見上げればそこに...

    michelangelo_david.jpg

    イタリアのフィレンツェにある有名な彫像、ミケランジェロ作の「ダビデ像」
    (イタリア/アカデミア美術館)

    ダビデ像はこのように、下から仰ぎ見るように撮影された写真がとても多いですね。
    それもそのはず、なんとこの像は高さが5メートル以上もあるのです。
    近付いて見ようとすれば当然、上を見上げての鑑賞となります。

    orlovsky_paris03.jpg
    美術館で彫像を見上げる子供たち(ロシア/トレチャコフ美術館)

    等身大であっても、公共の彫像は見やすいように高い位置に設置されていることがあり、そのせいで男性像の場合は真ん中の「実」が目立ってしまいがち。

    しかしその実が生命の出発点であることを考えると、まるで神社の賽銭箱の上にある鈴のように有難いものに思えてくるから不思議です。(そーでもない?)


    etienne_david.jpg

    フランスの彫刻家、ジャン・ポール・エティエンヌ(1801-1835)による1834年の作品「David with the head of Goliath」
    (スイス/シャポニエールの公園)


    adolescent_sans_date.jpg

    スイスの彫刻家、アンリ・ケーニッヒ(1896-1983)による1975年の作品「Adolescent sans date」
    (スイス/ボルテール博物館前)


    jeune_gaulois_or_au_gui_lan_neuf.jpg

    フランスの彫刻家、ジャン=バティスト・Baujault(1828-1899)による1875年の作品「Jeune Gaulois or Au gui l'an neuf」
    (フランス/オルセー美術館)


    millenium.jpg

    ロシアの彫刻家、エフゲニー・ロタノフ(1940-2010)による1989年の作品「Millenium」
    (ロシア/サンクトペテルブルクの街)


    dubois_narcisse.jpg

    フランスの彫刻家、ポール・デュボア(1829-1905)による1867年の作品「Narcisse」
    (フランス/ルーブル美術館)


    renvall_kotkan_pojat.jpg

    フィンランドの彫刻家、エッシー・レンバール(1911-1979)による1950年の作品「Kotkan pojat」
    (フィンランド/コトカの町)


    giambologna_mercury.jpg

    イタリアの彫刻家、ジャン・ボローニャ(1529-1608)による16世紀の作品「Mercury」
    (イングランド/バーミンガム美術館)


    emil_wolf_schlossbruecke.jpg

    ドイツの彫刻家、エミール・ウォルフ(1802-1879)による作品。タイトルは不明。
    (ドイツ/ベルリンのシュロス橋)


    見慣れた彫像も真下から鑑賞するとまた違った風格が感じられますね。
    でもいくら有難くても、お賽銭投げたり柏手打っちゃあいけませんよ。(^人^)
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    A Boy in the Bath-House

    ivanov_Boy_in_bath_marble.jpg

    ロシアの彫刻家、セルゲイ・イワノフ(1828-1903)による1858年の作品「A Boy in the Bath-House」
    バスハウスとは共同浴場のことなので、日本風に言えば「銭湯の少年」ですね。

    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:Boy in bath by S.I.Ivanov (1858, Tretyakov gallery) 01 by shakko.jpg
    Copyright : Shakko
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

    体を洗っている少年の彫像。
    大理石像とブロンズ像の2種類があるようで、上の画像がモスクワのトレチャコフ美術館にある大理石像、下の画像がカザフスタン共和国のカステエフ州立美術館にあるブロンズ像です。

    水に濡れた髪の毛や手の仕草がじつに上手く造形されており、とくにブロンズ像は光沢がある分、本当に水をかぶっているかのような質感があります。

    ivanov_boy_in_the_bath_01.jpg ivanov_boy_in_the_bath_02.jpg

    作者のセルゲイ・イワノフは若い頃モスクワの芸術学校で絵画と彫刻と建築を学びました。
    この彫像の制作により晴れてアカデミー会員となり、恩師の死後は同じ学校で教師を勤めています。

    彼の経歴についてはこれ以上のことはまったくわからず、ネットで検索しても同姓同名の政治家や自転車競技の選手が見つかるだけでした。
    世界的に有名な彫刻家というわけではないのかもしれません。

    とはいえ、この作品はじつに見事。
    少年らしからぬ艶かしいポーズも、体を洗うという仕草があってこそ。
    とくに背中からお尻にかけての曲線は女神像にも匹敵する美しさです。

