虫刺され

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    「ママ〜、蚊に刺されちゃったよぉ」
    「あらあら、じゃあ薬を塗りましょうね」

    塗っている最中に腫れてきても、それは心配いりません。

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    Copyright : Dima Oblovitsch
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    ダビデという名の勇敢な少年

    david_by_michelangelo.jpg

    美術に興味がない人でも「ダビデ」または「ダビデ像」という言葉は聞いたことがあると思います。
    世界的に有名な男性彫像のひとつですが、おそらくダビデと聞いてほとんどの人が思い浮かべるのはこの「ミケランジェロのダビデ像」でしょう。

    File:'David' by Michelangelo Fir JBU002.jpg
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

    イタリアの彫刻家、ミケランジェロ・ディ・ロドヴィーコ・ブオナローティ・シモーニ(1475-1564)が1501年に制作した、高さが5メートル以上もある巨大な大理石像。
    イタリアのアカデミア美術館に収蔵されています。

    下から見上げたときに美しく見えるよう上半身が大きめに作られていたり、リラックスした姿勢でありながら表情の険しさが緊張感を漂わせるなど数々の特徴を備えており、数あるダビデ像の中でも最高傑作と言われています。

    数ある・・・そう、ダビデ像は一種類ではありません。
    これまでに様々な彫刻家が様々なダビデ像を制作してきました。

    david_donatello.jpg

    これはイタリアの彫刻家、ドナテッロ(1386-1466)が1440年頃に制作したダビデ像。
    イタリアのフィレンツェにあるバルジェロ美術館が所蔵しています。

    ミケランジェロのダビデが青年であるのに対し、こちらは少年。
    洒落た帽子をかぶり誇らしげなポーズをとり、討ち取った敵の兵士ゴリアテの頭を踏みつけています。

    File:David Donatello 01.JPG
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス


    jean_etienne_chaponniere-david.jpg

    これはフランスの彫刻家、ジョン・エティエンヌ・シャポニエール(1801-1835)が1834年に制作したダビデ像。
    フランスのジュネーブの公園に設置されています。

    巨大なゴリアテの頭を踏みつけ、神に感謝するかのように天を仰ぐ若きダビデ。


    andrea_del_verrocchio_david.jpg

    これはイタリアの彫刻家、アンドレア・デル・ヴェロッキオ(1435-1488)が1470年頃に制作したダビデ象。
    ヴェロッキオはあのレオナルド・ダ・ヴィンチの師です。

    非常に軽微な衣を身につけ、何故か乳首のところが花のようになっています。
    この像も足元にゴリアテの首がありますね。

    File:Museo pushkin, calchi, verrocchio, david 01.JPG
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス


    ここまで読んで「そもそもダビデって誰?」「ゴリアテって誰?」と思った人もいるでしょうから、簡単に説明します。

    紀元前1000年頃、今から3千年ほど前の話。
    羊飼いから身を起こして初代イスラエルの王サウルに仕え、サウルの死後ユダで王位に就くとペリシテ軍を撃破して全イスラエルの王となった、40年ものあいだ王として君臨した人物がダビデ(David)。

    かたや「ゴリアテ」(Goliath)とは、サウル王治下のイスラエルと敵対していたペリシテ軍の巨人兵士の名前。
    身長は約2.9メートルと記されており、身にまとう鎧は約57キログラム、手にする槍は先の部分だけで約7キログラムあったそうです。

    ダビデがまだ羊飼いの少年だった頃、イスラエル人とペリシテ人は戦争状態にありました。
    ペリシテ軍最強の巨人兵士であるゴリアテは、しばしばイスラエル軍の前に現れては挑発を繰り返していました。

    『おまえらの勇者と1対1で決着をつけようではないか。もしそっちが勝てばペリシテはおまえらの奴隷となってやる。ただし俺様が勝てばおまえたちはペリシテの奴隷だ!』
    と朝夕の2回、40日間にわたってイスラエル兵たちを脅し続けました。
    イスラエルの兵士たちはゴリアテに恐れをなし、戦いを挑もうとするものは一人もいませんでした。

