A Boy in the Bath-House

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    ロシアの彫刻家、セルゲイ・イワノフ(1828-1903)による1858年の作品「A Boy in the Bath-House」
    バスハウスとは共同浴場のことなので、日本風に言えば「銭湯の少年」ですね。

    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:Boy in bath by S.I.Ivanov (1858, Tretyakov gallery) 01 by shakko.jpg
    Copyright : Shakko
    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

    体を洗っている少年の彫像。
    大理石像とブロンズ像の2種類があるようで、上の画像がモスクワのトレチャコフ美術館にある大理石像、下の画像がカザフスタン共和国のカステエフ州立美術館にあるブロンズ像です。

    水に濡れた髪の毛や手の仕草がじつに上手く造形されており、とくにブロンズ像は光沢がある分、本当に水をかぶっているかのような質感があります。

    ivanov_boy_in_the_bath_01.jpg ivanov_boy_in_the_bath_02.jpg

    作者のセルゲイ・イワノフは若い頃モスクワの芸術学校で絵画と彫刻と建築を学びました。
    この彫像の制作により晴れてアカデミー会員となり、恩師の死後は同じ学校で教師を勤めています。

    彼の経歴についてはこれ以上のことはまったくわからず、ネットで検索しても同姓同名の政治家や自転車競技の選手が見つかるだけでした。
    世界的に有名な彫刻家というわけではないのかもしれません。

    とはいえ、この作品はじつに見事。
    少年らしからぬ艶かしいポーズも、体を洗うという仕草があってこそ。
    とくに背中からお尻にかけての曲線は女神像にも匹敵する美しさです。

    ただひとつ残念なのは、股間に葉っぱが被せられているところ。
    アダムとエバのイチジクの葉とは違い、浴場で体を洗っている場面なのでかなり不自然。

    見えていて当然なものを意図的に隠した場合、作品が伝えるべき本来の意味を歪ませてしまうことがあります。
    もし股間に葉っぱを貼り付けた少年が銭湯に入ってきたら、そりゃあ変ですよね。
    水をかけても何故取れないのか?などという疑問はそれこそ美的ではないし、見る人によっては「はっぱ隊」のようなコミカルさを感じてしまうかもしれません。

    それはきっと作者にとっても美術館にとっても、不本意なことなのだろうと思います。

    タグ: Europa  少年  Water  彫像  大理石像  ブロンズ像  CC-License 

    ヴィルヘルム・フォン・プリュショーの写真作品

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    ドイツの写真家、ヴィルヘルム・フォン・プリュショー(1852-1930)による1890年頃の写真作品。

    王様の前でひざまずく少年・・・というか、全員少年ですね。
    コスチュームや装飾、ポーズなどに古代ローマを思わせる演出が成されていますが、どことなく文化祭的な雰囲気でもあります。

    こんな演出の写真をどこかで見たことがあるような・・・?
    それもそのはず、作者のプリュショーは以前紹介したヴィルヘルム・フォン・グレーデンの従兄弟(いとこ)なのです。(該当記事)
    作風がグレーデンと非常に似通っているため、しばしばグレーデンの作品と混同されることがあるそうです。

    pluschow_timbrato.jpg pluschow_1637.jpg
    File:Plüschow, Wilhelm von (1852-1930) - n. 2445 timbrato.jpg
    File:Plüschow, Wilhelm von (1852-1930) - n. 1637.jpg

    プリュショーはグレーデンと同じく、森林監督官を務める父親のもとに7人兄弟の長男として生まれました。
    父親は同国の君主シュヴェリーン大公の長男の庶子(妾の子)で、大公の甥であるフリードリヒ・フランツ2世の宮廷に使える官僚でした。

    そのような家柄に生まれていながら何故?と思ってしまいますが、プリュショーは1870年頃に名前をヴィルヘルムからグリエルモに変え、イタリアのローマに渡ってワインの販売業で生計を立てていました。
    しかしその後突然プロのヌード写真家に転身し、ナポリへと移り住んで数々の作品を発表します。

    「グリエルモ・プリュショー」の名で発表した作品はグレーデンと同じく古代ギリシア・ローマをイメージさせるものでした。
    しかしグレーデンほどの写真技術を修得してはいなかったのか、たんにモデルを配置して撮っただけの作品が多いようです。

    pluschow_innocence.jpg stratz_pluschow_dkdk.jpg
    File:Plüschow, Wilhelm von (1852-1930) - Innocence.jpg
    File:Stratz - Körper des Kindes 04.jpg