    ただひとつ残念なのは、股間に葉っぱが被せられているところ。
    アダムとエバのイチジクの葉とは違い、浴場で体を洗っている場面なのでかなり不自然。

    見えていて当然なものを意図的に隠した場合、作品が伝えるべき本来の意味を歪ませてしまうことがあります。
    もし股間に葉っぱを貼り付けた少年が銭湯に入ってきたら、そりゃあ変ですよね。
    水をかけても何故取れないのか?などという疑問はそれこそ美的ではないし、見る人によっては「はっぱ隊」のようなコミカルさを感じてしまうかもしれません。

    それはきっと作者にとっても美術館にとっても、不本意なことなのだろうと思います。
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    Bichat

    david_dangers_bichat.jpg

    フランスの彫刻家、ピエール=ジャン・ダヴィッド・ダンジェ(1788-1856)による1843年の作品「Bichat」

    肖像の入ったメダイユ(メダル)制作の第一人者であるダヴィッド・ダンジェは、偉人の彫像も数多く手がけています。
    この彫像もそのひとつで、フランスのアンジェにあるダヴィッド・ダンジェ博物館に設置されています。

    裸の少年の胸に手を当てている、険しい表情の男性。
    これは「吉良吉影と川尻早人?」と思いきや、そうではなさそうです。(ジョジョを知ってる人にしか通じないか。でも髪型似てるよね?)

    じつはこの左の男性は、マリー・フランソワ・クサヴィエ・ビシャ(1771-1802)という18世紀のフランスの解剖学者、および生理学者。
    顕微鏡を使わない時代に体内の組織21種類を発見し、疾病が個別の組織を攻撃するという説を立てた人だそうです。

    右の少年は息子さんでしょうか?(おでこが広いところがよく似てますね)
    病気の診療というよりは、ペンを片手に体の様子をチェックしているといった感じ。
    少年は仕方なく協力しているような表情に見えなくもないですが、この子も医学の道に進んだのでしょうか?

    そういえば近代免疫学の父と言われたイギリスの医学者、エドワード・ジェンナーも自分の息子に天然痘を接種して研究した人でしたね。(よく知られている牛痘の接種に関しては、使用人の子に対しておこなったそうです)

    医学の発展に名を残した偉人は多いけれど、妻や子供など、家族の協力があってこそ成し遂げられた偉業も少なくはないのかもしれません。


    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:David d'Angers - Bichat.jpg
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
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    笛を吹く少年

    絵画や彫刻には笛を吹く少年のモチーフが意外と多く使われています。
    少年と笛の組み合わせにどんな意味があるのかはともかく、数ある楽器の中で子供にも扱いやすく、演奏している姿が可愛らしいといえばやはり笛になるのでしょうね。
    日本の子供たちにも馴染みのある楽器です。

    笛を吹く少年といえば、最も有名なのはフランスの画家、エドゥアール・マネ(1832-1883)のこの作品でしょう。

    manet_young_flautist_or_the_fifer.jpg

    タイトルもそのまま「笛を吹く少年」(原題:Le Joueur de fifre)
    フランス近衛軍の鼓笛隊の少年を描いた、1866年制作の絵画です。

    ファイフと呼ばれる木製の横笛を吹いています。
    日本の浮世絵の影響を受けているらしく、立体感を極力排除した平面的な絵作りは当時としては斬新でした。


    では逆に立体感のあるアートといえば?・・・もちろん彫像ですね。
    美術館だけでなく街に置かれている彫像にも、笛を吹く少年像が数多く存在します。
    そのいくつかをご紹介。


    dallmann_junge_mit_flote.jpg

    スイスの彫刻家、エルンスト・カール・ダルマン(1889-1947)による1934年の作品「Junge mit Flöte」
    スイスのチューリッヒの公園に設置されています。
    男の子が水の動きを見ながら演奏しているような楽しい作品。


    angles_idylle.jpg

    フランスの彫刻家、ジャクイーン・アングルス(1859-1905)による1890年の作品「Idylle」
    1890年にパリのサロンで展示されました。
    これはなんという笛でしょうか? 仔羊もうっとり聴き惚れています。


    zdenko_kalin_boy_with_a_whistle.jpg

    スロベニアの彫刻家、ズデンコ・カリン(1911-1990)による1946年の作品「Boy with a Whistle」
    デンマークのチボリ公園に設置されています。
    背筋を伸ばして表情も真剣。 演奏しているのは行進曲でしょうか?