    ある日ダビデは、イスラエル軍に従軍していた兄たちに食料を届けるために戦陣を訪れました。
    ダビデはこのゴリアテの挑発を聞いて大いに怒り、イスラエル軍を率いていたサウル王にゴリアテ退治を申し出ます。

    サウル王は初めは難色を示しましたが、他に手段がなかったためダビデの出陣を許可しました。
    ダビデはサウル王から授けられた鎧と剣を一度は身にまといますが「慣れていないので歩くこともできない」とそれらを脱ぎ捨て裸になり、羊飼いの道具である杖と、布でできた投石器と、川で拾った滑らかな5個の石という軽装でゴリアテに挑んだのでした。

    突進してくるゴリアテと待ち構えるダビデ。
    ダビデが勢いよく放った石は見事にゴリアテの額に命中し、ゴリアテはうつぶせに倒れました。
    ダビデは剣を持っていなかったので、倒れたゴリアテに駆け寄り剣を奪い、その剣でゴリアテの首を一刀両断!

    ペリシテ軍はゴリアテの予想外の敗退により総崩れとなり、イスラエル軍はダビデの勝利に歓喜の声をあげました。
    この戦いによりダビデの名声は広まり、サウル王の側近として仕えるようになったのです。

    ダビデ像と呼ばれている彫像のほとんどは、このゴリアテ退治のシーンを表現したものです。
    ではその他の彫像も見てみましょう。

    david_et_goliath-mercie.jpg

    これはフランスの彫刻家、アントナン・メルシエ(1845-1916)が1873年に制作したダビデ像。
    フランスのトロワ近代美術館で展示されています。

    切り落としたゴリアテの顔を無慈悲に踏みつけ、剣を鞘に収めようとしているスタイルの良いダビデ。

    File:David et Goliath-Mercié.JPG
    ライセンス:パブリックドメイン


    opernhaus_zurich_-_utoquai.jpg

    これはスウェーデンの彫刻家、イヴァール・ヴィクトール・ジョンソン(1885-1970)が制作したダビデ像。
    スイスのチューリヒにあるオペラハウスの庭に設置されているブロンズ像です。

    こちらのダビデは片膝をついて踏みつけています。

    File:Opernhaus Zürich - Utoquai 2010-09-13 19-00-16.JPG
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス


    hugo_kaufmann-david.jpg

    これはドイツの彫刻家、ヒューゴ・カウフマン(1868-1919)が制作したダビデ像。
    このダビデは討ち取ったゴリアテの頭を持ちながらも、どこか悲しげな佇まいで遠くを見つめています。
    勝利した安堵感か、己の行く末を憂いてのことなのか・・・。


    多くのダビデ像が戦闘後の様子を表しているのに対し、一番上のミケランジェロのダビデ像だけは戦闘前の様子を表しています。
    右手に石を持ち、投石用の布を肩にかけたミケランジェロのダビデ像は、今まさに巨人兵ゴリアテに戦いを臨まんとする緊張感までもが見事に再現されており、物語のイメージとしては最も正確なのかもしれません。

    しかし気になるのは当時のダビデの年齢です。
    旧約聖書の記述によると、ダビデは父エッサイの第八子、つまり8番目の子供。
    イスラエル軍に従軍していた兄たちに食料を届けるために戦陣を訪れたということは、当時のダビデは従軍できる年齢ではなかったということです。

    また、ミケランジェロのダビデ像以外はほとんどが無毛なので、そうなると12歳くらいだったと考えるのが妥当ではないでしょうか。
    ミケランジェロのダビデ像はどう見ても青年の姿であり、少年には見えませんね。

    数あるダビデ像の中ではドナテッロのダビデが最も実際の姿に近いような気がしますが、それよりももっとイメージに合う画像がありました。

    unknown_realdavid.jpg

    これは某写真家による写真作品。
    残念ながら詳細は不明ですが、タイトルを付けるとしたら間違いなくDAVID(ダビデ)となる作品だと思います。

    石を握りしめ、片足に体重をかけ、真剣な表情で横を見つめる姿はまさに臨戦態勢のダビデ。
    ミケランジェロのダビデ像と同じ雰囲気を漂わせています。
    しかし年齢的に見ると、当時のダビデにより近いのはこちらのほうかもしれません。