    プリュショーは当時も今も、グレーデンほどの高評価はされていません。
    理由は、モデルのポーズや構図、照明の扱い等がグレーデンのそれよりも見劣りがするというのがひとつ。
    もうひとつは、彼には逮捕歴があるからです。
    1902年に未成年のモデルと関係を持った罪により8ヶ月間の投獄生活を送っています。

    しかし人間の姿を学術的に記録するという意味においては貴重な存在だったようで、ドイツの産婦人科医、カール・ハインリヒ・シュトラッツ(1858-1924)が出版したいくつかの書籍においては、プリュショーの写真が資料として使われています。(該当記事)

    また、モデルのひとりであったヴィンチェンツォ・ガルディという少年は、後にプリュショーの意志を継ぐかのように写真家となり、プリュショーの作品の所有者となったそうです。


    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    Catalogue of Wilhelm von Plüschow's pictures
    ライセンス:パブリックドメイン

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    ヴィルヘルム・フォン・グレーデン男爵の写真作品

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    ドイツの写真家、ヴィルヘルム・フォン・グレーデン男爵(1856-1931)による1900年頃の写真作品。
    舞台はイタリアのシチリア島です。

    File:Gloeden, Wilhelm von (1856-1931) - n. 0154 - da - Amore e arte, p. 78.jpg

    この島の住民は裸で生活していたの? いいえ、そんなわけはありません。
    これらは古代ギリシア・ローマをイメージした演出をほどこした作品です。
    この頃は写真を使ったポストカード(絵葉書)が全盛の頃でもあったので、いくつかはポストカードとして売られていたものかもしれません。

    gloeden_bacchino.jpg gloeden_the_boys_of_taormina.jpg
    File:Gloeden, Wilhelm von (1856-1931) - n. 2252 - Bacchino.jpg
    File:Gloeden, Wilhelm von (1856-1931) - n. 2067 - da - The boys of Taormina, p. 31.jpg

    作者のグレーデンは「男爵」という爵位が付いていることからわかるように貴族の出身です。
    かつて北ドイツに存在した公国、メクレンブルク=シュヴェリーンに森林監督官として仕える下級貴族出身の官僚の息子として生まれました。

    彼は10代の頃にドイツの都市ロストックで芸術史を学んだ後、1876年から2年間ワイマール・サクソン・グランデュカル美術学校で勉学に励みました。
    しかしその後不幸にも肺結核を患い、療養のためバルト海のリゾートにある療養所に移り住みます。

    彼は健康のためにと、1877年にイタリアへと旅立ちました。
    いくつかの地に滞在したのち、やがてシチリアの都市タオルミーナに落ち着きます。
    第一次世界大戦中に3年間、外国人としての抑留を避けるためにシチリアを離れることを余儀なくされましたが、それ以外は亡くなるまでずっとタオルミーナに住み続けたそうです。

    彼の作品の大部分は1890年から1910年にかけてタオルミーナで撮影されたもので、1893年にイギリスで出版された書籍により広く知られることとなります。
    彼はタオルミーナに初めての写真スタジオを設立し、1897年のカイロを初め、1898年にベルリン、1902年にフィラデルフィア、その後もブダペスト、ニース、ローマ等、各国で展覧会を開きました。

    gloeden_ragazzo_con_tenia.jpg gloeden_auch_ich_in_arkadien.jpg
    File:Gloeden, Wilhelm von (1856-1931) - n. 0253 - 1902-05 - Ragazzo con tenia - Twelvetrees p. 48.jpg
    File:Gloeden, Wilhelm von (1856-1931) - n. 0113 - da - Auch ich in Arkadien, p. 138.jpg

    グレーデンの作品の多くは10歳から二十歳の男性をモデルにしており、古代ギリシアやローマをイメージして作られています。(女性モデルの場合もあります)
    花輪やアンフォラなどの小道具を巧みに使った、イタリアの絵画や彫刻を思わせる牧歌的な作品が特徴です。
    1933年に警察によってネガが押収されたこともありましたが、彼の作品にはポルノは一切含まれていなかったそうです。

    優美な構図とフィルターや照明の使い方、モデルにほどこしたボディメイクアップ技術などが注目され、近年になって再評価されている写真家のひとりです。
    また彼はイタリアの観光普及に貢献した風景写真の作者としても、そして1908年に起きたメッシーナ地震の被害を記録した写真家としても知られています。