    nikolay_littleshepherd.jpg

    ロシアの彫刻家、ブリスタノフ・ニコライ(1835-1864)による1861年の作品「Little Shepherd」
    ロシアのサンクトペテルブルクの美術館が所蔵しています。
    Shepherdは羊飼いのことなので、これは犬笛かもしれませんね。


    czech_fluteboy.jpg

    詳細は不明ですが、チェコ共和国の公園に設置されているブロンズ像。
    この笛はリコーダーでしょうか?
    雨のシミが涙のようにも見え、居残りで笛の練習をさせられているかのようです。


    satyr_playing_flute.jpg

    1,2世紀頃に制作されたローマ彫刻のひとつ。
    フランスのパリのルーブル美術館が所蔵しています。
    2000年前の音楽を聴いてみたいですね。


    nude_youth_with_flute.jpg

    これは1941年に作られたハンガリー製の置物(磁器)で、タイトルは不明。
    量産品だったのか作者も不明です。
    演奏しているというよりは、笛を持って何かを語っているって感じですね。
    七三分けに哀愁が漂います。(`・ω・´)
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    San Giovannino

    ugoguidi_sangiovannino.jpg

    イタリアの彫刻家、ウーゴ・グイディ(1912-1977)による1937年の作品「San Giovannino」
    Giovanninoは「小さなジョバンニ」という意味で、ニュアンスとしては「ジョバンニ君」といった感じ。
    Sanは聖人を意味する敬称で、英語のSaintにあたります。

    このSan Giovanniとは誰のことかと言うと、新約聖書に登場する古代ユダヤの宗教家であり預言者である「洗礼者ヨハネ」のことだそうです。
    そのへんに関しては私もよくは知らないので、ここでは省略。(^^;)

    この作品は10歳くらいの少年が天を仰いでいる像ですね。
    素材は大理石でしょうか?
    非常に美しい体形をしていて、上半身と下半身のバランスも見事。
    イタリアのトスカーナ州のカッラーラ美術館が所蔵しています。

    作者のウーゴ・グイディはイタリアの彫刻家。
    カッラーラの美術大学で彫刻を学び、卒業した翌年の1937年にこの作品で賞を獲得し、本格的に彫刻家としての道がひらけました。

    1940年に結婚し2人の息子をもうけた彼は、その頃からイタリアを周り美術イベントや展示会に積極的に参加し始めます。
    1943年に彫刻賞を獲得し、1948年にはトスカーナ州のフォルテ・デイ・マルミで開かれた国際グランプリに参加。
    そして1956年に最初の個展を開きました。

    グイディは特定の芸術運動に影響されない独自のものを目指していましたが、後期は15世紀中頃まで栄えたキリスト教建築様式であるビザンチン様式に即発され、現実を描写することを学ぶようになりました。
    この作品もそうですが、30代後半から40代前半までの作品に、現実を表現する彼の能力の高さが見て取れます。

    1977年、フォルテ・デイ・マルミでおこなわれたギャラリーが彼の最後の展覧会となりました。
    開催された数日後の7月10日に自宅で亡くなったそうです。
    2005年には同市にウーゴグイディ博物館が造られ、現在も彼の作品の大部分が収容されています。
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    天を仰ぐ少年の像

    legrand_statue1895.jpg

    フランスの彫刻家、アーネスト・ルグラン(1872-1912)による1895年の彫刻作品。
    作品名はわかりませんでした。

    天を仰いでいる少年の像ですね。
    組んだ両手を高々と上げ、神に何かを祈っているのでしょうか?

    作者のルグランは19世紀に活躍したフランスの彫刻家、そして画家。
    パリの美術学校でポール・デュボアやガブリエル・トーマスの師事のもと美術を学び、生涯に約80点の彫刻作品と約20点の絵画作品を残しています。

    エレガントで古典的なスタイルを持ち、主に大理石や石膏の彫刻を手掛けていましたが、1912年に39歳の若さで亡くなりました。

    この少年の像、体の線が綺麗だからこそ成り立つポーズですね。
    床運動をする体操選手のように、舞台のバレエダンサーのように、貫一にすがるお宮のように。

    見ようによってはストレッチ運動しているようにも見えます。
    私は同じポーズをしたら足がつりました。(T_T)
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    姉・母・婆

    colton_thespringtideoflife.jpg

    昨日のテーマとは逆方向で考えてみました。
    「姉と弟」が主人公の童話となると、何があるでしょうか?
    マイナーな童話を含めればあるとは思いますが、私はまったく思い浮かびませんでした。

    兄妹の読みは正確には「けいまい」ですが、「きょうだい」とも読みます。
    親が性別の違う我が子を引っくるめて「きょうだい」と呼ぶことが一般的であることを考えると、昔から兄妹(きょうだい)のほうが姉弟(してい)よりも馴染みのあるペアなのかもしれません。(ちょっと強引ですが)