    また、ダビデ少年はイスラエル民の証である「割礼」を受けていたとされているので、そういう意味でもこちらのほうが似ていると言えますね。(ミケランジェロのダビデ像には割礼の痕がない)

    巨人ゴリアテもまさかこのような少年に殺されるとは思ってもみなかったでしょう。
    油断大敵、小よく大を制す、驕れる者は久しからず。
    現代も教訓となる故事のひとつです。
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    可愛さと元気さ

    DSC04353

    ほっぺに指を当てるのは可愛さのアピールだけど、
    Vサインをダブルで当てるのはどんな意味?
    可愛さプラス元気もアピールってこと?
    周りのみんなも元気になれるね。

    DSC04353
    Copyright : Judy Fan
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    彫像の形・人間の形

    humanbody_back.jpg

    人間の美しさに気付いたなら、それを深く知るには多くの人体絵画を鑑賞すると良い。
    人間の形に神秘を感じたなら、それを深く知るには多くの人体彫刻を鑑賞すると良い。
    人に優しくありたいなら、人間の真の姿(生まれたままの姿)を鑑賞すると良い。

    とは言っても、現実的には人間の裸を鑑賞できる機会はとても少ないですね。
    アメリカやヨーロッパには全裸になっても良いイベントがありますが、どちらかというと裸になる側の活動であって鑑賞の場ではありません。
    そのため多くの人は古くから「裸を撮影した写真」を鑑賞してきました。

    写真は何を撮影したものであれ、平面状の点の集まりで構成されています。
    そのせいか彫像の写真と人体の写真の両方を眺めていると、どちらも同じ感覚で鑑賞できるものがあることに気付かされます。

    上の画像はフリー写真素材サイト「Pixabay」にあった人体写真(パブリックドメイン)ですが、まるで大理石の彫像のように見えませんか?
    色情報のないモノクロ写真では、人は彫像のように写り、彫像は人のように写るというわけです。

    しかも双方が同じポーズであれば、尚のことその差は小さくなります。
    彫像と人間の同じポーズの写真を並べて比較することで、彫像の緻密さや再現性、人の形の芸術性などを実感できるはずです。

    人体画像(ナチュリスト画像)の出典は不明ですが、形のみを比較できるようすべてモノクロで統一しました。


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    ロシアの彫刻家、ウラジミール・ティシン(1963- )による2001年の作品「Boy Brut」

    これは粘土の原型を撮影したものだと思います。
    右手を腰に当て、左手にナイフを持った勇壮な立像ですが、うつむいて地面を見つめる仕草には憂いの気持ちも表れています。
    胸部の凹凸や足の筋肉の表現が見事ですね。


    august_kattentidt-junge_schwimmer.jpg august_kattentidt-junge_schwimmer_like.jpg

    ドイツの彫刻家、オーギュスト・カッテントット(生年不明-1956)による作品「Junge Schwimmer」

    タイトルは「スイマーの少年」という意味で、水に飛び込もうとしているところ。
    両腕を広げている姿は水鳥のようでもあり、動物愛護的な感情さえ湧き立たせる作品です。
    少年らしい活発さと可愛らしさが上手く表現されています。


    benito-nino_flautista.jpg benito-nino_flautista_like.jpg

    スペインの彫刻家、ベニート(生年不明- )による2003年の作品「Nino Flautista」

    フルートを吹く少年の像。
    直立して手元を見ながら演奏する姿は、本番に向けての練習であることを物語っています。
    ポーズはシンプルながら、少年の真剣さが伝わってくる作品です。


    wim_van_der_kant-david.jpg wim_van_der_kant-david_like.jpg

    オランダの彫刻家、ヴィム・ファン・デル・カント(1949- )による作品「David」

    旧約聖書にも登場する、紀元前1000年頃に君臨した古代イスラエルの王、ダビデ。
    巨人兵ゴリアテに石を投げつける若いダビデを表現した作品です。
    斜め上を見上げるこの姿から、ゴリアテの巨大さがわかりますね。