    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    Catalogue of Wilhelm von Gloeden's pictures
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    今年も有難う来年も宜しく

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    今年も日本は自然災害が多い年でした。
    大地震に始まり、台風・大雨による被害を経て、最後は年の瀬での大火。
    あの火事は自然災害ではないですが、強い風が被害を拡大したのは確か。
    人間の非力さを感じさせる1年でした。

    だからこそ人間は力を合わせて困難を乗り越えてきた。
    人間同士がいがみ合うなんてことはもう過去のこととしなくてはならない。
    いつか世界中が手を取り合って、一緒に未来に向かって歩める世の中になるといいですね。

    今年もアクセスしていただき有難うございました。
    来年も宜しくお願いいたします。


    撮影と著作
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    タグ: 日本  Asia  少年  少女  スポーツ  衣装  笑顔  イベント  RUKA 

    Narcissa

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    アメリカの画家、ウィリアム・サージェント・ケンドール(1869-1938)による1907年の作品「Narcissa」
    ニューヨークのブルックリン美術館が所蔵しています。

    6歳くらいの女の子が鏡を見ながら、リボンを身にまとって遊んでいます。
    この子は作者であるケンドールの2番目の娘で、名前はベアトリスちゃん。

    タイトルのNarcissa(ナルシッサ)とは、おそらくナルシストと同じ意味で付けられたものでしょう。
    ナルシストとは自己愛。自分に恋をしてしまったギリシア神話の美少年「ナルキッソス」が語源です。
    つまり、鏡に映った自分の姿を見て悦に入っている女の子、という絵ですね。

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    これも同じ子を描いたもので、1914年頃の作品「Statuette」
    Statuetteとは小さな彫像の意味。
    絵画なのになぜタイトルが彫像?
    まぁこれも作者なりの理由があるのでしょう。

    ウィリアム・サージェント・ケンドールはニューヨーク生まれの画家。
    家庭での情景を描くことで有名でした。

    彼は若い頃ペンシルベニア美術アカデミーの学生として、芸術家トマス・エイキンズの下で美術を学びました。
    1886年にニューヨークに戻り、アート・スチューデンツ・リーグで勉強した後、1​​888年にパリのエコール・デ・ボザールに入学。

    1892年に再びニューヨークに戻り、自身のスタジオを設立しました。
    そこで教えていた学生のひとりであるマーガレット・ウェストン・スティトニーと1896年に結婚し、エリザベス、ベアトリス、アリソンという3人の娘をもうけました。
    彼の絵のモデルの多くは妻と娘たちです。

    その後イェール大学の教師となり1913年からは学校長も務めましたが、残念なことに1921年に離婚。
    大学を辞任し、家を売却し、その後はバージニア州の孤立した山間部に移り住んで絵を描き続けたそうです。


    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
    File:Brooklyn Museum - A Statuette - William Sergeant Kendall - overall.jpg
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    タグ: America  少女  絵画  CC-License 

    カエルを持つ少年

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    ロシアの彫刻家、オレグ・クリーモフによる少年の彫像。
    モスクワの美術館で展示されている像ですが、残念ながら作者の詳細がまったくわかりませんでした。
    同姓同名のロシアの写真家がいますが、たぶん別人でしょう。

    ちょっと寂しそうな表情をした少年が、右手でカエルを持っているという像。
    制作年は不明。でも最近の作品ではないように見えます。19世紀でしょうか?
    当時の少年たちの日常を表現したのか、それとも何かの物語のワンシーンか?
    カエルの運命が気になりますね。(^^;)


    カエルと少年の像といえば、以前紹介したチャールズ・レイの作品を思い出します。(該当記事)
    捕まえたカエルを自慢げに掲げている少年の像。
    子供と動物の組み合わせはよくあるテーマですが、両生類や爬虫類となるとやはり男の子が多いですね。

    しかし物語では逆に女の子とのペアだったりもします。
    グリム童話の「かえるの王さま」は、魔法でカエルに変えられた王様が最後は王女と結婚し、ディズニー映画の「プリンセスと魔法のキス」は、魔法でカエルに変えられた王子が少女ティアナとキスをするというストーリーでした。

    カエルも相手が少女なら良いこともあったでしょうが、昔のヤンチャな少年の場合はそうもいきません。
    手足を縛られたり、吊り下げられたり、放り投げられたり、爆竹やストローを・・・おっとこれ以上は言わないでおきましょう、とにかく子供の頃カエルをオモチャにして遊んだという話を年配者から聞いたことがあります。