    上の画像はイギリスの彫刻家、ウィリアム・ロバート・コルトン(1867-1921)による1903年の作品「The Springtide of Life」
    日本語訳は「人生の大潮」・・・意味は良くわかりません。(^^;)
    お姉ちゃんはときに母親のようでもあります。


    eriksson_statue.jpg

    では「母親と息子」ではどうでしょうか?
    これは童話に限らず、たくさんの深い物語が作られたペアですね。
    パッと思い浮かんだのは、日本のアニメ「母をたずねて三千里」(原作は1886年のイタリアの小説、クオーレ)
    9歳の少年マルコが音信不通となった母を探して、イタリアからアルゼンチンへと旅に出るお話。
    これがもし娘だったらあれほどの名作になっただろうか?と、つい思ってしまいます。

    上の画像はスウェーデンの彫刻家、クリスチャン・エリクソン(1858-1935)による1897年の作品。(タイトル不明)
    幼い子ではないですが、このくらいの歳の頃が母親にとっては一番可愛いんじゃないでしょうか。


    そして最後は「お婆さんと男の子」ですが、これは見当もつきません。
    魔法使いなど悪いお婆さんが出てくる童話はよくありますが、お婆さんと男の子がペアで主人公の童話って、あるんでしょうか?

    そして彫像の画像もまったく見つかりませんでした。
    お婆さんと男の子のペアだと、あまり話が広がらないようですね。
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    兄・父・爺

    laveretsky_girlandboy.jpg

    「兄と妹」という組み合わせは、昔から童話の主人公によく見受けられます。
    まず思い浮かぶのは、チルチルとミチルの「青い鳥」や、お菓子の家が登場する「ヘンゼルとグレーテル」あたりでしょうか。
    野坂昭如の小説でジブリによってアニメ化された「火垂るの墓」も兄と妹でしたね。

    上の画像はロシアの彫刻家、ニコライ・ラヴェレツキー(1837–1907)による1868年の作品「Мальчик и девочка с птичкой」
    日本語訳は「小鳥と男の子と女の子」
    幼い兄と妹の組み合わせは、いろいろと夢が広がりますね。


    laroque_lalecondemusique.jpg

    では「父親と娘」となるとどうでしょう?
    成人した娘ではなく、幼い女の子とその父親。
    う〜ん、童話ではこれといった作品が思い浮かびません。
    映画では1973年のアメリカ映画「ペーパームーン」を思い出しました。実際の親子が共演した名作でした。(ライアン・オニールと10歳のテータム・オニール)

    上の画像はフランスの彫刻家、レオン・ラロックによる1880年の作品「La Leçon de Musique」
    日本語訳は「音楽のレッスン」
    お父さんと娘の組み合わせは、優しさに溢れています。


    fabregas_losprimerosfrios.jpg

    さらに「お爺さんと孫娘」では?
    パッと思い浮かんだのは、あの名作アニメ「アルプスの少女ハイジ」(原作は1880年発行のヨハンナ・スピリの小説)
    それと日本の童話「かぐや姫」あたりでしょうか?(すぐ成長しちゃいますけど...)
    現実にはお爺さんと女の子の組み合わせは、孫の世話を任されたのだろうとか、そんなイメージになっちゃいますね。

    上の画像はスペインの彫刻家、ミゲル・ブレイ・ファブレガス(1866-1936)による1892年の作品「Los primeros fríos」
    日本語訳は「初めての寒さ」
    お年寄りと幼い子の組み合わせは、ちょっと寂しげ。


    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:Girl and Boy with a Bird by N Laveretsky 1868.JPG
    File:Blay Fabregas, los primeros frios 2.jpg
    ライセンス:パブリックドメイン
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    Hylas

    milles_hylas01.jpg

    スウェーデンの彫刻家、カール・ミレス(1875-1955)による1899年の作品「Hylas」
    ストックホルムにある「ミレスゴーデン彫刻庭園」にて屋内展示されています。

    Hylasはヒュラスと読み、ギリシア神話に登場する美少年の名です。
    この少年のあまりの美しさに魅了された水の精霊たちが、彼を誘惑し池の底へと連れて行ってしまうというお話。

    同じヒュラスでも、以前紹介した彫刻家ジョン・ギブソンの作品ではその誘惑シーンを表現していましたが(該当記事)、こちらのヒュラス君は岩に腰掛けて呆然としていますね。

    milles_hylas02.jpg milles_hylas03.jpg

    継ぎ目が見えていたり薄汚れたりしているのは劣化によるものなんでしょうか?
    それともこういう作品なんでしょうか?
    しかしディテールの表現は見事で、遠目に見ると本物の人間のように見えます。
    水の精霊たちと同じく、ここを訪れた人はみなヒュラス君の美しさに魅了されて帰っていくのでしょう。