    harry_keast-the_boy_st_john.jpg harry_keast-the_boy_st_john_like.jpg

    イギリスの彫刻家、ハリー・キースト(生没年不明)による1909年の作品「The Boy St. John」

    新約聖書に登場するイエスの使徒のひとりである聖人ヨハネ。
    この彫像はヨハネの少年期の姿です。
    左手に十字架を持ち、右手を高く上げて民衆に応える、その表情は自信に満ち溢れています。


    jacopo_sansovino-bacchus.jpg jacopo_sansovino-bacchus_like.jpg

    イタリアの彫刻家、ヤコポ・サンソヴィーノ(1486-1570)による1512年の作品「Bacchus」

    盃を高々と掲げ、宴に興じるローマ神話のワインの神様、バックス(バッカス)。
    背中から腰にかけての力強い造形は、思わず見惚れてしまうほどの美しさ。
    どうせ掲げるならお酒よりも花束のほうが絵になるでしょう。


    capitoline_antinous_replica.jpg capitoline_antinous_replica_like.jpg

    18世紀にイタリアで発掘された、アンティノウスという人物の彫像。

    この像はレプリカですが、発掘されたオリジナルは2世紀頃に作られたと見られており、ナポリ国立考古学博物館が所蔵しています。
    アンティノウスはローマ皇帝ハドリアヌスのお気に入りだったと言われている少年。
    たしかに均整のとれた美しい姿ですね。


    上記の文章はすべて左側の彫像に関する説明ですが、右の人物写真の説明だとしても違和感がないのがお分かりいただけるでしょうか。
    写真という二次元的な表現によって、彫刻家の造形技術の素晴らしさと、命の器とも言える人体の造形美をともに実感することができます。

    人間という神秘的で魅力的な存在。
    その姿を石や金属で再現した彫刻家と、写真という形で残した写真家に、改めて敬意を表したいと思います。
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    Zwei nackte Knaben beim Bocksprung

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    ドイツの彫刻家、オットー・ポルツェル(1876-1963)による彫刻作品「Zwei nackte Knaben beim Bocksprung」

    タイトルは訳すと「馬跳びする二人の裸の少年」となります。
    高さ約22cmのブロンズ像で、台座は大理石。
    オリジナルの制作年は不明です。

    この形の馬跳び、実際にやるとかなりの高さだと思いますが、跳んでいる子はみごとにこなしていますね。
    裸であることで元気さや身体能力の高さをさりげなく明示しています。

    作者のポルツェルは1876年、両親の3人目の子として生まれました。
    父親が磁器彫刻のデザイナーであったため、彼は学校を卒業後、地元の磁器工場と鋳物工場に勤めます。

    1893年から工業学校に通い、彫刻家で美術教師であるラインハルト・メラー(1855-1912)のもとで学びました。
    その後はG.ステルマッハーのワークショップに短期間勤務し、様々な業界のデザインワークに携わります。

    1900年からはプロの彫刻家として独立し、州や市の依頼により石像やブロンズ像(噴水彫刻など)を制作しました。
    1908年にミュンヘンに自分のスタジオを開き、翌年の6月に結婚。
    その後も様々な人々の胸像を制作し、多くの作品が知られることとなりました。

    アール・デコ調のブロンズや象牙作品のデザインでも有名ですが、それらは現在も世界各地のアンティーク・ショップ等で販売されています。

    otto_poertzel-zwei_nackte_knaben02.jpg naked_leapfrog.jpg

    オットー・ポルツェル作「Zwei nackte Knaben beim Bocksprung」と、それと同じ光景の写真。

    作者がこの光景をテーマに選んだのは、当時の子供たちの日常だったからかもしれません。
    ノスタルジックな感覚を呼び起こすインテリアとしては最適なテーマだったのでしょう。
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    L'Amour debout

    julien_de_parme-amour_debout.jpg

    スイスの画家、ジュリアン・デ・パルマ(1736-1799)による1762年の作品「L'Amour debout」
    タイトルは「立っているアモル」というそのままの意味。

    ギリシア神話の愛の神アモルが木の枝に寄りかかって遠くを見つめています。
    矢を射る相手を選別しているのでしょうか?