    オモチャにするのはダメですが、現代はカエルにさわれない子も多いそうです。
    まぁそれだけ田んぼや池など、身近な自然が減っているってことでしょうね。

    グスタフ・ヴィーゲランの彫刻作品

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    ノルウェーの彫刻家、グスタフ・ヴィーゲラン(1869-1943)による1940年代の彫刻作品。
    首都オスロのフログネルにある都市公園「ヴィーゲラン彫刻公園」に設置されています。

    32万平方メートルもの広さを有する彫刻庭園にはヴィーゲランの作品のみが展示され、その数なんと212点。
    群像が多く、人物を数えると600体以上にもなります。

    ヴィーゲランは晩年この庭園の設計と彫刻作品の制作に全力を注ぎましたが、公園の完成を見ぬまま1943年に死去。
    1946年にモノリッテン(上の画像の人体石柱)が完成し、翌1947年には噴水に水が通され、1950年までにほとんどの作品が設置されました。

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    作者のヴィーゲランはノルウェーを代表する彫刻家。
    1869年に家具職人の家に生まれ、その後地元の学校で彫刻を学びました。
    青年になり首都オスロへと移り住みますが、父親の突然の死により地元に帰ることを強いられます。

    1888年に再びオスロに戻ってプロの彫刻家になることを決めた彼は、彫刻家のブリュンユルフ・ベルグスリーエン(1830-1898)に師事し、翌年、最初の作品「ハガルとイシュマエル」を発表しました。

    1896年から1891年にかけてコペンハーゲン、パリ、ベルリン、フィレンツェを訪れ、ルネサンスの作品に触れることでインスピレーションを得て、その後ノルウェーで初めての個展を開催し注目を集めました。
    彼はノーベル平和賞のメダルをデザインした人物としても知られています。

    14年ほどの歳月をかけて完成したこの彫刻庭園のテーマは「人生の諸相」
    現在も24時間無休で開放され、人々の憩いの場となっています。

    タグ: Europa  少年  少女  彫像  ブロンズ像  笑顔 

    安定した立ちポーズ

    正面を向いて両足を肩幅よりも開いて立つポーズ、私はそれを「仁王立ち」と呼んでいたんですが、よくよく調べてみると仁王立ちとは『仁王の像のようにいかめしく力強い様相で立つこと』だそうですね。

    つまり「ここは通さない!」とか「かかって来い!」といった雰囲気のある、ドッシリと構えた立ち姿のことなんですね。なるほど〜!

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    ちなみに「仁王」とは日本の寺院等に安置されている「金剛力士」のこと。
    これは奈良県の寺院、法隆寺の金剛力士像です。
    下手なモデルよりもずっとカッコイイですね。(^^)

    File:Horyu-ji14s3200.jpg
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    では、ただ単に足を開き気味にして立っているだけのポーズはなんと言うのでしょうか?
    大の字ならぬ、人の字・・・みたいな。

    そんな立ちポーズはシンプルゆえに、街の彫像やデッサン画ではよく見かけます。
    たとえば彫刻作品・・・

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    左はオーストリアの彫刻家、フランツ・バーウィグ(1868-1931)による1908年の作品「Stehender nackter Knabe」
    右はイタリアの彫刻家、ヴェナンツォ・クロセッティ(1913-2003)による1935年の作品「Pescatore con cappello」
    どちらもシッカリと立って安定感はありますが、ちょっと寂しげな雰囲気もありますね。


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    左はオーストリアの彫刻家、ルートヴィヒ・カスパー(1893-1945)による1930年の作品「Aufschauender knabe」
    右はフランスの彫刻家、ジャン=バティスト・ラリヴ(1875-1928)による1908年の作品「Jeune athlète」
    単なる立ちポーズではなく、腕や首の角度が良いアクセントになっています。


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    左はフランスの彫刻家、ジョセフ・アントワーヌ・ガルデ(1861-1891)の作品「Tireur darc」
    右はアメリカの彫刻家、ロバート・ハワード・クック(1921- )による1950年の作品「Nude Boy with Rifle」
    それぞれ弓矢とライフルを上に向けて構えているシーン。安定して撃つためには足の開きが重要です。


