私を含め様々ですが、著作権的に問題のない方法で掲載しています。
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    著者について...
    名前:RUKA (Rukachas)
    国籍:日本
    出身:埼玉(生まれは宮城)
    性別:男性
    年齢:あっという間の半世紀
    インターネット歴:20年

    20代の頃に仕事で幼稚園に出向いたのを機に街で子供の笑顔写真を撮り続ける。 1999年に「The Light of Smile 笑顔の灯り」という子供の笑顔をテーマにしたサイトを開設。 サイト終了後はこのブログで世界の天使像や世界の子供写真を紹介している。 6人の甥と姪の伯父さんでもある。

    メールアドレス: ruka_rukachas@ybb.ne.jp
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