    よくあるキューピッドのイメージとは違い、少年というよりは青年といった感じですね。
    パッと見、カツラをかぶったMr.ビーンに見えないこともないですが、大きな翼と健康的な容姿、成長したアモルのイメージが緻密なタッチで描かれています。

    作者のジュリアン・デ・パルマは、じつは本名や出生などが今以て完全には確認されていません。
    ジーン・アントワン・ジュリアンというもうひとつの名前を持っていたとも言われています。

    1747年、彼は12歳でフランスに渡り、画家としての活動を開始しました。
    フランスのいくつかの都市を訪れ、4年間の滞在で画家としての技術を飛躍的に高めました。
    しかし彼がその時期に描いたとされる作品は、未だどれも見つかっていないそうです。

    彼は1759年にパリで肖像画専門の画家として暮らしましたが、その後1773年までイタリアのローマに滞在します。
    ローマ滞在中は神話を主題とした作品を多く描きました。

    1773年以降は亡くなるまでパリで暮らしましたが、その生活はとても貧しいものでした。
    彼の新古典派のスタイルは独学により培われたもので、フランスでは大きな成功を収めることができなかったのです。

    ごく少数の作品しか売れなかった彼は、やがて貧困によりその命を終えました。


    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:Julien de Parme Amour 1762 b.jpg
    ライセンス:パブリックドメイン
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    ナチュリストの歴史

    世の中には、人前で「合法的に」全裸になっている人たちがいます。
    裸でありながら性的な要素は一切なく、むしろ健康的とさえ言われている人たち。

    ご存知の方も多いと思いますが、それはナチュリストと呼ばれています。
    昔はヌーディストと言っていました。

    「ナチュリズム」または「ヌーディズム」とは、全裸でも服を着た状態とまったく同じように過ごそうという思想のこと。
    ただし非文明国の裸族などは含まれません。
    衣服を着て生活することが規範となっている社会における活動を言います。

    自然の中で裸で過ごすという一種のリラクゼーションとして、ヨーロッパでは古くからおこなわれている健康活動のひとつで、とくにフランスやドイツではナチュリズムに対する理解が進んでおり、全裸になっても良い政府公認のエリアが多数存在します。

    いわゆる露出趣味とはまったく違い、性的な要素を含まないので参加者には家族連れや子供も多く、皆当たり前に裸でのスポーツやレジャーを楽しんでいます。

    私には人前で裸になる趣味はありませんが、人体を鑑賞することは好きです。(画像や映像でですよ)
    今回は「ナチュリストの歴史」について、素人ながらちょっとだけ調べてみました。

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    ベルギーにあるヌーディストビーチの様子

    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:Nudist beach Bredene cropped 2.jpg
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス


    【ナチュリストの歴史】

    ナチュリスト(ヌーディスト)の歴史は古く、起源は19世紀末にまで遡ります。
    当時のヨーロッパにおいて、加速度的な近代化と機械文明に反発する形で人々のあいだに自然主義、自然回帰の動きが高まり始めました。

    禁煙・禁酒運動、健康食などが推奨され、海水浴や日光浴、ハイキングなどの野外活動が声高に叫ばれ始めると、それにともないナチュリズムの実践も推奨され始めます。
    ナチュリズムはまずドイツで始まり、それがヨーロッパ各国に広がって、さらにアメリカ大陸やオーストラリアなどにも広まりました。

    フランスでは1920年に最初のナチュリズム施設ができ、1950年には「ナチュリズム連盟」が設立されました。
    2000年頃のデータですが、フランスにはナチュリスト専用のキャンプ場が約170カ所あり、また自治体によって認可されている全裸OKの海岸、川、湖も約70カ所あるそうです。

    ナチュリズムを実践できる公認の場所には、プールやサウナをはじめ、テニス場、アーチェリー場、ジムなどのスポーツ施設、売店、レストラン、子供の遊び場などが設置され、イベントとしてスポーツ大会やダンスパーティ等が催されることもあります。