    次は絵画を見てみましょう・・・

    fidus_neuesleben_1902.jpg holmgren_nudeboy.jpg

    左はドイツのイラストレーター、フィドゥス(1868-1948)による1902年の作品「Neues Leben」
    右はスウェーデンの画家、ヴィルヘルム・ホルムグレン(1863-1943)の作品「Nude Boy」
    絵画の場合はモデルに無理をさせないためにも、ただの立ちポーズになるのは仕方のないことです。


    adolph_robert_shulz.jpg 1886-1929_model.jpg

    左はアメリカの画家、アドルフ・ロバート・シュルツ(1869-1963)によるデッサン画。
    右はポルトガルのポルト美術館で1886年から1929年にかけて展示された作者不詳の作品。
    左はまさに仁王立ちですが、右はちょっとリラックス気味かな。


    muenier_le_jeune_modele.jpg jag_acke_Fausto_1904.jpg

    左はフランスの画家、ジュール・アレクシス・ミュニエ(1863-1942)の作品「Le Jeune Modele Posant Dans L'Atelier」
    右はスウェーデンの画家、ヨハン・アクセル・グスタフ・アッケ(1859-1924)による1904年の作品「Fausto vd Kysten」
    左は画家たちの前でポーズをとる少年、右は砂浜で遊ぶ幼児でしょうか。
    どちらも安定した後ろ姿。何故か髪型が似てますね。


    このような、足を肩幅以上に開いた立ちポーズは、やはり少年を題材としたものが多いようです。
    そりゃあ女の子でははしたないとか、逆に男の子は男らしさが強調されていて良いとか、理由は様々あるんでしょうね。

    しかし数は少ないながらも女の子の彫像も存在します。

    unknown_girl_statue.jpg

    これは公園に設置された立ちポーズの少女像。
    詳細は不明ですが、おそらく北欧の国ではないかと思います。(確証はありません)

    どっしりと構えたその様子には、周りを見張っているかのような貫禄さえ感じます。
    まさにこの公園の仁王様・・・って言ったらこの子に怒られちゃうかな?(^ω^)

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    Bichat

    david_dangers_bichat.jpg

    フランスの彫刻家、ピエール=ジャン・ダヴィッド・ダンジェ(1788-1856)による1843年の作品「Bichat」

    肖像の入ったメダイユ(メダル)制作の第一人者であるダヴィッド・ダンジェは、偉人の彫像も数多く手がけています。
    この彫像もそのひとつで、フランスのアンジェにあるダヴィッド・ダンジェ博物館に設置されています。

    裸の少年の胸に手を当てている、険しい表情の男性。
    これは「吉良吉影と川尻早人?」と思いきや、そうではなさそうです。(ジョジョを知ってる人にしか通じないか。でも髪型似てるよね?)

    じつはこの左の男性は、マリー・フランソワ・クサヴィエ・ビシャ(1771-1802)という18世紀のフランスの解剖学者、および生理学者。
    顕微鏡を使わない時代に体内の組織21種類を発見し、疾病が個別の組織を攻撃するという説を立てた人だそうです。

    右の少年は息子さんでしょうか?(おでこが広いところがよく似てますね)
    病気の診療というよりは、ペンを片手に体の様子をチェックしているといった感じ。
    少年は仕方なく協力しているような表情に見えなくもないですが、この子も医学の道に進んだのでしょうか?

    そういえば近代免疫学の父と言われたイギリスの医学者、エドワード・ジェンナーも自分の息子に天然痘を接種して研究した人でしたね。(よく知られている牛痘の接種に関しては、使用人の子に対しておこなったそうです)

    医学の発展に名を残した偉人は多いけれど、妻や子供など、家族の協力があってこそ成し遂げられた偉業も少なくはないのかもしれません。


    画像出典:ウィキメディア・コモンズ
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    クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

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    美術モデルの子供たち

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    以前、有名な画家がアカデミー時代に描いたデッサン画をいくつかご紹介しましたが(該当記事)、有名無名を問わず当時の生徒の作品は今でも残っていたり、書籍で紹介されていることもあります。

    絵画、とくに人物画家を目指す生徒にとってヌードデッサンは基礎中の基礎であり、技術習得のための大切な授業である、というのは以前お話ししたとおりですが、そのことで決して忘れてはならないのは、モデルとなってくれる人の存在です。

    美術学校や絵画教室等で人物のデッサンをおこなう場合、専用のモデルを雇ったり、ときには生徒自身がおこなうこともありますが、人体の視覚的特徴をつかむという美術的技法の習得には、モデルの協力は必要不可欠です。

    ルーブル美術館の入館案内書の記述によれば、絵や彫刻の美術モデルは紀元前からその存在が確認されており、モデルと名のつくものの中では最古の存在だとの説もあるそうです。