    作者のカール・ミレスは、若い頃にパリでオーギュスト・ロダンの助手をしていました。(ロダンは有名な”考える人”の作者)
    彫刻の基礎を学んだ後に1901年にドイツのミュンヘンに移り住み、その後1929年にアメリカに渡り、1931年にはミシガン州のクランブルック美術アカデミーの教授となりました。
    1945年にはアメリカ国籍を取得しアメリカ人となりましたが、晩年は再びスウェーデンで暮らしました。

    彼は建築と彫刻を結びつけた幻想空間的な構想を得意とし、北欧神話をテーマとした作品が特徴でもあります。
    現在、作品の多くはストックホルムの観光スポットになっている「ミレスゴーデン彫刻庭園」にて見ることができます。

    そこはかつて彼が妻とともに晩年を過ごした住居とアトリエ。
    ふたりは庭園内にある、ミレス自身が設計した小さなチャペルに埋葬されているそうです。
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    Tomb of Eugène Spuller

    gasq_tombofeugene01.jpg

    フランスの彫刻家、ポール・ガスク(1860-1944)による1901年の作品「Tomb of Eugène Spuller」

    「ウジェーヌ・シュプラーの墓」というタイトルのとおり、お墓として造られた彫像です。フランスのパリにあるペール・ラシェーズ墓地に設置されています。
    お眠りになっているシュプラー氏は19世紀のフランスの政治家で、大臣を務めた上院議員のひとり。
    てっぺんに掲げられている胸像がその人ですね。

    手前には女神のような女性と裸の男の子。
    このふたりにどのような意味があるのかはわかりませんが、シュプラー氏の政治的思想を表しているのかもしれません。
    男の子が持っているのは共和国の寓話が書かれている本だそうです。

    作者のポール・ガスクは1860年、フランスのディジョンにて鉄道員の息子として生まれました。
    子供の頃から芸術の才能があったのでしょう、1879年にパリの国立高等美術学校(エコール・デ・ボザール)に進学し、その後フランス国家による官費留学制度であるローマ大賞を授与されています。

    1891年からローマ芸術アカデミーのメンバーとなり、1932年から亡くなるまではディジョンの博物館の学芸員でした。
    チュイルリー公園の大理石像やディジョン共和国広場の記念碑など、数々の功績を残しています。

    gasq_tombofeugene02.jpg

    この彫像、よく見ると手入れが行き届いているとは言えないようですね。
    ススなのかコケなのか鳥のフンなのか、上半分がかなり汚れています。
    墓地ではあまり汚れが酷いと不気味な雰囲気になってしまうので、せめて顔だけでも綺麗にしてあげてほしい。

    それと残念なのが、男の子のシンボルが根元から取れてしまっている点。
    もし落ちているなら、誰か拾ってあげてください。

    もし盗んでしまったのなら、早く返してあげてください。
    墓地だけに、だれもセメタリー(責めたり)しないので。
    あ、石飛んできそう・・・(´・ω・`)


    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:Tombe Eugène Spuller (division 65).JPG
    File:Père-Lachaise - Division 65 - Spuller 07.jpg
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
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    Author:RUKA


    当ブログは子供を表現した世界の絵画、彫像、写真作品をご紹介しています。
    天使に見立てているので必然的に裸の作品が多くなりますが、すべてアートまたは家庭での成長記録に限定しています。

    子供は本来この世界における夢であり希望であり、その姿は大人にとってノスタルジーや心の潤い、癒しの対象でもあります。

    古くから子供の姿は愛すべきものとして認識され、絵画や彫像、写真等で様々に表現されてきました。天使のイメージもそのひとつです。
    そして各家庭でも、我が子への愛情ある記録(写真撮影)が数多くなされています。

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    著者について...
    名前:RUKA (Rukachas)
    国籍:日本
    都道府県:埼玉(生まれは宮城)
    性別:男性
    年齢:あっという間の半世紀
    インターネット歴:20年

    20代の頃に仕事で幼稚園に足を運んだのを機に、街で子供の笑顔写真を撮り続ける。
    1999年に「The Light of Smile 笑顔の灯り」という子供の笑顔をテーマにしたサイトを開設。
    サイト終了後はこのブログで世界の天使像や世界の子供写真を紹介している。
    6人の甥と姪の伯父さんでもある。

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