    また、一般の街の中でナチュリズムがおこなわれることもあります。
    ナチュリストたちが全裸で自転車に乗り、街の中を駆け巡る「World Naked Bike Ride」は、今やパリ、ロンドン、マドリード、モントリオール、メキシコシティなど世界各都市で毎年おこなわれる恒例のイベントとなっています。

    現在、国際団体としては1953年創立の「国際ナチュリスト連盟」があり、またアメリカ大陸やヨーロッパ、オーストラリアなどの各国にも国内組織があります。
    残念ながら日本にはありません。


    ナチュリズム関連の書籍、とくに雑誌ですが、これはかなり古くから販売されていました。
    Googleで古いナチュリスト雑誌を検索してみましょう。

    Googleの画像検索で「vintage naturist magazine」を検索

    検索結果にはなんと80年前の本もありました。
    オークション等で取引されているのでしょうが、アートや民族文化として考えると確かに貴重な本かもしれませんね。


    【ナチュリスト雑誌】

    その昔、1970年代だと思いますが、デンマークの出版社が「SUN」というナチュリズムの雑誌を出版していました。
    私は現物は見たことがないのですが、ナチュリストの家族の様子を紹介する40ページほどの本だそうです。

    sun_magazine.jpg

    これは当時の日本の週刊誌に掲載された「SUN」の広告。(一部修正)
    といっても出版社が出した広告ではなく、この本を取り扱っていた日本の書店が出した広告で、その書店は今はもう存在しません。

    すっかり変色した紙面と、印刷の荒さが時代を物語っています。
    支払いが現金書留か為替で...というところも古さを感じさせますね。
    ナチュリズム自体に猥褻な要素はないのですが、当時の日本では輸入アダルト雑誌として紹介されることが多かったようです。


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    Copyright : Peenhill Ltd. Publishers(画像出典:eBay)

    これは1980年頃にイギリスの出版社が発行していた「Jeunes et Naturels」というナチュリズム雑誌の表紙。
    主にフランスで発売され、言語はすべてフランス語です。
    ベルギー、スイス、カナダでも販売されていたようで、表紙の下部にはそれぞれの国の販売価格が書かれています。

    内容はナチュリズムについての説明と、ナチュリストの家族や若者たちの紹介。
    そして自然主義の面から考える子育てについての記事など、家族に焦点を当てた内容となっています。

    児童ポルノと勘違いした者からの抗議により一時期販売を中止したこともあったそうですが、米国で2000年10月におこなわれた裁判では、3人の裁判官から「この書籍は猥褻ではない」という判決が出ています。


    sonnenfreunde57.jpg sonnenfreunde151.jpg
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    Copyright : Hanseatic Buch & Presse-Erzeugnisse

    そしてこれは同じ頃ドイツで出版されていた「Sonnenfreunde」というナチュリズム雑誌の表紙。
    健康的なナチュリストたちの活動を写真と文章で紹介しています。
    30年以上も前の本なので、現在も出版されているかどうかはわかりません。

    これらの雑誌は当時は駅の売店でも簡単に購入できました。
    また現在でも、国や地方自治体による観光案内にナチュリズムの紹介が掲載されることもあるそうです。
    ヌーディストビーチなどが観光地になっているヨーロッパならではの対応と言えますね。


    【インターネットでは...】

    さて現代では、ナチュリズムの広報といえばやはりネットが主流でしょう。
    ナチュリズムについて知識を得たり鑑賞するのには「PURENUDISM.COM」というサイトが良さそうです。

    【PURENUDISM.COM】
    https://www.purenudism.com

    子供から大人まで誰でも見ることができる合法的なサイトですが、アカウントの作成は18歳以上です。
    フォトギャラリーのページからサンプル画像を見ることができます。

    私は一訪問者としてたまにサンプルを眺める程度ですが、子供たちの楽しそうな様子が伝わってきて、見ているだけで笑顔になれます。
    また、サンプルページの下部に書かれている文章は、是非一読することをお勧めします。