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    File:École des beaux-arts (from the live).jpg
    ライセンス:パブリックドメイン

    この写真はフランスのパリにある国立高等美術学校「エコール・デ・ボザール」での授業の様子。
    19世紀に撮影された写真です。
    真ん中に男性モデルが立っていますね。


    bashkirtseff.jpg
    File:Bashkirtseff - In the Studio.jpg
    ライセンス:パブリックドメイン

    そしてこちらは同じくフランスのパリにかつて存在していた美術学校「アカデミー・ジュリアン」での授業の様子。
    ウクライナの女性画家、マリ・バシュキルツェフによる1881年の作品です。

    エコール・デ・ボザールが女人禁制であったのに対してアカデミー・ジュリアンは女性の生徒も多く、このように子供をモデルにして授業をおこなうこともあったようです。
    生徒の中には自分の子をモデルに絵を描いていた母親もいたかもしれませんね。


    ではここで19世紀のアカデミーの生徒たちが描いた、子供モデルの絵を見てみましょう。
    要するに画家たちが学生の頃に描いた絵ということになりますが、中には授業で描いたとは思えないほど立派な作品もあります。


    unknown_1890-1900.jpg unknown_19th.jpg

    1890年から1900年頃にかけて描かれたデッサン画。
    モデルの子もずっと手を持ち上げているポーズは大変でしょうね。


    unknown_1900.jpg unknown_1840-1865.jpg

    左は1900年、右は1840年から1865年にかけて描かれたと思われるデッサン画。
    左は練習作といった感じですが、右はかなり丁寧な作品です。


    unknown_1890.jpg unknown_1840.jpg

    どちらも油彩画で、左は1890年頃、右は1840年頃の作品。
    座っているポーズなら少しは楽かな?


    unknown_19th_1.jpg unknown_19th_2.jpg

    これ、どちらも同じモデルに見えませんか?
    もしかしたら同じ授業で描かれたものかもしれませんね。19世紀の作品です。


    unknown_01.jpg unknown_02.jpg

    この二つは制作年不明。
    このまま額に入れて飾っても様になるほどシッカリしたデッサンですね。

    モデルになる子は思春期前の男の子が多かったようです。
    裸になることに抵抗がないというのも理由でしょうが、女の子よりも筋肉質で凸凹が多く、形体や明暗など対象の視覚的特徴をつかむというデッサンの授業には最適だったのでしょう。

    アカデミーの生徒たちに中には、その後世界的な画家となった人もいます。
    その足跡の一端を担ったモデルの子供たちも、こうして貴重な資料として残っているわけですから、立派な貢献だと言わざるを得ません。

    現代の日本では、美術や医学などの真面目な用途であっても、子供のモデルを使うことは非常に難しくなっています。
    そこには原因として、子供の裸を性的興奮材料として見てしまう一部の人に対する、懸念や不安があるからでしょう。

    しかし子供に限らず「人の姿は美しいもの、素晴らしいもの、大切なもの」という認識を広めるには、各アーティストの活躍や美術館による市民への関わり、幼い頃からの美術教育などが大切なのだと思います。

    タグ: Europa  少年  絵画  CC-License  OldPhoto 

    いらっしゃいませ

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    RUKA

    Author:RUKA


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    天使に見立てているので必然的に裸の作品が多くなりますが、すべてアートまたは家庭での成長記録に限定しています。

    子供は本来この世界における夢であり希望であり、その姿は大人にとってノスタルジーや心の潤い、癒しの対象でもあります。

    古くから子供の姿は愛すべきものとして認識され、絵画や彫像、写真等で様々に表現されてきました。天使のイメージもそのひとつです。
    そして各家庭でも、我が子への愛情ある記録(写真撮影)が数多くなされています。

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    説明記事
    著者について...
    名前:RUKA (Rukachas)
    国籍:日本
    都道府県:埼玉(生まれは宮城)
    性別:男性
    年齢:あっという間の半世紀
    インターネット歴:20年

    20代の頃に仕事で幼稚園に足を運んだのを機に、街で子供の笑顔写真を撮り続ける。
    1999年に「The Light of Smile 笑顔の灯り」という子供の笑顔をテーマにしたサイトを開設。
    サイト終了後はこのブログで世界の天使像や世界の子供写真を紹介している。
    6人の甥と姪の伯父さんでもある。

    ruka_rukachas@ybb.ne.jp
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