    ナチュリストの画像はアダルトサイトで勝手に使われることがあり、また海外のポルノサイトにはナチュリストまたはヌーディストと称した動画もあるため、そのようなアダルトコンテンツと混同されやすいのも事実です。

    しかし本物のナチュリズムは性的な要素を一切含まず、また猥褻な行為もないため、ヨーロッパでは多くの団体によって合法的に運営されており、たくさんの子供たちも参加しています。
    ナチュリストの書籍や公式サイトに年齢による閲覧制限がないのはそのためです。

    アートとしても素晴らしいこの文化、自然主義の精神を子供たちの未来へと繋げてほしいですね。
    当ブログも古いナチュリストの画像を、ナチュリズムの紹介や彫像との比較などで使用しています。
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    Le Joueur de billes

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    フランスの彫刻家、ジョセフ・ルイ・エンダーリン(1851-1940)による1880年の作品「Le Joueur de billes」
    フランスのランス市にある「ランス美術館」で展示されています。

    タイトルは英語ではBall Player・・・つまりボール競技をしている少年の像です。
    地面に小さな玉が転がっていますが、裸でプレイしているということは正式な競技ではなく、投げたり転がしたりする遊びですね。
    昔の日本の子供たちがやっていたビー玉遊びのようなものでしょうか?

    作者のエンダーリンは1851年、5人兄弟の末っ子として生まれました。
    1867年から1869年にかけてフランスの都市ナンシーに滞在した後、1870年に美術スタジオに入学し、その後1875年にパリの国立美術学校に進学。

    彼は1880年にローマの彫刻競技に2度出場しますが、惜しくも最終選考には選ばれませんでした。
    やがて彼が最初に賞を獲得したのは、このボール遊びをする少年の像でした。
    この作品によって賞金を得た彼は、その後イタリアで2年間の研修をおこないます。

    2年間の研修の後パリに戻った彼は、そこで自らのワークショップを開設。
    1905年まで毎年欠かさずに展覧会を開き、サロンに参加し、いくつかの賞や金メダルを獲得しました。
    1902年には大統領により、名誉大臣の騎士団の勲章を与えられています。

    しかし1929年に妻が死去し、彼は大きなショックを受けてしまいます。
    その後はパリの南にあるブール・ラ・レーヌという地区に住み、静かに余生を送りました。

    公共事業も手掛け、フランスに大きな功績を残した彼は1940年5月29日に死去し、現在はモントルージュの墓地に埋葬されています。


    ウィキメディア・コモンズのデータ
    File:Le joueur de billes.jpg
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    Fisher Boy

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    アメリカの彫刻家、ヒラム・パワーズ(1805-1873)による1841年の作品「Fisher Boy」

    Fishermanは漁師のことですから、Fisher Boyは漁をする少年のことですね。
    右手に持っているのは漁のための投網でしょう。

    貝殻を携帯電話のように耳に当てていますが、当時の若い漁師は悪天候を察知するために貝殻をこうして使っていたんだとか。
    これでどうして海の天候がわかるのかわかりませんが、漁師たちの知恵だったのかもしれません。

    この彫像は高さ約150cmの大理石像で、イタリアのフィレンツェの少年をモデルにして制作したそうです。
    大理石像ならではの柔らかな質感と、漁師の少年ならではの引き締まった体が美しく表現されています。

    この彫像「Fisher Boy」はロシアのアナトール・デミドフ皇太子も所有していたほどの逸品で、1851年には英国でも展示されました。


    作者のヒラム・パワーズはアメリカのバーモント州、ウッドストックの生まれ。
    14歳のときに家族でオハイオ州に移りますが、やがて両親が死去し、彼は地元の店で事務員として働きます。
    その後17歳でシンシナティにある時計メーカーに勤め、持ち前の造形技術によってその工場の最初のメカニックとなりました。

    彼は二十歳を過ぎたあたりから彫刻芸術に深い関心を持ち始めます。
    ルイジアナ州の自然学者ジョセフ・ドルフィーユはパワーズの造形技術を高く評価し、自身が所有する西洋博物館に彼を助手兼芸術家として招き入れました。
    博物館での仕事によって彫刻の技術をさらに高めた彼は、1834年にワシントンDCに移住します。

    ワシントンDCで第7代アメリカ合衆国大統領、アンドリュー・ジャクソンの肖像を制作した彼は、その仕事で名声とまとまった金を得て、1837年にイタリアのフィレンツェに移り住みます。
    その後は亡くなるまでずっとフィレンツェに留まりました。

    彼はフィレンツェでアカデミーの教授となりましたが、彼の息子のひとりも彫刻家となったそうです。
    最近では2007年にオハイオ州のシンシナティにあるタフト美術館にて、「ヒラム・パワーズ:大理石の天才」という展覧会が開催されました。


    hiram_powers-fisher_boy_bw.jpg hiram_powers-fisher_boy_like.jpg

    ヒラム・パワーズ作「Fisher Boy」と、それと同じポーズの人間との比較。
    (人体画像出典:Jeunes et Naturels)
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    タグ: America  少年  ♂♀  彫像  OldPhoto 

    God's Gift

    christiane_vleugels_gods_gift.jpg

    ベルギーの画家、クリスチャン・ヴェルゲル(1963- )による絵画作品「God's Gift」

    制作年はわからなかったんですが、そんなに古い作品には見えませんね。
    翼の上のほうに宇宙の銀河のような、あるいは生き物の細胞のような物体があります。
    タイトルが「神様の贈り物」ですから、生命の尊厳を表している作品なのでしょう。

    モデルは作者の娘さんでしょうか?
    あまりに大きく不釣り合いな翼ですが、その澄ました表情には女神の貫禄さえ感じます。
    一見CGのようにも見える鮮やかな油彩画は、その比喩的な表現と相まって幻想的な雰囲気を醸してます。

    作者のヴェルゲルは現在ベルギーのアントワープを拠点に活動している女性アーティスト。
    12歳で美術に関心を持った彼女は、その後まっすぐにアートの道を歩み続けました。

    やがて国立美術学校に入学し、そして卒業しますが、絵で生計を立てていくには相当な苦労があったようです。
    しかし彼女は後に、この頃の苦労がより良い創作物を生み出す原動力になったのだと語っています。

    写真と見紛うほどリアルな、それでいて幻想的な雰囲気の漂う彼女の油彩画は、今も世界中の人々を魅了し続けています。


    【Christiane Vleugels】
    http://www.christianevleugels.com
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    タグ: Europa  少女  ♂♀  絵画 

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    RUKA

    Author:RUKA


    当ブログは子供を表現した世界の絵画、彫像、写真作品をご紹介しています。
    天使に見立てているので必然的に裸の作品が多くなりますが、すべてアートまたは家庭的な生活記録に限定しています。

    子供は本来この世界における夢であり希望であり、その姿は大人にとってノスタルジーや心の潤い、癒しの対象でもあります。

    古くから子供の姿は愛すべきものとして認識され、絵画や彫像、写真等で様々に表現されてきました。天使のイメージもそのひとつです。
    そして各家庭でも、我が子への愛情ある記録(写真撮影)が数多くなされています。

    当ブログではそれら子供や天使をテーマにしたアート作品と、写真共有サイトFlickrで一般公開されている子供写真をご紹介しています。(できるだけ天使の姿に近いものを選んでいます)

    ふと訪れては日々の疲れを癒す天使の園・・・そんな憩いの場としてお使いいただければ幸いです。

    画像の著作者は私を含め様々ですが、著作権的に問題のない方法で掲載しています。
    また、公序良俗に反する画像や違法な画像、猥褻な画像は一切ありません。
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    著者について...
    名前:RUKA (Rukachas)
    国籍:日本
    出身:埼玉(生まれは宮城)
    性別:男性
    年齢:あっという間の半世紀
    インターネット歴:21年

    20代の頃に仕事で幼稚園に出向いたのを機に子供の笑顔写真を撮り始める。
    1999年に「The Light of Smile 笑顔の灯り」という子供の笑顔をテーマにしたサイトを開設。
    サイト終了後はこのブログで世界の天使像や世界の子供写真を紹介している。
    6人の甥と姪の伯父さんでもある。

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